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映画『花と蛇(2003)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『花と蛇(2003)』の概要:世界的ダンサーの静子は裏社会を牛耳る田代老人に見初められ、彼の息のかかったヤクザに弱みを握られた夫により借金のカタとして売られてしまった。会員制のSM殺人ショーに引き出された静子は、地獄の調教を受けることになる。

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映画『花と蛇』の作品情報

花と蛇

製作年:2003年
上映時間:115分
ジャンル:サスペンス
監督:石井隆
キャスト:杉本彩、石橋蓮司、野村宏伸、遠藤憲一 etc

映画『花と蛇』の登場人物(キャスト)

遠山静子(杉本彩)
世界的に有名なタンゴダンサー。ディナーショーやテレビ出演に引っ張りだこで、多忙な日々を送る。隆義と結婚するまでスキャンダルは一切なく、セクシーな見目とは裏腹に不感症に悩んでおり、ほとんど性行為をしてこなかった。田代と森田に弱みを握られた隆義により、10億円で売られてしまう。
遠山隆義(野村宏伸)
静子の夫。社交ダンスの審査員を務めた縁で彼女と結婚したが、その後の性生活はうまくいっていない。大臣へ会社の金を横流しした挙句、その罪を社員へ被せたことが発覚してしまい、静子を欲する田代と彼に従う森田によって強請られる。
田代一平(石橋蓮司)
戦争帰りの裏社会のドン。齢95を超えていても尚美しい静子を欲しいと願い、森田に命じ彼女を手に入れると、自身の主催するSM殺人クラブに囲った。
森田幹造(遠藤憲一)
幼い頃から田代に面倒を見てもらっているヤクザ。森田組の二代目組長で、亡き父は田代の戦友だった。唯一、呂律が回らず呻き声しか出せなくなった田代の意図を理解できる。
野島京子(未向)
静子を心配した隆義により、彼が懇意にしている探偵事務所から派遣されたマネージャー兼ボディーガード。森田の手下からスタンガンで襲われてしまい、静子と共にSM殺人ショーへ出されてしまう。
ピエロ(伊藤洋三郎)
SM殺人ショーの司会進行役。セーラー服やバレエの衣装、ナース服などの奇抜なコスプレでショーを盛り上げる。

映画『花と蛇』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『花と蛇(2003)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『花と蛇』のあらすじ【起】

田代一平は、病床に伏しても尚美しい女を求めた。彼は画面の中で踊る女性に目を奪われ、ベルを鳴らして森田幹造を呼び付けると、彼女の素性を問うた。森田は、彼女が遠山ビルの社長夫人で、世界的に有名なダンサーである遠山静子だと告げた。田代は、彼女を手に入れるよう森田へ命令した。

静子は、蠢く蛇が自身の口内を犯す淫夢で目が覚めた。彼女より遅れて目を覚ました夫の隆義は、手の震えを治めるため酒を煽った。隆義の元へボディーガードを兼ねたマネージャー、江口が送迎に伺うと、隆義は、同じようなマネージャーを付けるべきだと静子へ勧めた。

オフィスに到着した隆義の元へ、森田工業の社長を名乗る男と付き人達が押しかけた。森田は隆義へ名刺を渡すやいなや、彼が大臣へ会社の金である1億円を渡している映像を見せた。隆義は、重役の川田に1億円の「損失」の罪を被せ解雇しており、彼を恨んだ川田が森田へタレ込んだのだ。隆義もかつて世話になり、現在も森田のバックにいる田代老人は、こうした不正が許せないという口実で静子を買おうとしていた。

森田から10億円で静子を貸せと言われた隆義は、妻がセックス嫌いの不感症だと忠告したが、彼らは構わないと言う。言う通りにしないと動画をネットに流すと脅された隆義は、探偵に相談した上で返答を保留した。

一方の静子は、仕事先の駐車場で拉致されそうになった。しかし、そこへ隆義が派遣していたマネージャー兼ボディーガードの野島京子が助けに現れ、静子は難を逃れた。

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映画『花と蛇』のあらすじ【承】

探偵事務所の調べによると、脅しに来た森田はヤクザであり、そのバックに付いている田代は95歳を超えた老人だという。隆義は相手が体の不自由な老人であると知ると、静子が田代に凌辱される心配はないと自分に言い聞かせ、彼女を売ることを決めた。

その夜、隆義は静子へ、田代主催の仮面舞踏会へ行こうと言った。静子は喜び、隆義は妻と二人きりの夜を噛みしめるように彼女を抱いた。しかし、静子が「痛い」と小さく悲鳴を上げたことで行為は中断されてしまった。

