映画『ピクニックatハンギング・ロック』の概要:1900年、オーストラリアの岩山へピクニックに出かけた女生徒と教師が忽然と姿を消す。このミステリアスな失踪事件を基にしたジョーン・リンジーの小説をピーター・ウィアー監督が映画化。1975年公開のオーストラリア映画。
映画『ピクニックatハンギング・ロック』の作品情報
上映時間:116分
ジャンル:ミステリー
監督:ピーター・ウィアー
キャスト:レイチェル・ロバーツ、アン・ランバート、ドミニク・ガード、ヘレン・モース etc
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映画『ピクニックatハンギング・ロック』の登場人物(キャスト)
- ミランダ(アン・ランバート)
- 寄宿制のアップルヤード女学校の生徒。おとぎ話に出てくるような金髪の美しい少女。クイーンズランド出身のお嬢様。
- セイラ(マーガレット・ネルソン)
- ミランダと同室の女生徒。兄と孤児院で育った。兄とは生き別れている。ミランダのことが大好き。
- アップルヤード(ドミニク・ガード)
- 女学校の校長。厳格で金にうるさく、孤児のセイラに冷たい。
- マドモアゼル・ポワテール(ヘレン・モース)
- 女学校の先生。生徒たちから慕われている。
- マイケル(ドミニク・ガード)
- 英国大佐の甥っ子。馬番のアルバートと仲がいい。
映画『ピクニックatハンギング・ロック』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ピクニックatハンギング・ロック』のあらすじ【起】
1900年2月14日。オールトラリア・ヴィクトリア州。聖バレンタインのこの日、アップルヤード女学校の生徒たちはマセドン山近くの岩山にピクニックへ行くことになっていた。寄宿制の女子学校で窮屈な生活を強いられている生徒たちは、岩山へのピクニックをとても楽しみにしていた。
この学校にいる生徒たちはほとんどがお金持ちのお嬢様だったが、ミランダと同室のセイラは孤児で後見人の支援に頼っていた。内向的で病弱なセイラは美しくて明るいミランダのことを友達以上に愛しており、ミランダを想って愛の詩を書くほどだった。校長のアップルヤード女史は孤児院育ちのセイラのことを快く思っておらず、ピクニックにもセイラだけを参加させない。
生徒19名と付き添いのポワテール先生とマクロウ先生は校長と8時までに帰る約束をして馬車で岩山へ出発する。厳格で博識なマクロウ先生は馬車の中でも岩山ができた歴史について説明する。しかし生徒たちは手袋を外して解放感に浸っていた。
岩山には英国大佐夫婦と甥のマイケルもピクニックへ来ていた。馬番のアルバートは施設育ちの孤児で不良だったが、マイケルは年の近いアルバートに親近感を持っていた。マイケルは退屈な大佐夫婦から離れて、アルバートと一緒に時間を過ごす。
映画『ピクニックatハンギング・ロック』のあらすじ【承】
正午過ぎ。御者は自分の懐中時計が12時ちょうどで止まっていることに気づく。なぜかマクロウ先生の時計も同じように止まっていた。ミランダとマリオンとアーマはポワテール先生の許可をもらって岩山の探検に向かう。小太りでいつも不満ばかり言うイディスも一緒に行くと言い出してついてくる。
小川を超えて行くミランダたちをマイケルたちが見つめていた。マイケルはミランダの美しさに魅了され、なんとなく彼女たちの後をついていく。ミランダたちは木立を抜け、岩山の頂上部を目指していた。疲れてきたイディスはいつものように文句を言い始める。
アーマは岩山の自然の中で靴とストッキングを脱いで裸足になり、ミランダとマリオンもそれに倣う。女学校では絶対に禁止されている行為だが、3人は岩山の中で不思議な解放感を味わっていた。そのまま4人は岩山で眠り込んでしまう。それは下にいるポワテール先生や生徒たちも同じで、みんな知らぬ間にぐっすりと眠り込んでいた。ただ、マクロウ先生だけはきちんと座り、数学の本を読んでいた。
目を覚ましたミランダとマリオンとアーマはそのまま吸い込まれるようにして岩山の中へ消えて行く。イディスは“行かないで!”と絶叫するが、3人にその声は届かない。イディスは恐ろしくなり、泣き叫びながら全速力で岩山を駆け下りて行く。
映画『ピクニックatハンギング・ロック』のあらすじ【転】
辺りはすっかり暗くなり、学校では校長が苛立っていた。夜の10時半も過ぎてようやく馬車が帰って来て、校長は胸をなでおろす。しかし生徒たちはみんな泣いており、ポワテール先生まで泣いている。岩山ではミランダとマリオンとアーマに加えて、マクロウ先生までが行方不明となっていた。
翌朝から警察と地元の人たちで大規模な捜索が始まる。イディスは寝込んでしまい、何も話そうとしない。マイケルも警察から事情を聞かれるが、彼は4人が木立へ入るまでしか目撃していなかった。少し落ち着いて現場へ来たイディスが、岩山を駆け下りている途中にマクロウ先生とすれ違ったと言い出す。さらに先生はスカートを脱いでズロースだけで走っており、空には赤い雲が浮かんでいたと証言する。彼女たちが何者かに暴行を受けた可能性もあり、警察は警察犬を使って捜索を続ける。
事件から1週間が過ぎ、ミランダのことが忘れられないマイケルはアルバートを誘って岩山へ行ってみる。マイケルは1人で目印をつけながら岩山を登って行く。なかなか帰らないマイケルを心配して目印を頼りにアルバートが岩山へ登ると、そこには傷だらけで動けなくなったマイケルがいた。マイケルは無事に保護され、アルバートに女生徒の服の切れ端を渡す。再びアルバートが岩山へ登ってみると、そこにはアーマが倒れていた。
映画『ピクニックatハンギング・ロック』の結末・ラスト(ネタバレ)
アーマは頭を強く打っていたが命に別条はなかった。医者はアーマが1週間も野外に放置されていたとは思えないと不思議がる。
依然として他の3人は発見されず、謎の失踪事件は新聞にも大きく書き立てられる。女学校では退学者が相次ぎ、校長は頭を抱えていた。セイラの後見人からは学費の支払いがなく、校長は彼女にこのままだと退学してもらうことになると宣告する。
セイラは施設でひどい虐待を受けており、孤児院に戻されることを恐れていた。さらに最愛のミランダまで失い、生きる気力を失くしていく。3人の捜索は続いていたが何の進展もなく、ついに行方不明のまま推定死亡の結論が出る。アーマは退学してヨーロッパへ行くことになるが、別れの挨拶に来た彼女に生徒たちは怒りと不安をぶつける。しかしアーマにはあの時の記憶がなかった。
校長はついにセイラへ出て行くよう告げる。その夜、セイラは姿を消す。校長はポワテール先生に“彼女は後見人が連れて帰った”と説明していた。そして全ての生徒が学校を去って行く。
後日、使用人が温室で血を流して倒れているセイラの遺体を発見する。どうやら飛び降り自殺を図ったようだ。アルバートは不思議な夢を見ていた。それは施設で生き別れた妹のセイラが“さよなら”を言いにくる夢だった。
1900年3月27日。校長の遺体が岩山の麓で発見される。詳しい事情は不明だが、岩山に登ろうとして転落したと判断された。その後も捜索は続いたが3人は発見されず、今日までその失踪は謎のままである。
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