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映画『プーと大人になった僕』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『プーと大人になった僕』の概要:少年時代に100エーカーの森でくまのプーたちと楽しい日々を送っていたクリストファー・ロビンも、今ではすっかり大人になっていた。ある日、森から友達がいなくなったと言って、プーがロンドンにやってくる。

映画『プーと大人になった僕』の作品情報

プーと大人になった僕

製作年:2018年
上映時間:104分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:マーク・フォースター
キャスト:ユアン・マクレガー、ヘイリー・アトウェル、ブロンテ・カーマイケル、マーク・ゲイティス etc

映画『プーと大人になった僕』の登場人物(キャスト)

クリストファー・ロビン(ユアン・マクレガー)
少年期はサセックスのコテージで、プーたちと100エーカーの森で過ごした。大人になった今は、その時のことをすっかり忘れ、仕事人間になっている。プーと再会したことで、子供の時の感情を思い出し、人間性を取り戻していく。
イブリン(ヘイリー・アトウェル)
クリストファーの妻。いつも仕事ばかりの彼を心配している。戦時中、身重の状態で一人にされたことから、家族の大切さを誰よりも尊重している。
マデリン(ブロンテ・カーマイケル)
クリストファーとイブリンの娘。幼少期、父は戦争に行っていたため、思い出が少ない。クリストファーと一緒の時間を過ごしたいと思っているが、寄宿学校行きが決まっている。
プー(ジム・カミングス)
クリストファーの親友で100エーカーの森で暮らす生きたぬいぐるみ。はちみつが大好きで、のんびりとした性格。他にもピグレット、イーヨー、ティガーといったしゃべるぬいぐるみたちと平和に暮らしている。

映画『プーと大人になった僕』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『プーと大人になった僕』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『プーと大人になった僕』のあらすじ【起】

クリストファー・ロビンはくまのプーたちや森の友達たちと100エーカーの森で楽しく暮らしていた。だが、寄宿学校に入学することになり、森を離れていくことになる。寂しがるプーは、ロビンに一番好きなことを尋ねると、彼は“何もしない”ことだと答えた。“何もしない”は最高の何かに繋がるというのがロビンの信念だった。

だが、これからのロビンは何もしない訳にはいかなかった。彼が寄宿学校に在学中、父親が他界してしまう。そのせいで他の子供よりも早急に大人にならなくてはいけなくなってしまったのだ。

成人したロビンはイブリンと出会い、結婚した。戦争が始まり、ロビンも戦地へ。妊娠中のイブリンを残して旅立って行った。イブリンはロビンが不在の中、娘を出産。娘はマデリンと名付けられた。ロビンが戦地から帰還する時には、マデリンは大きく成長していた。

今のロビンはすっかり仕事人間だ。彼はウィンズロウ商事の効率化部門を任されていた。戦争のせいで旅行する者は少なくなり、旅行カバンの売れ行きは悪くなる一方。コスト削減を言い渡され、できなければカバン部門の従業員はクビにすると上司から言われてしまう。

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映画『プーと大人になった僕』のあらすじ【承】

ロビンは休日返上で働かなくてはならなくなり、週末にサセックスのコテージに出かける予定も、ロビンだけ不参加となってしまう。マデリンは寄宿学校への入学が決まっており、家族で過ごせる最後のチャンスだった。仕事漬けの姿を見たイブリンは、このままではあなたは壊れてしまうと心配したが、仕事を放り出す訳にもいかず、ロビンだけロンドンに残った。

ある朝、プーが目を覚ますと100エーカーの森は霧で覆われ、友達たちが姿を消していた。プーはロビンなら解決できるのではないかと考え、100エーカーの森とロビンの世界を繋ぐ扉をくぐり抜ける。すると、扉の先はロンドンに通じていた。

偶然にプーと再会したロビンは驚く。ロビンはすっかり大人になっていたが、プーは一目で彼だと気がついた。事情を聴いたロビンだったが、仕事で忙しいため手を貸している暇はなかった。だが、100エーカーの森への入り口は閉じてしまってどこにもない。ロビンはサセックスに戻れば、プーを森に帰せるのではと考え、大急ぎで列車に飛び乗った。

列車の中でも仕事ばかりするロビンを、プーは不思議そうに眺めていた。サセックスに到着した二人は、イブリンとマデリンに気がつかれないように100エーカーの森へと入っていく。プーを森に戻し、すぐさま帰ろうとするロビン。だが、友達が消えて寂しそうにする姿に耐えられず、仕方なく一緒に捜すことにした。

