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映画『オペレーション:ラグナロク』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『オペレーション:ラグナロク』の概要:潜水艦が漂着したランズクルーナにて、生物兵器の拡散によりゾンビパンデミックが発生。軍は街を隔離し、街ごと汚染除去をするラグナロク作戦を決行しようと考えていた。街に取り残されたスウェーデン市民の一家と移民の一家は、いがみ合いながらも逃走する。

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映画『オペレーション:ラグナロク』の作品情報

オペレーション:ラグナロク

製作年:2018年
上映時間:108分
ジャンル:アクション、ホラー
監督:フレデリック・ヒラー
キャスト:ジョナス・マルムシェー、ペーテル・エガーズ、ペール・ラグナー、バハール・パルス etc

映画『オペレーション:ラグナロク』の登場人物(キャスト)

ニルス(ヨナス・マルムシェー)
スウェーデンのランズクルーナに住む一般市民。子持ちの女性と恋仲にあり、愛情深い。移民を嫌う父と叔父ベルティルに思想を押し付けられ、強く言い返せずにいる。移民に弟を殺害されているが、全ての移民を恨んでいるわけではない。
フリス大佐(ペーテル・エガーズ)
ランズクルーナ隔離作戦の指揮官。正義感が強く時に命令に背く行動もする勇敢さも持ち合わせている。謹厳実直でもあり、非常に真面目。
ベルティル(ペール・ラグナー)
ニルスの叔父。移民を嫌い、態度を隠そうともしない。軍事経験があり高圧的。ニルスを頼りにしており、言うことを聞かせようとする。
サハル(バハール・パルス)
ハミドの妹。女性でありながら、敵に立ち向かう勇敢さを持っている。知的な兄を尊敬しており、移民を受け入れようとするニルスを見直す。
アンジェリカ(エリン・ラントー)
ニルスの妹。看護師として働いているが、密かにハミドと恋仲にある。家族を助けるため、隔離された街へ戻る。
ハミド(ザルダッシュ・ラッド)
医師を目指して大学へ通学中。ニルスの家の前に家族と住んでいる。アンジェリカと恋仲にあり、ニルスのことも知っている。知的で勇敢。

映画『オペレーション:ラグナロク』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『オペレーション:ラグナロク』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『オペレーション:ラグナロク』のあらすじ【起】

サンディエゴからの帰路、大西洋を進む潜水艦シーライオンは、クリスマス前までに帰ろうと先を急いでいた。しかし、密航者の犯行により、アメリカとの共同開発で製作された生物兵器を艦内で破壊されてしまう。
その知らせはすぐにストックホルム、スウェーデン軍事情報部へと送られたが、最高司令官は漂着予定地ランズクルーナで時間が稼げると考えた。

ランズクルーナに住む一般市民のニルスはジムの後、帰ろうとして通りかかった車と接触事故を起こしてしまう。相手はニルスの家の前に住む移民だった。口論から喧嘩へと発展し、数で負けてしまったニルスはすぐに看護師の妹アンジェリカが働く病院へ。幸い、見た目に反して命には別状がなく、すぐに帰っても良いということになる。

ニルスと接触事故を起こした車には彼を知るハミドも同乗しており、その日は誕生日だった。車の運転をしていたのは弟で喧嘩したのも弟とその友人達である。ハミドは相手が恋人アンジェリカの兄だと知って隠れていたのだ。彼は帰宅後、家族から誕生日を祝ってもらうが、父は大学を卒業した経歴と医師を目指し大学に通っているハミドを自慢に思っている。だが、弟は素行が悪く父からは冷遇されていた。

その頃、軍事情報部ではシーライオンが漂着した後のことについて会議が開かれていた。WHOの権威とスウェーデン首相に生物兵器の件を相談後、街をNBC災害対応マニュアル第3段階である隔離することに決定。

作戦はすぐさま実行に移され、ランズクルーナ郊外にフリス大佐を据え現地司令部を設置。街の完全封鎖が完了した。
同時刻、ランズクルーナのふ頭にシーライオンが漂着。奇しくもニルスはふ頭の傍にある従弟宅を訪ねており、潜水艦の第一発見者となる。彼は緊急事態だと察し出入り口に向かって声をかけたが、中から現れたゾンビに驚愕。急いで逃げ出しアンジェリカに連絡を入れた。

