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映画『黄金の七人』あらすじネタバレ結末と感想

映画『黄金の七人』の概要:天才大泥棒の教授が率いる泥棒一味はスイス銀行の大型金庫に眠る大量の金塊を狙っていた!スタイリッシュな雰囲気がかっこいい泥棒活劇。1965年公開のイタリア映画。

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映画『黄金の七人』 作品情報

黄金の七人

  • 製作年:1965年
  • 上映時間:91分
  • ジャンル:アクション、コメディ
  • 監督:マルコ・ヴィカリオ
  • キャスト:フィリップ・ルロワ、ロッサナ・ポデスタ、ガストーネ・モスキン、ガブリエル・ティンティ etc

映画『黄金の七人』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

映画『黄金の七人』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『黄金の七人』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『黄金の七人』 あらすじ【起・承】

教授(フィリップ・ルロワ)をリーダーとした泥棒一味は銀行にある大型金庫から金塊を盗むためスイスにやってきた。教授は銀行前のホテルに入り、最新式の電波受信機やモニターを駆使して指令を出す。教授の恋人ジョルジャ(ロッサナ・ポデスタ)は、客のふりをして銀行の貸金庫に発信機を忍ばせる。

ドイツ人のアドルフ(ガストン・モスチン)、ポルトガル人のアウグスト、フランス人のアルフレッド、アイルランド人のアンソニー、イタリア人のアルド、スペイン人のアルフォンソの6人は、銀行前で工事をする業者を装い、銀行の地下へと潜り込む。

警察はこの6人をマークしていたが、教授の巧みな偽造工作によりなかなか尻尾をつかめないでいた。そこで顔写真をコピーしてあちこちに配り、銀行や宝石店の警戒を強めていた。

教授の計算は見事で、全てがほぼ計画通りに進行する。最新式のシステムで守られた金庫の床に穴を開け7トンもの金塊をトラックに積み込んだ一味は、何度か危機を迎えながらも、無事に現場から逃走する。

金塊は真鍮と偽って運送業社にイタリアへ送ってもらい、教授とジョルジャは列車で、他の6人は車で国境を越え、明後日の3時にローマのヒルトンホテルで落ち合うことにする。

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映画『黄金の七人』 結末・ラスト(ネタバレ)

しかし教授は6人に金塊を渡すつもりはなく、ジョルジャと2人で山分けするつもりだった。教授はそのためにしっかり裏工作しており、6人は国境地点で止められ、警察の取り調べを受ける羽目になる。

ところが列車内の教授もピンチを迎える。実はジョルジャはスイス銀行の頭取と組んでおり、教授を騙していたのだ。銀行を退職した頭取とジョルジャは、列車内で教授に睡眠薬を注射し、金塊を横取りしようとローマの受取場所へ向かう。

ローマの受取場所で金塊はナポリへ送られたと聞き、2人はナポリへ急ぐ。しかし、時すでに遅しで、金塊は工業用の真鍮として完全に溶かされ、跡形も無くなっていた。2人の関係は5年も続いていたが、これをきっかけに別れてしまう。

証拠不十分で釈放された6人はローマのヒルトンホテルにいた。そこにジョルジャが現れ、金塊は手違いで全て溶かされ、教授とも2度と会えないと説明する。

失意のジョルジャがホテルの部屋へ戻ると、そこにはなんと教授がいた。教授はジョルジャに心底惚れており、よりを戻したいと言う。しかも金塊はしっかりと教授が手に入れていた。もちろんジョルジャは大喜びでその申し出を受け、2人は車でホテルを出る。

2人が逃げるのを見つけた6人は後を追い、ついに2人を追い詰める。これには教授も観念して、金塊を山分けしようとするが、坂道に停車していたトラックが無人の状態で動き始め、街中の道路で屋台にぶつかって停車。金塊は道に散乱し、大騒ぎとなる。警察もやってきて、8人は泣く泣く金塊を諦める。

教授はもうこりごりだと思っていたが、結局またこの8人で今度はローマの銀行を狙うのだった。

映画『黄金の七人』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『黄金の七人』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

イカす!

アルマンド・トロバヨーリのジャジーな音楽に乗って教授の率いる泥棒一味が颯爽と登場してくる冒頭のシーンがいきなりかっこいい。

タクシーに乗った教授を演じるフィリップ・ルロワと小悪魔的な雰囲気のジョルジャを演じるロッサナ・ポテスタのカップルがなんともスタイリッシュ。スイスのジュネーブの古い町並みを数台で連なって走り抜けていく泥棒一味のトラックは全部黄色(とてもセンスのいい黄色)で統一されており、とにかく絵面がイカす!

いきなりクライマックス

教授が何の教授かは知らないが、彼がかなりIQの高い天才科学者系の人物であることはわかる。万全の警備でがっつり守られたスイス銀行の巨大金庫から7トンもの金塊を盗み出すため、緻密な計画を練り、様々な最新式の装置(と言っても1965年の映画なので今見ると色々と古いが)を駆使して、現場の6人に的確な指令を出していく。

巨大金庫から金塊をいかにして盗み出すかはかなり丁寧に描かれている。つまり教授の作戦を逐一詳細に見せてくれる。アニメならどんな作戦も描きやすいだろうが、実写で水道菅の中に潜って泳いだり、ドリルで壁に穴を開けたりする数々の作業シーンをいちいち撮影していくのはかなりの手間だっただろう。しかしそこを省かず丁寧に描写していることが、この作品の肝になっている。

映画の前半部分にいきなりクライマックスがあるような…。個性的な作りだ。

後半が少々ダレる

後半は無事に銀行から盗み出した金塊を巡って、仲間内での騙し合いと追いかけっこが続く。前半は同じ場所から動かないので、後半の逃走劇でどんどん場所を移動していくのは変化があっていいのだが話のツメが少々甘い。そのせいで、動きの多い後半の方がなぜか単調な印象を受ける。ここは仲間同士の追いかけっこより、やはり警察に追われた方がスリリングだったかもしれない。


男を翻弄するジョルジャの小悪魔的なキャラクターがものすごく可愛くて、泥棒界ではこういう「お色気」を使った女性ならではのやり方も時には必要なのだと感じました。
教授のことを裏切るつもりだったのに、好きだ愛していると言われたらよりを戻してしまうなんて、なんともズルい女ですが騙されてしまう男の気持ちも分かります。まるで『ルパン三世』の不二子ちゃんのようです。
せっかく奪った金塊になかなか出会えない仲間たち。結局金塊は…と言う驚きの展開ですが、また泥棒を繰り返そうとする姿がとても印象的で、懲りない奴らだと呆れながらも微笑ましく見てしまいました。(女性 30代)

映画『黄金の七人』 まとめ

50年経っても色褪せない魅力を持った作品で、衣装や小道具もいちいちおしゃれ。「ルパン三世」の元ネタとしても有名なだけあって、峰不二子的存在のジョルジャが効いている。天才大泥棒の教授がジョルジャにはメロメロで、どんなにひどい目にあわされても彼女を許しちゃうという設定も愛嬌があっていい。

全編通して何がいいかって、やはり絵面と演出の小粋さだ。結構若い女性にもウケそうな雰囲気のある作品でDVDのジャケットもすごく可愛い。これをインテリアとしてさりげなく部屋に飾っている人がいたら、間違いなく“センスのいい人だな”と思ってしまう。

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