映画『野良犬たち』の概要:2014年製作の韓国映画。不倫相手の夫を追いかけある村にたどり着いた記者は,車が故障し滞在を余儀なくされる。そこで村人の秘密を知ってしまった記者が事件に立ち向かっていくサスペンススリラー。
映画『野良犬たち』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:サスペンス
監督:ハ・ウォンジュン
キャスト:キム・ジョンフン、チャ・ジホン、ミョン・ゲナム、イ・ジェポ etc
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映画『野良犬たち』の登場人物(キャスト)
- ソ・ユジョン(キム・ジョンフン)
- 賭博と不倫に夢中のダメな男。別れを切り出されても執着し彼女の夫を追いかけた末、たどり着いた村で車が故障し滞在を余儀なくされてしまう。そこで村人達の秘密を知り事件に巻き込まれていく記者。
- キム・ウンヒ(チャ・ジホン)
- ユジュンが偶然訪れた村で性被害にあっている夜盲症の女性。癌で養生している母を置いて逃げることが出来ず、苦しんでいる。
映画『野良犬たち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『野良犬たち』のあらすじ【起】
ユジョンは賭博にはまり、借金まみれのダメな生活を送っている男である。
仕事は記者だが、金貸しにはエセ記者だと暴言を吐かれていた。
そんなユジョンが夢中になっている女性は、先輩記者の妻。
不倫関係にあったが、「夫とよりを戻したい」と別れを切り出されたことで逆上し思わず彼女を無理矢理犯す。
彼女を何としても自分のものにしたいと執着心むき出しにするユジョンは、先輩記者の出張先であるある山奥の村に向かうことにした。
力尽くでも彼女を横取りしようと思ったからだった。
ところが何度電話をしても留守電のまま、先輩の携帯は繋がらない。
村の入り口にたどり着いたユジョンは、「犯罪0の村」という看板を横目に車を先に走らせた。
しかし車が故障してしまい、その場で立ち往生してしまう。
その日は寒く雪が辺りに残る村で、ユジョンはどうしてよいか途方にくれた。
そこに通りかかった1人の村人が車の様子を見てくれる。
男の名前はドングと言い、機械に強そうだった。
今日すぐに直すことは難しいと判断したその男は、ユジョンを村長の所につれて行き事情を話すことにする。
すると村長達は良い顔こそしなかったが、暖を取ることが出来るだけの部屋と食事を用意してくれた。
だが「夜はうろつくな」と念を押すのだった。
映画『野良犬たち』のあらすじ【承】
翌日の朝、部品を持ったドングと一緒に車が置いてある場所まで向かうユジョン。
その途中、ある家の前にたたずむ一人の少女を見かけた。
気になり彼女のことを尋ねると「娼婦なのだ」と教えられる。
彼女の名前はウソンと言い、癌に侵され寝たきりになっている母親の看病をしながら暮らしているという。
話しを聞いた後、ユジョンは彼女の自宅の近くの電柱に謎の箱が設置されていることに気がつき、それにも疑問を抱いた。
せっかく出向いたが、その日も車は治らない。
しかも相変わらず先輩とは連絡もつかなかった。
昨日の宴の席で、他の村人にも「ヒョンテという村に来た記者を知らないか?」と尋ねているのだが誰も彼を知らないということだった。
そんな村人の様子をおかしく思い始めるユジュン。
しかし今のところは確信に繋がる物はなにもない。
その夜、ユジョンが酒を飲み部屋に戻ろうと雪道をふらふらと歩いていると、村長が例のブレーカーを下げウソンの家に向かった。
怪しみ後をつけたユジョンは、部屋の壊れたドアから中をのぞき見する。
するとそこで行われていたのは、村長がウソンを無理矢理犯しているという悲惨な事実だった。
村長は事が終わると家を出て、その後ブレーカーをあげるとまた雪道を戻っていく。
その姿に衝撃をうけたユジョンは、その夜布団の中で眠れずに悶々としていた。
映画『野良犬たち』のあらすじ【転】
翌日の朝、ドングと再び車を修理しに行ったユジョンは、突然の腹痛を訴えた。
