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映画『パシフィック・ウォー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『パシフィック・ウォー』の概要:1945年、巡洋艦インディアナポリス号は日本軍の攻撃に遭い、船は沈没してしまう。船長のマクベイたちは太平洋を漂流し次々の命を落としていく。厳しい現実の中、彼らの行く末は…

映画『パシフィック・ウォー』の作品情報

パシフィック・ウォー

製作年:2016年
上映時間:129分
ジャンル:ヒューマンドラマ、戦争
監督:マリオ・ヴァン・ピーブルズ
キャスト:ニコラス・ケイジ、トム・サイズモア、トーマス・ジェーン、マット・ランター etc

映画『パシフィック・ウォー』の登場人物(キャスト)

マクベイ艦長(ニコラス・ケイジ)
インディアナポリスの艦長。誰よりも乗組員のことを大切に想う、優しきリーダー。
ダントニオ(アダム・スコット・ミラー)
インディアナポリスに搭乗する兵士。恋人クララと結婚するつもりでいたがプロポーズできずに戦場に行くこととなる。
バマ(マット・ランター)
ダントニオの親友でインディアナポリスに乗る兵士。クララへ恋心を抱くも打ち明けられずにいる。

映画『パシフィック・ウォー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『パシフィック・ウォー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『パシフィック・ウォー』のあらすじ【起】

1945年3月、沖縄付近の海溝で日本軍と戦闘になるアメリカ海軍インディアナポリス。日本軍の特攻によってインディアナポリスは被害を受けるも生還する。軍法会議では、過激化する日本軍との戦争を終結するべく、核の投下が検討されるのであった。

1945年4月、インディアナポリスの兵隊として所属するバマとダントニオ。ある日、2人は功績を認められ祝杯を受けにバズモア判事の家に行く。

判事たちと談笑するバマと2階で女性たちとダンスをしているダントニオ。そこでダントニオは、バズモア判事の娘クララと出会う。ダンスを一緒にセッションすることで一気に距離を縮める2人を他所に、バマは嫉妬と羨望が混じった感情で眺めるのであった。

1945年7月、インディアナポリスの艦長マクベイのもとにトルーマン大統領から極秘任務が言い渡される。それは秘密物資をテニアン島に運ぶミッションであった。

物資の中身は聞かされていなかったマクベイだが、この物資が戦争の本質を変えてしまうほどの物だと勘づいていた。だが、命令であったため詮索はせず任務を引き受ける。

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映画『パシフィック・ウォー』のあらすじ【承】

ダントニオはクララへのプロポーズしようとしていた。だが、付近に居合わせた海兵たちが暴動を起こしてしまい、クララへのプロポーズを中断し止めに入る。その後、事態が収拾し指輪を渡そうとしたダントニオだったが、暴動の際に指輪を落としてしまっていた。結局プロポーズできずにダントニオたちインディアナポリスの兵隊は任務に就く。

マクベイ艦長指示のもと、テニアン島に物資を運んだインディアナポリス。だが、その後も護衛艦が付かずフィリピンへの出向を命じられる。

マクベイは日本軍の海中特攻部隊「回天」を警戒し、回避できるよう蛇行運転をしていた。だが、インディアナポリスを見つけた日本軍の橋本艦長は「回天」を使用せず、通常の魚雷を撃ち込む。

魚雷の存在に気付けなかったインディアナポリスは被弾する。艦内は悲惨な状況に陥っており、沈没は免れない危機に瀕した。

マクベイは退艦命令を出し、乗組員は海へ身を乗り出す。500名を超える乗員たちは海に漂うこととなる。

映画『パシフィック・ウォー』のあらすじ【転】

乗員たちが集まる場所とは少し離れた場所の海に流されたマクベイ艦長。彼は付近に乗組員を見つけるも乗組員は足が切断されており瀕死であった。マクベイは必死に止血するも彼は命を落としてしまう。

海域ではサメが生息しており、乗組員たちは次々とサメの餌食となってしまう。加えて、乗組員たちが多く集まる海域では副官が自身の保全のため、食糧を独占していた。さらに数人の乗組員を連れ、数キロ先に島があると勝手に考えその場を去ってしまう。

その頃、バマとダントニオは一緒の救命ボートにいた。そこでバマはダントニオにクララのことが好きだったことを告白する。親友の告白を受け止めた直後、ダントニオはサメに襲われてしまい、致命傷を負ってしまう。ダントニオは自らの死期を悟り、バマへクララのことを託し命を引き取ってしまう。

船の沈没から数日が経過し、生きるのもギリギリな状況下の中、アメリカ空軍がインディアナポリスの生き残りを見つける。そして乗組員たちは救出される。だが、その時点で人数はかなり減っていた。

映画『パシフィック・ウォー』の結末・ラスト(ネタバレ)

戦場から帰還したインディアナポリスの乗組員たち。マクベイも生きていた。だが、彼以外の士官は誰も生還しなかった。

多くの兵士を失ったことに心を痛めるマクベイ。一方アメリカ政府はマクベイたちが運んだ核を広島と長崎に投下した。その結果、戦争は終結した。

ダントニオがクララへ渡す予定だった指輪は乗組員が持っていた。ダントニオの指輪を託されたバマはクララへ渡す。さらに、ダントニオの分までクララを愛すると近い、クララと結婚するのであった。

一方、極秘任務であったが救出されたことによって世間にインディアナポリスの存在が明るみとなった。その結果、多くの兵士を失ったことに対しアメリカ政府はマスコミから非難を受けることとなる。

責任転換をさせるため政府はマクベイを身代わりにすることを決める。裁判にかけられたマクベイ。意図的にマクベイを悪者に仕立てようとする政府側の追及に対し、1人の証人が現れる。それはインディアナポリスを沈めた日本軍の橋本艦長であった。

彼は日本軍の攻撃に対するマクベイの対処指示は妥当であったとかつての敵を擁護する。だが、結果としてマクベイの行動は一部有罪との判決が下される。

マクベイは判決後、橋本のところへ駆け寄る。マクベイは核物質の運搬に加担したことについて命令であったが心を痛めていると伝える。同様に橋本も船を沈没させたことは苦しかったが核を止められなかった悔しさも入り混じっていると本音を話す。命令に従ったが本心では望んだことではないと互いに苦悩を理解しあった。

その後、マクベイは世間の非難に耐え兼ね、自ら命を絶ってしまう。橋本艦長はその後海軍を退役し、神職となった。さらにマクベイの名誉回復のため、生涯に渡って活動をしたのであった。

映画『パシフィック・ウォー』の感想・評価・レビュー

第2次世界大戦の裏側で行われた日本軍とアメリカ軍の抗争。核を投下された日本人からすると投下した側の視点で映画が構築されているため複雑な気持ちになる。だが、決してアメリカ軍の勝利を美談として掲げる作品ではない。苦悩し望んでない戦いに身を投じなければいけなかった男たちの苦悩。それが描かれている。最後、マクベイ艦長と橋本艦長の2人の会話。あのシーンに戦争を無くすために必要な要素が詰まっていると思う。(MIHOシネマ編集部)

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