映画『プチ・ニコラ』の概要:ニコラはひょんなことから自分は両親に捨てられると勘違いしてしまう。そんな彼を助けるために仲間が集まり、彼らがあらゆる作戦を立てて奮闘する様を描いたコメディ。原作はフランスの国民的児童文学である。
映画『プチ・ニコラ』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:コメディ
監督:ローラン・ティラール
キャスト:マキシム・ゴダール、ヴァレリー・ルメルシェ、カド・メラッド、サンドリーヌ・キベルラン etc
映画『プチ・ニコラ』の登場人物(キャスト)
- ニコラ(マキシム・ゴダール)
- 小学校低学年の男の子。将来何になりたいかまだ分からない。弟が出来て自分が捨てられてしまうと勘違いしたニコラは、それを阻止しようと仲間と共に奮闘する。
- アルセスト(ヴァンサン・クロード)
- ニコラのクラスメイトの男の子。食いしん坊で、将来は美味しいものを食べるために大臣になりたいと思っている。
- ジョフロア(シャルル・ヴァイヤン)
- ニコラのクラスメイトの男の子。お金持ちで、将来は父の右腕になりたいと思っている。趣味は仮装。
- クロテール(ヴィクトール・カルル)
- ニコラのクラスメイトの男の子。成績が悪く、落ちこぼれ。普段から競技用の自転車に乗り、将来の夢は自転車選手である。
- ウード(ベンジャマン・アヴェルティ)
- ニコラのクラスメイトの男の子。ケンカばかりしている。将来の夢は強盗。
- リュフュス(ジェルマン・プチ・ダミコ)
- ニコラのクラスメイトの男の子。将来の夢は父と同じ警察官になることだが、普段はふざけてばかりいる。
- ジョアキム(ヴィルジル・ティラール)
- ニコラのクラスメイトの男の子。弟が生まれた後、しばらく学校を休む。
- ニコラのパパ(カド・メラッド)
- 職場でなかなか昇給できない。ママとよく喧嘩するが、結局は仲直りする。隣に住むおじさんともよく喧嘩している。
- ニコラのママ(ヴァレリー・ルメルシェ)
- 昇給できないパパに不満を持っている。パパの会社の社長夫妻を家に招くとなると、張り切りすぎて空回りしてしまう。
映画『プチ・ニコラ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『プチ・ニコラ』のあらすじ【起】
学校の授業で作文のテーマが「将来なりたいもの」だが、ニコラは将来何になりたいかまだ分からなかった。
クラスメイトのジョアキムに弟が出来たというが、彼は全く嬉しそうではない。弟は泣いてばかりで、自分は怒られるからだというのだ。ジョアキムによると、弟が生まれる前、パパがママに優しくなっていたという。
家に帰ったニコラは、パパの会社の社長からおもちゃのプレゼントを貰う。パパはニコラにお礼状を書かせるが、納得のいくものが書けない。
ママは社長と奥さんを食事に招くことを提案する。そこで社長に気に入られてパパを昇給してもらおうというのである。
翌朝、妙な雰囲気の2人を見て、ニコラは弟が生まれるのだと勘違いする。
ジョアキムが学校を休むと、友達の間で「あいつは森に捨てられたんじゃないか」という噂が広まった。
家ではママとパパが社長夫妻との食事の際にニコラはどうするかと話し合っており、パパが「あいつはうるさいからダメだ」と言うのをニコラは聞いてしまう。
夕食の時、元気のないニコラに対してパパは「週末森へ行こう」と言う。ニコラは自分が森に捨てられてしまうと勘違いする。
映画『プチ・ニコラ』のあらすじ【承】
ニコラはゴマをするために、ママに花をプレゼントしたり、スーツを着てママと一緒にお茶会にも参加した。
週末、予定通りニコラの家族は森へ行ったが、ニコラは車の鍵を閉め、降りてこない。困った両親は車を押して家まで戻った。