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映画『オペレーション:ラグナロク』のあらすじ【承】

兄の電話を本気にしていなかったアンジェリカだったが、病院にゾンビが現れ同僚に逃げろと言われる。彼女は何が起こっているのかはっきりしないまま、病院から脱出しハミドへ逃げるよう連絡。ハミドも彼女の言うことを本気にしなかったが、物陰に異様な姿を見かけ弟達と逃げ出した。彼は家族に逃げるよう促し、慌てて車で逃走。ニルスは母を迎えに行く途中で恋人とその子供に逃げるよう連絡を入れたが、母はすでにゾンビに殺されていた。

アンジェリカは街から出ようとしたが、軍がバリケードを張っている。たまたま兵士の知り合いがいたため、バリケードの外へ救出される。フリス大佐は兵士から報告を聞き、アンジェリカを現地司令部へ連れて来るよう命じた。市長の主張により、未感染者を広場に集め救出することにしたが、感染はすでに拡大し多くの市民が犠牲になっていた。ニルス一家とハミド一家は一時、街で遭遇したもののそれぞれに逃走。ハミドはアンジェリカからの連絡で城塞へ向かった。

アンジェリカが現地司令部へ到着した頃、バリケードには感染者が大勢現れる。ゾンビになってはいるが、仲間を呼ぶことや銃を扱うことができるため、非常に厄介だ。軍は一斉射撃で奴らを追い返した。
一方、ニルス一家とハミド一家は同時に城塞へ。ニルスの老いた伯父をハミドが支え必死に城塞へ向かっていたが、叔父のベルティルは捨て置けと言う。だが、ニルスは見捨てることができず、伯父を支え城塞へと逃げ込むことに成功した。

その頃、フリス大佐は上層部から作戦の段階を上げることを知らされる。翌朝6時までに状況の改善がなければ、ラグナロク作戦を決行すると言うのだ。それは最終段階の第5段階、汚染除去である。つまり、街を完全破壊するということだった。

城塞では軍事経験があるベルティルが場を仕切る。彼は移民を快く思っておらず、侮蔑した態度を隠しもしない。見張り場所と生活場所を決めた後は籠城するための食糧確保に向かう。

映画『オペレーション:ラグナロク』のあらすじ【転】

現地司令部では、ラグナロク作戦を知ったアンジェリカがフリス大佐に猛抗議していた。大佐もまた上層部と首相の決定には不満を覚えていたため、違反行為だと自覚しながら部下を募って救出作戦を立案。限界を翌朝5時とし、アンジェリカと共に部隊を出動させることにした。

ハミドの妹サハルがスーパーで働いていたため、倉庫の鍵を所持している。そこでベルティルを筆頭に総勢6人がスーパーの倉庫で食料を入手。ところが、ゾンビの大群に襲われ逃走する羽目になり、逃げ道を塞がれ建物の屋上へ逃れた。すると、なぜかゾンビ達は互いに争い始める。そこで、ニルスが潜水艦へ戻りパンデミックを引き起こした原因を探りに行くと言い出す。この意見にハミドとサハルが賛同し、二手に分かれることになった。

食糧を手にベルティルと仲間が城塞へ帰還。その後、救出部隊とはぐれたアンジェリカがたった1人で城塞へ辿り着き、ラグナロク作戦が決行されることを知らせた。
同じ頃、潜水艦へ到着したニルス達は、奥の部屋でCEMSと命名された戦闘意欲向上システムを発見する。破壊された薬は他人をゾンビに見せる幻覚作用があり、効果は24時間。付属された血清を投与すれば無効化できるらしい。ということは、ニルス達に見えているのはゾンビであってゾンビではないということである。

