映画『RENT レント』の概要:2005年制作のアメリカ映画(原題:RENT)。世界の各演劇の賞を総なめにし、ピュリッツァー賞を受賞した超人気ミュージカルの映画化である。キャストはミュージカル初演のメインキャストたちを迎えた。
映画『RENT レント』 作品情報
- 製作年:2008年
- 上映時間:135分
- ジャンル:ミュージカル
- 監督:クリス・コロンバス
- キャスト:ロザリオ・ドーソン、アダム・パスカル、アンソニー・ラップ、ウィルソン・ジェレマイン・ヘレディア etc
映画『RENT レント』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『RENT レント』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『RENT レント』のあらすじを紹介します。
1989年のニューヨーク、クリスマスイヴの夜のこと。
HIV感染者の元人気ロックバンドのメンバーロジャーと若手映像作家を目指すマークは、共同で暮らすロフトの家賃を滞納したため電気を止められていた。
そこへかつての仲間であり、現在は金持ちの資産家となったベニーが家賃の催促に来る。
今は関係性が変わったが、彼は密かに若手芸術家の手伝いをしたいと考えていた。
このロフトには多くの若者が暮らしていた。
ロジャーが恋をしているのは、下の階に住む麻薬中毒のダンサー・ミミ。
哲学教授のコリンズはドラッグ・クィーンのエンジェルと恋に落ちている。
2人はHIV感染者ということで共通点があり、心惹かれあったのだ。
しかしベニーはロフトの立ち退き計画を実行したくて話を進めようとする。
それに抗議したのがマークの元恋人でパフォーマーのモーリーン。
彼女は抗議のライブを開催したのだ。
しかし抗議も虚しく大晦日にロフトは閉鎖されてしまう。
こうして仲間たちは徐々に生活が変化していき、1年後すでにHIVを発病していたエンジェルが亡くなる。。
仲間たちは、自分たちは残りの人生を精一杯生きていこうと、固く決意するのであった。
映画『RENT レント』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『RENT レント』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
メインテーマに感動する
元々がミュージカルなのだから、音楽が素晴らしいことは言うまでもない。
そしてキャストもミュージカルの初演組みなのだから鳥肌が立つほど上手い。
しかもこのミュージカルの最大の魅力は全員で歌う「Seasons Of Love」というメインテーマソング。
本作では、いきなり冒頭から暗がりの舞台に俳優8人が並び、披露してくれる。
舞台で歌っている意味は特になく、一瞬演出なのかオープニングなのか混乱するが、ミュージカルだということを伝えたかっただけなのだろうか。
しかしこの曲で一気に心が持っていかれることは事実である。
この曲を知っているだけでも今後の知識に幅が出るような気がするので、聞いておくと良い歌の1つである。
ストーリーはあまり良質ではない
アメリカというお国柄なのだろうか。
日本ではこの手の映画はあまり流行らないかもしれない。
正直、歌がなければそれほど魅力的な内容や構成でもなく、登場人物に共感できるところもほとんど無いため感動もしない。
エンジェルが死んでしまうシーンも、さほど悲しくもなれなかった。
よりにもよって、出てくる人物たちが様々な問題で悩んでいる、それも子供にはあまり見せられないようなたぐいの問題だ。
ファミリーで見ることは無理だし、映画の対象者がいまいちわからない。
ミュージカルで見るとより説得力があるのだろうが、映画にしてしまうとただの問題児の集まりだ。
ラストシーンで頑張ることを決意した若者に共感できない
上記でも述べたようにこの映画は基本的に共感できない。
ラストシーンで仲間が亡くなった後、懸命に生きていくことを決意するのだが、当たり前だと思う。
今まで散々好き勝手なことをしてきたのに、仲間が1人亡くならないと気がつかないのも呆れてしまう。
映画全体はアートな雰囲気抜群で錯覚させられるが、映像作品としては首をひねってしまう。
舞台はボロボロのアパート。そこに住むのは個性豊かな芸術家の卵たち。同性愛であったり、エイズであったりと、夢を握り潰すような重い現実が彼らに立ちはだかります。ただ、貧しくも夢を捨てずに全力で自分を表現する彼らの姿には胸が震えます。エンジェルの死後すぐに喧嘩を始める人らには驚きました。どこまでも自分本位な性格は、芸術家にとっては必要な才なのでしょうか。ミュージカル作品でしたが、個人的に曲がどれも似たり寄ったりな気がします。(男性 20代)
映画『RENT レント』 まとめ
ブロードウェイの本場のミュージカルを映像化した作品は今までも数多くある。
それらの共通の魅力はもちろん歌と音楽である。
鑑賞した後、ストーリーはあまり頭に残っておらず、「あの俳優の歌が上手かった」とか「あのシーンの掛け合いが最高だった」などという歌に関連する感想ばかりだ。
ストーリーがお粗末でも感動させられてしまうのがミュージカル映画なのである。
しかし本作はあまりに内容が重く、歌は良いが話の構成に疑問が残ってしまった。
賞をとったということで期待が膨らみすぎていたのかもしれない。
やはり個人的には明るく、前向きになれるようなストーリーがミュージカルには好ましいような気がする。
でも話が暗い方が圧倒的に多いので、そちらのほうがミュージカルの定説なのだろうか。
みんなの感想・レビュー
興味深いです。レンタルして観てみます♪