映画『太陽の坐る場所』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「太陽の坐る場所」のネタバレあらすじ結末と感想

太陽の坐る場所の概要:高校時代、太陽のような少女と影のような少女が出会う。ある時を境に2人の立場が逆転。10年後、大人になった2人はそれぞれに活躍していたが、10代の頃の複雑な思いを抱え蟠りができていた。少女から大人になった女性の繊細な心を丁寧に描いた作品。

太陽の坐る場所の作品情報

太陽の坐る場所

製作年:2014年
上映時間:102分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:矢崎仁司
キャスト:水川あさみ、木村文乃、三浦貴大、森カンナ etc

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太陽の坐る場所の登場人物(キャスト)

高間響子(大人:氷川あさみ / 高校時代:古泉葵)
現在は地元のテレビ局にて、お天気お姉さんとラジオのパーソナリティーをしている。高校時代、自分は太陽なのだと驕っていたが、失恋したことで自分の浅はかさを知る。
鈴原今日子(大人:木村文乃 / 高校時代:吉田まどか)
現在は女優キョウコとして映画の主演を務めるほど、人気を博している。淡々としており、無表情でいることが多い。高校時代、響子からリンというあだ名をつけられ、控え目で清楚な女の子だった。
島津謙太(大人:三浦貴大 / 高校時代:大石悠馬)
現在は消費者金融に勤務。人当たりが良く、気の好い青年。同窓会の幹事をしており、高校時代から由希に思いを寄せている。
水上由希(大人:森カンナ / 高校時代:山谷花純)
現在は有名ブランドのデザイナー。誰かに取り入って権利を得るという姑息な性格。気性が激しく、態度をあからさまに変える。高校時代、響子からいじめの対象にされたと勘違いし、恨みを抱いている。

太陽の坐る場所のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『太陽の坐る場所』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

太陽の坐る場所のあらすじ【起】

高校時代、頭脳明晰で誰からも好かれる高間響子は、己を太陽だと思っていた。自分は空から皆を照らす完璧な存在だと。

10年後、響子は地元テレビ局に勤務し、お天気お姉さんやラジオのパーソナリティーを務めている。そんなある日、同級生の島津謙太から同窓会の誘いがくるが、響子は気が進まず参加を断るのだった。
同じ頃、響子の同級生、鈴原今日子は女優キョウコとして、映画の主演を務めるまでに人気を博していた。彼女にもまた、島津から同窓会の連絡が入り参加を促されるも、丁重にお断りするのだった。

高校時代、響子はひっそりと過ごす今日子に声をかけ、苗字の鈴という響きがきれいだと彼女にリンというあだ名をつける。2人はすぐに親友となり、いつも一緒だった。
そんなことを思い出した響子。テレビでリンを目にして急遽、同窓会への参加を決める。

しかし、会場へ入った響子は、そこに親友の姿が無いことに気付き、密かにがっかりする。学生時代は常に自信を漲らせていた彼女は、当時とは打って変わってどこか控え目な様子。そんな彼女に水上由希は来て欲しくない方が来たと呟くのであった。

太陽の坐る場所のあらすじ【承】

津島は現在、消費者金融の会社で働いているが、同僚と上手く付き合えずにいる。その日の夜、由希と会った島津。彼女は同窓会にどうしてもキョウコを呼びたいらしい。だが、キヨセという人物のせいで参加できないと思っている。由希は響子に対し良い感情を抱いていないらしく、彼女のことを悪く言うのであった。

響子は高校時代、キヨセという男子生徒に恋をしていた。彼は爽やかなイケメンで、女子生徒にも人気があったが、彼は響子のものだという暗黙の了解があった。キヨセもまた彼女に対しては、好意を寄せているように見えた。

由希は響子に取り入りたいあまり、かつての親友がキヨセに近付いていると告げ口をしてしまう。その子はどこかおどおどした気弱な女子生徒で、特別な感情があってキヨセに近づいたわけではなかった。それなのに、響子は由希と共謀して、その子を体育館倉庫へと閉じ込めてしまう。
翌朝、そのことに気付いたリンは、閉じ込められた女子生徒を救助したが、その子は学校にい続けることができなくなり、転校してしまうのだった。

太陽の坐る場所のあらすじ【転】

東京のテレビ局にスカウトされていた響子だったが、彼女は地元で生きなければならないと決めているため、東京行きの話を断る。

その頃、島津の会社を訪れていたリン。彼から同窓会に響子が来たという話を聞く。帰り際、島津は彼女に同窓会に来ない理由を聞いてみた。すると、リンはキヨセのことを気にしているわけではないと言う。彼は現在、アフリカで研究職に就いているらしい。リンは時々、キヨセと連絡を取っているようだった。そして、同窓会については会って話してみたい人はいるが、特別に思う人はいないと言うのであった。

