映画『オペレーション・フィナーレ』の概要:イスラエル諜報特務庁モサドの諜報員がユダヤ人の虐殺に関与したナチス親衛隊将校のアドルフ・アイヒマンを逃亡先のアルゼンチンからイスラエルまで連行した実際の作戦を映画化した作品。
映画『オペレーション・フィナーレ』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:ヒューマンドラマ、歴史
監督:クリス・ワイツ
キャスト:オスカー・アイザック、ベン・キングズレー、メラニー・ロラン、リオル・ラズ etc
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映画『オペレーション・フィナーレ』の登場人物(キャスト)
- マルキン(オスカー・アイザック)
- イスラエル諜報特務庁モサドの諜報員。姉をナチスに殺され、残党狩りに執念を燃やしている。アイヒマンの逮捕で主導的な役割を果たした。
- ハンナ(メラニー・ロラン)
- イスラエル諜報特務庁モサドの諜報員。マルキンの同僚であり、恋人でもあった。病院で働く医師で、標的に鎮痛剤を打つ役割を担う。
- アドルフ・アイヒマン(ベン・キングスレー)
- ナチス親衛隊の将校で、ユダヤ人を虐殺するためにユダヤ人を収容所に移送させる計画を担っていた。戦後、アルゼンチンに逃亡して身を潜めていた。
- クラウス・アイヒマン(ジョー・アルウィン)
- アドルフの息子。周囲にはアドルフのことを伯父と偽っている。相手がユダヤ人と知らずにユダヤ人の娘と交際したために、アドルフの所在がばれる。
映画『オペレーション・フィナーレ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『オペレーション・フィナーレ』のあらすじ【起】
1954年のオーストリアでマルキンはナチスの残党のとこに向かう、しかし、相手が追跡していたアドルフ・アイヒマンではないことが判明するが、仲間が処刑してしまう。1960年のブエノスアイレスでクラウスがドイツ出身の娘と出会う。娘はユダヤ人だったが、キリスト教徒として育てられ自分の民族性を知らずにいた。クラウスは娘の盲目の父親と会い、自分の父親は死に伯父に育てられたと説明する。そして、ユダヤ人批判を口にし、父親の名がアイヒマンだと明かす。モサドにその情報を寄せられ、モサドは諜報員を現地に派遣する。
母と食事をしていたマルキンはモサドから電話を受ける。マルキンはアイヒマンを誘拐してイスラエルで裁くための作戦について説明を受ける。ハンナの参加を条件にマルキンも作戦に加わることが決まり、マルキンはハンナを説得する。モサドの諜報員はユダヤ人の娘に協力してもらい、伯父と称されている人物が本当はアイヒマンであることを確認しようとする。そして彼女をアイヒマンの自宅に向かわせ、アイヒマンが自宅の外に出てきたところを写真に撮る。
映画『オペレーション・フィナーレ』のあらすじ【承】
マルキンはユダヤ人の娘の情報から伯父を名乗る人物がアイヒマンで間違いないと確信する。マルキンは作戦チームと出発前にお酒を酌み交わす。そこにベン・グリオン大統領が現れ、皆を激励する。それぞれは偽のパスポートを使い、別ルートでブエノスアイレスに向かう。ハンナが隠れ家を手配し、マルキンはアイヒマンの自宅前の茂みに隠れてアイヒマンの行動パターンを観察する。チームはアイヒマンの仕事帰りに誘拐する作戦を練る。そして地元のユダヤ人に協力者になってもらう。
作戦の夜を迎え、マルキンらは車の修理をしている振りをしてアイヒマンの自宅近くに車を止める。バスを降りたアイヒマンが小道を歩いているところで、マルキンが通りすがりに声をかけて口を塞いで押さえ込む。皆で車に乗せて、隠れ家に連れて来る。父の帰りが遅いのを不審に思ったクラウスは道端にアイヒマンの眼鏡が落ちているのに気付く。チームはアイヒマンを尋問して本人だと認めさせようとする。最初は否定していたアイヒマンだが、親衛隊の認識番号を問われた際に本人だと認める。
