この記事では、映画『メラニーは行く!』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『メラニーは行く!』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『メラニーは行く!』の作品情報

上映時間:109分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:アンディ・テナント
キャスト:リース・ウィザースプーン、ジョシュ・ルーカス、パトリック・デンプシー、キャンディス・バーゲン etc
映画『メラニーは行く!』の登場人物(キャスト)
- メラニー・カーマイケル(リース・ウィザースプーン)
- 7年前に南部のアラバマからニューヨークへ出てきてファッションデザイナーとして成功し、さらに市長の息子と婚約する。しかし実はメラニーにはまだ離婚していない夫がいた。少女時代は筋金入りの悪ガキで、数々の武勇伝を残している。
- ジェイク・ペリー(ジョシュ・ルーカス)
- メラニーの夫であり初恋の人。ずっとメラニーを愛しているが素直になれない。故郷の仲間たちのリーダー格。ガラス会社を立ち上げ成功しているが、メラニーには隠している。
- アンドリュー・ヘニングス(パトリック・デンプシー)
- 母親はニューヨークの市長であり、超セレブ。自分も政治家で将来の大統領候補と言われている。紳士的で優しい。
- ボビー・レイ(イーサン・エンブリー)
- メラニーの地元仲間。代々農園を経営する裕福な家庭に育ち実家は豪邸。実はゲイ。
映画『メラニーは行く!』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『メラニーは行く!』のあらすじ【起】
ニューヨークでデザイナーをしているメラニーは、初めての大きなショーを控えて緊張していた。恋人のアンドリューはそんな彼女のために、彼女の自宅を大量のバラで飾ってくれる。アンドリューは超セレブでハンサムな自慢の恋人だ。メラニーはアンドリューの愛に支えられ、ショーを成功させる。
ショーを終えたメラニーはアンドリューが用意したリムジンである場所へと連れて行かれる。そこはティファニーの店内だった。アンドリューは貸し切りにした店内でメラニーにプロポーズし、好きな指輪を選ばせてくれる。ニューヨーク市長をしているアンドリューの母親のケイトはこの婚約に反対だったが、イメージアップのためマスコミの前では笑顔を取り繕う。
しかしメラニーにもこの婚約を心から喜べない大きな秘密があった。実は彼女は7年前に故郷のアラバマで幼馴染みのジェイクと結婚しており、まだ離婚が成立していなかった。メラニーは過去を清算するため大急ぎでアラバマへ帰る。政治家として大いに体裁を気にするケイトも、部下にメラニーの過去を調べるよう命じていた。
映画『メラニーは行く!』のあらすじ【承】
メラニーは実家にも顔を出さず、まっすぐジェイクの家へ行く。突然帰ってきてすぐに離婚届へサインをしろと迫るメラニーとサインはしないというジェイクは大喧嘩になる。ついにジェイクは警察を呼び、メラニーは大昔の罪を問われて警察に連行される。メラニーは仕方なく父親に迎えに来てもらい、両親の暮らす実家へ帰る。
メラニーはジェイクにサインをさせるため、夫婦の共同口座にあった貯金を使い果たしてしまう。サインをしたら返金するというメラニーを家に残して、ジェイクはバーへ行ってしまう。仕方なくメラニーもバーへ行き、懐かしい仲間たちと再会する。しかしメラニーは酔っ払って仲間たちを侮辱し、ボビーがゲイだということまでバラしてしまう。酔いつぶれたメラニーをジェイクが家まで送ってやる。
翌朝、目を覚ましたメラニーの横にはジェイクのサインが入った離婚届があった。メラニーはジェイクにお礼を言い、ボビーにも謝りに行く。ボビーはメラニーがジェイクだけでなく仲間まで捨てたことを怒っていた。しかしメラニーの身辺調査に来たケイトの部下にメラニーがボビーの豪邸を自分の実家だと嘘をついていることを知ると、ボビーはメラニーと口裏を合わせてくれる。