プーは相変わらずな調子だったため、同じ所をグルグルと回る羽目になってしまった。怒りだしたロビンは、会社ではどんなことをしているのか聞かれ、効率化を促す部署で働いていると答えた。なかなか削減が上手くいかず、思わず、会社の同僚は友達ではないと言ってしまったロビン。それを聞いたプーは、ぼくも友達じゃないのかなと口にした。ロビンが振り返ると、プーの姿はもうどこにも見当たらなかった。

プーを捜し歩くロビンは、次第に子供の頃の気持ちを取り戻し始めていた。その時、川を流れていくイーヨーを発見。彼を助け出したロビンは、ピグレットやティガーなど、かつての森の友達たちと再会することができた。彼らは最初、大人になったロビンを彼だとは気がつかず、ズオウだと思っていた。だが、子供のように行動する彼を見て、クリストファー・ロビンだと気がつく。

彼らの助言でプーの居場所に見当がついたロビン。プーを見つけた彼は謝り、自分はすっかり変わってしまったのだと口にした。だが、プーは、君は変わっていない、今も友達だと言って抱きしめてくれた。

映画『プーと大人になった僕』のあらすじ【転】

安らぎを得たロビンは、そのまま眠りこけてしまった。気がつくと次の日の朝を迎えており、ロビンは大慌て。今日はコスト削減の大事な会議がある日だ。ロビンは書類カバンを大事そうに抱えた。ロビンにマデリンという娘がいることを知った友達たち。マデリンは一番大切なものだと言うロビンに、大切なのに、なぜカバンとはいつも一緒で、マデリンとは一緒ではないのかと質問する彼ら。ロビンは返答に困りながら、その場を離れ、森を後にした。

見つからないように駅へと急いだが、イブリンとマデリンに発見されてしまった。二人は休暇に来たのかと期待したが、すぐにロンドンに帰ると聞いてがっかりしてしまう。

プーはティガーがカバンの中から大事な書類を持ち出していることに気がついた。彼らは書類をロビンに届けようと、100エーカーの森から出ていく。その先でマデリンに遭遇した。彼女はしゃべるぬいぐるみたちに驚いたが、少年時代のロビンが描いた絵を思い出し、父の友達だと気がついた。彼らが書類を届けようとしていることを知ったマデリン。これを届ければ寄宿学校行きを考え直してくれるかもしれないと考えた彼女は、書置きをしてプーたちと駅に向かい、ロンドン行きの列車に乗り込んだ。

映画『プーと大人になった僕』の結末・ラスト(ネタバレ)

ロンドンに到着したマデリンたちは、ウィンズロウ商事のトラックを見つけると、荷台にこっそりと忍び込んだ。その頃、社では会議が始まろうとしていた。だが、早々にイブリンが訪ねてくる。書置きを見た彼女が、マデリンがいなくなったことを伝えにやってきたのだ。ロビンは会議の途中で退席し、マデリンを捜しに出た。

書置きを読んだロビンは、娘がプーたちと一緒にいることに気がついた。マデリンはウィンズロウ社の目の前まで来ていたが、足を滑らせた拍子に、書類を風に飛ばしてしまう。追いついてきたロビンに、大事な書類を無くしてしまったと謝るマデリン。だが、ロビンは、君が無事だったことの方が大事だと告げると、今までのことを謝った。大切なものを思い出したロビンは、これからは家族と過ごすことに決め、マデリンの寄宿学校行きも取りやめにしたのだった。

ロビンはマデリンが唯一、握りしめていた書類の切れ端とイブリンの言葉をヒントに、カバン部門を救う方法を思いつく。会議室に戻ったロビンは“何もしない”が最高の何かに繋がると口にし、解決策を話し出した。ウィンズロウ社は金持ちを相手に旅行カバンを作っていたが、格安のカバンを作れば、誰もが遠くへ旅行できるようになる。何千人といる社員たちに有給休暇を与え、社のカバンを手に旅行させれば、素晴らしい宣伝になると説明した。

ロビンの提案を気に入った社長は、すぐに取り掛かってほしいと言ったが、ロビンはその前に大切な家族と“何もしない”をしたいとお願いし、サセックスのコテージへと向かっていった。家族を100エーカーの森へ案内したロビンは、プーたちと幸せなかけがえのない時間を過ごしたのだった。

