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映画『アウトサイダー(2018)』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『アウトサイダー(2018)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『アウトサイダー(2018)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『アウトサイダー(2018)』の結末までのストーリー
  • 『アウトサイダー(2018)』を見た感想・レビュー
  • 『アウトサイダー(2018)』を見た人におすすめの映画5選

映画『アウトサイダー』の作品情報

アウトサイダー

製作年:2018年
上映時間:120分
ジャンル:フィルムノワール
監督:マーチン・サントフリート
キャスト:ジャレッド・レトー、浅野忠信、椎名桔平、忽那汐里 etc

映画『アウトサイダー』の登場人物(キャスト)

ニック(ジャレット・レト)
元米軍大尉で日本の捕虜として服役していた。日本語は得意ではないものの、義理堅い性格からヤクザとして周囲から認められるようになる。
清(浅野忠信)
大阪を取り仕切るヤクザ組織、白松組の一員で、獄中でニックと出会い彼を組織に迎え入れた人物。妹の美由の面倒を見ているだけでなく、周囲から頼られる度量のある人物。
オロチ(椎名桔平)
白松組の幹部であり、勢津組に情報を流していた裏切り者。過去に清に助けられた恩があるものの、保身のために組織を裏切った。美由の元彼。
美由(忽那汐里)
清の妹で、バーで給仕として働いていたところニックと出会う。英語が堪能でニックを精神的に支えている存在。
白松組長(田中泯)
大阪を取り仕切るヤクザ、白松組の組長。老齢であるが、自ら戦地に赴くなど血気盛んな一面があるものの、常に組員のことを考えている懐の深い人物。
勢津組長(大森南朋)
神戸を取り仕切る勢津組の組長で、大阪を手中に収めようとしている。若いにも関わらず、組織を導いている、カリスマ的な存在。

映画『アウトサイダー』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『アウトサイダー(2018)』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アウトサイダー』のあらすじ【起】

日本の捕虜となった元米兵のニックは、刑務所に服役していた。刑務所内で囚人から敵視されていたニックは、ある日、風呂場で殺されそうになっていた囚人、清を助ける。

清は日本のヤクザで、敵対する組織から命を狙われていたのだった。彼は自殺を装い、刑務所から脱獄する計画に協力するよう、ニックに頼む。見返りとして釈放を約束されたニックはこれに協力する。

次の日の晩、清は切腹し病院に運ばれる。その後、計画通り脱獄を成功させた清によって、ニックは釈放されるのだった。

1954年、清が所属する白松組は大阪を仕切っていた。清の手引きによって、ニックは白松組の世話になることに。世話をする代わりに、縄張りで言うことを聞かないアメリカ人の説得を頼まれたニックは、暴力でこれを解決したのだった。

ニックたちがバーで成功を祝していると、白松組と敵対する勢津組が乗り込んでくる。ニックが半殺しにしたアメリカ人は勢津組の傘下にあったため、その落とし前をつけにきたのだった。清と白松組幹部のオロチの説得によって彼らは帰ったものの、ニックは極道の世界に足を踏み入れていことになる。

映画『アウトサイダー』のあらすじ【承】

その後、組織内で反発はあるものの、ニックは次第に認められ、清と組んで仕事をすることになる。

そんな中、ニックは清の妹である美由と出会い、一夜を共にする。

清の手伝いとしてヤクザビジネスにも慣れてきたある日、清がアメリカに輸出する武器を横領する計画をニックに依頼し、ニックはこれを一人で実行することになる。

ニックが武器を買いに港に向かうと、計画を知っていた勢津組が待ち伏せしていたのだった。殺されそうになったニックは、彼らから銃を奪い、勢津組組員を殺してしまう。

計画が失敗に終わると、勢津組との戦争を避けたい白松組長の指示で、ニックと清は小指を切り落とし、落とし前をつける。これによって抗争は回避されたが、その後、組織の中で勢津組に情報を流した裏切り者がいることに気付くのだった。

大きな失態はあったものの、彼の気概を買った白松組長によって、ニックは正式な組員として杯を交わすことになる。

その日の晩の宴会の最中、清はニックに美由との関係を問いただす。常に危険と隣り合わせのヤクザは家庭を持つべきでないと考えている清は、美由と会うことを禁じたのだった。

映画『アウトサイダー』のあらすじ【転】

ニックは、ヤクザとしてビジネスを軌道に乗せる傍ら、言いつけを破って美由との愛を深めていく。

そんなある日、白松組長の元に、勢津組の代理人が尋ねてくる。彼らはラジオを売るセールスマンで、白松組に勢津組との合同出資を提案する。これは実質的に白松組が勢津組の傘下に入ることを意味しているため組長は断ろうとするが、幹部のオロチはなんとか組長を説得しようとする。

