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映画『planetarian 星の人』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『planetarian 星の人』の概要:戦争によって世界は雪で覆われ、人々は星を見ることができなくなった。世界は破滅への一途を辿り、人口も10万人を切っていた。集落に暮らすレビ達は、雪の中で行き倒れている老人を助ける。彼は「星の人」だった。

映画『planetarian 星の人』の作品情報

planetarian 星の人

製作年:2016年
上映時間:117分
ジャンル:SF、アニメ
監督:津田尚克
キャスト:すずきけいこ、小野大輔、櫛田泰道、滝知史 etc

映画『planetarian 星の人』の登場人物(キャスト)

ほしのゆめみ(すずきけいこ)
花菱デパート・プラネタリウム館の解説員ロボット。人間の役に立つことを重視している。プラネタリウム館に1人残り、スタッフや客達が戻ってくるのを待っている。
老人(屑屋:小野大輔 / 老人:大木民夫)
若い頃は屑屋として物資を回収する仕事を行っていた。晩年は「星の人」として活動しており、人々に星の解説を行っていた。
レビ(福沙奈恵)
集落に暮らす少女。気が強いが、心優しい性格。
ヨブ(日笠陽子)
集落に暮らす少年。元気で明るい。レビやルツと比べて力持ち。
ルツ(津田美波)
集落に暮らす少年。手先が器用。物静か。

映画『planetarian 星の人』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『planetarian 星の人』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『planetarian 星の人』のあらすじ【起】

戦争によって大地は雪で覆われた。人口は10万人を切り、世界は破滅への一途を辿っていた。幼いレビ・ヨブ・ルツは大人の言いつけを破り、地下集落から外へと飛び出した。その時、倒れて雪に埋もれてしまっている老人を見つける。

老人が保護された地下集落は20人ほどの人がおり、荒野の教会地下に建造され廃棄されたシェルターを利用して暮らしていた。そこには子供が作れる男はおらず、ひっそりと滅ぶのを待つだけとなっていた。

老人は「星の人」と呼ばれる人物で、星を見せるための装置を持っていた。レビ達は星を見たことがなく、それが何なのか分からなかった。老人はレビ達の姿を見て、ある女性との出会いを思い出した。その女性と出会ったのは、封印都市と呼ばれる場所だった。

封印都市は朽ちて廃墟となっていた。そこでは、外敵から街を守るための対人戦車が稼働していた。屑屋は物資を集めるために街に侵入し、対人戦車に攻撃されてしまう。屑屋を名乗る者は、物資の回収を生業としていた。屑屋は逃げ込んだ建物で、花菱デパート・プラネタリウム館の解説員ロボット・ほしのゆめみと出会う。ゆめみは少し壊れていて、人がいない現状を理解できていなかった。

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映画『planetarian 星の人』のあらすじ【承】

ゆめみは屑屋に星を見せようとするが、投影機が故障していた。屑屋は星を見る気はなく、デパートを出て行こうとした。だが、ゆめみと話したことで、心が動かされる。屑屋は投影機の修理を行うことにした。屑屋は新しいパーツの場所をゆめみに聞こうとするが、ゆめみは0時を過ぎたため設定によりスリープモードになってしまう。

ゆめみは1年で1週間しか稼働していなかった。ここ30年ほどデパートに電力が供給されていないことが原因だった。5日後の午前0時に再び長期充電状態に戻る予定だった。ゆめみが投影機の修理が終わらないことを気にしていたため、屑屋は修理作業に戻った。ゆめみは屑屋の作業を手伝いながら、涙を流すことに憧れていることを話した。

ゆめみは営業時間に修理が間に合うか屑屋に確認した。屑屋にも分からなかったため、神に祈ればいいと投げやりに答えた。すると、ゆめみは神にお願いしたいことがあるのだと話し出した。屑屋が詳細を聞こうとしたとき、ゆめみはスリープモードになってしまう。

投影機の修理が完了し、プラネタリウムが投影されることになった。ゆめみは設定どおりに注意事項などを言い、投影に合わせて説明を行った。屑屋は星空を眺め、ゆめみが語る星に纏わる神話の話に耳を傾けた。ゆめみが特別投影を行おうとしたとき、電気が消えてしまう。

屑屋はブレーカーを確認し、電気がきていないことに気づく。なぜかデパートには奇跡のように僅かな電力が供給されていたのだが、それが止まってしまったのだ。屑屋は星のことなら全て頭に入っているため、ゆめみに解説だけするよう頼んだ。それは屑屋の嘘だった。人を疑うことを知らないゆめみは屑屋の話を信じ、解説を行った。

映画『planetarian 星の人』のあらすじ【転】

老人はレビ達に傘作りを頼んだ。レビ達は傘を見たことがなかったため、老人から話を聞きながら作業を行った。老人はその傘を外で使うつもりはなく、室内で使おうとしていた。レビ達は作業を楽しんで行っていた。しかし、集落にいる大人達は食い扶持が増えたことと大量の布を使ったことにより、老人のことを快く思っていなかった。そんな大人達の態度を知ったレビ達は、ショックを受ける。

