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映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『レクイエム・フォー・ドリーム』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『レクイエム・フォー・ドリーム』の結末までのストーリー
  • 『レクイエム・フォー・ドリーム』を見た感想・レビュー
  • 『レクイエム・フォー・ドリーム』を見た人におすすめの映画5選

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』の作品情報

レクイエム・フォー・ドリーム

製作年:2000年
上映時間:102分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ダーレン・アロノフスキー
キャスト:エレン・バースティン、ジャレッド・レトー、ジェニファー・コネリー、マーロン・ウェイアンズ etc

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』の登場人物(キャスト)

サラ・ゴールドフォード(エレン・バースティン)
テレビを見ることにしか興味のない未亡人。テレビへの出演ファーを受け、ダイエットを決意する。ダイエットピルに頼り、薬物中毒になってしまう。病院に入院し、廃人のようになってしまう。息子を愛する気持ちが強い。
ハリー・ゴールドフォード(ジャレッド・レト)
サラの息子。サラの持ち物を売って薬物を買っている。恋人のマリオンのためにお金を稼ぐため、薬物の密売に手を染める。自らも薬物中毒になり、注射の打ちすぎで手が腐ってしまう。本当は母を愛する優しい男。
マリオン・シルビア(ジェニファー・コネリー)
ハリーの恋人。デザイナーで、ハリーと一緒に店をオープンさせることを目標にしている。ハリーと共に薬物中毒となり、体を売ってまで薬を手に入れようとする。危険なことが好きなところがある。
タイロン(マーロン・ウェイアンズ)
ハリーの友人。ハリーと共に薬物の密売に手を出し、警察に捕まってしまう。牢獄で禁断症状に苦しむ。後先を考えない性格。

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のあらすじ【起】

ニューヨークのコニーアイランド。未亡人のサラと息子のハリーが口論し、サラは慌てて部屋に逃げ込む。サラを罵りながら、ハリーは自宅にあったテレビを運び出す。サラは、それは泥棒のすることだとハリーに言うが、ハリーはかまわずテレビを持って行ってしまうのだった。

ハリーはテレビを売り、薬物を手に入れていた。ハリーは友人のタイロンと薬物を使ってハイになり楽しむのだった

ハリーがテレビを売った先にサラがやってくる。店員は、あなたのテレビが欲しいのかと尋ねる。サラとハリーは何度も同じことを繰り返しており、サラは店員とも顔見知りになっていたのだ。なぜ警察に訴えないのかと店員はサラに言うが、息子にそんなことはできないとサラは答えるのだった。

サラは毎日同じテレビを観るだけの生活を送っていた。そんなある日、一本の電話がかかってくる。それは、そのテレビ番組の視聴者参加コーナーへの出演オファーを知らせる電話だった。サラは驚くが、後で詳細をメールすると言われ電話を切られてしまうのだった。

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映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のあらすじ【承】

出演に戸惑いながらも内心は喜んでいたサラは、タンスの中から真っ赤なドレスを取り出す。それはサラにとっての一張羅だった。試しに着てみるが、背中のチャックが閉まらないのだった。

ハリーには、デザイナーであるマリオンという名前の恋人がいた。ハリーはマリオンに、この街を出ようと言う。どうやってと聞くマリオンに、服屋でも開こうと答えるのだった。

サラは一張羅を着るためにダイエットすることを決意する。髪も染め直し、テレビへの出演に前向きだった。その頃、ハリーはマリオンやタイロンと薬物を楽しいんでいた。さらに、ハリーはマリオンのために洋服店を開くための準備などを着々と進めていたのだった。

サラはまず食生活を見直した。ダイエット番組を見るようにもなった。しかし、食事制限すればするほど食べたくなる。サラは医者に行く決意する。

ハリーはタイロンと共に、薬物の密売に手を染める。ハリーはお店の出店資金を稼ごうと必死になっていたのだ。その頃、サラは医者にダイエットピルを処方してもらっていた。

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』のあらすじ【転】

サラはどんどんと痩せていくがそれでも満足せず、薬の量を増やしていった。その頃、ハリーがサラの家を訪れる。サラは痩せて気分が良く、ハリーの方も出店の準備や密売が上手くいっていて気分が良い。ハリーは過去の過ちをサラに謝罪し、幸せになって欲しいと語る。そんな幸せな時間を過ごす中、ハリーはサラの様子が変だと気づく。ダイエットピルを使用していると言うサラに、危険だとハリーは訴えかける。しかし、サラは大丈夫だと言ってそれを聞かないのだった。

