映画『ミックマック』の概要:流れ弾が頭に当たり奇跡的に生き延びた男バジルが、自分の頭に入っている弾と、30年前父を殺した地雷を製造している武器商人たちに復讐を企てる。『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネによるポップなドタバタコメディー。
映画『ミックマック』の作品情報
上映時間:105分
ジャンル:ファンタジー、コメディ
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
キャスト:ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエ、オマール・シー、ドミニク・ピノン etc
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映画『ミックマック』の登場人物(キャスト)
- バジル(ダニー・ブーン)
- 流れ弾が頭に当たり、頭に弾が入ったまま奇跡的に生き延びたのだが、家も仕事も失ってしまう。頭には缶詰のように切った跡が残っている。廃品工場の仲間たちに出会い、武器商人への復讐を実行する。
- プラカール(ジャン=ピエール・マリエール)
- 元死刑囚だが死刑に失敗し生き延びている。首にはギロチンの跡がある。街でバジルを見かけ、廃品工場へ誘う。
- タンブイユ(ヨランド・モロー)
- 名前は「ごちそう」の意。工場の料理番。ふくよかで明るい女性。みんなの母親的存在。
- プチ・ピエール(ミシェル・クレマデ)
- 工場で働く愛想のいいおじさん。ガラクタから色々なものを作り出すアーティスト。
- カルキュレット(マリー=ジュリー・ボー)
- 工場で働く数字が得意な女性。計算娘。見ただけで長さなどを測れる。父親は測量士で母親はお針子。
- レミントン(オマール・シー)
- 工場で働く黒人男性。元民俗学研究者でおしゃべりだが発言が支離滅裂。
- フラカス(ドミニク・ピノン)
- 工場で働く小さなおじさん。ギネスに載るために様々なことにチャレンジし、体内に物質の残骸(フラカス)が残っている。実際、人間大砲でギネスに載ったことがある。
- ラ・モーム・カウチュ(ジュリー・フェリエ)
- 工場で働く体がとても柔らかい女。軟体女。体を折り曲げて冷蔵庫など狭いところに入ることができる。男勝りな性格で少し怒りっぽい。
- ド・フヌイエ(アンドレ・デュソリエ)
- オーベルヴィリエ軍事会社の社長。偉人の身体の一部をコレクションしている。
- フランソワ・マルコーニ(二コラ・マリエ)
- ヴィジランテ兵器会社の社長。妻と離婚し一人息子と使用人と暮らしている。大統領の妻と不倫関係にある。
映画『ミックマック』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ミックマック』のあらすじ【起】
1979年4月西サハラ。数名が地雷除去作業をしていると、一機爆発し一人の男性が亡くなってしまう。
電話で夫の訃報を聞いた妻は大きなショックを受け、まだ小学生ぐらいの息子・バジルがその様子を心配そうに見ている。
数日後、家に父の遺品が送られてくる。バジルが受け取り、中身を確認していると、一枚の地雷の写真を見つける。その地雷にはヴィジランテ兵器会社のロゴマークがあった。
30年後、バジルが大人になり、勤務先のレンタルビデオ店で映画を見ている。何度も見ているからか、台詞に合わせ口を動かしている。
突然外で発砲音が聞こえ、様子を見に行くと、流れ弾が彼の頭に命中し血を流して倒れてしまう。
病院へ運ばれたが、危険な手術となるため手術はされず、頭に弾が残ったまま生き延びてしまう。
退院し家へ帰ると、鍵は変えられ荷物は全て盗まれていた。レンタルビデオ店へ行くと、もう新人を雇っており、バジルの居場所はないという。
落ち込んで帰ろうとするバジルに、新人バイトの女性・ローラが店の前に落ちていたという弾をくれた。それにはオーベルヴィリエ軍事会社と書かれていた。
映画『ミックマック』のあらすじ【承】
野宿が2か月続いた頃、バジルは元死刑囚の老人・プラカールに話しかけられ、彼について行く。
連れて行かれたのはガラクタの山の中にある小さな工場であった。ここでは廃品回収をして修理をしているのだという。
タンブイユ、プティ・ピエール、数学娘、レミントン、フラカスが紹介され、タンブイユはバジルに冷蔵庫から生クリームを取ってくるよう頼む。
小さな冷蔵庫を開くと、そこに金髪で短髪の女性、ラ・モーム・カウチュが体を折り曲げて入っていた。バジルは驚き、みんな笑っている。
バジルも廃品工場で働き始めると、町でヴィジランテ兵器会社とオーベルヴィリエ軍事会社を発見する。バジルは父親を殺した地雷と、自分の頭の中の弾のマークを思い出した。
