映画『ナイスガイズ！』の概要：示談屋のヒーリーはアメリアという女性から、自分のことを調べている男達を追い払って欲しいと依頼される。名前が分かっている男に脅しをかけに行くと、その男が私立探偵であることが判明する。
映画『ナイスガイズ！』の作品情報
上映時間：116分
ジャンル：コメディ、サスペンス
監督：シェーン・ブラック
キャスト：ラッセル・クロウ、ライアン・ゴズリング、アンガーリー・ライス、マット・ボマー etc
映画『ナイスガイズ！』の登場人物（キャスト）
- ジャクソン・ヒーリー（ラッセル・クロウ）
- 示談屋。元海軍兵。妻が自分の父と浮気したため離婚する。人の役に立つことを求めており、私立探偵の免許を取るかどうかで悩んでいる。戦闘能力に長けている。
- ホランド・マーチ（イアン・ゴズリング）
- 私立探偵。妻が亡くなってから、酒に溺れる。鼻が利かない。戦うことが苦手。ちょっと抜けているところがある。
- ホリー・マーチ（アンガーリー・ライス）
- 13歳。ホランドの娘。心優しく、勇敢な性格。父親のことが大好き。しっかり者。
- アメリア・カットナー（マーガレット・クアリー）
- 大気汚染抗議団体の主催者。恋人のディーンは映像技師。恋人と一緒に映画を撮っている。
- ジュディス・カットナー（キム・ベイシンガー）
- アメリアの母。カリフォルニア州司法省長官で、警察や新聞社に圧力をかけられる立場にある。
映画『ナイスガイズ！』のネタバレあらすじ（ストーリー解説）
映画『ナイスガイズ！』のあらすじ【起】
1977年カリフォルニア州ロサンゼルス。少年は夜中こっそり父が隠しているエロ雑誌を眺めた。そこには裸の女性が乗っており、「ミスティ・マウンテンズ」と名前が書かれていた。その時、家の中を車が通過して走り抜けていった。少年が様子を見に行くと、車は横転して服が肌蹴た女性が倒れていた。その女性は「ミスティ・マウンテンズ」だった。少年はパジャマを脱ぎ、亡くなったマウンテンズの裸体を隠した。
ホランド・マーチは私立探偵だった。だが、妻が亡くなってからは、酒に溺れる日々を送っていた。協議離婚の制度が確立してから多くの私立探偵が失業しており、マーチは高齢者施設で働く友人から仕事を回してもらって生活を成り立たせていた。
示談屋のヒーリーは、アメリア・カットナーから依頼を受ける。ホランド・マーチという男と名前の知らない男が、自分のことを探っているので助けて欲しいというものだった。ヒーリーは依頼を受け、マーチに会いに行った。ヒーリーはマーチが探偵と知り、依頼主を明かすよう脅しをかけた。マーチはリリー・グレンという老人が、姪を探すために仕事を依頼してきたことを明かした。
ヒーリーは自宅でアメリアを探す2人組の殺し屋（オールドガイとブルー・フェイス）に襲われた。しかし、隙を見て反撃し追い返した。ヒーリーはアメリアに危機が迫っていることを悟り、行方を捜すためにマーチを雇うことにした。てっきり、リリーの姪がアメリアだと思っていたが、話はもっと複雑だった。リリーの姪は「ミスティ・マウンテンズ」だった。交通事故の2日後に、リリーがミスティの遺品を片付けようとして家に行ったときに、車で走り去る姪の姿を見ていた。マーチの調査の結果、それは姪ではなくアメリアであることが判明していた。
映画『ナイスガイズ！』のあらすじ【承】
ヒーリーとマーチはアメリアが主催している空気汚染に関する抗議団体に顔を出すが、そこにはアメリアの姿はなかった。2人はその講義団体に所属しているチェットの協力を得て、アメリアの彼氏の家に向かうことにした。チェットの話により、アメリアの彼氏のディーンは3日前に亡くなっており、家は火災に遭い焼け跡しか残っていないことを知る。ディーンは実験映画を撮っており、チェットとディーンは映画技師として働く仲間だった。マーチ達は近所の少年に話を聞き、ディーンはアメリアと先月も映画を撮っていて、ミスティとシド・ハットラックという名のプロデューサーが出入りしていたことが判明する。
マーチとヒーリーは街中を車で走っているときに、偶然シドの名前が書かれた看板を見つける。シドの正しい名前は、シド・シャタックだった。彼はポルノ王として有名な人物だった。マーチ達はシド主催のパーティーに潜り込んだ。マーチの娘のホリーも父の忠告を無視してパーティーに潜り込み、情報を集めた。マーチは酒を飲んで酔っ払ってしまい、バルコニーから外の芝生に転がり落ちてしまう。拳銃を落としたので探しているときにアメリを見かけるが、逃げられてしまう。しかも、その近くにはシドの遺体があった。
ヒーリーはオールドガイとばったり会ってしまい、戦うことになる。一方、ホリーは女性を使って誘導され、ブルーが乗った車に閉じ込められてしまう。その時、アメリアの姿を見たブルーが拳銃で撃とうとした。ホリーはドアでブルーの手を挟み、アメリアに危機を知らせて逃走した。マーチは娘の危機を察知し、ブルーの乗った車を追いかけた。
ヒーリーはオールドガイを倒すと、二度と目の前に現れないことを約束させた。そして、マーチに声をかけブルーを追いかけた。ブルーはアメリア達を追い詰めるが、走行中の車に撥ねられてしまう。アメリアは逃げるが、ホリーは瀕死のブルーを置いて行くことができずに戻った。そこに、ヒーリーが追いつく。ヒーリーはホリーに助けを呼びに行くよう声をかけ、1人になった瞬間ブルーを殺した。死ぬ間際、ブルーはジョン・ボーイという殺し屋が追っていることを明かした。
