長年人々から愛され続けてきた、『ランボー』シリーズ。そんなランボーシリーズも、本作が最終章。長年、戦争の記憶で苦しんできたジョン・ランボーは、果たしてどのような最後を迎えるのか。
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の作品情報
- タイトル
- ランボー ラスト・ブラッド
- 原題
- Rambo:Last Blood
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2020年6月26日(金)
- 上映時間
- 101分
- ジャンル
- アクション
- 監督
- エイドリアン・グランバーグ
- 脚本
- マシュー・シラルニック
シルベスター・スタローン - 製作
- アビ・ラーナー
ケビン・キング・テンプルトン
ヤリフ・ラーナー
レス・ウェルドン - 製作総指揮
- ジェフリー・グリーンスタイル
ジョナサン・ヤンガー
クリスタ・キャンベル
ラティ・グロブマン
アリエル・ブロメン
ジェフ・ガム - キャスト
- シルベスター・スタローン
パス・ベガ
セルヒオ・ペリス=メンチェータ
アドリアナ・バラッザ
イベット・モンレアル
オスカル・ハナエダ - 製作国
- アメリカ
- 配給
- ギャガ
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の作品概要
1982年から続く、ハリウッドを代表する長編シリーズとなっている『ランボー』。そんなランボーシリーズに、2008年以来となる新作が登場。73歳を迎えたシルベスター・スタローン。シリーズ第一弾と比べると、かなり年齢を重ねてからの撮影となった本作。しかし、作中で見せるアクションは衰えることを知らない。これが、長年アクションスタートして第一線を駆け抜け続けた俳優の実力。長年のランボーファンは勿論、アクション映画ファンならば感動必至。未だ現役であることを世の中に知らしめる、激しい一作となっている。
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の予告動画
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の登場人物(キャスト)
- ジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)
- ベトナム戦争で戦った帰還兵。未だに、その時のPTSDによって苦しんでいる。穏やかな日々を送っていたはずだったが…?
- マリア(アドリアナ・バラッザ)
- ランボーとは窮地の仲の牧場主。ランボーとはガブリエラを含め家族のように暮らしていた。
- ガブリエラ(イヴェット・モンリール)
- マリアの孫娘。自分を捨てた実の父親を探していたが、人身売買カルテルに捕まってしまう。
映画『ランボー ラスト・ブラッド』のあらすじ(ネタバレなし)
かつて、ベトナム戦争で戦士として死地を駆け抜けてきたジョン・ランボー。彼はベトナムから帰還しても尚、数多くの戦争に巻き込まれてきた。ベトナム戦争での悪夢は、戦争から何十年と経った今でも、彼を苦しめ続けた。アメリカに戻ったランボーは、なんとか傷を癒そうと古くからの友人であるマリア、そして彼女の孫娘であるガブリエラと穏やかな日々を過ごしていた。しかし、そんな穏やかな日々は突如として打ち砕かれることになる。なんと、ガブリエラが人身売買カルテルに拉致されてしまったのだ。彼女を取り戻すべく、ランボーは再び戦場へと立ち戻る。かつてベトナム戦争で身につけた全ての技を使って、自分の幸せを壊そうとした敵に襲いかかる。
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の感想・評価
約40年の歴史
シルベスター・スタローンは、これまで多くのアクション映画で主役を張ってきた。しかし、それは何年もアクションスターの位置に君臨し続けてきたスタローンにとっては当然のこと。スタローンの真に凄い点は、何年もシリーズが続くロングヒットシリーズへの出演が多いという点。同じキャラクターを何年も演じ続ける、ということは体力にも精神力的にも実は難しい。最新作のランボー、そしてスタローンの初めての代表作となったロッキーは、なんと約40年続く超ロングヒットシリーズ。さらに、彼の出演作の中では比較的新しいエクスペンダブルズシリーズも、第4弾の製作が既に決定している。そのため、かなり高齢の俳優でありながら、近年の若者も当然のようにスタローンの姿をスクリーンで見知っている。そんな彼のライフワークとも呼ぶべきシリーズ、スクリーンで堪能しよう。
スタローンの肉体美
シルベスター・スタローン。70年台から現代に至るまでアクション俳優として第一線で活躍を続ける驚異の人物である。これまで数多くの危険なアクションシーンを演じてきたスタローン。そんな彼も、今年でなんと73歳。しかし、その肉体美は未だ衰えることを知らない。デビュー当時の作品も比較しても、現在の筋肉量は大差ないのである。激しいアクションをこなし、その動きで、筋肉で観客を魅了し続けている。一体何をすれば、この肉体を保つことができるのか。彼の役者としてのプロ根性には、ただただ頭が下がる思いである。スタローンの肉体美を、是非その目に焼き付けよう。
ランボーの戦い方
ランボーシリーズを一度も見たことがない、という人もやはりいると思う。そういう人達にとって、ランボーの戦い方とはどんなイメージなのだろうか。スタローンの圧倒的な肉体美を見て、筋力だけでゴリ押ししていくパワー系をイメージしてはいないだろうか。実は、ランボーの戦い方は非常に知性的。ベトナム戦争で培った様々な技術を持って、徹底的に相手を潰しにかかる。本作も、ランボーシリーズ最大の知力戦となっている。パワーは、どうしても年齢を重ねれば衰えてしまう。しかし、そういった知力は年齢を重ねるにつれさらに広がりを見せていく。そのため、ランボーはいくつになっても最強なのだ。
