映画『理想の出産』の概要:バルバラはある日、レンタルビデオ店で働いているニコラと出会い、情熱的な恋に落ちる。愛し合っている二人は、子供を作ることを決める。幸せな未来を創造する二人だったが、つわりや周りとの疎外感、お金の問題など過酷な現実が二人を待っていた。
映画『理想の出産』の作品情報
上映時間:107分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:レミ・ブザンソン
キャスト:ルイーズ・ブルゴワン、ピオ・マルマイ、ジョジアーヌ・バラスコ、ティエリー・フレモン etc
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映画『理想の出産』の登場人物(キャスト)
- バルバラ(ルイーズ・ブルゴワン)
- 大学院生。もう少しで助教授の推薦がもらえそうな時に妊娠が発覚する。そして、妊娠によって生まれるホルモンの変化や赤ちゃんの存在に、振り回されることになる。
- ニコラ(ピオ・マルマイ)
- 元はレンタルビデオの店員だが、バルバラが妊娠し父親になった時、転職を行うなど真面目で心優しき青年。
- クレール(ジョジアーヌ・バラスコ)
- バルバラの母親。破天荒な性格だが、若いバルバラの妊娠を心配し見守る優しい一面もある。
- トニ(ティエリー・フレモン)
- ニコラの友人。
映画『理想の出産』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『理想の出産』のあらすじ【起】
バルバラの始まりの記憶は、雪の日の出会いからだった。
レンタルビデオ店に勤めるニコラの事が気になったバルバラは、「花様年華」「誘う女」など過激なタイトルの映画を借りる。他人に言われて初めて誘われていることに気づいたニコラは、映画のタイトルでバルバラとの会話を試みる。しかし、なかなか誘いに応じてくれないバルバラにやきもきしていたが、徐々に二人はその会話を楽しむようになっていた。
ビデオタイトルでの会話を楽しんだ二人は、カフェでデートをし夜の街並みをバイクで走り、キスをする仲になり、恋人としての甘いひと時を楽しんでいた。そんな中、突然ニコラから「赤ちゃんを作ろう」と言われバルバラはイエスと答えてしまう
妊娠検査薬が陽性になり、二人には幸せな毎日が待っているはずだった。だが、バルバラを待ち受けていたのは、ひどいつわりと食事制限、博士論文の締め切りだった。また、母親にはまだ若く経済的な自立をしていないのにと責められ喧嘩になってしまう。
子供がお腹にいるために、生活が変わり、感情が自然と動くことに恐怖や不安を抱いてしまうバルバラだったが、エコーで聴く赤ちゃんの心臓の音を聞くと幸せも感じることができた。しかし、ニコラはバルバラの不安定な変化も適当に受け流してしまうのだった。
映画『理想の出産』のあらすじ【承】
妊娠5か月目になると体調が良くなり、赤ちゃんが動くのを感じられた。しかし、ニコラが触ると動くのをやめてしまうので、お腹をつねに触って生活するようになる。ある晩二人で触るとやっと動いてくれ、ニコラにも赤ちゃんの動きが感じられるようになる。
お腹が大きくなるにつれ、友人たちと会っていても喫煙者と妊婦では疎外感が生まれてくる。その淋しさを埋めるように、出産クラスを抜け出したバルバラは、カフェやゲームセンターで怠惰に過ごし、生まれてくることを一人待ち続けるのであった。
陣痛が起こりいざ出産が始めるとき、バルバラは、いろんな体形をしながら痛みをやり過ごそうとし、傍に居るニコラは懸命にそれをサポートする。出産クラスに出ていなかったバルバラは道具の使い方がわからなかったが、陣痛とひどいけいれん、吐き気に耐え怒鳴りながらも無事に出産を行う。
出産後も内側を切り取り、糸と針で縫われる過酷な現実が待っていた。しかし、この痛みすらも幸せの前にきっと忘れてしまうのだと確信していた。