映画『メラニーは行く!』のあらすじ【転】
故郷を古臭い時代遅れの町だとバカにしていたメラニーを仲間たちは優しく許してくれる。メラニーは故郷の温もりに触れ、ジェイクに対しても素直になっていく。メラニーは高校を卒業してすぐにジェイクの子供を妊娠し、そのまま結婚した。しかし若すぎた2人の結婚生活はうまくいかなかった。メラニーは流産してしまい、その時どこかホッとしている自分を恥じて家出をした。過去を思い出して泣いていたメラニーにジェイクは優しい言葉をかけてくれ、2人は思わずキスをしてしまう。
メラニーは自分の気持ちが揺れているのに気づいて、ニューヨークへ帰ることにする。ところがアンドリューがメラニーを驚かせようと思って内緒でアラバマへ来てしまう。ボビーの家をメラニーの実家だと思って訪ねたアンドリューは、そこでジェイクと会う。ジェイクはメラニーの嘘を隠して彼女のいる場所へアンドリューを案内してやるが、結局嘘はバレてしまい、アンドリューは怒って帰る。
メラニーは婚約解消を覚悟して実家へ戻る。そこへ父親がアンドリューを連れて帰ってくる。アンドリューはメラニーの嘘を許し、婚約者として両親に挨拶してくれる。メラニーはアンドリューに感謝して仲直りし、2人は結婚式をアラバマで挙げることにする。
映画『メラニーは行く!』の結末・ラスト(ネタバレ)
ケイトはアラバマで式を挙げることも反対し、何よりもメラニーの嘘に怒っていた。しかしアンドリューは譲らず、諦めたケイトは市長の息子にふさわしい盛大な式の準備に取り掛かる。周囲が騒がしくなる中で、メラニーの心はなぜか晴れなかった。
結婚式の前日。友人とアラバマへ戻って来たメラニーは、空港で以前見て気に入ったグラスを見つけ、それを作っている会社へ行ってみる。その会社はジェイクがメラニーにふさわしい夫になるために、必死で大きくした会社だった。ジェイクはそれをメラニーに見てもらうまでは離婚届にサインをしたくないと考えていた。ジェイクの本心を知ったメラニーの心は大きく揺れ動く。
結婚式当日。今にも雨が降り出しそうな空模様の下で野外での盛大な結婚式が始まる。ところがヴァージンロードを歩き出したメラニーのもとに、離婚の手続きを頼んでいた弁護士がやってくる。なんとジェイクとの離婚届にメラニー自身がサインをするのを忘れていたのだ。みんなが見守る中、書類にサインするよう迫られたメラニーはどうしてもサインすることができない。メラニーはアンドリューに謝罪し、この結婚をなかったことにしてもらう。アンドリューは許してくれるが両家の親は大喧嘩となり、メラニーは自分の母親を侮辱したケイトを殴ってしまう。故郷の仲間たちはそんなメラニーを見て大喜びする。
その夜、メラニーとアンドリューは馴染みのバーで仲間たちに祝福され、改めて幸せな結婚式を挙げる。
映画『メラニーは行く!』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
キャリアウーマンとして成功した女性が自分のルーツと向き合い大切なものに気付くという映画。当時絶頂にあったリース・ウィザー・スプーンの主演で演技に勢いがあって非常に楽しい。描かれている価値観が一方的である点には、この際目をつむるべきだろう。登場人物に好感が持てる人物が多く視聴中にあまり嫌な気分にならない。強いて言うなら主役の暴走っぷりはひどく目に余るのだけど、それこそ題名通りに『メラニーは行く!』を体現している。身勝手だけどかわいらしい女性を演じさせたら彼女に勝るものはいない。(男性 30代)
リース・ウィザースプーンは可愛いけれど、ヒロインの人間性が酷すぎて感情移入できないラブコメです。好みがかなり分かれる作品だと思います。
アンドリューも寛大すぎていまいち現実味がなく、ただただ可哀そうなキャラ。
見どころはリースのファッションと可愛さですね。ストーリーはお約束という感じで、アメリカらしさがよく出ています。最後のアンドリューのお母さんを殴ってしまうシーンは要らなかったですね。むしろハグシーンの方が良かったような……。ラストで残念ながらシラケてしまう映画です。(女性 30代)
