映画『麦の穂をゆらす風』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「麦の穂をゆらす風」のネタバレあらすじ結末と感想

麦の穂をゆらす風の概要:1920年代のアイルランドを舞台に、アイルランド独立戦争とその後の内戦による混乱、それらの戦いに翻弄される兄弟の姿を描いた作品。第59回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール賞(最高賞)を受賞した。

麦の穂をゆらす風の作品情報

麦の穂をゆらす風

製作年:2006年
上映時間:126分
ジャンル:ヒューマンドラマ、歴史、戦争
監督:ケン・ローチ
キャスト:キリアン・マーフィ、ポードリック・ディレーニー、リーアム・カニンガム、オーラ・フィッツジェラルド etc

麦の穂をゆらす風の登場人物(キャスト)

デミアン・オドノヴァン(キリアン・マーフィー)
アイルランドに暮らす青年。頭の良いデミアンはロンドンの病院へ医師として就職する予定だったが、地元の義勇軍に入ることを決める。
テディ・オドノヴァン(ポードリック・ディレーニ―)
デミアンの兄。行動力があり、義勇軍のリーダー的存在である。
シネード・ニ・スーラウォーン(オーラ・フィッツジェラルド)
デミアンの恋人。弟のミホールが英国軍によって理不尽な理由で殺されてしまう。
ダン(リアム・カニンガム)
列車の運転士だが、英国軍への反抗的な態度で投獄されてしまう。1916年のイースター蜂起(アイルランドでの武装蜂起)に参加したという。

麦の穂をゆらす風のネタバレあらすじ

映画『麦の穂をゆらす風』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

麦の穂をゆらす風のあらすじ【起】

1920年アイルランド。若者たちがアイルランド伝統スポーツ・ハーリングをしている。その中の一人の青年・デミアンは医師としてロンドンの病院への就職が決まっていた。

デミアンが知り合いの家へロンドンへ発つ前の挨拶をしに行くと、武装した英国軍が現れた。英国の支配下にあるアイルランドではあらゆる集会が禁止されており、スポーツも集会だとみなされるというのだ。デミアンたち数名が取り締まりにあう中、仲間の一人・ミホールは英語の名前を名乗らず反抗的な態度をとったため、英国軍に殺されてしまう。

ミホールの葬式では、彼の祖母が、英国によるアイルランド弾圧の歴史を綴った「麦の穂をゆらす風」を歌っている。

デミアンはロンドンへ行くため列車に乗ろうとするが、そこで乗車拒否された英国軍が駅員と運転士に暴力を振るい始めた。運転士は頑なに乗車を断り、英国軍は退散した。デミアンは列車へは乗らず、殴られた駅員の手当てをした。

デミアンは兄・テディの所属する義勇軍・IRA(アイルランド共和軍)に入った。

ミホールの姉であるシネードは、恋人のデミアンに弟の形見を渡した。それは聖クリストファーのメダルであった。

麦の穂をゆらす風のあらすじ【承】

デミアンたちが森で寝ていると、英国軍がやってきて一網打尽とされてしまう。

彼らは牢獄へ連れて行かれ、デミアンはそこであの時の運転士・ダンと再会する。彼は英国軍に対する反抗的な態度で捕まったという。

リーダー格のテディが別室に呼ばれ、英国軍はIRAのアジトと仲間の名前、武器の隠し場所を教えろと迫った。テディは手の爪を全て剥がされたが、沈黙を貫いた。

夜になると、実は同胞だという英国軍の一人がデミアンたちを逃がしてくれた。しかし、最後の部屋だけ鍵がなく、ケヴィンら3人は置いて行くしかなかった。

シネードがある手紙を見つけ、英国軍へ情報を漏らした裏切り者が、農場の領主と使用人のクリスであると判明した。デミアンたちは領主を脅して将軍に手紙を書かせた。その内容は、ケヴィンたちを殺せば自分とクリスが処刑されるというものだった。

後日、デミアンの元へケヴィンたちが処刑されたと手紙が届く。人を助けるために学んできたデミアンだったが、仲間への忠誠心を貫き、領主とクリスを銃殺する。クリスはデミアンの幼馴染であった。

麦の穂をゆらす風のあらすじ【転】

スウィーニーというあくどい高利貸しの裁判が行われている。裁判では貧しい夫人を擁護する判決が下されたが、テディたち数名がスウィーニーを連れて行こうとする。彼の金で武器を買うつもりだというのだ。IRAの中でも意見が分かれ、脱獄以来仲間となったダンは、自分たちも貧しいのだから、貧しい者への冒涜はしないでほしいと主張した。

IRAは英国の増援軍を待ち伏せしており、撃ち合いが始まった。IRAは増援軍を全員殺したが、仲間の一人・ゴーガンも撃たれて死んでしまった。

帰り道、デミアンたちはシネードの家に英国軍が乗り込み家を燃やし、シネードの髪を切って拷問しているところを目にする。デミアンは助けに行こうとするが、もう弾丸が残っていないとテディに止められる。

英国軍が退散し、デミアンたちがシネードの家族の元へ行くと、テディ宛で休戦宣言の手紙が届いた。

平和条約会議が開かれ英愛条約が成立したが、中身は、関税・課税・経済政策の自由が保障されただけであった。アイルランド自由国は自治領として大英帝国に留まり、国民は英国王への忠誠を誓うものとされた。

麦の穂をゆらす風のあらすじ【結】

英国軍がアイルランドから撤退していくが、それに取って代わるように自由国軍が生まれた。テディは自由国軍の制服を着ている。

これ以上血を流さないために条約に賛同したテディに対し、デミアンは英国からの完全な独立を目指す共和派側の考えであった。

自由軍がシネードの家に上がり込み、武器の捜索をしている。デミアンと共和派の仲間が武器をこっそり持ち出そうとするが、自由軍に見つかり撃ち合いとなる。そこでダンが撃たれてしまう。

自由軍に捕らわれたデミアンの元に、テディが話をしに来た。テディはデミアンにシネードと幸せな家庭を築けと言い、そのために武器の在り処とローリー(共和派のリーダー格)の居場所を教えろと迫る。さもなければ明朝銃殺だと言い残し、テディは部屋を出ていく。

デミアンはシネードに宛てた遺書を書いた。

翌朝、頑なに口を割らなかったデミアンは、テディの指揮により銃殺される。テディは泣きながらデミアンの遺体を抱き上げ、手に握られていたメダルを見つける。

テディは遺書とメダルを持ってシネードを訪ねた。シネードはテディに二度と顔を見せるなと言い放ち、泣き崩れるのだった。

この記事をシェアする