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映画『ピーナッツ』あらすじネタバレ結末と感想

映画『ピーナッツ』の概要:冴えない中年男たちが集まった草野球チームの「ピーナッツ」は、町の再開発事業を巡って強豪社会人野球チームと賭け試合をすることになる。ウッチャンナンチャンの内村光良の監督デビュー作。数多くのお笑い芸人が登場する。2006年公開の日本映画。

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映画『ピーナッツ』 作品情報

ピーナッツ

  • 製作年:2005年
  • 上映時間:115分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、スポーツ、コメディ
  • 監督:内村光良
  • キャスト:内村光良、三村マサカズ、大竹一樹、ゴルゴ松本 etc

映画『ピーナッツ』 評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

映画『ピーナッツ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『ピーナッツ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ピーナッツ』 あらすじ【起・承】

東京でスポーツライターをしている秋吉光一(内村光良)は、10年ぶりに故郷の冨士沢へ帰ってくる。地元草野球チーム「冨士沢ピーナッツ」で一緒に野球をしていた酒屋の相良(三村マサカズ)は、“ピーナッツに戻りたい”という秋吉を喜んで迎え入れる。

現在のピーナッツは商店街でCDショップを営む宮本(ふかわりょう)、クリーニング店を営む秋山ハルオ、ナツオ、アキオの三兄弟、保育士をしている赤岩(レッド吉田)と相良しかメンバーがいなかった。元エースの一鉄(ゴルゴ松本)は10年前の試合で肩を痛めて野球を辞め、靴屋の文野(大竹一樹)は借金取りから逃げ回る日々を送っていた。

伝説のサードと呼ばれた秋吉の登場でチームは活気付き、それぞれが様々な悩みを抱えながらも以前のように野球を楽しみ始める。

一方、冨士沢地区では大企業の東和ニュータウンによる再開発計画の話が進んでおり、住民の意見は割れていた。商店街の組合長でピーナッツの監督でもある草野(ベンガル)は決断を迫られる。

草野は悩んだ末に東和ニュータウンの野球チームとピーナッツが試合をして、ピーナッツが勝てば開発中止、負けたら全面協力するという賭けに出る。父の話を聞いて野球少女だった娘のみゆきもピーナッツに加入する。

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映画『ピーナッツ』 結末・ラスト(ネタバレ)

相良たちは強豪の社会人野球チーム相手に勝てるはずがないと反対する。しかし秋吉はやってみようとみんなを説得し、自分の嘘も告白する。実は秋吉は自分のスランプを脱するため、ピーナッツを利用しようとしていた。秋吉はみんなに謝罪し、それでも野球が好きだから試合をしたいと言う。

みんなは秋吉を許し、挑戦を決める。一鉄もチームに復帰し、ようやく9人のメンバーが揃う。試合に向けて熱心に練習するメンバーを町民たちも応援してくれる。

試合当日。乳がんを患う妻の手術日が重なってしまった赤岩が来ない。代わりに強盗容疑で留置所にいた文野がメンバーに加わる。試合は草野の作戦が功を奏し、ピーナッツが先制する。しかしその後逆転を許し、5回を終わって5対1となる。

一鉄は相良とピッチャーを交代し、ブランクを全く感じさせない好投を見せる。さらに赤岩も現れチームは盛り返し、5対4で9回を迎える。9回表に追加得点を許し、7対4で迎えた9回裏。執念で7対6まで追い上げたピーナッツだったが、あと一歩のところで負けてしまう。大健闘したピーナッツのメンバーを応援団は大きな拍手で讃えてくれた。

秋吉は東京に戻りライターとしても恋人の百合子ともやり直す覚悟を決める。他のメンバーたちは百合子とキャッチボールをする秋吉をニヤニヤしながら見つめていた。

映画『ピーナッツ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ピーナッツ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

盛り込みすぎてまとまりがない

9人のメンバーもなかなか揃わない弱小草野球チームが、寂れた町の再開発事業を計画する大手企業の野球チームと試合をして、勝てば再開発中止、負ければ全面協力するという設定はとてもベタだ。そのため内容は非常にわかりやすいのだが、細かいことを欲張りすぎて話の流れが悪くなっている。

主人公の秋吉はライターとしてスランプで恋人とも破局、商店街で酒屋を営む相良は再開発に反対、商店街の組合長でピーナッツの監督でもある草野の苦悩、保育士の赤岩の妻は乳がんを患い闘病中、小料理屋を営む一鉄の事情、宮本とみゆきの関係、さらに文野は借金取りに追われ強盗まで働くという…多くの登場人物の事情が断片的に盛り込まれていて、とてもごちゃごちゃした印象を受ける。さらに問題の解決の仕方も強引で中途半端だ。

それぞれの芸人たちに見せ場を作ってやろうという内村監督の優しさなのかもしれないが、その優しさが裏目に出てまとまりがつかなくなっている。これは大きな残念要素だった。

カメオ出演者たちと芸人たちの努力

映画としてはそれほど評価できないが、カメオ出演している芸人たちのコント的なシーンはそれなりに楽しめる。有田哲平、ウド鈴木、竹中直人などの出演者の中で最も良かったのは原田泰造。彼が多くの映像作品に起用される理由がよくわかる。彼には俳優として十分に通用する実力がある。

他に印象的だったのは内村の身体能力の高さと器用さ。内村のボールさばきはお見事だった。野球シーンは本人たちが実際にプレイしているそうなので、そこは他の芸人たちも大健闘しており、その努力は評価したい。

映画『ピーナッツ』 まとめ

やはり長編映画を製作するというのは大変なことなのだなと改めて実感。内村ほどコントが得意な芸人でも、映画監督となるとまだまだいろんな点で未熟さが目立つ。彼はその後も映画製作を続けているので、今後に期待したいところだ。

俳優業をこなしている芸人は多いが、芸人だからといってうまく演技できるわけではないこともよくわかる。ただみんなの“頑張ろう!”という熱意は伝わってくるので、優しい気持ちで見守りたくなる作品ではある。

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