12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『隣人は静かに笑う』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『隣人は静かに笑う』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『隣人は静かに笑う』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『隣人は静かに笑う』の結末までのストーリー
  • 『隣人は静かに笑う』を見た感想・レビュー
  • 『隣人は静かに笑う』を見た人におすすめの映画5選

映画『隣人は静かに笑う』の作品情報

隣人は静かに笑う

製作年:1998年
上映時間:119分
ジャンル:サスペンス
監督:マーク・ペリントン
キャスト:ジェフ・ブリッジス、ティム・ロビンス、ジョーン・キューザック、ホープ・デイヴィス etc

映画『隣人は静かに笑う』の登場人物(キャスト)

マイケル・ファラデイ(ジェフ・ブリッジス)
テロリズムを教える大学教授。妻は元FBI捜査官で殉職。幼い息子と2人暮らしだが、ブルックとは恋人同士。息子をこよなく愛し、必死で守ろうとする。
オリヴァー・ラング(ティム・ロビンス)
設計技師でマイケルの家の隣家へ引っ越して来る。本名はウィリアム・フェニモア。16歳の時に爆弾犯として逮捕されている。現在は組織の一員となり、爆弾犯の罠を張る役割を負っている。
シェリル・ラング(ジョーン・キューザック)
オリヴァーの妻。夫と同じように組織の一員で、監視役のような役割。良き妻であり母でもあるが、どこか不気味な雰囲気を持っている。
ブルック・ウルフ(ホープ・デイヴィス)
マイケルの恋人で大学院生。金髪の可愛らしい女性。マイケルの亡き妻に負い目を感じており、苦悩している。ラング夫妻の邪魔をしたとして、事故を装って殺害されてしまう。
ウィット・カーバー(ロバート・ゴセット)
マイケルの妻の元相棒でFBI捜査官。マイケルのことを心配して協力してくれるが、異常な行動を諫めようとする。

映画『隣人は静かに笑う』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『隣人は静かに笑う』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『隣人は静かに笑う』のあらすじ【起】

ワシントンの郊外に幼い息子と住むマイケル・ファラデイは、大学にてテロリズムを教える教授。彼はある日、近所の道路を血塗れで歩く少年を助ける。少年は隣家に引っ越して来たオリヴァー・ラングと妻シェリルの息子だった。

マイケルの妻はFBI捜査官だったが、殉職して久しい。だが、息子は未だに母親の死を引き摺っているようだ。
少年を助けたことにより、隣家のラング家と交流を開始したマイケル。息子同士もすぐに仲良くなり、大学院生の恋人ブルック・ウルフも含め親交を深めるようになる。

そんなある夜、オリヴァーの郵便物が間違ってマイケルの所へ投函され、隣家へと届けに向かう。オリヴァーは設計技師らしく、自宅のテーブルには設計図があった。それをちらりと覗いてしまったマイケル。オリヴァーはモールの設計図だと言ったが、マイケルの見立てでは明らかにモールではなかった。オリヴァーの説明に疑問を抱くマイケル。

息子同士が仲良くなると同時にオリヴァーとも親交を深めたマイケルだったが、彼の息子の様子がどこかおかしい。辻褄は合っているようで、どこかずれを感じ始めたマイケル。また郵便物が間違って投函されているのに気づき、手紙をそのまま自宅へと持ち帰った。

映画『隣人は静かに笑う』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『隣人は静かに笑う』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『隣人は静かに笑う』のあらすじ【承】

オリヴァー宛ての手紙は、ペンシルベニア大からの同窓会通知である。だが、オリヴァーはカンザス大卒だと言っており、大学側が間違って送りつけているのだと説明していた。故に、マイケルは直接、ペンシルベニア大学へ問い合わせる。すると、同姓同名で卒業年度も同じ人物が存在。しかも、その人物はオリヴァーと同郷らしい。そこで、彼はカンザス大学へも問い合わせをしてみた。すると、そちらの大学にはオリヴァーという卒業生はいなかった。

つまり、オリヴァーという名前が偽名か、あるいは彼自身が卒業大学に嘘をついているかだ。マイケルはそのことをブルックに明かしたが、彼女はまともに取り合ってくれなかった。しかし一度、疑い出したらきりがない。