ハリーもマリオンもサラも薬物中毒になってしまう。幻覚を見るようになり、だんだんとおかしくなっていく。

マリオンは薬欲しさに自分の体を売るようになる。ハリーとの関係もだんだんと悪化していく。その頃、ハリーはタイロンから大きな薬物取引の話をされるのだった。

マリオンとハリーが口論を始める。薬を持ってこなかったハリーにマリオンは、薬欲しさのあまり強く責める。ハリーは、ここに連絡して自分で薬を手に入れろと捨て台詞を吐き捨て、電話番号を書いた紙を置いて出て行ってしまうのだった。

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』の結末・ラスト(ネタバレ)

冬になり、サラの幻覚症状が酷くなっていく。それはまるで狂気の世界だった。サラは劇的に痩せ細り、廃人同然だった。その姿のままサラはテレビ局に乗り込む。何故連絡がないのかと受付で騒ぐサラ。そこへ警察がやってきて、サラを連行するのだった。

マリオンはついにハリーの残した電話番号に電話をかける。ハリーは薬物の打ちすぎで手が腐りかけていた。サラは病院に運ばれる。

サラは病院で様々な治療を受けるが効果が無い。そこで医師は電気ショックによる治療を決断する。

マリオンは体を売って薬を手に入れる。後悔しつつも後戻りできないマリオンは、お金を得るために裏組織のストリップ小屋へと向かうのだった。

強制労働所に連れて行かれたハリーとタイロン。タイロンはそこで薬物の禁断症状に苦しむ。ハリーは、腕が使い物にならないと判断され病院へ連れて行かれる。

マリオンの夢を見ていたハリーは病院のベッドの上で目を覚ます。彼の左腕は切断されていた。サラは治療後、廃人のようになってしまうのだった。

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

観終わった後、落ち込むこと間違いなしの本作。その覚悟が出来ている方は、ぜひ見てみてください。ドラッグの沼に落ちていく人の描写が凄まじくさながらホラーのようである。そしてどんどんとどん底へ落ちていく人たちを我々は止めることができない。ジェットコースターに乗っているような気分が味わえる作品である。各々俳優陣の演技は素晴らしいが、大女優エレン・バースティンの体当たりな演技がやはり印象に残る。(男性 20代)


薬品に侵されて人生を失う不幸を4つの視点から描いた作品で、そのおぞましさは並みのホラーでは太刀打ちできない。20世紀のアメリカ映画を100本あげるとすれば間違いなく中位にはランクインする作品であり、独創的な映像とカッティング・演出が冴えわたっている。これは単なる化け物に襲われることと違って社会に根付いた危険性を描いたからであり、我々もゴジラに踏み潰されることはなくても、薬に身体を壊されるかもしれないことは否定できないという事が大きい。(男性 30代)


観終わった後、しばらく動けませんでした。薬物依存がここまで人間を壊していくのかと、まざまざと見せつけられた気分です。特に母親のサラがテレビに取り憑かれていく様子は、現実逃避の極地のようで胸が痛くなりました。登場人物全員が夢を追いながら堕ちていく構成が切なくも残酷で、美しい映像と強烈な音楽がその絶望を際立たせています。二度と見たくないけど、忘れられない作品です。(20代 男性)


とにかく衝撃的でした。映像のテンポ、音楽の不安定さ、そしてラストに向けての精神的な崩壊。どれを取っても心に突き刺さるものばかり。マリオンが身体を売ってまで薬に溺れるシーンは、痛々しさを通り越して胸が締めつけられました。夢という言葉がこれほど虚しく聞こえた映画は初めてかもしれません。重いテーマですが、一度は観るべき傑作です。(30代 女性)


何度か目を逸らしたくなる描写もありましたが、どのキャラクターにも感情移入してしまうのがこの映画の怖いところ。特にジャレッド・レト演じるハリーの変化は心をえぐられました。母親の狂気的なダイエットへの執着も、現代社会への皮肉に見えて深く考えさせられます。映像表現の斬新さもあって、視覚的にも精神的にも強烈な体験ができました。(40代 男性)


ショッキングな内容だけど、どこか詩的でもある作品。人生を破壊していく過程が、まるで一つの交響曲のように美しくも恐ろしく描かれていて、ダーレン・アロノフスキーの演出力にただ圧倒されました。特に最後のモンタージュシーンは、映画史に残るレベルの名シーンだと思います。しばらくは何も手につかなくなるくらいの衝撃作。(20代 女性)


観終わったあと、誰かと話したくなる映画です。自分の周りにもある「依存」や「逃避」について考えさせられました。特に母親のサラが精神を崩壊させていく過程がリアルすぎて、涙が出ました。音楽とカメラワークが感情を増幅させていて、ただのドラッグ映画じゃありません。精神的に余裕があるときに観ることをおすすめします。(30代 男性)


