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映画『ヌードの夜』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ヌードの夜』の概要:“何でも代行屋”の紅次郎として雑居ビルに住まう村木は、謎の女性から東京観光の依頼を受けた。無性に惹かれる村木だったが、ついには彼女が犯した殺人の濡れ衣を着せられてしまう。

映画『ヌードの夜』の作品情報

ヌードの夜

製作年:1993年
上映時間:110分
ジャンル:サスペンス
監督:石井隆
キャスト:竹中直人、余貴美子、根津甚八、椎名桔平 etc

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映画『ヌードの夜』の登場人物(キャスト)

紅次郎 / 村木哲郎(竹中直人)
元証券マン。地元でも有名な秀才で、一流の大学へ進学し優良企業へ就職するも、バブル崩壊の煽りを受けた今、廃ビルを拠点に“何でも代行屋”を営んでいる。紅次郎は屋号。犬を預かったり、遺族の代わりに葬式へ参加したりして細々生計を立てている。
土屋名美(余貴美子)
行方耕三の情婦。高校生の頃から体と金を搾取され続けている。恋人と結婚するため、行方との関係を終わらせようと計画を立てる。
仙道達(椎名桔平)
行方の弟分。行方の失踪を受け、村木と名美を追う。
行方耕三(根津甚八)
都内でバーを営むゴロツキ。経営が立ち行かず、借金取りから何度も返済の催促をされている。名美から毎月10万円を巻き上げているが、全てクスリ代に消えている。別れを懇願する名美を強姦した後、絶望した彼女によって刺し殺された。
健三(田口トモロヲ)
村木の同級生。路地裏でゲイバーを営んでいる。トカレフを所望する村木に銃を手配した。

映画『ヌードの夜』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ヌードの夜』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ヌードの夜』のあらすじ【起】

土屋名美は、行方耕三の店を訪れた。クスリを打っていた行方は、彼女を招き入れた若い男を警戒する名美へ彼を紹介し「仙道は女には興味ない。俺より凶暴だぜ」と言った。名美は、そうしていやらしく笑う行方の前で下着を脱ぐと、淡々と股を広げ事を済ませた。

紅次郎こと村木哲郎の“何でも代行屋”に、一人の女が依頼に来た。女は、6つのベッドが置かれた寝室の床で眠る村木を起こし、福岡からやって来たばかりで勝手が分からないため東京を案内して欲しいと言った。女は自身を行方と名乗った。

村木は、彼女が借りてきたレンタカーで東京を回った。夜になり、泥酔した女を宿泊先へ送り届けた村木は代わりにチェックインして欲しいと頼まれ、「行方」というサインと自分の事務所の住所を記入した。

村木によって部屋へ運び込まれた女は、殺人の代行依頼はないのかとおどけて言った。顔を伏せた村木は、翌日の待ち合わせ時間だけを確認し部屋を後にした。

村木が帰ったことを確認した女は、すぐさまシャワーを浴びて着替えると、ナイフを枕元へ忍ばせ行方を呼び出した。女の元を訪れた行方は、彼女から結婚したいから別れて欲しいと懇願されたが一蹴し、自身の店が上手くいかないからと心中を持ち掛けた。女が泣きながら土下座をしている最中、行方は枕元のナイフを見つけると、それを突き付け女をレイプした。

女は絶望し、行方がシャワーを浴びている背後へ忍び寄ると、彼を刺し殺した。

映画『ヌードの夜』のあらすじ【承】

同じ頃、事務所へ戻った村木は、入り口に犬が繋がれていることに気付いた。飼い主が旅行している間預けられた犬へ、村木は「今日の依頼者、タイプなんだよ」と打ち明けた。

深夜、村木の事務所の留守番電話へ女がメッセージを残した。急遽福岡へ帰ることになったと言う女は「大きな荷物ができたので、発送をお願いします」と告げ電話を切った。

翌日、女の部屋を訪れた村木は、10万円の入った封筒と男の死体を発見し狼狽した。顔も住所もフロントに知られた村木は自分が嵌められたと気付くと、事務所からスーツケースを持ち出し、ドライアイスと死体を詰めて持ち帰った。

村木は、女がレンタカーを借りた店を特定し、彼女の本名と住所を割り出そうと奔走していた。そこへ、警察の名を語った仙道が押しかけて来た。仙道は「お前兄ィの名前語ったろ。俺に黙っていなくなるような人じゃない。名美はどこだ」と捲し立て、村木の事務所を物色した。村木は仙道を追い返そうとしたが返り討ちに遭い卒倒、仙道は倒れる村木に名美の住所を聞いたが、彼は気を失ったままだった。