映画『プーと大人になった僕』の感想・評価・レビュー

話はオーソドックスで、ワーカホリックが家族愛や人生を楽しむことに気がつくもの。正直、くまのプーさんでなくてもよい感じだが、プーさんだからこそ伝わってくる言葉の重みはあったと思う。高度成長期の米国や日本ならば、このような問題を抱えた家庭は多かったと思う。だが、今の時代にこんな作品が作られるのには驚いた。ある意味で、忙しいのが当たり前すぎて、何の疑問も浮かばない世の中になったということかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


児童小説『クマのプーさん』とディズニーの『くまのプーさん』を原作に大人になったクリストファー・ロビンと100エーカーの森の仲間達の冒険が描かれている。
プーさんと言えば、のんびり屋さんで有名。対して大人になったクリストファー・ロビンは少年時代のことをすっかり忘れてしまい、忙しさにかまけて家族のことも顧みることができない。それが大人になることだったのかと言われれば、そうだとも言えるしそうじゃないとも言える。序盤でプーさんと再会し、彼ののんびり具合にイラつくロビンの気持ちが良く分かったが、イラつくのは自分の心に余裕がないということでもある。実写の中にぬいぐるみのプーがリアルに描き出されており、ロビンとプーのやり取りも非常にスムーズ。そして、プーの言葉がことあるごとに胸を打つ。疲れ切って心の余裕をなくした大人にこそ観て欲しい作品。(女性 40代)


仕事やプライベートで疲れてしまい、「癒されたい」と思って見た映画。物語の展開やオチに感動するといった派手なことはなく、むしろ空気の読めないマイペースなプーの行動、言動に若干イライラする場面もあるのだが、そんな感情の中でこそプーの言葉にハッとさせられる。私は本当に大切にしなければいけないものを、ちゃんと大切にできているのだろうか。私も100エーカーの森の丘で、プーさんを抱きしめたくなった。

主人公のクリストファー・ロビンの声を堺雅人が演じているが、彼の声も演技も素敵だったので、吹き替えもオススメしたい。(女性 20代)


仕事ばかりで忙しく、家族の時間が作れない大人になったクリストファーロビンがプーさんたちと再会してから大切なものを思い出す心が温かくなる作品。美しい100エーカーの森にピグレット、ティガー、イーヨ、相変わらずのんびり屋のプーさん、何も変わっていなくて安心しました。プーさんのフワフワ感も再現されており可愛らしかったです。懐かしのプーさんたちの声も聴けるので吹き替え版がおススメです。「忙しく、時間がない」そんな今の世の中にこそ見て欲しい作品、のんびり屋のプーさんに思いっきり癒されます。(女性 30代)


「ハチミツに目のない食いしん坊で、どこか抜けていて、でも心優しいクマのことしっている?」と聞かれたら、みなさんは何と答えますか。
世界で一番有名はクマのプーさんは、私たちに最上級の癒しをプレゼントしてくれます。
どこまでも純粋で、まわりを疑うことを知らないプーさん。
プーさんの何気ない言葉一つ一つが、忙しい毎日に振り回されている私たちの心に響きます。
ありのままの自分を受け止め、自分らしく生きることの大切さを教えてくれる映画だと思います。(女性 40代)


原作の児童文学が大好きなので、映画館へ観に行った作品です。大人になると忘れてしまう子どものころの気持ち・・・そんな純粋だった遠い昔を思い出させてくれます。子どもと一緒にというよりは、大人向けの映画でした。もちろん、あのプーさんが実写で動く姿はとても可愛らしいです。ディズニーのプーさんというよりは、原作に近いイメージでした。

とても哲学的なことを言うプーさんに振り回される主人公。「何もしない」って時にはとても大切な時間なのですね。日々、忙しさから忘れがちな大事な気持ちを取り戻す機会になりました。(女性 30代)


プーさんのキャラクターを使った疲れ切った大人に対して向けた問題提起というか、いったん立ち止まって回顧しましょうという作品。驚いた展開やどんでん返しはないが、大人なら考えさせられるセリフが多い。

大人になるにつれて、子供の頃からの幸せに関しての感じ方がずれていってしまう。本当はもっとシンプルでいいはずなのに。最後は、主人公がスカッとする逆転劇を見せてくれるところも良い。

プーさんのCGも自然で、見ていて違和感がなかった。もふもふで可愛い。(男性 30代)

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