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映画『パンチドランク・ラブ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『パンチドランク・ラブ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『パンチドランク・ラブ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『パンチドランク・ラブ』の結末までのストーリー
  • 『パンチドランク・ラブ』を見た感想・レビュー
  • 『パンチドランク・ラブ』を見た人におすすめの映画5選

映画『パンチドランク・ラブ』の作品情報

パンチドランク・ラブ

製作年:2002年
上映時間:95分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
キャスト:アダム・サンドラー、ジェイソン・アンドリュース、ドン・マクマナス、エミリー・ワトソン etc

映画『パンチドランク・ラブ』の登場人物(キャスト)

バリー・イーガン(アダム・サンドラー)
ラバーカップを販売する会社の経営者。7人の姉がいる。姉達にからかわれ、私生活をしつこく質問されることにウンザリしている。情緒不安定で、突然泣き出したり暴れたりする。
リナ・レナード(エミリー・ワトソン)
バリーの姉のエリザベスの同僚。写真を見てバリーを気に入り、好意を抱く。不安定なバリーを包み込む、懐の深い優しい女性。出張のため、世界各国を飛び回っている。
ディーン(フィリップ・シーモア・ホフマン)
家具屋の経営者。裏で、テレフォン・セックスサービスを利用した客をゆすっている。

映画『パンチドランク・ラブ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『パンチドランク・ラブ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『パンチドランク・ラブ』のあらすじ【起】

バリーは仕事をした後、外に出て休息を取っていた。すると、1人の女性が車に乗って現れる。バリーの仕事場の隣にある自動車修理工場に、車の修理を依頼しに来たのだ。だが、時間が早すぎて工場は開いていなかった。女性はバリーに車の鍵を渡し、預かって欲しいと頼んだ。バリーは快く鍵を受け取り女性を見送るが、実は酷く緊張していた。女性が去った後、職場に戻って緊張を解放させた。

バリーは“ツマリトール”という名の、ラバーカップを販売する会社を経営していた。顧客に商品を説明して売り込んでいると、姉から電話が掛かってきて邪魔をされる。バリーには7人の姉がいた。皆バリーの口答えを許さない強気な女性ばかりで、バリーが仕事中であることを配慮してはくれなかった。

バリーが実家に帰ると、姉達は自分のことをゲイだとからかって馬鹿にしていた。帰りたい気持ちを抱きつつも、頑張って家の中に入った。しかし、姉達のからかいは止まらなかった。バリーは苛立ちを我慢することができず、部屋の窓ガラスを手で叩き割ってしまう。バリーは歯科医である義兄に、精神科医を相談して欲しいと頼んだ。時々精神が不安定になり、泣きたくなるときがあるのだ。

バリーはスーパーの食品売り場で、ヘルシー・チョイス食品がマイレージ・キャンペーンを行っていることを知る。“お好きな商品10点で500マイルをゲット”と書かれており、バリーは値段の安いプリンを買って応募することにした。

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映画『パンチドランク・ラブ』のあらすじ【承】

バリーは新聞の広告を見て、テレフォン・セックスサービスを利用することを思い立つ。受付の女性に個人情報が守られるのか確認した後、聞かれるままクレジット番号や住所などを教えた。バリーは部屋をうろうろしながら、落ち着かない様子で、担当になったジョージアという女性と電話で会話をした。ジョージアは性的なことを言い、バリーの妄想を掻き立てるような話をした。

次の日、バリーの家にジョージアから電話が掛かってくる。750ドルの家賃が払えなくて困っており、助けて欲しいと言うのだ。バリーは余裕がないと断るが、ジョージアは個人情報を立てに脅してきた。バリーは対処しきれず、電話を切った。そして、クレジットカードを破棄した。

バリーの職場に姉のエリザベスと同僚のリナが訪ねて来る。リナはバリーに車を預けた女性だった。エリザベスはバリーにリナを紹介するため食事に誘うが、バリーは姉達にからかわれるのが嫌で、仕事があると言って断った。エリザベスはそんなバリーを非難した。バリーが姉達と話していると、ジョージアから電話が掛かってくる。クレジットカードを解約したことについて非難されるが、バリーは上手く言い返すことができず、電話を切った。エリザベス達はバリーを食事に誘うことを諦めて帰ることにした。だが、リナはやはりバリーのことが気になり、1人で戻ってバリーを食事に誘った。バリーはリナの誘いに応じ、リナが書いた電話番号を受け取った。

映画『パンチドランク・ラブ』のあらすじ【転】

バリーとリナはディナーデートに出かけた。そこで、リナはバリーが写っている写真を見て興味を持ち、バリーに会うために修理工場を利用したことを打ち明けた。リナはバリーと真剣に付き合いたかったため、隠し事をしたくなかったのだ。バリーは突然のことに驚きながらも、リナとの会話を楽しんだ。だが、リナはエリザベスから、バリーが子供の頃に暴れ、窓ガラスを粉々した話を聞いていた。バリーはそのことに苛立ち、男子トイレで暴れてしまう。店員に手の怪我を見られたバリーは、店を追い出されることになった。

