映画『パトリック 戦慄病棟』の概要:1978年のオーストラリア映画「パトリック」のリメイク作品。監督はマーク・ハートリー、主演は「サプライズ」でたくましいヒロインを演じた、シャーニ・ヴィンソン。
映画『パトリック 戦慄病棟』 作品情報
- 製作年:2013年
- 上映時間:96分
- ジャンル:ホラー、サスペンス、SF
- 監督:マーク・ハートリー
- キャスト:チャールズ・ダンス、レイチェル・グリフィス、シャーニ・ヴィンソン、ペータ・サージェント etc
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映画『パトリック 戦慄病棟』 評価
- 点数:45点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『パトリック 戦慄病棟』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『パトリック 戦慄病棟』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『パトリック 戦慄病棟』 あらすじ【起・承】
修道院を改装して作られた「ロジェット・クリニック」で、看護師として働くことになったキャシー。
彼女は別れた夫エドと、最後まで気が合わなかった彼の実家を忘れようとしていた。
脳死患者専門の院内で美しい少年パトリックに目を引かれ、院長の助手として、特殊な治療を受けるパトリックの担当になる。
しかしキャシーは、決してパトリックに思い入れしたり話しかけてはいけない、と師長に忠告される。
院長の娘でもある看護師長の冷ややかな視線を感じつつ、逃げ出す看護師が多いクリニックで、たった一人の同僚ポーラと働くキャシー。
キャシーは、ポーラの紹介で精神科医ブライアンとデートすることに。
しかし、謎の電話を受けたブライアンは、おかしな行動をとってキャシーを困惑させる。
やがてキャシーの周囲では、奇妙な出来事が多発するようになる。
キャシーはパトリックの世話をするうち、彼には意識があるのではないかと思うようになる。
院長に伝えても相手にされず、それどころか事故で家族を失い自分も脳死状態にあるパトリックは、院長の実験台になっていた。
キャシーを探していた元夫エドは、自ら両手を火にかざしてやけど負うが、彼はその際の意識が無かったことから周囲は不思議がる。
映画『パトリック 戦慄病棟』 結末・ラスト(ネタバレ)
ある日、キャシーはパトリックに意識でものを動かすことができる、超能力があると気が付く。
パトリックの病室にあるパソコンで、キャシーとの意思疎通を図るパトリック。
しかし、ブライアンの謎の行動やエドのやけども、パトリックの仕業だった。
常軌を逸していく院長の実験に耐えられなくなったキャシーは、ブライアンに相談して、院長の不正を公表しようとする。
しかし助けを必要としないパトリックの能力で、ブライアンは殺されてしまう。
ついにパトリックは院長の実験で死にかけ、キャシーは病院を辞める覚悟で飛び出す。
彼女を追ってきた師長は、恐ろしいのはパトリックの愛情だと告げ、彼に関する資料を渡した。
そこにはパトリックと家族との、異様な関係が記されていた。
病院では、パトリックの力に気が付いていた師長がパトリックを殺そうとするが、反撃され命を落とす。
師長の忠告を無視して病院へやってきたキャシーは、行方不明になったはずのナースの遺体を見つけ、愕然とする。
ポーラは操られて命を落とし、おびき出したエドを利用してパトリックはキャシーを翻弄。
そして院長もパトリックによって制裁を受ける。
密室でパトリックが操る死体に襲われるエドを見つけたキャシーだったが、彼を助けるために自殺を強要するパトリック。
しかし、院内で唯一動く患者フレイザーの日課が、偶然パトリックの命を奪うこととなった。
映画『パトリック 戦慄病棟』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『パトリック 戦慄病棟』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
説明不足でぱっとしないストーリー
タイトルバックに流れる新聞記事で、脳の移植などに関する論文を発表して天才と呼ばれるが、倫理に反するというバッシングを受けたという院長の過去。
クリニックでは看護師の行方不明が多発しているといった設定が流れるのだが、情報が多い上に難しい言葉が並び、よくわからないまま映画が始まる。
それがストーリーに大きくかかわってくるのが問題で、院長は何が目的でパトリックに対してマッドサイエンティストじみたことをしているのか、パッとしない。
冒頭で殺害されてしまった看護師や、パトリックの支配下に置かれたクリニックで見つかる人体の一部なども、説明不足なものだらけ。
キャシーに対して師長が、仕方なく手にかけたと説明する場面もあるが、全員パトリックの愛から助けるためだとしたら数が多すぎるだろう。
パトリックの超能力も、電気を通してしか使えないはずなのに、死んだ看護師の遺体を操るなどあきらかにおかしなことが続出。
ラストで院長やパトリックに実験を施す側になった、という夢から覚めたキャシーの二重の夢オチは、ホラーでは使い古された手でうんざり。
じっとりとした雰囲気作りがうまい
陰湿な雰囲気たっぷりの師長役レイチェル・グリフィスの演技は素晴らしい。
「サプライズ」で驚きのヒロイン役を演じたシャーニ・ヴィンソンは、本作でも戦う主人公を演じていてピッタリの役柄。
78年のホラー映画のリメイクらしく、全体的に薄暗くて古い病院独特の不気味なムード、古めかしいセットの数々もホラー映画としていい味を出している。
パトリックによる院長への報復シーンなどは、目をおおいたくなるような残酷描写になっている。
映画『パトリック 戦慄病棟』 まとめ
1978年に製作された、オーストラリアのホラー映画「パトリック」のリメイク作品。
78年の作品を題材としたドキュメンタリー映画「マッド・ムービーズ オーストラリア映画大暴走」の監督がメガホンを取っているが、本作は全体的にぱっとせず印象に残らない。
独特な設定や、後半のスピーディーな展開は面白味があるが、説明不足な点やホラー映画にありがちな“お約束”展開が多すぎる。
シャーニ・ヴィンソン演じる主人公キャシーというキャラクターに、感情移入できる要素が少ないという部分も、もったいない作品。
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