マイケルはカンザス大学の78年度卒業アルバムを入手し、その中からオリヴァーと同じ容貌をした者を発見。ウィリアム・フェニモアという名前だった。その後、フェニモアが1981年の10月5日にオリヴァーへと改名したという情報を入手。更にカンザス州の戸籍係からオリヴァー・ラングが同年10月4日に亡くなっていることを教えてもらう。死因はハンティング事故によるものだった。

マイケルはその事実を妻の元相棒だった、FBI捜査官ウィット・カーバーに相談。すると、ウィットは死亡した直後に改名をした場合、以前の名前での過去が消え記録から抹消されると言う。つまり、隣人はフェニモアだった時の過去を消すために、同郷で死亡したオリヴァーへと改名したということになる。マイケルはフェニモアの前歴を調べられないか、ウィットに頼み込んだが、他の方法を自力で探せと言われてしまうのだった。

映画『隣人は静かに笑う』のあらすじ【転】

そこで、マイケルはオリヴァー宅へ潜入。書斎へ入ったマイケルは、何か手がかりがないか探り、額縁の設計図で目を止める。その設計図の裏にもう1枚設計図が入っているようだ。しかし、探っている最中にシェリルが帰宅してしまい、中を見ることができなかった。

その後、カンザス州の過去20年分の新聞記事データを検索し、16歳のフェニモアが土地管理局へ爆弾を送りつけ、犯人として逮捕されたという記事を見つける。逮捕されたフェニモアは少年院へ送られていた。恐らく、奴は爆弾犯としての過去を消すため、オリヴァーへと改名したのだろう。そう推察したマイケルは、ブルックにオリヴァーは危険だと言い募ったが、やはり彼女は信じようとしない。しかも、そのせいでブルックには愛想を尽かされてしまう。

その後もマイケルは何かにとり憑かれたかのように、オリヴァーの件を調べ続けた。すると、マイケルの動きに不審を感じた隣人が、彼の自宅へやって来る。そして16歳当時、犯行に至った経緯を明かした。彼は役所の不当により理不尽な扱いを受け、若さ故に衝動で爆弾を送りつけたと説明。改名したのは子供達のためだと言うのだった。

ある日の夜、帰宅したマイケルはブルックが交通事故で死亡したことをニュースで知る。恋人の死に打ちのめされたマイケルは、ラング夫妻に慰められこれまでのことを謝罪した。
しかし、深夜になってウィットから連絡が入り、留守電に伝言を残したはずだと言われる。だが、留守電に伝言は残されておらず、不審に思ったマイケルは盗聴を恐れ、携帯電話からウィットへと連絡しオリヴァーのことを調査しろと告げるのだった。

そして、自身はある博士の元へ。博士の息子は電気技師だったが、爆発事件を起こして63人の死傷者を出した。その息子との共通点がボーイスカウトだと気付いたマイケルは、ただちにキャンプ地へ。だが、ラングの子供がマイケルの息子を連れて、帰宅したと言われる。急いでラング家へ向かったマイケル。

映画『隣人は静かに笑う』の結末・ラスト(ネタバレ)

ラング家ではホームパーティーが行われていたが、マイケルは真っ先にオリヴァーへと息子の安否を詰め寄った。すると、彼はブルックの殺害をあっさり白状し、息子を盾に脅迫してくる。オリヴァーにはシェリルの他に仲間が何人も存在するようだ。マイケルはオリヴァーの息子の命の恩人であるため、命を助けることで恩を返したいと言う。彼にその意思が確認できたら、息子を返すと言われるのだった。

翌日、ウィットが捜査結果を持ってマイケルの元を訪れる。オリヴァーの改名は合法的なもので、他には染み一つないらしい。マイケルは息子のために表面上は、調査を諦めたかのように装った。だが、ここまできたからには、諦めるわけにはいかない。ウィットの言葉から新たな手がかりを入手したマイケル。早朝、レンタカーを借りて、ある配送会社へ向かった。

そこで、怪しいボックスを車に乗せているのを目撃。発車した車の尾行をし、車内に息子が乗っているのを発見してしまう。だが、彼の尾行をオリヴァーが阻止。近くの倉庫へ連れ込まれたマイケルは、オリヴァーと取っ組み合いを展開し、奴がビルの爆破を企んでいることを知る。オリヴァーは歪んだ憎悪を滾らせ、罪もない子供の命をも爆弾にて奪おうとしているのだった。

