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映画『スタンドアップ』あらすじ・ネタバレ結末と感想

この記事では、映画『スタンドアップ』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『スタンドアップ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『スタンドアップ』の結末までのストーリー
  • 『スタンドアップ』を見た感想・レビュー
  • 『スタンドアップ』を見た人におすすめの映画5選

映画『スタンドアップ』 作品情報

スタンドアップ

  • 製作年:2005年
  • 上映時間:124分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ニキ・カーロ
  • キャスト:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、リチャード・ジェンキンス etc

映画『スタンドアップ』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『スタンドアップ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『スタンドアップ』のあらすじを紹介します。

日常的に暴力をふるう夫から逃げ、ミネソタ州北部にある実家へ戻ったジョージー・エイムズと息子サミー、娘カレン。
高校生の時に父親がわからない子供サミーを妊娠、出産して以来、父親ハンクとは不仲、周囲からは男性関係が派手だと噂されていた。
離婚も決まるが、2人の子供を抱えて生きていくには収入が足りない。
そんな時、古い友人グローリーと再会し、鉱山で働かないかと誘われる。

賃金の良さに惹かれ、父親もいる男性ばかりの鉱山で働くことにしたジョージーを待っていたのは、女性差別やセクシャルハラスメントの数々、そして高校時代の恋人ボビー・シャープだった。
ローンで家を買い、家族3人での暮らしもできるようになった頃、サミーのホッケーの試合中にボビーの妻から夫を誘惑したと中傷を受ける。
そして簡易トイレごと転倒させられるという嫌がらせを受けたジョージーは限界を感じ、本社に直談判に行くが“女だから”相手にされない。

町ぐるみでの嫌がらせの影響もあって、息子サミーとの関係が悪化。
頼れる友人グローリーはALSという難病を発症しており、ジョージーは居場所を失くしてしまう。

作業中、ボビーに襲われたジョージーは、見て見ぬふりをする同僚たちの姿に限界を感じ、仕事を辞めて会社を訴える決意をする。

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映画『スタンドアップ』 結末・ラスト(ネタバレ)

カイルとグローリー夫婦の友人のビルが弁護士だったため、ジョージーは彼に弁護を頼み込む。
そして、セクハラの集団訴訟を起こす準備を開始する。
しかし他の女性たちは報復を恐れ、口を閉ざしてしまった。

結局ジョージー個人の訴訟になるが、裁判でサミーの父親の話題になる。
ジョージーは高校時代に教師にレイプされ、目撃したボビーは逃げ、やがてサミーが生まれた。

全てを知ったサミーはジョージーと和解、鉱山の仲間たちの卑劣さを実際に見たハンクは幻滅、家族は一致団結する。
その後の裁判でビルの追及に負け、ジョージーを見捨てた過去を認めたボビー。

ジョージーの強い心を見せられた鉱山の女性たちは、ジョージーと共に、集団訴訟のために立ち上がる。

映画『スタンドアップ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『スタンドアップ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

人間どうしの問題を描いた作品

1988年に行われた、世界初のセクシャルハラスメント裁判の記録をもとにしたストーリー。
しかし裁判シーンは少なく、裁判に至るまでが描かれている。

描き方を間違えれば、男尊女卑という考え方のおかしさを主張して、男性はこんなに意地悪だ、女性はこんなに迫害されているんだ、という内容になりそうな作品。
しかし、会社の女性顧問弁護士が裁判でジョージーに対してねちねちと攻めていく、女性同士の争いのシーンもあり、セクハラをする人間の問題として描かれている。

奥が深いストーリー

レイプされて生まれた息子がいる設定だが、親しみやすいキャラクターの主人公ジョージーは、感情移入しやすい。
そんなジョージーが徐々に追い詰めていくストーリーで、犯罪といっても過言ではないほどのセクハラや職場いじめが横行するようになっていく様子には、気分が悪くなる。
また、女性控室への嫌がらせも彼女が会社に直談判したからだと、女性同僚から突き放されるシーンは見ていてとても辛いものがある。