老人はルツに投影機の手入れをさせ、手書きの説明書を見せながら組み立てを任せた。そして、ヨブに手動発電機に電気を貯めさせた。老人はルツ達と傘の中に入り、投影機を使って星を映した。レビ達は初めて見る星に感動し、老人に次々と質問した。老人はできる限りの質問に答えた。

集落のリーダーであるエズラは、老人が咳き込んでいる様子を見て寿命が長くないことに気づく。老人はエズラにレビ達を預からせて欲しいと頼んだ。レビ達を自分の後継者にしようとしていた。エズラは会議で皆に話してみることにした。次の日、会議が始まる前にレビ達は老人の元を訪れた。そして、星の人になりたいことを訴えた。レビ達は指導してもらう代わりとして、宝物のネックレスを老人に渡した。老人はネックレスを受け取り、自身の宝物を渡した。それは、老人の人生を変えてしまうほど大切な物だった。

屑屋はデパートを出ることにした。ゆめみは屑屋のことを体調不良だと誤解し、車がある場所まで付き添うと言い出した。屑屋はゆめみのことを無視できず、一緒に外に出ることにした。道中、酒屋で割れていない瓶を1本だけ見つける。屑屋が罠の可能性を考えて周辺を確認していると、ゆめみが躊躇なく酒瓶を取って屑屋に渡した。罠は仕掛けられておらず、作動しなかった。屑屋が封印都市で回収できたのは、その瓶だけだった。

雨の中、2人は移動した。その時、神への願いごとの話になった。ゆめみの願いは、人間とロボット2つの天国を分けないで欲しいというものだった。ゆめみは天国へ行っても人間の役に立ちたいと思っていた。話を聞いた屑屋は、人間の傍にいることを願っているゆめみをそのまま置いておくべきか連れて行くべきか迷うようになる。

映画『planetarian 星の人』の結末・ラスト(ネタバレ)

街を取り囲む封鎖壁の前に、自動砲台シオマネキ(戦闘用ロボット)がいた。屑屋はゆめみに戻ってくるまで大人しくしているよう命令し、1人でシオマネキを倒しに向かった。屑屋は小さな投影機を持って居住区を回り、ゆめみに解説をさせる将来を夢見た。

屑屋はシオマネキを倒そうとするが、攻撃され片足を骨折してしまう。すると、そこにゆめみが現れる。ゆめみはシオマネキを停止させるため、近づいて行った。屑屋はシオマネキを攻撃して倒すが、一足遅くゆめみは攻撃を受け下半身が破壊されてしまう。ゆめみは「人間に危害が及ぶのを看過してはならない」という約束を守ることが自分達ロボットの誇りだと思っており、攻撃を受けている屑屋を放っておくことができなかったのだ。

プラネタリウム館で働いていた人達は、苦渋の決断の末必ず戻ってくることを約束してゆめみと別れた。ゆめみはその言葉を信じ、長い月日を1人で過ごした。ゆめみは館長達がいつ戻ってくるのか考え続けた。戻って来ないという結論に達するが、そう思うのは自分が壊れているせいだと思った。

屑屋はゆめみに、お前を迎えに来たのだと嘘を吐いた。壁の外には観客もプラネタリウム館のスタッフもおり、ゆめみのことを待っているのだと教えた。ゆめみは自分の記憶が記録されているメモリーカードを新しい職場に届けて欲しいと頼んだ。新しい筐体にそのメモリーカードを入れれば、いつでも働けるようになるからだった。ゆめみが停止した後、屑屋はメモリーカードを回収してケースの中に入れた。そのケースは、老人が宝物と称してレビ達の前で取り出した物だった。

集落は子供達が星の人の弟子になることを認めず、老人に退去を命じた。レビ達は嫌がるが、大人達の考えは変わらなかった。老人がレビ達に別れを告げて去ろうとしたとき、人間型のロボットが神様として祀られていることに気づく。老人はロボットの耳の後ろにあるスロットを触りメモリーカードを入れようとするが、倒れてしまう。

屑屋はプラネタリウム館にいるゆめみと再会する。エズラが老人の部屋を訪れると、祀ってあった自動人形がベッドの傍で跪いて祈りを捧げていた。その後、老人は地下墓地ではなく、空の下に埋められた。レビ達は星の人になることを決心した。

映画『planetarian 星の人』の感想・評価・レビュー

ゆめみはロボットで、設定どおりに動く機械である。しかし、健気にスタッフ達の帰りを待ち人間を守ろうとする姿は、とても感動させられた。冷たくて素っ気ない態度だった屑屋が、ゆめみと出会ったことで少しずつ性格を軟化させたところが印象的だった。荒廃した世界のため物語に悲壮感もあるが、ゆめみや少年達の存在のお蔭で明るい部分も感じられた。ラストで少年達が星の人になることを決心したところは、未来へ向けての明るさを感じられたのでとてもよかったと思う。(MIHOシネマ編集部)

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