映画『ナイスガイズ！』のあらすじ【転】
ヒーリー達はカリフォルニア州司法省長官で、アメリアの母であるジュディス・カットナーの呼び出しを受ける。ヒーリーはジュディスを見て、自動車メーカーの排ガス浄化装置に関する訴訟を担当していたことを思い出す。ジュディスはその他にポルノ規制を担当していた。アメリアは母が事件の黒幕だと思い、行方を眩ませていた。ジュディスは高額報酬を払う代わりに、アメリアの行方を探すよう2人に頼んだ。
ヒーリーはシドの部屋で見つけたアメリアのメモ書きから行方を探そうとするが、マーチは調査期間をわざと伸ばしてジュディスから報酬をせしめようとしていた。ヒーリーとホリーはそんなマーチを叱った。娘に叱られたのが堪えたマーチは、調査を行うことにした。
ヒーリー達はメモに書かれていたホテルに向かった。すると、ジョンがアメリアの部屋に向かったことが判明する。マーチは怯えながらもヒーリーに説得され、アメリアを助けに向かった。だが、ボディガードが次々と殺されていくのを目撃してしまう。怖気づいた2人は車に乗って逃げ出すが、ヒーリーは途中で思い留まった。アメリアを助けに行くかどうかで揉めているときに、車の上にアメリアが落ちてきた。アメリアはヒーリー達を撃つが、反動が強すぎてそのまま地面に落ちて気絶してしまう。
映画『ナイスガイズ！』の結末・ラスト（ネタバレ）
マーチ達はアメリアを連れて帰り、事情を聞いた。ジュディスは排ガス規制訴訟の担当なのに、裏で自動車メーカーと結託していた。アメリアは排ガス規制に関する裏取引の文書があることを知っていた。警察も新聞社もジュディスの仲間だったため、アメリアはディーンと実験映画を撮って訴えようとしていたのだ。映画にポルノ要素を加えたのは、社会の関心を集めるためだった。
マーチはジュディスの秘書のタリーにあることを頼まれる。それは、ジュディスから10万ドルを運ぶ仕事を頼まれたのだが、何か嫌な予感がするので変わって欲しいというものだった。マーチはヒーリーと共に金を受け取り、指定の場所に車で向かった。だが、その途中で居眠りしてしまい、事故を起こしてしまう。その時、タリーから渡された鞄が開きお金が宙を舞うが、ただの紙だった。ヒーリー達はタリーが敵の仲間で、アメリア達に危機が迫っていることに気づく。
ヒーリー達が家に戻ると、ジョンが既に来ていた。ヒーリー達は何とかジョンを追い返すが、アメリアがその間に逃げてしまう。しかも、ジョンだと気づかないまま助けを求め、殺されてしまう。ヒーリー達の胸には苦い気持ちが込み上げた。
マーチの元に調査の進捗状況を聞きに、リリーがやってくる。一緒に話を聞いていたヒーリーは、リリーが見た女性の服がシドの事務所にあったことに気づく。リリーが見た女性は、ミスティが映画で着た衣装を着ていたのだ。マーチはリリー達を連れ、ミスティの家を訪ねた。そして、リリーが見た女性は、ディーンが撮った映画のミスティの姿であることを明かした。自動車事故の2日後、アメリアが家に侵入して、フィルムを確認するために壁に映写していたのだ。ミスティの家にあったメモ書きから、チェットが協力者で、車の展示会で映画を発表する気であることが判明する。
ヒーリー達は発表会が行われる会場に侵入するが、タリーに見つかり銃を突きつけられる。だが、ホリーがかけた珈琲に足を滑らせ、タリーは倒れて気絶した。その後、ヒーリーは殴られてゴミ捨て場に捨てられたチェットを発見する。オールドガイはホリーを人質に取りマーチを始末しようとするが、反撃されビルから落下して亡くなってしまう。マーチも一緒に落ちてしまうが、プールに落ちて助かった。ヒーリーはジョンを殺そうとするがホリーに止められたため、ジョンを殴って気絶させた。マーチは無事にフィルムを回収した。
ジュディスは刑務所に行くことになるが、他の誰かが自動車産業を守ることを確信していた。ただ、娘が死んだことは本当に悲しんでいた。その後、自動車メーカーは証拠不十分で無罪になった。ヒーリーはマーチと共に探偵の仕事を続けることになった。
映画『ナイスガイズ！』の感想・評価・レビュー
本作は、シングルファーザーで酒浸りの私立探偵マーチと正義感の強い示談屋のヒーリー、13歳にして運転をこなすマーチの娘ホリーの３人が、命懸けで事件解決に奔走する様子を描いたコメディーサスペンス作品。
でこぼこコンビ2人の掛け合いや、コメディーやアクションや、ステリーといった様々な要素が入り組んでいるところが面白くて最後まで目が離せなかった。
特に、ライアン・ゴズリングのダメダメな役柄が愛おしくて最高だった。（女性 20代）
同じくシェーン・ブラック監督の『キスキス、バンバン』とノリがよく似ているが、個人的にはこちらの『ナイスガイズ！』の方がよりコメディ要素が強く明るい印象だった。実際こちらの作品の方が観ていてよく笑ったと思う。
男二人のバディだとどうしてもむさくるしくなりがちだが、マーチの娘、ホリーの存在がそこを上手く緩和しており、三人のやりとりにほっこりする場面も多かった。というかとにかくホリーが可愛くて良い子で癒しだった。『キスキス、バンバン』と同じく、ずっと見ていたくなる三人組。（女性 30代）
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