主人公はジョージーだが、娘がハイスクール時代に妊娠したことをきっかけに、周囲から好奇の目を向けられるようになった彼女の両親の苦痛、新たなセクハラのターゲットにされたくない同僚女性たちの葛藤なども、細かく表現されている。
前半では、裁判中の発言から回想のように鉱山で働くことになった経緯、ヒステリックになっていくジョージーの姿が映し出されていき、後半では裁判の準備などが描かれていく。

職場いじめやセクハラの数々の中で、さすがに逮捕されるのではないかと思える、ありえない行為もあるが、ここまでされたら訴えたくもなるという説得力につながっている。


「男尊女卑」なんて言葉がありますがそんな言葉があること自体おかしな事で、苦痛から目を背けたり、見て見ぬふりをしていても何も変わらないのだと思い知らされました。
何を根拠に「弱い」と言うのかは分かりませんが、体格や力の強さなど、女性が男性より「弱い」のは多くの人が理解しているはずです。しかし、それをいいことに女性を性の餌食にするような行動は本当に許せません。
ジョージーのように1人でも立ち上がれる女性がどれくらいいるのでしょう。目を背けたくなるようなシーンばかりですが、ジョージーの心の強さから勇気や希望を貰いました。(女性 30代)


実際の裁判を基にしていると知ってから観たので、リアリティの重さが倍増しました。女性労働者が男社会の鉱山で直面するハラスメントの描写は生々しく、観ていて胸が苦しくなります。特に主人公ジョージーが法廷で孤立しながらも必死に声を上げ続ける姿は胸を打ちました。最後に仲間が立ち上がるシーンは涙腺崩壊です。(20代 男性)


シャーリーズ・セロンの演技力に圧倒されました。彼女のジョージーは決してヒロイン然とした強い女性ではなく、傷つきながらも自分の尊厳を守るために立ち向かう等身大の姿が描かれていてリアルでした。法廷で過去のトラウマを晒す場面は苦しくも力強く、観客の心を掴んで離さない。女性の勇気を讃える作品です。(30代 女性)


序盤はジョージーが生活のために鉱山に入るまでの過程が淡々と描かれていて、それが逆に後半の地獄のような職場環境との対比になっていました。上司や同僚たちからの言葉の暴力、無視、性的嫌がらせ。観ていて怒りがこみ上げます。クライマックスで父親が娘を支持する姿を見せた瞬間、重苦しい展開に光が差しました。(40代 男性)


「セクハラ」という言葉がまだ浸透していなかった時代に、声を上げることがどれほど勇気のいることだったか、この映画で痛感しました。ジョージーが孤立無援の中で戦う姿は、現代の視点で観ても胸に刺さります。仲間が次々に証言に立ち上がるラストは、社会を動かすのはやはり一人の声からだと感じました。(20代 女性)


ジョージーの戦いは、単なる女性対男性の対立ではなく「人間の尊厳を守る戦い」だったと思います。法廷で彼女が問いかける視線には観客自身も試されている気がしました。周囲が沈黙する中で真実を語る難しさと、それを可能にした勇気には胸を打たれます。苦しい映画ですが、観る価値は非常に高いです。(50代 男性)


観ていて何度も「これは映画ではなく現実にあったことだ」と意識させられました。ジョージーの孤立、世間の偏見、そして女性労働者たちの苦悩は決して過去の話ではなく、現代にも通じる問題です。ラストで少しだけ希望を感じさせる終わり方は救いですが、それ以上に観客に問いを投げかける作品でした。(30代 男性)


シャーリーズ・セロンだけでなく、フランシス・マクドーマンドの演技も印象的でした。彼女が病に侵されながらもジョージーを支える姿は、友情を超えた連帯の象徴に思えました。職場の女性たちが最後に一歩踏み出す場面で涙が止まりませんでした。単なる社会派映画を超え、人間ドラマとして心に響きました。(40代 女性)