メラニーがNYで成功し、完璧な未来を掴もうとしている一方で、故郷アラバマに戻ると“本当の自分”を思い出していく展開が心地よかった。特に元夫ジェイクとのやり取りは、反発しながらも昔の情がじわじわ滲み出て微笑ましい。離婚届にずっとサインしなかった理由が、実はまだ彼女を愛していたから…という描写には胸が温かくなった。最終的に婚約者アンドリューではなくジェイクを選ぶラストは王道だが、だからこそ満足度が高い。(20代 男性)
メラニーが都会で築いた“理想の自分”と、故郷での“素の自分”のギャップに揺れる姿が等身大で共感できた。特に、成功したデザイナーとして振る舞いながらも、幼なじみたちと再会することで心がほぐれていく様子はリアル。ジェイクの不器用な優しさも魅力的で、彼がいつまでも離婚届にサインしなかった理由に納得。アンドリューも良い人なだけに切ないが、最終的に“心が帰る場所”を選ぶメラニーの決断に素直に拍手した。(30代 女性)
本作はラブコメの王道ながら、故郷と自分のルーツを見つめ直すテーマがしっかり描かれていて好印象。メラニーとジェイクの関係は、再会するたびにかつての距離感が戻っていく変化が丁寧で自然だった。特に、雷が落ちた湖で彼がガラスを作り続けていたと判明するシーンは、メラニーへの想いの深さを象徴していて感動した。ラストで豪雨の中ジェイクと再び誓いを交わす場面は、まるで最初から決まっていた“運命の帰結”のよう。(40代 男性)
都会で完璧な人生を築いたと思っていたメラニーが、故郷に戻った瞬間にすべてが揺らぎ始める描き方が上手い。成功した自分を見せたい気持ちと、昔の姿を知られる恥ずかしさの間で揺れる彼女に共感した。ジェイクの存在は彼女にとって“本当の自分に戻れる場所”であり、その事実に気づいていく過程が心温まる。アンドリューの母親が結婚式を邪魔する展開は痛快で、最後にメラニーがジェイクを選ぶ結末はとても爽快だった。(50代 女性)
メラニーの心情の変化がテンポよく描かれていて、ラブコメとして非常に見やすかった。特にジェイクのキャラクターが魅力的で、無骨なのにどこか可愛げがあり、未練がましいのではなく“ただ彼女を思い続けていた”という誠実さを感じた。メラニー自身も、成功と幸せの定義を勘違いしていたことに気づき、最後には自分の心に正直になる。アンドリューを振る場面は切ないが、その潔さも彼女の成長を示しているようだった。(20代 女性)
本作は“人生の選択”というテーマが軸になっていて、意外と深みのあるラブコメだった。メラニーはNYでの成功を幸せだと思い込んでいたが、故郷で過ごすうちに、心が求めていたのは温かい居場所だと気づく。ジェイクとの関係修復は自然で、言葉にしなくとも二人の間にある絆が伝わってくる。ラストにかけての結婚式ドタバタ劇は笑えるし、雷雨の中で愛を確かめ合うシーンは情感豊かでとても良かった。(30代 男性)
輝かしい成功と故郷の温もり、どちらが本当の幸せなのかをメラニーが模索する姿が魅力的だった。ジェイクが彼女のためにさりげなく行動している描写が随所にあり、彼の深い愛情に観ていて惹かれた。メラニーが自分のルーツを隠していた理由も理解できるが、最後にその弱さを受け入れられたことが成長の証。アンドリューとの結婚式中断シーンは強烈だが、ラブコメとして最高の盛り上がりだった。(40代 女性)
メラニーの“本当の自分探し”として観ても楽しめる作品だった。田舎を捨て都会で成功したつもりでも、根っこは変わらないということを、彼女自身が次第に悟っていく過程が丁寧。ジェイクの静かな愛情表現は胸に染み、特に雷のガラス細工にまつわるシーンは美しく象徴的。アンドリューも魅力ある相手だが、最終的に“自分が本当に笑っていられる場所”を選んだメラニーは正解だったと思う。(50代 男性)
映画『メラニーは行く!』を見た人におすすめの映画5選
あなたが寝てる間に…(1995)
この映画を一言で表すと?
