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映画『俳優は俳優だ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『俳優は俳優だ』の概要:一流俳優を目指し日夜、舞台に立っていた無名俳優。彼は映画の端役を演じたことでその高い演技力から一躍、注目を浴びるようになる。一気にスターダムへと上り詰めた俳優の成功と挫折を描いた作品。

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映画『俳優は俳優だ』の作品情報

俳優は俳優だ

製作年:2013年
上映時間:98分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:シン・ヨンシク
キャスト:イ・ジュン、ヤン・ドングン、ソ・ヨンヒ、マ・ドンソク etc

映画『俳優は俳優だ』の登場人物(キャスト)

オ・ヨン(イ・ジュン)
一流俳優を目指す青年。役に入り込み演じるタイプ。誰にも媚びず、実力だけでのし上がりたいと思っていたが、人気を得た後は一変し遊び人になってしまう。演技の才能はある。
オ・ヨニ(ソ・ヨンヒ)
スキャンダルで失脚した実力派女優。ヨンの才能を逸早く見出し、アドバイスをする。失脚した後は舞台を中心に俳優を続けている。
ウグン(カン・シニョ)
元ボクサーでヨンの友人。マネージャー兼、用心棒としてヨンに雇われる。業界のことを良く知らないため、ヨンを諫めようとするが、強く言えずにいる。誠実な人物。

映画『俳優は俳優だ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『俳優は俳優だ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『俳優は俳優だ』のあらすじ【起】

一流の俳優を目指し、ひたすら役に入り込んで演じる無名俳優のオ・ヨン。彼の演技は粗削りで役に入り込むあまり、相手役の迷惑を考えられない。そのせいで、舞台でも彼についていけず、何人も降板してしまう。

そんなある日、舞台の相手役として実力派女優オ・ヨニがやって来る。彼女は今回の舞台に女優生命をかけていたが、ヨンのせいで台無しになってしまう。ヨニは彼に自分のことしか考えずに演技しているから、他のセリフが聞こえないのだと叱りつける。ヨンは舞台を台無しにしてしまったことを反省し、真摯に謝罪。すると、彼女は仕方なく許してくれるのであった。

そんなヨンに才能を見出した芸能事務所社長。スカウトしようと声をかけたが、ヨンは社長に対して生意気な態度をとる。だが、社長はその生意気ささえ、気に入ったと言うのであった。舞台終了後、社長の元を訪れたヨン。有名俳優主演の映画にて端役をもらうのであった。

主演の相手役として出演したヨンだったが、ここでも役にのめり込み脚本を無視するような行動を取って叱られる。その上、主演は傲慢にも監督の指示を聞かず、自分のいいように演出。そんな彼の自分勝手な行動に、監督始め撮影クルーでさえも嫌気が差しているのだった。

撮影終了後、社長に連れられてスポンサーとなる女社長の元を訪ねる。すると、女社長は誰にも媚びず高いプライドを持つヨンを気に入り、投資してくれる。そんな話など、ヨンにとってはどうでもいいことであったが、俳優として自分が演じたい役をものにするには、まず名前を売らなければならない。有名俳優になるには後ろ盾がなければならないし、売れる努力もしなければならない。社長に説得されたヨンは、彼の言う通りにすることにした。

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映画『俳優は俳優だ』のあらすじ【承】

しばらく後、映画が初日を迎える。端役ながら素晴らしい演技を見せたヨンは、これを機に一躍人気を得る。主演よりも脇役が光っていたと評された映画は、主演を酷評する形となり、腹を立てた彼は観客へ暴行してしまうのだった。
以降、ヨンは一夜にして有名俳優の世界へ。大勢のファンに囲まれ、傅かれてサインを求められる毎日を送る。そして、共演した女優との一夜を経て、女優も大したことないと呟いた。

17年振りの監督作品に出演することになったが、ヨンはセリフの言い回しにいまいち馴染めず社長に弱音を吐く。社長は今後のためになる出演であるため、我慢しろと言う。その日の夜は次回作にヨンと共演させる女優の相談に参加させられる。ヨンは大本である代表から、頑張れと言葉をもらうのだった。

そんなある日、CMの撮影に来ていたヨンだったが、社長のやり方に異議を申し立てる。彼は製作側に対し常に強気で、ヨンを王様のように扱う。そのせいで、業界ではヨンの悪い噂が絶えなかった。お前のためだと言いながら、悪い噂が流れるのを黙って見ていろと言うのである。ヨンと社長は意見の相違から対立し、喧嘩別れしてしまう。

以来、ヨンは社長の言うことを一切、聞かなくなり、元ボクサーの友人ウグンをマネージャーとして迎える。出演作は人気を得てヨンの株は上がる一方だったが、そんな時、とうとう社長が直々にヨンの元へやって来る。彼が大作映画の契約を勝手に決め、出演を強要しようとしてきたため、ヨンはウグンに命令して社長を追い出してしまうのだった。