オロチの忠告を無視し、この提案を断った組長に対し、オロチは不満を抱えていた。この提案はオロチが裏で画策し、勢津組長と組んで計画したものだったのだ。

その後、組長同士での直接対談の場が設けられる。改めて傘下に入るよう伝える勢津組長に対し、白松組長は脅しをかける。これを境に抗争が激化していくことなる。

一方、美由はニックとの子供を妊娠する。このことを清に伝えるか悩んだニックだったが、正直に伝えると、清は妹を守るようニックに伝え、父親の形見である日本刀を渡すのだった。

映画『アウトサイダー』の結末・ラスト(ネタバレ)

抗争の最中、白松組長がニックと清を連れ、洋服の仕立屋を訪れる。採寸のため席を外したニックと清だったが、しばらくしても組長は帰ってこない。二人が様子を見にいくと、組長が勢津組の組員に刺されていたのだった。

清はその場で組員を射殺し、車で組長を逃がそうとするが、外で待ち伏せていた勢津組の手下に射殺されてしまう。

組長は一命を取り留めたものの、事務所に帰ると組員の大半が殺されたと報告を受ける。本格的に戦争が始まり、報復の応酬が始まる。

自分の組の手下たちが次々殺されてしまった勢津組長は停戦を提案し、話し合いのために港に来るよう白松組長に伝える。

港に到着すると、勢津組が待ち構えており、その中には白松組幹部のオロチの姿もあった。彼が組織の裏切り者で、勢津組に情報を流していたのだった。組長は裏切ったオロチを抱きしめ、帰ってくるよう諭す。しかし、次の瞬間オロチは組長を刺殺してしまう。

翌日、ニックは単身で勢津組に乗り込む。一度は捕らえられたニックだったが、清にもらった刀でオロチを殺し、仇を打つ。

彼は無事に美由の元に帰り、組長として組員たちを導いていくのだった。

映画『アウトサイダー』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

日本のヤクザ映画の歴史は長く、多くの作品が作られてきたが、今作は海外から見たヤクザの姿と伝統的なヤクザ映画が見事に融合しており、懐かしい中にも新鮮な一面を持つ作品だった。

また、主人公ニックは日本人ではないものの、自分が受けた恩に対して報いる義理堅さを持ち合わせており、その点からも義理人情を重んじるヤクザ文化に溶け込みやすいキャラクラーであった。

また、BGMがほとんど流れておらず、淡々とした物語進行が作品全体の殺伐としたイメージを作り上げていた。(MIHOシネマ編集部)


ジャレッド・レトに椎名桔平、浅野忠信出演のヤクザ映画。好きな俳優ばっかりでこれは観るしかないです。Netflixオリジナル映画なのがもったいない。終戦後の大阪。刑務所で大阪の白松組の清を救ったアメリカ兵のニック。清とニックは固い絆で結ばれます。
ヤクザ映画のこの「兄弟分」みたいなのめちゃくちゃいいですよね。「恩義」を大切にする世界。潔くてかっこいいです。
裏社会って怖い世界のイメージがあるのでこうやって映画で見るのが1番。この作品でも、怖いし痛いし、男の生き様にしてはハードすぎて辛くなりますが、やっぱり面白かったです。(女性 30代)


若いキャスト陣のエネルギーと演技力に圧倒されました。トム・クルーズやパトリック・スウェイジなど、後のスターたちが揃い踏みで、若さゆえの危うさや衝動をリアルに演じています。喧嘩や逃亡劇の中に、人としての優しさや成長がしっかり描かれていて、観終わった後に胸が熱くなりました。(40代 男性)


原作のファンとしては映画化に期待と不安がありましたが、想像以上に丁寧に描かれていて満足です。特にジョニーの死のシーンは切なすぎて涙が止まりませんでした。セリフや音楽が静かに心に響く作品で、何十年経っても色あせない魅力があります。原作未読の人にもおすすめです。(30代 女性)


名作と言われているだけあって、心を打たれるシーンが多かったです。特に、社会に見捨てられたような少年たちが、それでもお互いを思いやる姿に感動しました。暴力や非行を描きながらも、希望を失わないところがこの作品の魅力。何気ないセリフに深い意味が込められていて、観返すたびに発見があります。(20代 男性)


物語の中で描かれる「ギャング」という存在が、ただの暴力ではなく、彼らの居場所であり家族であることが分かる描写が印象的でした。ジョニーとポニーボーイの逃避行が、少年たちの純粋さと残酷な現実を対比していて胸が苦しくなりました。最後の作文に込められた想いが深く心に残ります。(40代 女性)