始めはぎこちないながらも、赤ちゃんを抱きおっぱいをあげるバルバラ。しかし、退院する日になって突然不安に襲われ、泣き出してしまう。それを見た看護婦がなるようになるからと励まし、彼女は赤ちゃんと退院することになる。
映画『理想の出産』のあらすじ【転】
赤ちゃんとの生活は、常に赤ちゃんの泣き声との戦いだった。朝から夜中まで常に泣通しで、バルバラは寝不足だった。テレビを見ていると、子供の殺し方について話しているように聞こえるまで追い詰められていた。しかし、赤ちゃんの笑顔を見ると幸せで、ニコラも一生懸命世話をしてくれるが、授乳や夜中起きるのに疲れたバルバラはイライラしてしまう。毎日、その繰り返しだった。
尿漏れもあり、服装にも気を使えず、SEXもなくなっていた。そしてついに、二人は喧嘩してしまう。日曜日の朝、冷蔵庫の修理を頼んでいた為に起こされたニコラが普段仕事をしているのだからゆっくりしたいと怒り、いつも同じことの繰り返しで大変な思いをしているとバルバラも言い返すが、ふと我に返った二人はこのままではいけないと思い直す。
バルバラを助けるため姑が家へとやってくるのだが、バルバラのやることにいちいち文句をつけてくる。ニコラは実の母の肩を持つのだが、その姿にマザコンと言い放ち姑に家を出て行ってもらうことになる。
久しぶりにニコラとSEXをしても、感じることが出来ず気まずい思いをしただけで終わってしまう。治療の為に医者や看護婦たちによって体を機械的に触られたこと、そして、赤ちゃんの通り道になったことで、うまく感じることが出来なくなっていた。
映画『理想の出産』の結末・ラスト(ネタバレ)
バルバラの中心は娘のレアになっていったが、それと相反するようにニコラとの距離が生まれていった。
体のセラピーを受けている中で、会陰を褒められたバルバラは、出産以降初めて体を褒められたことに泣いてしまう。そんな姿に友達と遊びに行くことを勧められるが、羽目を外してお酒を飲みすぎてしまい、次の日の夜まで寝てしまう。ニコラがレアの世話をしてくれていて、バルバラの母を呼んでくれていた。
頑張りすぎだと言われたバルバラは、夫婦の関係を修復するためにも旅行に出かけることにした。久しぶりにニコラとの情事に成功する。
しかし、そんな楽しいひと時も一瞬で、旅行から帰った二人はすれ違いの生活を始める。バルバラの論文があまり良くなく、助教授の推薦ももらえそうにない。ニコラは仕事ばかりで、バルバラは浮気を疑うようになる。そしてクリスマスの日、二人は決定的な喧嘩をし、ニコラとレアを残し実家に戻ることにする。バルバラの両親も離婚しているのだが、疎遠だった父親に娘とのビデオを送る。父親から来たメールにはバルバラが子供だった頃の写真が添付されていた
夜の街に繰り出しても、自身の体は母乳が染み出て母の体になっていた。悩みきったバルバラは「オメデタイ出来事」と言う小説を書きあげ、ニコラとレアに会うことにした。お互いに愛し合っていることを感じた二人は、雪の降る日にカフェで話し合うことになった。
映画『理想の出産』の感想・評価・レビュー
妊娠、出産、子育てのリアルなストーリーが描かれており、胸が痛いほど共感できた。妊娠が発覚し、出産や子育てへの理想を想像すると共に、かなり楽観視してしまうバルバラの気持ちや、いざ出産となった時の恐怖感なども現実的であった。愛するニコラとの間に出来た心の距離感や、体の関係がなくなってしまい、お互いにやきもきした状態が続いてしまう場面や、娘のレア中心の生活になっていく場面なども理解できた。初めての子育てで苦労していくバルバラとニコラだったが、愛し合っている二人が今後について話し合う場面にほっと安心し、これから出産を経験する人達に、ぜひ見て欲しいとおすすめしたい映画であった。(女性 20代)
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