映画『俳優は俳優だ』のあらすじ【転】

人気を得るごとに傲慢となり、仕事も選ぶようになったヨン。社長を追い返した後にふと、ヨニのことを思い出しかつて通っていた小劇場で舞台を観劇。ヨニはまだ、その舞台の演劇に出演中だった。演劇を観終わったヨンの前に社長が再び姿を現す。奴と縁を切るには、大作へ出るしかないと覚悟を決めたヨン。交渉した後、この出演で最後にすると納得させた。

大作の主演として撮影に臨んだヨンだったが、ヒロイン役が代表の女だった。恋人役として感情移入できずその上、女優の演技が気になって仕方ない。撮影は一向に進まず、とうとうヨンは監督を無視して自分でカットを言うようになる。しかも、その女優には貞操観念というものがないのか、1回寝たらいじめないでと言い始めるのだ。
とにかく、やろうとしつこく誘われたヨン。誰とでも寝るアバズレと蔑みながら、代表の女と体を重ねてしまう。

その後も数々の女優と体を重ねるヨンだったが、呆れ果てたウグンに匙を投げられる。酔っては女を抱き、撮影では偉ぶって監督の言うことを聞かない。ヨンはただの映画俳優にも関わらず、権威を振りかざす最低な男に成り下がっていた。

そんなある日、レストランのオーナーをやっている男と仲良くなったヨン。彼は事務所社長の兄貴分らしく、とても堅気と言える雰囲気ではない。オーナーは好意的であったが、笑いながら人を殴る恐ろしい男だった。そこへ、ウグンがやって来てヨンに帰ろうと言うが、オーナーが簡単に許すはずもなく。奴は何かの書類に判子を押せと突然、強要。何の書類なのか説明もなく、とにかく判子を押せと言う。ウグンはヨンを守るために一切、引くこともなく身体を張るのだった。

映画『俳優は俳優だ』の結末・ラスト(ネタバレ)

無事に帰還したが、その後もヨンの態度は相変わらずで、新人のセリフがため口で気に入らないなどと文句を言う。更に主演であることを笠に着て、新人の役を別の俳優に変えろとまで言い出すのだった。そんな彼の態度を諫めるウグンだったが、ヨンは言うことを聞かず。

自分の態度を改めることもなく、行動も変えない彼は代表の女との関係も続けていたが、帰宅途中で女ともども代表に捕縛され、酷く痛めつけられてしまう。しかも、代表はヨンの前に1人の女子高生を連れて来て、秘蔵っ子だと紹介。以前、帰りたがっていた彼女をヨンが無理矢理に抱こうとした女の子だった。そしてこれ以上、勝手な真似をするなら殺すと脅されたヨン。

更に女優の卵である女子高生が、SNSでヨンに性的暴行を受けたと明かしたことで、最悪なスキャンダルとして報道される。たちまち、ヨンの人気は急降下。すると、一気に仕事がなくなってしまい、焦った彼は方々に連絡を入れて助けを求めた。しかし、スキャンダルのせいでヨンの時代は過ぎ去り、彼を助ける者など誰1人としていなかった。

失意に暮れ落ちぶれてしまったヨンは、ヨニのことを思い出し彼女へと会いに向かう。突然の出現に驚いたヨニだったが、始めのうちは彼を拒絶。だが、ヨンは下積み時代に演じていた舞台のセリフを口にし、即興で演技。すると、ヨニも察して彼の演技に応える。
2人は街中で叫んだり泣いたりと即興劇を展開。元々才能があったヨン。下積み当時、粗削りの演技しかできなかったが、今は違う。彼は洗練された演技を見せ、ヨニへと助けを求めるのであった。

しばらく後、ヨンはウグンと共に初心へと戻って俳優業を再開。毛嫌いしていた新人との共演だったが、驕った態度は鳴りを潜め演技に命を捧げると笑う。そうして、彼は張り切って監督の要望に応えるのであった。

映画『俳優は俳優だ』の感想・評価・レビュー

一流の俳優を目指していた無名俳優は、役に入れ込んで演技をするタイプで自分の演技のことしか考えていない。独りよがりの演技は他の俳優にとっては迷惑なものでしかないが、彼には才能があり演技力は高い。スカウトされた後は一気にスターダムへ上り詰めるが、自分を見失ってしまう。誰もが彼を王様のように扱い、傅くのだから過信して傲慢になるのは、仕方がないことだと思う。

いつそれに気付くのかが問題で、人気が出てすぐに諫める人がいたら、状況はもっと違っていたに違いない。残念ながら彼を導く者がいなかったため、俳優は突き進めるところまで進み、転落してしまう。よくある話というか、当然の流れというか。それでも初心に戻って、俳優業を続ける彼は今度こそ本物になるだろうと思う。(MIHOシネマ編集部)

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