もちろんこれは村に残るための仮病である。
見事村民達を騙すことに成功したユジョン。
夜、警察官で隊長と呼ばれている人物がユジョンを尋ねてきた。
腹を壊しているユジョンにお粥を運んで来たついでに、来週行われる式典の挨拶を考えてもらいたいということだった。
そこでユジョンはあのブレーカーについてしらじらしく聞いてみる。
すると隊長は、あのウソンの住んでいる家は元々会長の家であり、それを金が無いウソン親子に貸しているという話しをし始めた。
そして夜盲症のウソンは電気が無いと暮らせないため、電力を無駄遣いさせないために外にブレーカーを設置し寝たら消しに行くという作業を行っているというのである。
そこへ誰かから電話がかかってきた隊長は「鍵を忘れるなんて!」と言い、ユジョンの家を後にした。
誰かが何処かの鍵を忘れて届けに行く様子である。
ユジョンは隊長の後をつけた。
居たのは会長である。
彼はまたウソンの部屋に入ると、村長と同じ事をした。
翌朝、ドングは車を修理し終えた。
急いで村を出ろと言わんばかりの態度で見送られたユジョンは振り返りながらも発車させる。
その車の後を走って追いかけたウソンだったが、ユジョンは気がつかなかった。
だがユジョンはウソンの事が気になり、戻って来てしまう。
映画『野良犬たち』の結末・ラスト(ネタバレ)
ウソンの部屋に来たユジョンは、偶然彼女に見つかり部屋に入ることになった。
彼女に不審がられながらも「助けたい」と言うユジョンに、「あなたもあの記者たちと同じだ」と言う。
そう、ユジョンが探していた先輩も事件に巻き込まれていたらしかった。
ウソンの母は痛み止めを打ち弱った身体で「1人で逃げなさい」と娘に声をかける。
だがウソンは1人で逃げることが出来ない理由があった。
その理由をユジョンは証拠のために録音するから、いきさつを話して欲しいと言う。
ウソンがポツリポツリと話し始めた。
最初は村人の青年達がやって来てウソンを犯した。
青年とはドングの息子である。
そのことを知ったドングは、息子の不貞を謝罪しに来たのだが彼もまた息子のようにウソンを犯したという。
その日を境に毎日のように村の男が来て、母の薬代の代わりに犯されるという事態に陥ってしまったのだと言った。
ユジョンは先輩のカメラが村長の元にあることを確認すると、そのカメラを取り返したら一緒に逃げようとウソンに言う。
貴重な証拠が残されているに違いないからである。
ユジョンが1人カメラを取り返しに向かうと、村人の1人がユジョンの車に気がついてしまった。
村長の自宅から無事にカメラを持ち帰り、証拠を見るとそこには村が殺人を犯している現場が残っている。
ユジョンは急いでウソンを迎えに行ったが、彼女は母を置いていけないと泣きじゃくった。
そして最愛の母を泣きながら手にかけたのだった。
2人は急いで車に向かうが、彼らの逃亡劇に気がついた村人達は次々に襲いかかる。
しかしウソンは抵抗、さらに今までの恨みが募りユジョンと共に闘い、殺害していく。
男達を全員殺害した後、ユジョンの車でソウルに向かった。
その後。
ウソンは眼下の検査を受けている。
ユジョンは金貸しに全て返済をし、「野良犬たちか」と自分とも金貸しとも言えぬ誰かを差すように呟くと、ウソンのおかげで人間になれた気がすると感謝の気持ちを伝えたのだった。
映画『野良犬たち』の感想・評価・レビュー
本作は、友人を訪ねて主人公が向かった「犯罪ゼロ」と書かれた集落の秘密を暴く実話を基に描かれた韓国社会派サスペンススリラー作品。
自分たちの欲を満たすために女性たちを村全体で共有しようなんて、まともな人間の考えることではない。
作品とは言え女性として、一個人としてこの閉鎖的な集落で起こった実際の事件の悲惨さに怒りを抑えられなくなるほど腹立だしくショッキングな内容だった。
タイトルに重みを感じるが、しいて言わせていただくなら本作の犯罪者は野良犬以下であろう。(女性 20代)
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