“思いがけない恋が人生を優しく書き換えていく”心温まるロマンチックコメディ。
どんな話?
地下鉄で働くルーシーは、密かに想いを寄せる男性を助けたことから、彼の家族に婚約者と誤解されてしまう。嘘をついたまま家族と交流を深めるうちに、思わぬ相手に惹かれていくという、温かくも切ない恋の物語。笑いと感動が心地よく交互に押し寄せる。
ここがおすすめ!
『メラニーは行く!』同様、恋の迷いと“本当に心が帰る場所”を見つけていく過程が魅力的。キャラクター同士の温かい関係性が印象的で、観終わった後に幸福感が広がるラブコメの名作。
あなたがいたら(2002)
この映画を一言で表すと?
“運命の再会と選択”を描く、大人のためのラブストーリー。
どんな話?
20年前に別れた恋人と偶然再会したエレンは、現在の安定した生活と揺り動かされる感情の間で葛藤する。過去と現在の気持ちが交差するなか、彼女は自分が本当に望む人生を選ぼうとする。揺れる恋心を繊細に描いたドラマ。
ここがおすすめ!
元恋人への想いが再燃する構図は『メラニーは行く!』と相性抜群。落ち着いたトーンながら感情の機微が丁寧に描かれ、恋愛の“選択”の難しさと美しさが胸に残る。
27ドレス(2008)
この映画を一言で表すと?
“幸せを見届け続けた女性が、自分の幸せを見つける物語”。
どんな話?
27回もの結婚式でブライズメイドを務めてきたジェーンは、密かに恋していた上司が妹と婚約し、心が揺れる。そんな中、皮肉好きの記者ケビンと出会い、彼女の人生に少しずつ変化が生まれていく。恋と自己成長を描いた爽やかな作品。
ここがおすすめ!
“本当の幸せに気づく”というテーマが『メラニーは行く!』とよく響き合う。王道ラブコメながら、主人公の成長と恋の行方が丁寧に描かれ、観ると気分が明るくなる一作。
恋とニュースのつくり方(2010)
この映画を一言で表すと?
仕事に追われる女性が“人生の優先順位”を再発見するロマンティックコメディ。
どんな話?
朝の情報番組プロデューサーとして働くベッキーは、番組の立て直しのためクセ者ニュースキャスターと奮闘することに。仕事に生きてきた彼女が、恋や人生の大切なものを見つめ直していく姿がコミカルに描かれる。
ここがおすすめ!
都会でキャリアを積みながらも“心の余白”を失っていた主人公が変化していく点が、『メラニーは行く!』と共通。軽快でテンポの良いラブコメで前向きな気分になれる。
プリティ・プリンセス(2001)
この映画を一言で表すと?
“自分らしく生きる勇気”を描いた、優しい気持ちになれるシンデレラストーリー。
どんな話?
内気な女子高生ミアは、ある日突然ヨーロッパの小国のプリンセスだと知らされ、人生が激変する。慣れない社交界と葛藤しながら、自分らしい生き方と大切な人間関係を見つけていく成長物語。
ここがおすすめ!
“理想の自分”と“本当の自分”の間で揺れる主人公の姿が、『メラニーは行く!』とリンク。爽やかで温かい気持ちを残す作品で、ラブコメ初心者にもおすすめ。






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