映画『オペレーション・フィナーレ』のあらすじ【転】
クラウスは仲間らにアイヒマンが姿を消したことを相談する。そしてユダヤ人の娘を怪しみ、盲目の父親を逮捕する。フライトに問題が生じ、イスラエルへの移送が10日遅れることになる。チームは交代でアイヒマンを監視することにする。更に問題が発生し、航空会社のエル・アルが自主的にイスラエルに向かうというアイヒマンの署名がなければ搭乗させられないと通達してくる。しかしアイヒマンは国家の犯罪の身代わりにされるのを拒み、ドイツでの裁判を要求する。
アイヒマンは家族の無事をマルキンに確認する。マルキンはアイヒマンを説得しようと、タバコを与えて髭を剃ってあげる。しかしハンナはアイヒマンに近づき過ぎないようにマルキンに警告する。クラウスと知人らが隠れ家の周辺を捜索に現れるが、見つからずにやり過ごす。マルキンは最後の説得のために、ワインを一緒に飲みながらアイヒマンと話す。マルキンは虐殺で姉を失ったことを明かし、アイヒマンは死ぬ前に妻と会うことを求める。マルキンは署名と交換に面会を約束し、アイヒマンは遂に署名に応じる。
映画『オペレーション・フィナーレ』の結末・ラスト(ネタバレ)
モサドが協力を頼んでいた地元ユダヤ人を通じて、クラウスが隠れ家の情報を掴む。チームは隠れ家を引き払う準備をし、アイヒマンを変装させる。アイヒマンはマルキンにユダヤ人5000人を銃殺した時のことを話し始める。そして赤ちゃんの命乞いした女性がいたことを話し、マルキンの姉も似た状況で死んだのかと尋ねて挑発する。マルキンはアイヒマンを殺そうとするが、ハンナが静止する。クラウスが仲間と隠れ家に来る直前にチームは隠れ家を撤収して空港に向かう。
チームはエル・アルのパイロットを装って空港に入る。しかし警備員の1人が変装を見破り、管制塔から離陸許可書を奪って飛行機が飛べないようにする。マルキンは機内にあった許可書のコピーを持って管制塔にまで届けに行く。クラウスの追っ手が近づいているのを確認したマルキンはそのまま飛行機を飛び立たせるように管制官に指示する。そして自らは単独で帰国する。イスラエルでアイヒマンに対する裁判が開かれ、マルキンも姉の遺影を手に傍聴する。アイヒマンは有罪となり絞首刑に処される。
映画『オペレーション・フィナーレ』の感想・評価・レビュー
アイヒマンを見つけるまでの過程が淡々としており、アイヒマンに署名させるために諜報員が説得する様子が長々と描かれていて間延びしている印象だ。説得を巡る心理戦を描きたかったのかもしれないが、緊迫感に欠けた。アイヒマンが最後に残忍さをのぞかせる場面は、唐突で恣意的に感じられた。ユダヤ人虐殺が戦争犯罪であることに異論はないが、従順に命令に従った人間を戦犯として裁くことの是非について深掘りしてほしかった。(MIHOシネマ編集部)
ナチスの戦犯「アイヒマン」をテーマにした作品は沢山ありますが、ここまでアイヒマンを「普通の人」のように描いた作品は初めて見た気がします。マルキンが与えられた任務を遂行しているのと同じように、アイヒマンも命じられたことを果たしただけであって、それらに違いがあるのかと問いかけるアイヒマンに私は言葉が出ませんでした。
とにかくハラハラする展開が続くので、最後まで緊張感を持ちながら鑑賞していましたが、知らないことが多すぎてもっと歴史について勉強しなければいけないなと感じました。(女性 30代)
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