映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』の概要:雀のリチャードは、卵から孵る前に両親が獣によって殺されていた。リチャードはコウノトリの一家に拾われ、育てられる。コウノトリの一家は冬になる前にアフリカに移動することになり、リチャードをその場に置いて行った。
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』の作品情報
上映時間:84分
ジャンル:ファンタジー、アドベンチャー、アニメ
監督:トビー・ゲンケル
キャスト:クーパー・ケリー・クレイマー、シャノン・コンリー、マーク・トンプソン etc
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』の登場人物(キャスト)
- リチャード(クーパー・ケリー・クレイマー)
- 雀。卵から孵る前に、両親は獣に襲われて亡くなった。コウノトリの一家に育てられ、自分自身もコウノトリだと思うようになる。
- オルガ(シャノン・コンリー)
- スズメフクロウ。体が大きいせいで、家族や仲間から見放される。「オレグ」という空想上の友達がいる。
- キキ(マーク・トンプソン)
- インコ。歌うことが大好き。怖がり。高所恐怖症で、空を上手く飛ぶことができない。
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』のあらすじ【起】
雀のロバートはクッキーを手に入れると、妻の元へと帰った。夫婦で卵の様子を眺めていると、獣が現れ襲われてしまう。その後、コウノトリのオーロラは、卵から孵った雀のリチャードを見つける。リチャードはオーロラのことを母親だと誤解した。オーロラはリチャードを放っておくことができず、巣に連れて帰った。
オーロラは雀の巣が荒らされていた様子から、獣に襲われたことに気づいていた。夫のクラウディウスを説得し、リチャードを育てることを認めてもらった。その代わり、秋までだと期限を設けられる。
リチャードはオーロラ夫妻の息子のマックスと遊び、幸せな日々を送っていた。秋になり、コウノトリ達はアフリカのグレート・レイクに移動することになる。自分のことをコウノトリだと思っていたリチャードはついて行こうとするが、クラウディウス達に止められる。雀では高空飛行に耐えられないからだった。リチャードはクラウディウス達に本当は雀だと教えられるが、受け入れることができなかった。
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』のあらすじ【承】
リチャードが眠っている間に、オーロラ達は旅立ってしまった。慌てて後を追いかけようとするが、強い風と雨のせいで上手く飛べず墜落してしまう。スズメフクロウのオルガは気絶しているリチャードを見つける。リチャードは目を覚ますと、家族を追いかけるために飛び立った。
リチャードはコウモリの群れに襲われるが、オルガに助けられる。リチャードは素直に感謝することができなかったが、1人で暗闇の中にいると怖くて仕方がなかった。オルガを追いかけ、夜が明けるまでアフリカへの案内を頼んだ。オルガは仕方なくリチャードを受け入れた。一方、マックスはリチャードのことを気にして、落ち込んでいた。
リチャードはエール・デュ・ヴォドワという街にいた。そこの雀に声を掛けられるが、自分はコウノトリだと思っているので相手にしなかった。オルガは雀だということを受け入れないリチャードに呆れた。
「キキのカラオケ」という店にインコのキキはいた。キキは店主に命令され、客を呼ぶために歌うことを強要されていた。だが本当は、サンレーモ音楽祭に出場して自由に歌うことを望んでいた。キキが鳥籠から抜け出せないことに落ち込んでいると、アフリカに早く行きたいと焦っているリチャードの声が聞こえてきた。キキはリチャード達に声を掛け、ジブラルタル行きの列車のことを教えて鳥籠から出るのを手伝わせた。
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』のあらすじ【転】
リチャード達はキキの指示で列車に乗り込むが、それはジブラルタル行きではなくサンレーモ行きだった。リチャード達はキキに騙されていることに気づかなかった。列車の走行中、オルガは自分の体にコンプレックスを抱いていることを2人に話した。スズメフクロウは基本的に体が小さいが、オルガは異常に体が大きかった。巣に入ることはできず、仲間達から怪物だと罵られた。家族も気にかけてくれず、オルガは1人ぼっちだった。そうして、オルガは空想の友達「オレグ」を生み出したのだった。リチャードはオルガの気持ちが理解できたので慰めた。
列車はサンレーモ駅に到着した。キキは罪悪感を抱きながらも、眠っているリチャード達を置いて去っていった。リチャード達は人間に追い払われ、慌てて列車の外へと飛び出した。そこで、ジブラルタルではなくイタリアのサンレーモにおり、キキに騙されたことを知る。苛立ったリチャードとオルグは口論になってしまい、喧嘩別れした。
キキはサンレーモ音楽祭に辿り着いた。すると、「歌鳥の皆様は屋上に集合してください」というアナウンスが流れてきた。キキはそこが会場だと思い、頑張って屋上に向かった。辿り着いた場所で開催されていたのは、さえずり音楽祭だった。キキは音楽祭名が違うことに気づかなかった。
キキは自分が歌おうとしていた曲が流れてきたため、ステージに上がろうとした。だが、別のインコ(ココ)がステージに立っており、その曲を歌われてしまう。客達は歓声を上げてココの歌を楽しんだ。キキは悔しさで涙を流しながらその場を立ち去った。
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』の結末・ラスト(ネタバレ)
キキが落ち込んでいると、アフリカ行きのフェリーがあることに気づく。そして、鳥達の噂話から、リチャードがアフリカに行くために崖から飛び立とうとしていることを知る。キキはリチャードを止めに行くことにした。その途中で、オルグを見つける。キキはオルグを説得し、リチャードの元まで運んでもらった。
キキ達はやめるよう説得するが、リチャードは聞き入れず崖から飛び立ってしまう。だが、強風に煽られたリチャードは飛べず、墜落してしまう。キキ達は急いで後を追いかけた。そして、リチャードと手を繋いで一緒に飛び、何とか浮上することに成功する。
リチャード達は手を繋いだまま飛んでいたが、飛行機にぶつかりそうになってオルガと手が離れてしまう。リチャードは気絶したオルガを足で掴むと、キキと一緒に定期船のプールに落ちた。オルガは気絶したままで、プールに浮かんでいた。キキは救助して人工呼吸を行うが、オルガは目を覚まさなかった。リチャードは自分のせいだと悔やみ、オレグに助けて欲しいと願った。すると、オルガが目を覚ました。
リチャードは自分がコウノトリではないことを自覚していた。だが、オーロラ達家族のことが本当に好きで、傍にいたいと願っていたのだった。キキ達はそのことを知り、リチャードを応援することにした。
リチャード達はアフリカのタンジール港に辿り着いた。そして、そこにいた鳥の情報から、マックスがオアシスで行方不明になっていることを知る。リチャード達は鳥に案内させ、オアシスに急いで向かった。マックスはラーテルのねぐらの前で足跡が途絶えていた。クラウディウス達では体が大きすぎてねぐらに入ることはできなかった。リチャード達はマックスを助けるため、ねぐらに入っていった。そして、マックスを救出した。
クラウディウスはリチャードに謝罪し、息子として迎え入れた。リチャードはキキ、オルガ、クラウディウス達と一緒にグレート・レイクに向かった。
映画『リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ』の感想・評価・レビュー
始めはなかなか自分のことを雀だと受け入れないリチャードに苛立ちを感じたが、家族を必死に追う彼の姿を見て応援したくなった。種族が違うオルガやキキと交流を深め、コウノトリの一家と愛情を育む様子は感動した。本当の両親は獣に襲われてしまい亡くなったのは残念だったが、リチャードが1人にならなくて良かったと思う。リチャードだけではなくオルガやキキにも悩みがあり、そこもきちんと描かれているのが良かった。(MIHOシネマ編集部)
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