殴り合いで勝利したマイケルは、急いで目的の場所へ。爆弾が向かっているのはFBI本部。ウィットへ電話を入れ避難を促したが、携帯電話の電波がなくなり通話が切れてしまう。電波が戻ったところで再び電話したが、ウィットはすでにオフィスから席を外していた。マイケルはあちこちに車をぶつけながらもFBI本部へ向かい、息子を助けようと騒動を起こしたが、配送会社の車に息子は乗っていなかった。

では爆弾はどこへ。目的はFBI本部で間違いなかったが、許可証を持たないのはマイケルだけである。彼ははっとして、自分が乗って来た車のトランクを開けた。果たして、そこにはオリヴァー一派によって仕込まれた爆弾が乗せられていたのだった。巧みな罠にかけられたマイケルは、自らが爆弾の運び屋となりFBI本部を爆破。相当数の被害を出してしまうのであった。

映画『隣人は静かに笑う』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

隣家に引っ越して来た男に違和感を覚えた主人公が、単独で隣人の調査をしているうちに巧みな罠にかかり、自分が爆弾犯となってしまうという悲劇的な話。最初から最後まで緊迫したストーリー展開で、気付いたら物語に取り込まれている。

主演のジェフ・ブリッジスが息子を救おうと、我を忘れて必死になる様は異様な姿に見え、それ故に迫真の演技と言わざるを得ない。対して隣人役のティム・ロビンスは大概、冷静で淡々としている。唯一、本心を覗かせるとすれば、過去を語るシーンと歪んだ憎悪を語るシーンぐらいである。いつの間にか罠にかかっているという巧みさに驚愕する。(MIHOシネマ編集部)


一見穏やかな郊外の住宅街を舞台にしたこの作品は、見終えたあともずっと心がざわつきました。主人公マイケルの疑念がどんどん深まり、正義感が暴走していく様子にのめり込みましたが、衝撃的だったのはラスト。正義の側だと思っていた彼が、まんまとテロリストに利用されてしまうという展開に呆然としました。サスペンスとしては完璧で、終始緊張感が切れませんでした。(30代 男性)


心理サスペンスとして非常に完成度の高い作品でした。特に、マイケルの「隣人は怪しい」という直感が、最初は疑いすぎかと思わせつつ、徐々にリアルな恐怖へと変わっていく流れが見事。ジェフ・ブリッジスの焦燥感あふれる演技と、ティム・ロビンスの不気味な笑みが対照的で、ラストまで張り詰めた空気が続きました。予想を裏切る結末に、本当に衝撃を受けました。(20代 女性)


何気ない日常の裏に潜む“狂気”を描いた傑作です。ラストの展開があまりに衝撃的で、思わず「まさか!」と声が出てしまいました。マイケルの疑いが正しかったにも関わらず、彼が世間からは逆に加害者として認識されるという皮肉が効いています。現実でもありえそうな怖さがあって、観ていてゾクッとしました。90年代サスペンスの中でも群を抜いて優れていると思います。(40代 男性)


女性の視点で観ると、マイケルの疑心暗鬼が暴走していく様子が非常にリアルでした。最初は「過剰反応では?」と思ったけど、実際に隣人がテロリストだったと判明する過程が恐ろしく、誰も彼を信じてくれない展開がつらかったです。自分が彼の妻の立場だったらどうしただろうと考えさせられました。そして、あのラスト…無力感と恐怖に包まれた衝撃作です。(30代 女性)


見事なまでに練られた脚本に脱帽。隣人がテロリストという設定自体は特異ですが、そこに至るまでの流れが非常にリアルで説得力がありました。マイケルの過去のトラウマや正義感が彼自身を破滅に導く皮肉も深い。しかも、ラストでは彼が犯人に仕立て上げられ、死後も冤罪のままという後味の悪さが逆に秀逸。サスペンス好きなら見逃せない一本です。(50代 男性)


あまりにも後味が悪すぎる!でも、それがこの映画のすごさ。途中までは主人公がただの妄想狂に見えるけど、実はすべて正しかったというどんでん返し。そして、それを利用するテロリストの巧妙さが本当に怖いです。善意と正義を逆手に取る展開は見事で、映画としての完成度も高かったです。ラストのモノローグが静かに語る真実にゾッとしました。(20代 男性)


ジェフ・ブリッジスの演技がとても良かったです。徐々に追い詰められ、暴走していく様子がリアルで、観ている側もどんどん不安になっていく構成が巧みでした。隣人が本当に悪人だったという展開にも関わらず、最終的には彼がすべての責任を背負わされる結末には言葉を失いました。アメリカの正義やメディアの危うさを象徴しているようにも感じられました。(60代 女性)