正直に言うと、観ている間は不快感の連続でした。ハラスメントの描写があまりにリアルで、自分がその場にいるかのような嫌悪感を覚えました。でも、それこそがこの映画の意義なのだと思います。現実を突きつけ、観客に考えさせる。その上で最後に希望の光を見せてくれる構成は見事でした。(20代 男性)


父親が裁判で「娘の味方をする」と立ち上がる場面は、物語の中で最も胸を打たれました。家族でさえ偏見に染まっていた中、勇気を持って支える決断をするシーンは泣かずには観られません。ジョージーの戦いは一人だけのものではなく、社会全体の意識を変える大きな一歩だったと感じます。(50代 女性)

映画『スタンドアップ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『スタンドアップ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

エリン・ブロコビッチ

この映画を一言で表すと?

一人のシングルマザーが巨大企業を相手に勝利した、奇跡の実話ドラマ。

どんな話?

シングルマザーのエリンが、偶然見つけた水質汚染事件の証拠をもとに住民を救おうと立ち上がる。学歴も経験もない彼女が弁護士事務所で奮闘し、大企業に挑む姿を描いた実話ベースの感動作。

ここがおすすめ!

ジュリア・ロバーツの熱演が光り、困難に立ち向かう女性の強さがリアルに描かれる。『スタンドアップ』のように社会的不正義と闘う勇気を描いており、観た後に勇気をもらえるパワフルな作品。

告発

この映画を一言で表すと?

理不尽な刑務所の実態を暴く、衝撃の実話法廷劇。

どんな話?

刑務所で虐待を受けた男性が、弁護士と共に訴訟を起こす実話を描いた作品。権力に支配される閉ざされた環境での人権侵害と、それに立ち向かう勇気が克明に映し出される。

ここがおすすめ!

重いテーマながらも、法廷劇としてのスリルと人間ドラマの感動が同居。『スタンドアップ』の裁判シーンに感動した人には必見で、不条理に立ち向かう力強さを味わえる映画。

フィラデルフィア

この映画を一言で表すと?

偏見と闘う男の尊厳を描いた、心揺さぶるヒューマンドラマ。

どんな話?

HIVに感染した弁護士が、不当解雇を受けて裁判を起こす物語。最初は偏見を持っていた弁護士仲間が彼を支えることで、法廷闘争が人間ドラマへと変わっていく。愛と尊厳をかけた戦いが感動を呼ぶ。

ここがおすすめ!

トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンの名演が光り、社会問題を正面から扱いながらも人間味に溢れる物語。『スタンドアップ』と同じく、勇気ある声が社会を変える力になることを実感できる。

スノーデン

この映画を一言で表すと?

国家の闇を告発した男の実話を描く、衝撃の社会派サスペンス。

どんな話?

アメリカ政府の違法な監視システムを暴露した元CIA職員、エドワード・スノーデンの半生を描く。信念のために全てを失い、亡命まで決意した男の選択に迫る衝撃の実話映画。

ここがおすすめ!

勇気を持って不正を告発する姿は、『スタンドアップ』の主人公ジョージーと重なる。個人が巨大な権力に立ち向かう構図に痺れる、現代社会必見のサスペンスドラマ。

ドリーム

この映画を一言で表すと?

差別と戦いながら宇宙開発を支えた、知られざる女性たちの物語。

どんな話?

1960年代のNASAで働いた黒人女性数学者たちが、人種差別と性差別に立ち向かいながらアポロ計画を支えた実話を描く。時代の壁を越えて活躍した彼女たちの姿は痛快で勇気を与えてくれる。

ここがおすすめ!

社会の偏見に立ち向かい、自分の居場所を勝ち取る姿は『スタンドアップ』に通じるものがある。ポジティブなエネルギーと感動を兼ね備えた、観て元気が出る社会派エンターテインメント。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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