バリーはリナを、部屋の中まで送り届けた。姉達とは違い自分のことを詮索してこないリナに好意を抱くが、上手く会話ができないまま部屋を出た。すると、管理人から電話だと呼び止められる。電話の相手はリナで、バリーがどんな人物でも構わないから、帰り際にキスをして欲しかったと言われる。バリーはリナの元に戻りキスをした。そして、次に会う約束をした。

バリーはジョージアの知り合いの男達に脅され、500ドルを渡した。殴られたため逃げるが、男達は再び来ることを叫んで去って行った。バリーはプリンを買い込み、マイルをゲットして、ハワイに出張に行ったリナを追いかけることにした。だが、マイルを振り込むには、手続きのため2か月かかると言われる。バリーは暴れて泣き叫んだ。どうすることもできなかったため、バリーは自費でハワイに行くことにした。

映画『パンチドランク・ラブ』の結末・ラスト(ネタバレ)

バリーはリナのハワイでの宿泊先を、エリザベスに電話を掛けて聞くことにした。だが、エリザベスはリナに気があるのかとからかい、中々話そうとはしなかった。バリーはそのことにウンザリし、エリザベスのことを罵りながら教えろと怒鳴った。バリーはエリザベスから聞いたホテルに電話を掛けるが、なぜか男性が出た。再度電話を掛け直すと、リナが出た。バリーはリナに恋人がいるのか心配するが、リナは否定し、バリーと会う約束をした。

バリーとリナは夕暮れを眺めながらお酒を飲んだ。部屋に戻った2人は、ベッドの上でキスをした。そこで、バリーはトイレで暴れたことを打ち明けた。リナは静かにバリーを抱きしめた。次の日、リナはエリザベスと電話で話をするが、バリーが来ていることは話さなかった。バリーは嬉しそうにリナの顔を見ていた。

バリーが車に乗ってリナと自宅に帰っていると、突然車に追突される。やったのはジョージアの知人男性達だった。リナが怪我をしたのを見たバリーは激しく怒り、男達を次々殴りつけていった。リナを病院に連れて行った後、バリーはジョージアに電話を掛け、責任者を出せと脅した。そして、電話に出た責任者のディーンを怒鳴りつけるが、ディーンは開き直った態度で言い返してくるだけだった。その後、バリーはリナの元に戻るが、既に退院していた。

バリーは番号案内サービスからディーンの居場所を見つけ、会いに行った。ディーンはバリーが警察に言っていないことを知り、白旗を上げて降参することにした。帰って来たバリーはリナに会いに行き、全ての経緯を説明して謝罪し、君なしでは生きていけないと告白した。リナは病院に置き去りにされたことを怒っていたが、バリーの思いを受け入れ、キスをして抱きしめた。

映画『パンチドランク・ラブ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

ポール・トーマス・アンダーソン監督作品だなぁ、という感じ。何も起こらなさそうな静かなごく普通の日常の風景が始まるのかと思いきや我が目を疑うシーンが展開されていく。なんというか、中国雑技団の人が体を普通では考えられない角度に曲げていくのを見た時のような気分になっていくのだ。主人公の行動も穏やかな天気だったのに突如ゲリラ豪雨来ました、みたいな感じで見ていて油断ができない。こんなシュールなエキセントリックさを持って描かれるのがささやかな恋の話というのがニヤリとせずにいられない。(男性 40代)


アダム・サンドラーがこんな繊細な演技をするとは思わなかった。社会不適合気味のバリーが、レナと出会い愛を通じて少しずつ変化していく姿が愛おしい。彼の怒りと孤独、そして不器用な優しさが見事に表現されている。特に電話詐欺に巻き込まれた後、愛の力で立ち向かう場面は痛快。P.T.アンダーソン監督の独特の色彩と音楽が心に残る。(30代 男性)


バリーの不器用な愛情表現に涙した。孤独と怒りを抱えていた男が、レナという存在によって“人を愛すること”を学んでいく過程が優しくも切ない。青と赤の光の中で描かれる二人の距離感がロマンチックで美しい。音楽の不協和音すらも、彼の不安定な心を表現しているようだった。アダム・サンドラーの新たな一面に感動。(40代 女性)


最初は奇妙な映画だと感じたが、見終わる頃には“愛の衝動”の純粋さに圧倒された。バリーが電話詐欺の連中に立ち向かうシーンでは、普段の彼からは想像できないほどの強さがにじみ出る。レナの存在が彼の世界を変えるという構成がシンプルながら力強い。P.T.アンダーソンの演出はまるで音楽のようにリズミカル。(20代 男性)


アダム・サンドラーの演技が本当に素晴らしい。いつものコメディとは違い、繊細で心の傷を抱えた男をリアルに演じていた。愛に不器用な男が、レナとの出会いで変わる物語は、恋愛映画というよりも“癒しと救済”の物語。最後の「I have a love in my life.」というセリフが静かに心に響く。名作だと思う。(50代 女性)


孤独な男が初めて本当の愛を知る物語。バリーの不安定さ、社会から浮いている感覚に共感する部分も多かった。電話詐欺をきっかけに暴走する展開はカオスだが、最後には温かい余韻を残す。P.T.アンダーソン特有の映像美と、ジョン・ブライオンの音楽が見事に融合。愛の形がこんなにも純粋に描かれるとは思わなかった。(20代 女性)


