映画『パーソナル・ショッパー』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「パーソナル・ショッパー」のネタバレあらすじ結末と感想

パーソナル・ショッパーの概要:セレブの買い物係をしているモウリーン。ある時、携帯に奇妙なメッセージが届く。それをきっかけに、少しずつ日常が狂っていく。それは霊なのか、生きている人間の仕業なのか。巧妙に作られた脚本と映像に、観客は知性と創造力とスピリチュアルな感性を試される。

パーソナル・ショッパーの作品情報

パーソナル・ショッパー

製作年:2016年
上映時間:105分
ジャンル:サスペンス
監督:オリヴィエ・アサイヤス
キャスト:クリステン・スチュワート、ラース・アイディンガー、シグリッド・ブアジズ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー etc

パーソナル・ショッパーの登場人物(キャスト)

モウリーン(クリステン・スチュワート)
パーソナル・ショッパー(買い物係)を仕事にしている。霊媒師でもある。双子の兄ルイスがいたが、三ヵ月前に心臓発作で死んだ。ルイスの霊と接触することで、人生に何らかの変化が起こるのではないかと期待している。
ギャリー(タイ・オルウィン)
モウリーンの恋人。仕事の関係でオマーンへ行っている。幽霊は存在してほしいと言ってはいるが、実際にはいないと思っている。
ララ(シグリッド・ブアジズ)
ルイスの妻。ルイスが死んで三ヵ月しか経っていないが、アーウィンという新しい恋人がいる。モウリーンの良き理解者で支えになってくれる。
キーラ(ノラ・フォン・ヴァルトシュテッテン)
モウリーンの顧客。セレブで、有名人や著名人の友人も多い。金持ちらしいわがままさと奔放さを持つ。インゴと不倫している。
インゴ(ラース・アイティンガー)
キーラの不倫相手で、ファッション誌の特派員の仕事をしている。

パーソナル・ショッパーのネタバレあらすじ

映画『パーソナル・ショッパー』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

パーソナル・ショッパーのあらすじ【起】

モウリーンは時間のないセレブに代わって買い物をするパーソナル・ショッパーという仕事をしている。同時に、彼女は霊媒師でもあった。三ヵ月前、双子の兄であるルイスがパリの自宅にて心臓発作で死んでいた。彼もまた、霊媒師だった。

荒れ放題になったルイスの家へとやってきたモウリーン。目的は霊となったルイスと接触すること。何かがいる気配はしたのだが、その試みは失敗に終わる。階段の壁にいつの間にかバツ印の傷が付いていた。モウリーンはそれが気になった。

モウリーンの今の顧客はキーラというセレブ女性。キーラのスタイルや好みを考慮し、高級ブランドの服を選ぶ。チャリティパーティ用のドレスや、アクセサリーを購入し、それらをキーラのクローゼットに仕舞う。これがモウリーンの仕事だった。この仕事にはルールがあった。それは“キーラのために買った服や靴を勝手に着たり、履いたりしてはいけない”ということだ。

ある日、キーラのマンションに行くと、インゴという男がいた。インゴはキーラの不倫相手で、もう2年になるという。二人の関係が夫にバレたのではないかとキーラは感じており、インゴはフラれてしまうのではないかと気が気でない様子だった。インゴはモウリーンにパリで何をしているのか尋ねてきた。モウリーンは、“兄からのサインを待っている”と答えた。ルイスとモウリーンは、二人のどちらかが先に死んだら、死後の世界からサインを送ると約束をしていた。モウリーンはこうも考えていた。“サインが来れば、全部忘れて自分の人生を送れる”のだと。

パーソナル・ショッパーのあらすじ【承】

夜、再びルイスの家にやってきたモウリーンは、水道の蛇口がひとりでに開くポルターガイスト現象に遭遇。そして、女性の霊が姿を現した。霊は口からエクトプラズムを吐き出し、そのまま消えてしまった。モウリーンが気になっていたバツ印は彼女が付けたもので、ルイスからのサインではなかった。

ある朝、モウリーンのスマートフォンに送信者不明のメッセージが送られてくる。そこには“お前を知っている”と書かれていた。メッセージはしつこく送信されてきて、モウリーンがロンドンへ向かうことも知っていた。ロンドン行きの列車の中で、モウリーンは思わず、“あなたは生きているの? 死んでいるの? ルイスなの?”と打ちこんでしまう。これらのメッセージはルイスからのサインなのだろうか。それとも誰かの悪戯なのだろうか。

モウリーンはロンドンでキーラの服を調達しながら、不明の人物とメッセージのやり取りを続けた。メッセージはモウリーンにさまざまな質問をしてきたが、ふいに“別人になりたいと思うか?”と聞いてきた。“YES”と返事を打つモウリーン。

服を持ってキーラのマンションにやってきた時、“キーラのドレスを着たいか?”というメッセージが届く。その問いかけに、モウリーンは少し戸惑うが、欲望に負けて恐る恐るドレスを着てしまう。