「誰を信じるか」がどれほど怖いかを思い知らされる映画でした。隣人の穏やかな笑顔の裏に、あそこまで恐ろしい計画が潜んでいたとは…。疑うことと信じることのバランスって難しい。マイケルの主張がすべて事実だったにも関わらず、彼が犠牲者になってしまうのが辛くて仕方ありませんでした。あの結末を観てから、隣人の笑顔にも少し警戒するようになってしまいました。(30代 女性)


予備知識なしで観て、完全にやられました。途中までよくある「疑いすぎておかしくなる主人公もの」かと思っていたけど、真相がわかってくるにつれて、ただの陰謀論では済まされない怖さがありました。そしてラストのビル爆破シーン、まさかあんな形でマイケルが利用されてしまうとは…衝撃でした。緻密なサスペンスを求める人には超おすすめ。(20代 男性)

映画『隣人は静かに笑う』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『隣人は静かに笑う』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

パラノーマル・アクティビティ

この映画を一言で表すと?

日常に潜む“違和感”がじわじわと恐怖に変わる、新感覚のサスペンス・ホラー。

どんな話?

若いカップルが日常の異変を記録するためビデオカメラを設置したところ、不可解な現象が次々と起こり、やがて想像を絶する恐怖に巻き込まれていく。静かな演出がリアリティを増幅させる異色のホラーです。

ここがおすすめ!

“隣人”というよりも“身近な空間”に潜む恐怖がテーマで、『隣人は静かに笑う』と同じく「信じたいけど怖い」感覚を巧みに演出しています。じわじわと恐怖が高まる緊張感がクセになる作品です。

ザ・ゲスト

この映画を一言で表すと?

正体不明の来訪者が巻き起こす、スタイリッシュで危険なスリラー。

どんな話?

戦死した息子の元軍人の“友人”を名乗る男が現れ、家族に受け入れられるが、次第に周囲で不可解な事件が起こり始める。果たして彼は何者なのか──。謎と緊張に満ちた展開が魅力の作品。

ここがおすすめ!

『隣人は静かに笑う』と同じく、「信用できそうでできない人物」が物語の中心にいることで、不安感が途切れない。サスペンスだけでなくアクションや音楽のセンスも秀逸で、ジャンルを超えて楽しめます。

ケープ・フィアー

この映画を一言で表すと?

家族を脅かす“法の影”が、次第に狂気へと変わっていく極限のスリラー。

どんな話?

刑務所から出所した男が、かつての弁護士とその家族に復讐するため、巧妙に近づきながら心理的な圧力をかけていく。じわじわと追い詰められる恐怖と、家族の崩壊が描かれる濃密なサスペンス。

ここがおすすめ!

『隣人は静かに笑う』同様、穏やかな日常が“外部の脅威”によって崩れていく過程がスリリング。ロバート・デ・ニーロの狂気的な演技が圧巻で、観る者の神経を削り取るような作品です。

テナント/恐怖を借りた男

この映画を一言で表すと?

「他人の視線」が精神を侵していく、不穏と不条理の心理スリラー。

どんな話?

アパートに越してきた男が、前の住人の奇妙な行動に興味を持ち始め、次第に自分が彼女と同じ運命に向かっているのではと疑い始める。現実と妄想の境界が曖昧になっていく独特の恐怖が漂う。

ここがおすすめ!

パラノイア的な疑念が主人公を支配する展開は、『隣人は静かに笑う』のマイケルと通じるものがあります。ロマン・ポランスキー監督の緻密な演出で描かれる精神崩壊は、静かでじわじわと恐ろしいです。

あなたを抱きしめる日まで

この映画を一言で表すと?

隠された真実と失われた家族を巡る、実話に基づくヒューマン・サスペンス。

どんな話?

修道院で未婚のまま子を産んだ女性が、数十年後に息子の行方を探すため、ジャーナリストと共に真実を追い求める。社会や制度の“隠蔽”により、母子が引き裂かれた衝撃の実話です。

ここがおすすめ!

サスペンスの形は異なりますが、「信じていた世界に裏切られる恐怖」「孤独な追及」という要素は『隣人は静かに笑う』と重なります。静かで力強い感動が心を打つ、深い余韻を残す映画です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
サスペンス映画

みんなの感想・レビュー