バジルはヴィジランテ兵器会社のパーティに潜入する。社長のフランソワ・マルコーニは武器で大儲けしていることを誇らしげに語っており、バジルは涙を流すのだった。
バジルはマルコーニの部屋を盗聴し、今度デパートのスポーツ用品売り場で商談することを知る。
バジルはマネキンになりすまし、近くでマルコーニたちの話を聞いている。商談の相手は元独裁者・ブルンガの密使だという。裏ルートで武器が欲しいという話だった。
映画『ミックマック』のあらすじ【転】
バジルが一人何か企てていることに気づいたタンブイユは、ここを出て行って一人で行動するか、ここに残りみんなの力も借りるかどっちかにしろと問い詰める。バジルはみんなに復讐のための助けを求め、全員快く協力してくれることになった。
工場の仲間の見事な連携プレーで、二つの会社の関係を悪化させることに成功した。
オーベルヴィリエ軍事会社社長のド・フヌイエは怒り狂い、マルコーニは静かに怒りを募らせている。二人は電話越しで、ド・フヌイエのコレクションは盗品であること、マルコーニは大統領の妻と不倫関係にあること、といったお互いの弱みを握っていることを宣言した。
初めは女だからと作戦に参加することを拒まれていたカウチュだったが、マルコーニとド・フヌイエそれぞれの家に忍び込む際に大活躍した。
まずはマルコーニの家に忍び込みセキュリティを解除し、みんなが入ってきて4台の車をボコボコにした。
ド・フヌイエの家ではコレクションを掃除機で吸い上げ、盗みだした。バジルも大満足でカウチュを誉め、カウチュも嬉しそうである。
映画『ミックマック』の結末・ラスト(ネタバレ)
カウチュが再びマルコーニの部屋に忍び込んでいるとマルコーニが帰ってきてしまい、カウチュは急いで冷蔵庫に身を隠した。
すると、釈放されたブルンガの密使やド・フヌイエとその手下たちが続々とマルコーニの部屋へやって来る。
ド・フヌイエがマルコーニを殺そうとしていると、そこへ見張りに捕まったバジルが連れられてくる。マルコーニは以前怪しい行動を取っていたバジルを思い出し、バジルが犯人だと確信する。バジルは別の場所へと連れて行かれる。
全員が去った後、冷蔵庫から出てきたカウチュは寒さに震えながら「作戦B」だと仲間へ伝える。
作戦Bが成功して喜びの中、カウチュはバジルへキスをする。
二人の社長を捕らえ北アフリカの危険地域にいると思い込ませ、切羽詰まった二人は、テロリストに武器を売っていることなどを自白する。
しかし、脅しに使った武器などは全て偽物であり、バジルは彼らの様子をカメラに収め、その動画をYouTubeに投稿した。瞬く間に動画は拡散し、マルコーニは逮捕され、ド・フヌイエは行方不明となった。
武器商人への復讐を果たしたバジルはカウチュと共に幸せな生活を送るのだった。
映画『ミックマック』の感想・評価・レビュー
武器商人を懲らしめる犯罪コメディ映画。ジャン・ピエール・ジュノ監督らしいエスプリの効いた作品。主人公バジルは一見、近寄りたくない雰囲気を持つ人物ではあるが、行動に誠実さがあり好感が持てる。彼を取り巻く仲間たちもみんなそんな風で愛情に溢れた頼れる存在。おとぎ話風の演出も良く満足感と爽快感をもたらしてくれる。『アメリ』だけの監督ではない。(男性 30代)
ジャン=ピエール・ジュネ監督らしい、おしゃれでポップなコメディです。
そもそもの人物設定からシュール過ぎて面白いです。
淡々と進みますが、クスッと笑える要素が散りばめられています。決して爆笑を誘う作品ではありません。
イタズラや嫌がらせともとれる復讐劇がポップに描かれていて気軽に観られます。
ただし、パッケージとは裏腹に大人向きかなと思います。(女性 20代)
とにかくキャラクターがみんな魅力的なのですんなり話に入り込むことができ、大人たちが真剣に馬鹿みたいなことをしている姿を見るとなんだか不思議な気持ちになるが、その雰囲気さえ楽しむことができる作品だった。ユーモアたっぷりなので元気が欲しいときに何度でも観たくなる作品だった。
ジャン=ピエール・ジュネの独特な世界観とオシャレな雰囲気を味わうことができてよかった。(女性 20代)
登場人物たちが個性的で、クスッと笑わせる箇所が沢山詰め込まれていて、それでいて最後まで飽きずに気軽に観れる楽しい作品だった。
主人公バジルが、自身の人生をめちゃくちゃにした武器商人に仕返しを企てるという物語。
大人たちは皆真剣なんだけれど、どこかネジが外れている。
それは復讐劇であるが、何だか面白おかしくて、特に何でも博士が可愛らしくて好感が持てる。
最後にバジルが復讐を果たし、幸せを手に入れる終わり方も良かった。(女性 20代)
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