パーソナル・ショッパーのあらすじ【転】

モウリーンが帰宅すると、ロッカーに郵便が届いていた。中には“コンコルド・ホテル 724号室”と書かれたメモと、ホテルのカードキーが入っていた。

ルイスの妻だったララのもとを訪ねたモウリーンは、ルイスの家で彷徨っていた女性の霊について話をした。霊はもう出ていったので安心だと告げる。ララとの会話の中で、その昔、ヴィクトル・ユーゴーが霊と交信した時の話になる。ユーゴーは、霊がテーブルの脚で床を叩く音で会話していた。音が一回ならYES、二回ならNOといったやり方だ。

モウリーンはキーラのマンションへ行き、彼女のドレスを身に纏うと、コンコルド・ホテルへと向かった。ホテルの部屋には誰もいなかったが、すぐさまメッセージが届く。君の写真を送ってくれと言うので、ドレス姿の自分を撮って送信した。モウリーンはこんなことをしている自分自身が理解できず、まるで自分が自分ではないような奇妙な気分になっていた。

キーラのマンション。赤い紙バッグに入ったカルティエのジュエリーを届けに行ったモウリーンは、そこでキーラの死体を発見する。部屋の中に不気味な気配を感じたモウリーン。それが霊なのか、生きている者なのかは分からなかったが、怖くなったモウリーンはその場から逃げ出してしまう。

死体と幽霊らしきものを見て動揺したモウリーンだったが、すぐにマンションに戻って警察に通報した。警察で取り調べを受ける。帰宅途中、メッセージが届く。“私とのメールのことを警察に話したか? 答えろ”と。だが、モウリーンはメッセージを無視し続けた。

モウリーンにはオマーンに出張しているギャリーという恋人がいた。ルイスと接触しようとパリに残ったモウリーンを辛抱強く待ってくれている。ビデオ電話で、何も起こらないので、そっちに行きたいと伝えるモウリーン。ギャリーは“当然さ、霊なんて存在しないのだから”と言う。そして、喜んで待っているとも言ってくれた。電話を切った後、ふと部屋に赤い紙バッグがあることに気がついて恐怖する。中に入っていたのはカルティエのジュエリー。キーラの部屋に届けたものだった。

怖くなったモウリーンがスマートフォンをチェックすると、メッセージが多数届いていた。“クラウン・プラザ・ホテル 239号室で待つ”と書かれていたが、何も反応が無いことに苛立ったのか、“お前の部屋へ行く”と脅しはじめてきた。メッセージは間隔を短くしながら送信され続け、ついにはモウリーンの部屋の前に来ていると言いだす。だが、ドアの前には誰もいなかった。しかし、誰かが来たという痕跡は残っていた。ドアの下に、クラウン・プラザ・ホテルのルームキーが、メモと一緒に挟まれていたのだ。

ジュエリーを持って、クラウン・プラザ・ホテルの239号室へとやってきたモウリーン。部屋には誰もいない。しばらくして、誰かがドアを開けて入ってくる音が聞こえてきた。

239号室のドアが開いた。廊下に出てきたのはインゴだった。彼はその場を立ち去ろうとしたが、入り口で二人の私服警官から車に乗るように促される。突如、インゴは警官を振り払い、発砲して逃走した。夜、ララとカフェで待ち合わせたモウリーンは、インゴが逮捕され、全てを自白したことを告げた。

パーソナル・ショッパーのあらすじ【結】

ララの家に転がり込んだモウリーンは、ララの新しい恋人のアーウィンに出会った。アーウィンはルイスの友人だったが、ララと付き合うことに少し後ろめたさを感じていた。ここにルイスがいて、見ているような気がすると。モウリーンはそんなことは思わなくてよいから、二人とも幸せになってほしいと言う。そして、アーウィンも“君もルイスに縛られず、自由に生きなさい。彼もそれを望んでいる”と言うのだった。

アーウィンが帰った後、モウリーンは庭でぼんやりとしていた。すると、彼女の後ろのキッチンに男の霊が姿を現す。男の霊はグラスを床に落とす。割れる音に驚き、モウリーンは振り返ったが、そこには誰もおらず、割れたグラスの破片だけが床に散らばっていた。

モウリーンはオマーンへとやってきた。ギャリーの部屋から、更に5時間かけて山小屋へと到着する。物音がして、ギャリーが帰ってきたのかと思ったモウリーン。音のほうへ行ってみると、グラスが空中に浮いていた。グラスは突然に落下し、粉々になる。それを見て、モウリーンは呟く。“ルイス、いるの?”という問いかけに、ドンと壁を一回叩く音が響いた。音が一回は、YESの意味だ。質問を続けていくと、その都度、壁を叩く音で返事が返ってきた。しかし、モウリーンは途中から、ルイスではない別の誰かなのではないかと考え始める。モウリーンはもう一度、あなたはルイスなのかと尋ねてみた。けれど、返事はなかった。モウリーンは言った。“全部、私の気のせいなのかな?”と。その言葉に、壁はドンと一回だけ叩かれた。

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