名美は、婚約者とパーティに参加していた。姉さん女房となる彼女は、婚約者の知人達からは後ろ指を指されていた。

翌日、村木はレンタカー屋を割り出し、女の本名と住所、職場を特定した。女は土屋名美といって、東京に暮らすOLだった。

映画『ヌードの夜』のあらすじ【転】

仕事帰りの名美を待ち伏せた村木は、スーツケースを地下鉄の車内で彼女へ返そうとした。一向にスーツケースを受け取らない名美を追った村木は、遂に彼女のマンションまで辿り着き、部屋へ招かれた。名美は「私が殺したんです、計画的に」と泣きながら告白し、それを聞いた村木はスーツケースを置いて去った。

失踪した行方に代わって店番をしていた仙道の元へ、気弱な借金取りがやって来た。仙道は、行方はいないと言って男を追い返した。

名美は、深い山中に穴を掘り行方の死体を埋めようとしたがうまくいかず、再びスーツケースごと部屋へ持ち帰った。

村木は、「もう一度代行をお願いします」と言う名美の留守番電話を無視し続けた。

仙道は、名美の住所を手に入れ彼女のマンションを訪れた。スーツケースに入れられた行方の死体を見て半狂乱になった仙道は、名美を痛めつけた。そこへ、花束を渡しに来た名美の婚約者が現れ、彼女が堅気の人間でないと察すると、彼は花束を名美に叩き付けて去った。

村木の事務所の留守番電話へ、仙道から「お前と名美どっちが兄ィを殺したんだ?」と伝言が入った。彼の声の後ろからは、名美の悲鳴が聞こえた。村木は凶暴な仙道と対峙するため、銃を手に入れようと街へ繰り出した。

映画『ヌードの夜』の結末・ラスト(ネタバレ)

村木は、ゲイバーを営む同級生、健三の店を訪ねた。村木と20年ぶりに再会した健三は彼から10万円を受け取ると、2時間後に来るよう言った。しかし、村木が再び店を訪れると、健三の彼氏であるヤクザに追い返されてしまった。ボロボロになり道路へ横たわる村木を見た健三は、優秀だった彼が最早まともな社会に生きていないことを悟り、銃をコンビニ袋に入れ彼の側に置いた。

銃を手に入れた村木は、仙道のいる名美のマンションへ向かった。村木は仙道へ、行方が死んだのは事故だったと説明したが彼は納得せず、名美を殴ろうとした。村木はそんな仙道の指を撃ち抜き、彼を追い払った。

雨の中、村木と名美は寂れた港を訪れた。村木へ殺人の動機を告白した名美は「本当はアイツに憧れてたんだ」と独り言ちると、彼の車を奪い海へ突っ込んだ。村木は慌てて海へ飛び込み名美を引っ張り上げ救急車を呼びに走った。しかし、彼が戻った頃には彼女の姿はなかった。

名美は、仙道が店番をする行方のバーを訪れると、自首するから村木には手を出すなと忠告した。そこへ借金取りの男が現れ、彼は仙道を銃で撃つと、名美を行方だと勘違いし彼女も手に掛けた。

同じ頃、事務所の掃除をしていた村木は、リビングに名美が立っているのを見た。彼女は「恋人の代行、やって頂けませんか?」と囁き、二人は遂に体を重ねた。

事後、ぐったりと倒れ込む名美を心配した村木が彼女の上体を持ち上げると、胸には穴が空き大量に出血していた。彼は救急車を呼ぼうと立ち上がったが、ふと振り返ると、血痕だけを残し彼女は消えていた。

後日、海中から引き揚げられた村木の車からは、行方の死体と名美の服が発見された。

映画『ヌードの夜』の感想・評価・レビュー

全体的に重くて暗い雰囲気をまとった映画で、非常に好みだった。「竹中直人といえばコメディ」というチープな概念を覆してもらった。良作だった。

竹中直人のシュールな笑いが不安感と恐怖を煽っていた。名美にスーツケースを返す際に淡々と「もう3日経ってる。ドライアイス、いっぱい詰めてるけど…ゴミ袋3重にしてるけど、臭いはどうにも」と言ってのける言葉の抑揚や、名美の亡霊とのピロートークで突然三半規管の丈夫自慢をする様など、笑いたいのに怖くて笑えない。

2作目もあるようなので、是非観てみようと思う。(MIHOシネマ編集部)

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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