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映画『ランダム・ハーツ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ランダム・ハーツ』の概要:マイアミ行きの飛行機墜落事故により、自分の妻が不倫相手と週末を過ごそうとしていたことを知った主人公。彼は同じ境遇でもある不倫相手の妻と痛みを共有しようと誘いをかけ、次第に惹かれるようになる。

映画『ランダム・ハーツ』の作品情報

ランダム・ハーツ

製作年:1999年
上映時間:132分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:シドニー・ポラック
キャスト:ハリソン・フォード、クリスティン・スコット・トーマス、チャールズ・S・ダットン、ボニー・ハント etc

映画『ランダム・ハーツ』の登場人物(キャスト)

ダッチ(ハリソン・フォード)
内務捜査班の巡査部長。妻の裏切りを知り、事実かどうかを独自に捜査。激情に駆られると暴力的になる。同じ痛みを抱えるケイに惹かれる。
ケイ(クリスティン・スコット・トーマス)
下院議員で上院議員を目指している矢先、夫の不倫と墜落事故を知る。知的で気丈な女性。深い悲しみに囚われ、同じ境遇となったダッチに惹かれるようになる。15歳の娘がいる。
ウェンディ(ボニー・ハント)
ケイの友人でもあり、秘書でもある。実はケイの夫と不倫関係にあったことがある。既婚者。

映画『ランダム・ハーツ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ランダム・ハーツ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ランダム・ハーツ』のあらすじ【起】

警察の内務捜査をしているダッチは妻との2人暮らしだ。子供は持たず、長い年月を共に過ごしている。内務捜査班とは、警察内部で間違いを犯す警官を逮捕する班であり、特殊な仕事だった。

以前から目をつけていた警官を逮捕したその日、嵐に遭遇したマイアミ行の航空機が墜落したとニュースが報道される。自宅の留守電を聞いたダッチは、妻が墜落した便に搭乗していたことを知り、すぐさま航空会社へ問い合わせをした。だが、名簿に彼女の名前はないと言う。ダッチは妻の職場へと向かい、出張があったかどうかを確認。だが、マイアミへの出張の予定はなく、職場の同僚も何も知らないと言うのだった。

自宅へ戻った彼はその後も航空会社へ連絡を入れ、妻の行方を探し続ける。恐らく彼女は不倫相手と週末旅行へと出かけたのだ。だから、本名でチケットを取っているはずもない。妻がどんな偽名を使っていたのかも知らないダッチ。彼は冷蔵庫の中身と夫婦が休むベッドのシーツを全て処分し、新たに買い物へ出かけた。

買い物から戻ると、航空会社の職員が2人来ていた。彼らに事情を説明し、名簿を受け取る。遺体の確認に来て欲しいと言われるが、ダッチはそれを断った。

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映画『ランダム・ハーツ』のあらすじ【承】

航空会社では客員名簿から夫婦を抜粋し、徹底的に調査。その結果、上院議員候補であるケイの夫が別の女性と夫婦を騙り、マイアミへ向かおうとしていたことが判明。
翌日、ケイへも知らせが入り直ちに遺体を確認。同じ頃、ダッチも妻の遺体を確認した。

ダッチの妻とケイの夫。2人が不倫の果てに墜落事故で亡くなった。
葬儀の後、ダッチは職場に残されていた妻の荷物を受け取って調べた。そして、日を改めて勤務時間外にケイの元を訪れる。
彼はそこで、彼女へと真実を明かしたが、ケイは深い悲しみからダッチの話をまともに聞こうとはしなかった。

その後もダッチは妻と不倫相手を独自に捜査。実際にマイアミへも向かい、撮影所からも話を聞く。そして、ホテルではいつも宿泊しているという部屋を見せてもらった。
その日の夜、ケイから連絡が入りマイアミのホテルで会うことになったダッチ。彼女は選挙を控えた大事な時期である。夫が不倫の果てに墜落事故で亡くなったことが判明すれば、とんでもないスキャンダルになる。ケイは接触してくるダッチに怒りを顕わにする。

しかし、彼はケイを連れて、かつては妻も歩いたであろう夜の街を散策する。その後は同じ便で別々の席を取り、別々に飛行機へ搭乗。ロサンゼルスへ戻った。
空港から帰路に就こうとしたダッチは、ケイの好意に甘え車で送ってもらうことになったが、車へ乗り込んだ途端に彼女が殴りかかってくる。ダッチは彼女を止めるために唇を合わせて黙らせた。