この映画を高校生のときに観たらもっと衝撃を受けたかもしれない。若者が社会に居場所を見つけられずに彷徨う姿に、時代を超えた普遍性を感じました。映像もセリフも無駄がなく、静かだけど強く印象に残る作品。青春映画が好きな人には絶対に観てほしい一本です。(30代 男性)


女性の視点から観ても共感できる部分が多く、家族の不在や社会からの疎外感といったテーマが、登場人物たちを通じて丁寧に描かれていました。派手な演出はないけど、ひとつひとつのシーンに感情がこもっていて、泣ける場面も多かったです。特にジョニーの最期は忘れられません。(20代 女性)


ストーリー自体はシンプルだけど、そこに詰まった感情の深さがすごい。貧困層と富裕層の対立、居場所を求める少年たちの姿…まるで詩のような映画でした。「Stay gold」という言葉がすべてを物語っている気がします。静かに、でも力強く語りかけてくる作品でした。(50代 男性)


アメリカの青春映画なのに、なぜか日本人の私でも強く共感できる内容でした。学校や家庭で感じる孤独、仲間とのつながりへの憧れ、失っていくものの切なさ。時代が違っても、青春の本質は変わらないと感じさせてくれました。観たあと、しばらく「Stay gold」が頭から離れませんでした。(30代 女性)

映画『アウトサイダー』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『アウトサイダー』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ブラック・レイン

この映画を一言で表すと?

異国の闇社会に踏み込む、男たちの魂の戦い。

どんな話?

ニューヨーク市警の刑事が日本の大阪でヤクザを追うために赴任し、異文化と裏社会の荒波に揉まれながらも事件解決に挑む。アメリカ人刑事と日本の警察官の関係性や、ヤクザの世界の掟に迫るサスペンス・アクション。

ここがおすすめ!

リドリー・スコット監督による映像美と、80年代の日本の空気感が絶妙に融合。文化の衝突や倫理の違いがドラマに深みを与え、異邦人としての孤独や葛藤は『アウトサイダー』と共鳴する要素が多く含まれています。

沈黙 -サイレンス-

この映画を一言で表すと?

信仰と異文化の間で揺れる、静かで壮絶な魂の記録。

どんな話?

江戸時代の日本に渡ったポルトガル人宣教師たちが、キリスト教弾圧の中で信仰を貫くか否かに葛藤する。極限の状況下で「沈黙する神」と向き合う姿を通じて、人間の精神と文化衝突の深層を描き出します。

ここがおすすめ!

マーティン・スコセッシ監督が手がけた壮大な歴史ドラマ。静けさの中にある緊張感、重厚なテーマ性、そして異国で生きようとする者の苦悩が『アウトサイダー』と強くリンクします。観終わった後に深く考えさせられる作品です。

ヤクザと家族 The Family

この映画を一言で表すと?

時代に取り残された男の、哀しき仁義と誇りの物語。

どんな話?

暴力団に入った少年が、裏社会でのし上がりながらも「家族」としてのつながりを大切にしようとする。しかし、時代は暴力団を排除し、男は時代の波に飲み込まれていく。仁義と誇りを胸に生きた男の半生を描いた人間ドラマ。

ここがおすすめ!

現代日本の暴力団社会のリアルを描きつつ、そこに生きる人間の温もりや葛藤が胸を打ちます。『アウトサイダー』で描かれた裏社会と信念の対比をより深く掘り下げた作品で、静かで力強い余韻が残ります。

レオン

この映画を一言で表すと?

孤独な殺し屋と少女の、切なくも美しい絆。

どんな話?

孤独に生きる殺し屋レオンは、家族を殺された少女マチルダと出会い、奇妙な同居生活を始める。やがて芽生える絆と、それぞれが抱える哀しみと復讐心を胸に、二人は壮絶な運命に立ち向かっていく。

ここがおすすめ!

アクションとドラマが絶妙に絡み合い、スタイリッシュながらも人間味あふれる物語に仕上がっています。『アウトサイダー』で感じられた“アウトロー同士の絆”の美しさを、異なる角度から堪能できる傑作です。

ブラッド・ダイヤモンド

この映画を一言で表すと?

戦火の中で交差する、それぞれの正義と希望。

どんな話?

内戦に揺れるアフリカ・シエラレオネ。傭兵、父親、ジャーナリストという異なる立場の人間たちが、「ブラッド・ダイヤモンド」を巡って出会い、戦場の中で命をかけた取引と希望の追求に挑む。

ここがおすすめ!

重厚なテーマと人間ドラマが詰まった骨太の社会派アクション。異国の地で何かを背負って生きる者の苦悩と信念が丁寧に描かれており、『アウトサイダー』と同じく“異邦人としての戦い”に共感できる一作です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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