高校時代、島津は由希に好意を寄せていた。由希はキヨセの親友と付き合っていたが、島津はその親友から彼女の手作り弁当を買って食べている。すると、親友は恋人であるにも関わらず、由希を抱きたいなら金を払えと金額を提示してきたのだった。

現在に至っても、島津は密かに由希を思っている。だが、彼女にとって彼は恋愛の対象外らしい。2人は夏にも同窓会を開こうとしており、リンも夏ならスケジュールを調整すると言ってくれた。そのことを報告した島津だったが、由希に別の男から連絡が入り、帰ったばかりだというのにまた出かけると言う。彼女は誰かに取り入って権利を得る根っからの悪女なのだ。それでも、島津は彼女のことを嫌いにはなれないのだった。

実家へ帰省していた由希は、テレビで響子がリンとの思い出を語っているのを目撃。彼女はそこでいい案を思いつき、笑いが止まらなくなった。そして、島津から聞いたリンのスマホへ電話するも、相手はすげなく電話を切ってしまう。彼女はどうやら由希のことを好きではないらしい。由希は高校時代にあったことで響子を恨んでおり、リンを利用して彼女に一泡吹かせたいと考えたが、どうにも計画は上手く進まないのであった。

太陽の坐る場所の結末・ラスト(ネタバレ)

高校時代、日食があった日。島津は日食用のサングラスを取りに教室へ戻ったが、そこへ響子とリンがやって来る。響子はリンに今日子という名前を返すと言う。そして、彼女とキヨセが付き合っているのではないかと疑ったが、リンはそれを否定。彼女は響子がキヨセと付き合ったら、残された自分はどうなるのかと問うのだった。

日食が終わり、制服へ着替えようとした由希は、自分のスカートが消えていることに気付く。恐らく、由希のスカートを隠したのは響子だが、彼女は何事もなかったかのように声をかけてくる。由希は次の標的は自分になったのだと察し、学校から早退してしまうのだった。

新店への栄転により、同窓会の幹事ができなくなった島津は、響子へと連絡を入れ幹事を頼むことにした。夏の同窓会にはリンも出席する予定である。学生時代の蟠りを解くには、それしかないと思ったのだ。

当時、キヨセと共に河原へ来た響子は、彼からリンが好きだと言われてしまう。彼は響子が意地になって、自分を好きだと勘違いしているのだと指摘。このことで、全てを失ったと思った響子は、リンに自分を体育館倉庫へ閉じ込めるよう頼んだ。それは、日本神話のアマテラスが岩戸隠れをした時と似ており、太陽は閉じ込められても明るく照らすのだと信じて疑わなかった。だが、リンは箒でドアを固めることなく、響子が体育館倉庫へ自ら入ったのを見て去ってしまう。響子はこの時、誰もいない体育館に出て自分の浅はかさを、身を持って知ったのだった。

高校時代の響子が太陽だとするならば、もう1人の今日子は影だった。だが、体育館倉庫に閉じ込もったあの日、2人の立場は逆転したのである。そうして、10年後。母校の体育館倉庫へやって来た2人のキョウコは、互いの位置について話し合う。今や今日子は太陽となり、響子は影だった。

響子はあの時、失恋をきっかけに自らの心を岩戸へ隠してしまったのだ。扉など元からないのに、あると思い込んでいるだけ。今日子は響子にキヨセからの絵葉書を渡し、本気なら連絡をするよう伝える。そうして、扉など初めからなかったのだと告げるのだった。

太陽の坐る場所の感想・評価・レビュー

高校時代と10年後の現在をいったりきたりする構成で、どちらのシーンでも根底に重苦しい空気が漂っている。その理由について終盤で明らかになるのだが、若さ故の驕りで凝り固まった響子は傲慢で我儘に見える。対して、リンはしっかりと自分という芯を持ち、響子から本名で呼ばれた瞬間、頭角を現すのである。

そして、2人にとって決定的な瞬間が訪れ、立場が逆転。10代の少女から10年後の大人の女性の繊細な心を、丁寧に描いている。印象的だったのは、最後に今日子が扉など初めからなかったと呟くシーン。この一言で、10年間の重苦しさを昇華させたように思う。(MIHOシネマ編集部)

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