江口の運転でパーティ会場に到着した二人は、多くの参加者がいる中で堂々と攫われた。

目を覚ました静子は、血塗れの女が逆さ吊りで鞭打たれる場面を見て混乱した。やがてその女は絶命し、次に静子が舞台上へと上げられた。司会進行のピエロは、服を脱がないと一緒に攫われてきた江口を殺すと脅し、袖に控えていた黒子に斧を振り上げさせた。静子は震えながら全裸になり、闇の中から覗く観客からの視線に耐えた。

江口は、次なるピエロの指示に従わない静子に痺れを切らし、ステージ上の男達を蹴散らして彼女へ唾を吐くと、出入り口らしきドアへ向かった。しかし、彼は背後から銃弾を撃ち込まれ、倒れたところをナイフでめった刺しにされた。観客は沸き立った。

映画『花と蛇』のあらすじ【転】

自宅の寝室で目を覚ました隆義は、自分のしでかした事態の重大さに気付き後悔した。

野島は、一人でいるところをスタンガンで襲われてしまった。彼女が目を覚ますと、褌一枚で縛り上げられ、無理やり利尿剤を飲まされる静子を目の当たりにした。ピエロは、静子がいつまでも快楽に堕ちないのならば殺すと宣言し、代わりに野島を責め立てた。野島を助けたいならば放尿しろと迫られた静子は、ピエロから自分が隆義に売られた事実を知らされると、気力を失い彼に従った。

逃走の機会を伺っていた野島は、別室へ連れて行かれる隙を突いて静子と共に駆けだした。しかし、野島もまた背後から撃たれ絶命した。

モニター越しに静子の痴態を傍観していた田代だったが、彼女がどんな調教にも全く感じないため、森田を呼び自室へ戻った。森田は田代が、静子がまだ見せていない表情があると見抜いていることを察し、最後の手段として隆義を招いた。

目隠しをされSM殺人クラブに入った隆義は、ステージの上で縛り上げられ輪姦される静子を目の当たりにした。隆義は彼女に挿入している男を引き剥がすと「君を買い戻したから、やり直そう」と言い涙した。意識が朦朧としていた静子だったが、か細い声で「シて」と願い、二人は繋がった。

映画『花と蛇』の結末・ラスト(ネタバレ)

夫婦の営みをモニター越しに見た田代は、「綺麗だ」と言葉らしい言葉を発した。それを聞いた森田は静かに感激した。

静子の膣内で果てた隆義は、「一緒に帰ろう」と彼女を縛る縄に手をかけたが、フィナーレが残っていると言う森田の手下達によって引き離されてしまった。

身を清めた静子の前に、車椅子に乗った田代が森田に連れられて現れた。森田は、万が一のためにと田代の懐に拳銃を忍ばせ、二人の前から消えた。

車椅子から降りた田代は、左半身が動かないながらも、十字架に縛られ横たわる静子の元へ這い寄った。自力では立ち上がれない田代だったが、静子の足に顔を寄せると、指の先から彼女の肢体を舐めしゃぶった。

縄を解かれ田代の上に跨った静子は、彼こそ黒幕だと察し、能動的に腰を振った。その結果、田代は腹上死した。

ぐったりと倒れる田代に異常を感じた森田は、拳銃を手に駆け付けた。静子も咄嗟に田代の懐から銃を抜き取り、田代を殺されたと怒り狂う森田へ発砲。彼は息絶えた。

全裸だった静子は、着の身着のまま逃げようと館内を彷徨った。しかし、走れども出口は一向に見つからず、静子は遂に屋上まで出てしまった。そこへ隆義が現れ、静子へ「悪い夢を見てたんだよ」と声を掛けた。二人は出会った当時のように手を取り合って踊ったが、ビル上空を飛んでいたヘリから狙撃された隆義は倒れてしまった。

静子は、真っ白な部屋で飛び起きた。

映画『花と蛇』の感想・評価・レビュー

杉本彩の体当たり演技を拝見できる貴重な作品だった。しかしながら、ハードな調教シーンがどこまで本当なのか邪推してしまい、静子の放尿シーンなどはかなり困惑した。

SM殺人ショーと謳うくらいなので、静子なり野島なり、誰かしら『悪の法則』のペネロペ・クルスばりの派手な死に様を見せるかと思いきや、残虐なシーンの一つもなかった。これではただのSMクラブである。スナッフフィルム的演出を期待していた訳ではないが、少し物足りなかった。(MIHOシネマ編集部)


原作の小説や過去に制作された映画は知らないのだが、杉本彩さんが出演していることに興味を引かれて視聴した。「タレント・杉本彩」としての姿しか知らなかったため、この作品の演技を見て物凄く驚いた。ここまで体を張って演じているとは思わなかったため、凄いなと思った。ただ、調教シーンは映画としては生々しく作られ過ぎていて、正直きちんと見ていられなかった。もう少し、ストーリーに重点を置いても良かったんじゃないかと個人的には思う。(女性 30代)

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