まるで現代の“愛の寓話”のような作品。日常に居場所を見いだせない男が、愛を通して人間らしさを取り戻していく。バリーが電話詐欺業者に「これは俺の愛だ」と言い返すシーンは、滑稽でありながら胸が熱くなった。アダム・サンドラーの抑えた演技が映画全体のトーンを支えている。美しく奇妙で、深く心に残る一本。(30代 女性)


映像の美しさと音楽のリズム感が最高。青と赤、静と動が交差する映像は、バリーの心の揺れをそのまま表しているようだった。愛を知らない男が、初めて“誰かを守りたい”と思った瞬間の輝きが印象的。終盤、彼が堂々と悪党に立ち向かう姿はまさに“愛に酔った男”。P.T.アンダーソンの才能を感じる作品。(40代 男性)


この映画のすごさは“愛”を描いているのに、甘くないところ。社会に適応できず、他人に怯えながら生きる男が、愛を知ってようやく自分を許す。そんな小さな奇跡が美しい。バリーが「レナがいるから大丈夫」と言うラストの表情が忘れられない。静かながらも魂を揺さぶる映画。恋愛映画が苦手な人にもおすすめ。(50代 男性)


アダム・サンドラーが演じるバリーは、不器用で怒りっぽく、でもどこかピュア。そんな彼が愛に出会い、少しずつ自分を変えていく姿が愛おしい。特に、愛が暴力をも超える瞬間に震えた。P.T.アンダーソンの映像演出が詩的で、青い光の中に漂う孤独感が美しい。奇妙でいて、心からロマンチックな作品。(30代 男性)

映画『パンチドランク・ラブ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『パンチドランク・ラブ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

マグノリア(1999)

この映画を一言で表すと?

愛と孤独に翻弄される人々の“人生の断片”を描いた、P.T.アンダーソン監督の傑作群像劇。

どんな話?

ロサンゼルスを舞台に、偶然と運命に導かれるように交錯する9人の男女の人生を描く。愛、後悔、赦し、家族――それぞれの苦しみと再生がドラマティックに重なっていく。ラストの“奇跡の雨”が忘れられない。

ここがおすすめ!

『パンチドランク・ラブ』同様、P.T.アンダーソン監督が描く“人間の痛みと救済”。複雑に絡み合う人生を繊細に描きながらも、映像と音楽の融合が圧巻。トム・クルーズの熱演が観る者の心をえぐる。

エターナル・サンシャイン(2004)

この映画を一言で表すと?

愛の記憶を消した男女が、再び惹かれ合う儚くも切ない恋の物語。

どんな話?

恋人と別れた主人公ジョエルは、彼女の記憶を消す手術を受ける。しかし、消えゆく記憶の中で彼女との幸せな瞬間を思い出し、もう一度愛したいと願う。記憶と感情の狭間で揺れるSFラブストーリー。

ここがおすすめ!

『パンチドランク・ラブ』のように、“愛が人を変える”というテーマを独創的に描いている。ジム・キャリーの繊細な演技と幻想的な映像が見事に融合。恋の美しさと痛みを静かに思い出させてくれる作品。

ロスト・イン・トランスレーション(2003)

この映画を一言で表すと?

異国の孤独の中で出会った男女が、言葉を超えて心を通わせる静かな名作。

どんな話?

東京を訪れたハリウッド俳優と若い女性が、慣れない国での孤独な時間の中で心を寄せ合う。大きな出来事はないが、言葉にならない“つながり”が深く描かれる。

ここがおすすめ!

『パンチドランク・ラブ』同様、不器用な愛と孤独を静かに見つめる映画。ソフィア・コッポラ監督の繊細な感性と、スカーレット・ヨハンソン&ビル・マーレイの絶妙な距離感が心に残る。

ハー 世界でひとつの彼女(2013)

この映画を一言で表すと?

AIと人間の“純粋で切ない愛”を描く、現代の孤独に寄り添うラブストーリー。

どんな話?

孤独な男セオドアは、最新AI“サマンサ”と恋に落ちる。現実には存在しない彼女との関係の中で、彼は愛の意味と人間らしさを見つめ直していく。

ここがおすすめ!

『パンチドランク・ラブ』が描いた“不器用な愛”を未来的に昇華させた作品。スパイク・ジョーンズ監督による温かくも切ない演出、そしてホアキン・フェニックスの繊細な演技が圧倒的。

ブルーバレンタイン(2010)

この映画を一言で表すと?

愛のはじまりと終わりを痛々しいほどリアルに描いた恋愛ドラマ。

どんな話?

若い夫婦が結婚生活の崩壊を迎える過程を、“出会い”と“破綻”の時間軸で交互に描く。恋の喜びと苦しみが交錯し、観る者の心をえぐる。

ここがおすすめ!

『パンチドランク・ラブ』の純粋な愛の裏にある“壊れていく現実”を感じたい人におすすめ。ライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズの生々しい演技が圧巻で、観る人の感情を容赦なく揺さぶる。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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