映画『ワン・ミス・コール』の概要:アメリカ公開のホラーで、「着信アリ」のハリウッドバージョンである。設定などは日本の物と違う設定にされている。呪いの着信をめぐり、大学院生のベス(シャニン・ソサモン)は呪いの連鎖を阻止すべく真相を追っていく。
映画『ワン・ミス・コール』 作品情報
- 製作年:2008年
- 上映時間:88分
- ジャンル:ホラー
- 監督:エリック・ヴァレット
- キャスト:エドワード・バーンズ、シャニン・ソサモン、アズーラ・スカイ、アナ・クラウディア・タランコン etc
映画『ワン・ミス・コール』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『ワン・ミス・コール』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ワン・ミス・コール』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ワン・ミス・コール』 あらすじ【起・承】
電話中だったシェリー(ミーガン・グッド)は池の付近にいた猫のルナを探して水の近くに行く。ふと気が付くと、少し離れた所で警戒した表情のルナが自分を見ていた。
一瞬、池から手が出てきて顔から掴まれ引きずり込まれてしまう。
恐ろしそうに見ていたルナも同じく出て来た手に掴まれ池へと引きずり込まれてしまう。
場所と時は変わり、金曜の夜にホームパーティーをルームメイトのテイラーと開いていたベス・レイモンド(シャニン・ソサモン)。
別の友人、レアンが訪ねて来て、別室で溺死してしまったシェリーの事を語る。
あの若さでまさかの溺死、親も憔悴しているなど悲しむレアン。その時レアンの電話がなるが、知らない着信音で死んだはずのシェリーからの着信だった。
留守電には悲鳴の様な声が入っており、その日より3日後の着信になっていた。
死体を確認しにきた男性は、口から赤い飴玉を発見する。
レアンは講義中に、謎の幻覚が見え出し、よく眠れないと不安が募っていく。
図書館に来たレアンだが、帰り道ベスに電話をかける。歩道橋にいると話すレアンを心配してベスはそこに向かうが、レアンは橋から落下、電車に轢かれ死んでしまう。
レアンのお葬式で複雑な顔をする知人達。その中で着信があると死んでしまうと言う話をしだして不安に陥る知人達。
レアンの元彼であるブライアンも幻覚が見え始めており、カフェで落ち込んでいる所をベスが追ってきた。
映画『ワン・ミス・コール』 結末・ラスト(ネタバレ)
ブライアンはベスに自分にも着信があったと留守電を聞かせるが、超常現象は信じないと言い放つ。
しかし、ビルで爆発事故が起こり、瓦礫が刺さったブライアンはベスの目の前で死亡。
警察で素直に電話の後に2人共死んだと話すが信じてもらえない。しかし気になったジャックは、ベスに偶然ではないと思うと声をかける。
シェリーの死ぬ前に、自身の妹も着信後死んでしまい口から飴玉が出てきたと話す。
次は自分かもと恐れるテイラーに、携帯の電池を抜き、これで平気と言い聞かせる。テイラーは実家に帰ってしまい、ジャックが訪ねてきた。
誰が電話をかけたかが分かればこの死の連鎖は止まると考えた2人は人を訪ねていく。
2人はジャックの妹の記録から、エリーが虐待されていたと読む。
実家に帰ると偽り、テイラーは悪魔払いの番組を頼りそれに出演していた。
TVでその様子を見て、そこに向かったが停電と共にテイラーは死亡。自分の番だと落ち込むベスを励まし助かる方法を探り出す。ベスは自分もひどい虐待を受けていた事を告白し、エリーの母親を探す。
火災の時にマリーも焼け死んだのではと考えたベスは、焼け残る聖ルーク病院に1人向かう。幻覚も見え始めたベスだが、鳴った携帯を放り投げた衝撃で外れた板の奥に空間を見付ける。そこは地下になっており、焼死体の姿のマリーが現れベスにのしかかって来た。
発見されベスは無事だったが、残された映像からエリーが妹を虐待していた事実を知る。
母親は濡れ衣だったのだ。
死の間際に電話をかけたエリーの呪いが元凶と知ったジャック達。ベスの元にやって来た元凶のエリーだが、成仏したはずのマリーにより携帯に封じ込められる。
映画『ワン・ミス・コール』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ワン・ミス・コール』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
新鮮なハリウッドバージョン
日本製の「着信アリ」は、さすがに和風独特の陰気な雰囲気がよく醸し出されていた秀作と言えるが、ハリウッドバージョンも、設定を変えたせいか違う新鮮味がある。
元々の着信アリファンには不満を持つ内容かもしれないが、そもそも海外での生活習慣や人付き合いなどを考えるとどうしても別物になっている様に感じるのは仕方ない。
日本ではあまり気軽に「パーティー」を行ったりする人は少ないかもしれないし、海外とは祝日や、祝日の過ごし方も少々違う。
生活習慣の差が日本版との違和感を覚えてしまう歪にはなるが、これはこれで良いと割り切れればなかなか観ていて造りが丁寧なホラー映画と言える。
ただどうしても、検死風景などは海外ドラマなどの雰囲気と混ざって感じてしまうのは否めない。
サスペンスドラマの様な気持ちで1から観ると良いであろう。
和製の怖さと海外の恐怖感
日本で感じる独特の「恐怖」と海外の人から見た「恐怖」。笑いと同じ様に恐怖は人によってツボがあるのかもしれない。
海外で感じる恐怖の視点で観ると日本との差がはっきりわかってくるのでそこで冷めるか、続きを観たくなるかに分かれるであろう。
日本ではよく耳にする呪いの手紙など、呪いが昔から根付いている風習がある場所もある。
しかし海外では「呪い」と言う漢字がしっくり来ない事もあるので、今作は「呪い」という意味の恐怖ではなさそうな感じ。
どちらかと言うと、ホラーと言うよりはサスペンス調に近いかもしれないので、事件を追う気持ちで主人公視点、なおかつ主人公の末路を見守る姿勢が安定してこの映画を観る事が出来るのかもしれない。
本作は、呪いの着信をめぐり、ある一人の女子大学院生のベスがその呪いの連鎖を阻止すべく真相に迫る様子を描いた『着信アリ』のリメイク版ホラー作品。
日本版とは全くテイストが違っていて、ジャケット写真が怖い。
内容は、驚かせるタイプの西洋的ホラーでハリウッド感満載である。
しかしながら、思っていたより淡々と軽やかに物語が進行していく点と、事件の真相を暴くというサスペンス要素もある点は、物語を追いやすくて良かった。(女性 20代)
映画『ワン・ミス・コール』 まとめ
サスペンス調でなかなか事件性を感じられて飽きはしないが、やはりどうしても日本独特の、「陰気」「粘着質」が売りである様なホラーの雰囲気を醸し出すのは不可能だったようだと実感してしまう。
サスペンス物が好きな人にはそれなりにワクワク末路を見守りたくなる展開ではある。
登場人物も良い意味で軽いので、入り込みやすい。
逆にあまり暗すぎるドロっとした雰囲気が苦手な人には、ホラー初心者としてこちらのハリウッドバージョンは観やすいと感じる作品であろう。
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