『夢』を追い求めた者たちの『レクイエム(鎮魂歌)』というタイトルが、これほどぴったりな作品はないと思います。誰もが持つ夢や希望が、次第に破壊されていく様があまりにも痛ましい。映像や音楽がその絶望感をさらに引き立てていて、芸術的とも言える完成度でした。内容は過激だけど、間違いなく心に残る一本です。(50代 女性)


高校生のときに初めて観たときはただ怖いだけでしたが、大人になって再び観ると、社会の病理や人間の弱さを突きつけてくる深い映画だと気付きました。特に若者たちの“どうにもならない”感じが、今の時代にも通じる気がします。マリオンのラストシーンが忘れられません。こんなに切なくて、残酷な映画は他にありません。(40代 男性)


ひとつひとつのカットが緻密に構成されていて、映像でここまで感情を操作されるのかと驚かされました。音楽と編集の融合が完璧で、映像詩のような側面すら感じます。それでも内容は非常に残酷で、観るのにエネルギーが必要な作品です。ドラッグの怖さだけでなく、人間の孤独と希望の脆さが鋭く描かれています。(50代 男性)

映画『レクイエム・フォー・ドリーム』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『レクイエム・フォー・ドリーム』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

トレインスポッティング(Trainspotting)

この映画を一言で表すと?

疾走感と退廃が交錯する、薬物依存のカルト的青春映画。

どんな話?

スコットランドの若者たちが、ドラッグに溺れながらも人生に抗う姿をユーモアと狂気の間で描いた作品。主人公レントンは仲間たちとの刹那的な生活から抜け出そうと葛藤するが…。痛快でありながら鋭い社会風刺が光る一作です。

ここがおすすめ!

ダニー・ボイルの斬新な映像演出と、ユアン・マクレガーの熱演が炸裂。『レクイエム・フォー・ドリーム』に通じる依存と喪失のテーマを持ちながら、よりパンクで鮮烈な青春群像が描かれます。音楽も含めて全編スタイリッシュ!

ブラック・スワン(Black Swan)

この映画を一言で表すと?

美と狂気がせめぎ合う、芸術と破滅のサイコスリラー。

どんな話?

バレエ団の新作「白鳥の湖」の主役を任されたニナ。完璧を求めるあまり、精神のバランスを崩していく彼女は、やがて現実と幻想の境界が曖昧になるほど追い込まれていく。美と狂気が交差する心理ドラマ。

ここがおすすめ!

ダーレン・アロノフスキー監督が『レクイエム~』に続き、極限状態の人間心理を描いた一作。ナタリー・ポートマンの演技力は圧巻で、心理スリラーとしても芸術映画としても高く評価されています。強烈な没入感に引き込まれます。

エンタープライズ(Enter the Void)

この映画を一言で表すと?

死後の世界を疑似体験する、視覚トリップ型映像体験。

どんな話?

東京でドラッグの売人として暮らす青年オスカーが、警察の襲撃で命を落とし、霊として姉や自分の過去を“上空”から見守る物語。輪廻と意識の流れを、独特なカメラワークで描いた映像詩的作品。

ここがおすすめ!

ガスパール・ノエ監督ならではの挑戦的な映像手法が話題。まるでVRのような一人称視点で展開する本作は、『レクイエム』と同様に薬物と意識の関係を掘り下げつつ、視覚的にも強烈なインパクトを与えてくれます。

ドラッグストア・カウボーイ(Drugstore Cowboy)

この映画を一言で表すと?

ドラッグと逃避のリアルを描く、静かで衝撃的な青春映画。

どんな話?

1970年代のアメリカで、薬局を襲って薬を盗みながら旅を続ける若者たち。リーダー格のボブはあるきっかけから足を洗おうとするが、過去と習慣が彼を追い詰めていく。詩的で哀しい実録的作品。

ここがおすすめ!

実際の薬物体験に基づいているだけに、リアルで説得力ある描写が印象的。淡々とした語り口の中にある喪失感と虚無感は、『レクイエム~』を観て心に残った人には深く刺さるはずです。マット・ディロンの演技も秀逸。

マザー!(mother!)

この映画を一言で表すと?

寓話と狂気が交差する、視覚的黙示録ホラー。

どんな話?

静かに暮らしていた夫婦の家に、ある日見知らぬ客がやって来る。そこから次第に常軌を逸した展開が始まり、やがて世界が崩壊していく。現代社会や宗教を象徴した抽象的な世界観が特徴。

ここがおすすめ!

同じくアロノフスキー監督作品で、極端な映像とメッセージ性が『レクイエム~』の精神的衝撃を思い出させます。抽象的で解釈が分かれる作品ですが、強烈な映像とストレスフルな空気感がクセになる挑戦的映画です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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