ニコラのためにクラスメイトで最強チームが結成された。
放課後、ニコラ、食いしん坊のアルセスト、お金持ちのジョフロア、喧嘩っ早いウード、ふざけてばかりのリュフュスが秘密基地に集まっているが、落ちこぼれのクロテールは合言葉を忘れてしまって中に入れない。
家ではママが食事会を無しにしたいと言い出した。宝石もドレスも車の運転免許もない自分は社長の奥さんに笑われるというのだ。困ったパパは全部買ってあげることにした。
ママの運転の練習のため、2人は出かけた。ニコラたちは、2人が戻ってくるまでの2時間で家をピカピカにする作戦を決行するが、逆にめちゃくちゃにしてしまう。
家に帰って来たママは悲鳴を上げ、ニコラは家出するしかないと家を飛び出す。しかし、夜の街に怖気づき、すぐに家へ戻った。
映画『プチ・ニコラ』のあらすじ【転】
新聞には「片目のフランシス(フランシス・ルボルニュ)」というギャングが載っている。彼に赤ちゃんをさらってもらおうと電話帳で連絡先を探し、ニコラは電話をかけた。しかし、それはルボルニュという名の自動車整備工場に勤めるフランシスの番号であった。
ニコラから「(赤ちゃんを)さらってほしい」と言われたフランシスは、「(車の)回収には500フランかかる」と言った。ニコラたちはお金を集めることにする。
ジョフロアは学校にルーレットを持ってきて、大人たちに賭けてもらって儲けようと言う。
街に出てルーレットをやってと声をかけるニコラたち。そこに一人のおばあさんが立ち寄ってくれたが、大当たりしてしまい、ニコラたちは慌てて逃げ出した。
家には社長夫妻がやってきて食事会が開かれていたが、ママは空回りしてしまい、上手くいかなかった。
ニコラたちは魔法の薬を売ってお金を儲ける作戦を思いついた。飲めば最強になるという薬を近所の子供たちに信じ込ませ、ニコラたちは500フランを集めた。しかし、薬を飲み顔色の悪くなった子供の親が抗議しに来て、ニコラたちは急いで逃げた。
映画『プチ・ニコラ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ニコラがフランシスに電話をすると、フランシスは「車はどこだ」と言った。車を要求されたと思ったニコラたちは、ジョフロアの家の車を勝手に動かしてしまう。
暴走するジョフロアの車が、教習中のニコラのママの車の前を通り過ぎ、教官が暴走車の後を追うようママに指示をする。
ニコラのパパと社長が歩いていると、ジョフロアの暴走車とママの車が目の前を通り過ぎ、パパは社長を守った。社長はパパのことを命の恩人だと言い、次のプロジェクトをパパに任せると言った。
車を降りると、ジョアキムがベビーカーを押して歩いていた。ジョアキムは水ぼうそうで休んでいたのだ。ジョアキムは今ではすっかり弟を可愛がっている。
そんなジョアキムの様子を見たニコラは、両親に「弟が出来て嬉しい」と言うと、弟なんて出来ていないと言われてしまう。
しかし、後日ママは妊娠し、ニコラは弟が生まれるのを心待ちにしていた。
いよいよ赤ちゃんが生まれるが、生まれてきたのは妹であった。ニコラがガッカリして文句を言うと、みんな笑っている。ニコラはその時、将来なりたいものが何なのか分かった。それは、みんなを笑顔にできる人だという。
映画『プチ・ニコラ』の感想・評価・レビュー
子ども達が可愛らしいハートフルコメディです。原作が児童文学というのも納得の温かくきれいな作品でした。
将来の夢、自分はどうだっただろうかと思い返しながら観るのも面白いと思います。
各キャラクター達の個性も際立っており、子供ながらに真剣に考えて行動する様は応援したくなります。
ニコラが今後どのように成長していくか楽しみです。(女性 20代)
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