映画『ランダム・ハーツ』のあらすじ【転】

しかし後日、ケイの元にダッチと共に写った写真が送られてくる。彼女の事務所と険悪な関係にある政敵からの脅しだった。ダッチとケイに身体の関係はないため、説明は容易であるが、父親が不倫の果てに亡くなったことが世間に知れたら、15歳の娘が危険に晒されてしまう。
その上、父親が不倫していたことを知った娘と喧嘩してしまい、ケイは孤独を感じざるを得ない状況になる。

対してダッチは、仕事上のトラブルから警察をクビになりそうになる。互いに同じ境遇で悲しみを抱いている。癒せるのは恐らく互いだけだと、ケイに思いを寄せるようになるダッチ。

休日、ダッチ保有の山小屋へ誘われたケイは、彼との関係に思い悩みながらも山小屋を訪れ、ダッチと体を重ねてしまう。
同じ裏切りに遭い、同じ哀しみを抱える2人は互いに惹かれ合い、傷を舐め合うように心を寄せるのだった。

翌日の午後になって、ダッチが妻の荷物から別の部屋の鍵を発見したと言い出す。2人は神剣に互いを思っているが、常に妻や夫の姿が脳裏をチラつく。互いのパートナーが不倫の上、事故で亡くならなければ、出会うこともなかったのだ。恐らく、その別の部屋を逢引場所として利用していたのだろう。2人は切っても切れない縁を抱えつつ、今後も関係を続けていくのだ。

自宅へ帰った後は、双方仕事に精を出した。
しかし、ケイの夫が実は友人でもあり、ケイを支えるウェンディとも過去に関係があったことが判明。彼女からアパートの部屋がどこにあるかを聞き出した。
ケイはその日の夜、ダッチと会ったが、夫の部屋がどこにあるかを明かさなかった。

映画『ランダム・ハーツ』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌日、妻の職場にて部屋の住所を突き止めたダッチ。その足で部屋へ向かい、妻の鍵を使って中へ入った。しかし、そこにはケイの姿が。彼女は昨夜会った時には部屋の場所を知っていたが、ダッチには話さなかった。そして、1人で来て夫の痕跡を消そうとしていたのである。

疑心暗鬼となったダッチはケイのバックをもひっくり返し、何かの痕跡を探して歩く。そうして、留守電のメッセージを再生し、ケイの夫と自分の妻が不倫関係にあった事実を発見してしまう。
死んだ妻の影を追い続けるダッチ。ケイは彼に何も告げないまま、部屋を立ち去るのだった。

出て行ったケイを追って外へ出たダッチだったが、そこへダッチを恨む警官が彼を銃撃。ケイは驚いて車を停め、倒れた彼に駆け寄り救急車を要請した。
このことにより、ケイとダッチの事情が全て明るみに出てしまう。

妻の影を追うことで、全てを清算しようとしたダッチ。それは恐らく、ケイにも同じことだったに違いない。2人は病院にて別れを決意し、ケイは病室の外で待ち構えている記者の前へ出た。そうして、ダッチとの関係はただの友達だと答え、立ち去るのだった。

季節は巡り、クリスマスが迫る冬となった。結局、スキャンダルが明るみに出たことでケイは落選し、今は失業中である。帰宅するために空港へ来た彼女は、ラウンジでダッチと遭遇。どうやら彼は彼女と会うために待っていたらしい。
2人は穏やかな会話を交わしそうして、いつかまたと言い合って別れるのであった。

映画『ランダム・ハーツ』の感想・評価・レビュー

ウォーレン・アドラーの小説を映画化した作品で妻が不倫していた相手が航空機事故で亡くなり、2人の関係を独自捜査した刑事の主人公。妻が不倫していた事実に気付き、不倫相手の妻と不倫することである意味、復讐したつもりだったのだろうか。2人は互いにパートナーを亡くし喪失感を埋め合っただけのように思える。慰め合った結果、ばれそうになったから別れることにしたという展開。山小屋での急接近から関係が深まる流れは良かったけれど、この2人の関係が長続きしないことは薄々感じられてしまうので、物語の結末はやっぱりなという感じがした。(女性 40代)

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