ニルスはハミドとサハル、自分に血清を投与し潜水艦を窺う人々が一般市民であることを確認。無事に城塞へと戻った。ところが、ここにきてハミドとアンジェリカの関係が露呈し、人種差別による口論が発生。ニルスは口論に参加せず事態を見守っていたが、ハミドの弟がニルスの弟のことを口にしたことで状況は一変。ニルスの弟は移民に殺害されていたが、犯人は未だ逮捕されていない。そのせいで、2つの家族はとうとう銃を撃ち合い、ハミドの弟とニルスの従弟が命を落とした。

映画『オペレーション:ラグナロク』の結末・ラスト(ネタバレ)

夜が明け、城塞へゾンビが侵入して来る。2つの家族は共に城塞の屋上から城壁の外へ。駅へと逃れたが、そこへもゾンビの大群が現れ囲まれてしまう。そこで、ニルスは銃を手放し攻撃意思がないことを示した。そして、潜水艦から持ち出したケースでCMESの説明を再生。ゾンビに見えるのは薬のせいだということを理解した大群はニルス達と共にバリケードへと向かった。

実際は薬のせいで相手がゾンビに見えるだけである。だが、軍は投降しようとした彼らを銃撃してしまう。その映像を見ていたフリス大佐はラグナロク作戦の決行が決定していながらも、一群の中にアンジェリカの姿を見つけ攻撃をやめるよう指示。だが、現地の指揮官は通信器を外していた。

そこで、フリス大佐は直接バリケードへ向かうことに。だが、ニルス達は次々と銃撃に遭い倒れていく。そこへ、ヘリに乗ったフリス大佐が現れ、生き残った2つの家族を救出した。ところが、ヘリに乗れる人数は限られている。ケースを持っているハミドは乗せられないと断られ、ヘリから降ろされる羽目に。そこでニルスはフリス大佐に血清を投与し、自分が下りてハミドをヘリに乗せた。

背後からは暴徒化した市民がニルスへと向かって来る。彼らにはニルスがゾンビに見えているだろう。ニルスは大勢の市民によって襲われてしまうのだった。
ヘリにて現地司令部へ降り立ったハミドは家族と共に最高司令官に会おうとするが、兵士によって頑なに追い返される。

そして、とうとうラグナロク作戦が決行。そこで、フリス大佐は映像を見て驚愕。どこにも感染者など見えない。彼は最高司令官及び首相に対し抗議。命令を無視し作戦の中止を命令しようとした。異変を察した一兵士がケースの説明を目にし、すぐさま作戦中止を申告したが、街にはすでにミサイルが投下された後だった。ケースの説明を聞いた最高司令官と一同は愕然とし、その場に立ち尽くすのだった。

一か月後、釈明のためにニュースへ登場した最高司令官と首相だったが、感染した街を破壊するしかなかったと述べる。そのニュースを見ていたフリス大佐は違和感を覚えた。これまでの出来事を思い返した彼は、喪服を着用しアンジェリカとハミドの結婚式へ参列。幸せそうな新郎新婦は、復興途中の街の中を新たな未来へ向けて出発するのだった。

映画『オペレーション:ラグナロク』の感想・評価・レビュー

スウェーデン製のゾンビ映画ではあるが、移民問題と政治劇を主に描いている。そもそも、潜水艦が運んでいた重要機密は、アメリカと共同開発した生物兵器である。政府は密かにこれを使って、テロ組織を内部から崩壊させようと考えていたらしい。作中ではゾンビよりも移民とスウェーデン人のいがみ合いの方を多く描いている。主人公及び若い世代は、同年代の移民と和解する余地があるが、上の世代は頑なだ。それ故に若い命が失われる。全く持って不毛ないがみ合いとしか思えない。見応えのある作品ではある。(MIHOシネマ編集部)


潜水艦やゾンビをテーマにした作品かと思いきや、「移民問題」をテーマにした複雑な作品でした。
スウェーデンの作品はあまり見た事がありませんが、今作はゾンビを登場させつつもスウェーデンが抱える「移民問題」に重点を置いていて、更に潜水艦も出てくるので理解するのに時間がかかります。
潜水艦からウイルスが漏れ、乗組員に感染し、そこから住民たちにも…と言う流れは良かったのですが、ゾンビと移民問題が上手く噛み合っていなくて一緒にする必要があったのかなと感じる作品でした。(女性 30代)

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