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の公開前に見ておきたい映画
ランボー
ランボーシリーズが幕を開けたのは、1982年のこと。本シリーズは、ロッキーシリーズで注目を浴びていたシルベスター・スタローンのもう一つの代表シリーズとなる。本シリーズの成功で、アクションスターとしての地位を確立させた。本作は、そんなランボーシリーズの第5弾目にあたる。元々はディヴィッド・マレルが執筆した小説、『一人だけの軍隊』という小説。主人公であるランボーは、かつて激戦地ベトナムで戦争を経験した帰還兵。そんな彼は、戦争での記憶に苦しむ毎日を送っていた。さらには、ランボーを排除しようとする保安官との戦いも強いられてしまう。ランボーの戦いによって、ベトナム戦争でアメリカが受けた大きな傷が浮き彫りになっていく。全ては、ここから始まった。
詳細 ランボー
ロッキー
最新作、『ランボー』シリーズとほぼ同時期に始まった、シルベスター・スタローンのもう一つの代表シリーズ。それが『ロッキー』シリーズである。1976年に始まった本シリーズは、2018年に第8弾が製作されるという、長年ファンから愛されるロングヒットシリーズとなっている。アフガン機関兵の奮闘を描いたランボーシリーズに対し、本作の主人公はボクシングに打ち込む青年。しかし、ボクシングだけでは生きていくことは難しく、高利貸しの取り立て人をするなど荒んだ毎日を送っていた。そんなロッキーの唯一の心の安らぎが、想いを寄せる女性、エイドリアンの存在。そんな中、ロッキーに信じられないチャンスが訪れる。なんと、世界チャンピオンであるアポロ・クリードとの勝負のチャンスがやってきたのだった。
詳細 ロッキー
ターミネーター ニュー・フェイト
現在に至るまで、長年続いている超ロングヒットシリーズであること、そして、主演をベテランアクションスターが演じているという点で最新作と共通のある本作。本作の主演を務めているのは、誰もが知るアーノルド・シュワルツェネッガー。最新作の主演を務めるシルベスター・スタローンとは、これまで何度も共演経験がある超大物アクション俳優である。ターミネーターシリーズが始動したのは、1984年のこと。ランボー第一弾の2年後と、歴史も最新作と殆ど同じである。アーノルド・シュワルツェネッガーは、未来から主人公を殺害するために送り込まれてきたロボットの役。つまり、本作における敵役である。しかし、シリーズが続くにつれターミネーターと主人公達の関係性は大きく変わっていく。
映画『ランボー ラスト・ブラッド』の評判・口コミ・レビュー
『ランボー ラスト・ブラッド』
故郷に戻り、穏やかな生活を送っていたランボー。だが怒りと憎しみが、再び彼を戦場へと呼び戻す! ランボー怒りのDIYが炸裂! 丁寧な下準備の結果、死のピタゴラスイッチ、またはR指定版『ホーム・アローン』の様相に。血と肉片の雨が降る、阿鼻叫喚の地獄絵図が展開! pic.twitter.com/cBUdJV7Cqe— 100Fe(ももてつ) (@enjoy_cinema) June 26, 2020
『ランボー ラスト・ブラッド』鑑賞
スライの代表作である『ランボー』シリーズの最新作。娘を人身売買組織に拉致され、ランボーは復讐に燃える。シリーズを通して鑑賞したが、本作は西部劇色が強く、復讐譚として面白かった。これも〈ナメてた相手が実は殺人マシンでした映画〉だったし、良かった。 pic.twitter.com/HE1JVoCEpT— 三次元からきたブロンディ (@kotaeastwood) June 28, 2020
『ランボー ラスト・ブラッド』観てきました。心の平穏を取り戻したかのように見えた帰還兵の後日譚。自らの存在を「救う」ことで証明したかった男が、結局「殺す」ことでしか果たせないと知る哀愁ときたら。故に激しい残酷描写がもたらすものは興奮でなく寂寥感。爆ぜる血肉が深く滲み入る一本です。 pic.twitter.com/eX3v0kvNB6
— ヒロシニコフ (@ichibujoujou) June 28, 2020
ランボー ラストブラッド
復讐モノとしては面白かったけどランボーって感じではないかなぁってのが正直な感想
映画後半は容赦ないグロシーンの連続だけど前半で涙するほどランボーに感情移入しまくって「許せない!奴らはただでは済まさぬ!」って観てる側も思えてくるから大丈夫
ランボーよ永遠に pic.twitter.com/GHua5NjRXB— マーベリック:|| (@bringme302) June 26, 2020
「ランボー ラスト・ブラッド」
最後にして最高の作品をぶつけるスタローンに脱帽。最強の一人軍隊ランボーの有終の美を飾るラストに間違いなく相応しい!
不満点があろうとも、彼の生き様に涙しては本年度No.1に選びたくなる。そんな完結編でありました。
ありがとう、そしてさらば、ランボー。 pic.twitter.com/pb2pfKyLwR— シン・映画マン (@PROWL1985) June 27, 2020
映画『ランボー ラスト・ブラッド』のまとめ
1982年に公開された第一弾、『ランボー』の原題は、『First Blood』。そして、本作の原題は『Rambo:Last Blood』。比較してみると、本作と第一弾のタイトルを関連づけていることが分かる。それもその筈。本作は、ランボーシリーズの最終章として発表されている。そこで、最終章は全ての始まりである第一弾に立ち返るべき、と製作陣が敢えてこのタイトルを付けたのである。まさに、原点回帰とも呼ぶべき一作。かなり長く続いたシリーズということもあって、果たして長い歴史を綺麗にまとめることができるか、自ずとハードルが高くなる本作。スタローンは、見事有終の美を飾ることができるのか。ランボーシリーズ、ここに堂々完結。
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