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映画『リズと青い鳥』のネタバレあらすじ結末

この記事では、映画『リズと青い鳥』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、映画『リズと青い鳥』を見た人におすすめの映画5選フルで無料視聴する方法についても紹介しています。

映画『リズと青い鳥』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2018年
上映時間 90分
ジャンル アニメ
青春
音楽
監督 山田尚子
キャスト 種崎敦美
東山奈央
本田望結
藤村鼓乃美
製作国 日本

映画『リズと青い鳥』の登場人物(キャスト)

鎧塚みぞれ(種崎敦美)
北宇治高校に通う高校3年生。吹奏楽部でオーボエを担当している。無口で大人しい性格。中学のとき吹奏楽部に誘ってくれた希美を、誰よりも慕っている。希美が音大を受験すると言ったのがきっかけで、自身も音大を目指すようになる。
傘木希美(東山奈央)
北宇治高校吹奏楽部でフルートを担当している。みぞれとは中学からの同級生。天真爛漫な性格で、誰からも好かれる人気者。音大受験を志していたが、みぞれとの実力差を知り諦める。
吉川優子(山岡ゆり)
みぞれと希美の同級生で、吹奏楽部の部長を務めている。担当楽器はトランペット。責任感が強く、部長として頑張りすぎてしまうところがある。希美を理由にすべてを決めるみぞれのことを心配している。
中川夏紀(藤村鼓乃美)
みぞれと希美の同級生。吹奏楽部の副部長で、担当楽器はユーフォニアム。優子と仲が良いが、一見すると喧嘩のようなやり取りが多い。自分を追い込みがちな優子を気にかけたり、無口なみぞれのフォローをしたりと面倒見の良い性格。みぞれとのことで悩む希美の相談にも乗った。
剣崎梨々花(杉浦しおり)
オーボエ担当の北宇治高校1年生。先輩のみぞれと仲良くなりたいと思っていて、何度も遊びに誘うが断られてばかりだった。そのため、みぞれの方からプールに誘ってくれたときはとても喜んだ。
滝昇(櫻井孝宏)
北宇治高校吹奏楽部の顧問。普段は穏やかだが、演奏に対する指導は厳しい。ソロパートの掛け合いがうまくいかないみぞれと希美に、もっとお互いの音を聞くようにアドバイスする。
新山聡美(桑島法子)
コンクール前などに、臨時で木管パートの指導に来てくれる先生。みぞれのオーボエの腕を評価していて、音大の受験を勧める。

映画『リズと青い鳥』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『リズと青い鳥』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『リズと青い鳥』のあらすじ【起】

鎧塚みぞれと傘木希美は、北宇治高校吹奏楽部に所属する3年生。みぞれはオーボエ、希美はフルートを担当している。中学のとき希美に誘われて、みぞれも楽器を始めた。いつもひとりぼっちだった自分に声をかけてくれて、友達になってくれた希美は、それ以来みぞれにとって特別な存在だった。

日曜日の朝、少し早く校門に着いて、みぞれは希美の到着を待つ。見ていなくても、足音で希美が来るのがわかる。校門で希美と合流し、吹奏楽部の部室へ向かう。みぞれはいつも希美の後ろを歩く。そして、前を行く希美のポニーテールや、スカートが揺れるのを眺めるのが好きだった。

みぞれたちは高校最後のコンクールを控えており、自由曲は「リズと青い鳥」に決まっていた。
希美は、この曲に決まったことをとても喜んでいた。小さい頃にも読んだことがあるという「リズと青い鳥」の絵本を取り出して、みぞれに見せる。ずっとひとりぼっちだったリズのもとに、ある日青い髪の少女が現れる。2人は仲良くなって一緒に暮らすようになるが、少女の正体は青い鳥で、やがて別れが訪れる。ちょっと私たちみたいだと、希美は無邪気に笑顔を見せた。

第3楽章の冒頭には、オーボエとフルートが掛け合うソロパートがある。試しに2人で吹いてみると、希美は早く本番で演奏したいと顔を輝かせた。コンクールが終われば、希美とこれまでのように一緒にはいられなくなる。それを恐れているみぞれは、本番なんて来なくていい、と呟くのだった。

映画『リズと青い鳥』のあらすじ【承】

部活の休憩時間、みぞれは希美から借りた「リズと青い鳥」の絵本を読んでいた。希美たちフルートのメンバーは、いつも賑やかに話をしている。最後に全体で合奏をして、部長の優子からコンクールへの意気込みが伝えられ、その日の練習は終わった。

後輩たちとファミレスに行くという希美に絵本を返し、みぞれは1人図書室へ向かった。文庫版の「リズと青い鳥」を見つけて借りると、夢中で読みふけった。少女は青い鳥なのだから、いつかは空へ帰さなければならない。そうわかっていながらもずっと側にいてほしいと願うリズに、みぞれは希美に対する自分自身を重ねていた。

翌朝、教室へ向かう途中、みぞれと希美は後輩たちが「大好きのハグ」をしているのを見かける。相手を抱き締めながら、大好きだと思っているところを挙げていくのだ。2人の中学時代にも流行ったもので、希美は懐かしむが、みぞれは当時も遠巻きに見ているだけでやってみたことはなかった。

コンクールの参加者とソロの担当者を決めるオーディションが迫ってきていて、部活では皆がますます練習に精を出していた。絶対にソロを吹きたいという強い気持ちを胸に、希美も練習に励んだ。一方のみぞれは、生物室の水槽にいるふぐを気に入り、放課後の部活の時間にはよくそこを訪れていた。

そんなある日、みぞれは新山先生から音大の受験を勧められる。コンクール前などに臨時で木管パートを指導してくれている先生で、みぞれの実力を評価しているのだった。みぞれが先生に渡されたパンフレットを見た希美は少し顔を曇らせ、ここを受けると唐突に言い出した。みぞれは、希美が受けるなら私も、と目を輝かせた。

季節はすっかり夏になっていた。みぞれと希美は、地元のお祭りやプールに遊びに行ってはいたものの、あれ以来進路の話はしていなかった。プールに誘ったとき、初めてみぞれが他の子も誘っていい?と後輩の梨々花たちの名前を挙げたことも、希美には気がかりだった。

映画『リズと青い鳥』のあらすじ【転】

オーディションも終わり、みぞれと希美は第3楽章のソロパートを担当することが正式に決まった。コンクールへ向けて本格的な合奏練習が始まっていたが、2人の掛け合いはあまりうまくいっていなかった。顧問の滝先生からは、もっとお互いの音を聞くようにと注意されていた。

ソロパートの掛け合いは、リズと青い鳥の別れを表現している。青い鳥を愛しているからこそ、彼女を空へ帰すことをリズが決断する場面。1年生のとき、希美はみぞれに何も言わないまま一度吹奏楽部を辞めていて、今でもみぞれはそれを気にしていた。今度はいついなくなってしまうかわからない、自分にとっての青い鳥である希美をずっと閉じ込めておきたい。みぞれは、ソロが噛み合わない理由を自分のその気持ちのせいだと感じていた。

いよいよコンクールが近づいてきて、新山先生も合奏練習に参加するようになった。希美は、音大を受けようと思っていることを新山先生に伝えた。先生は応援してくれたものの、みぞれにしたようにパンフレットを渡してはくれなかった。

練習の合間、新山先生がみぞれにアドバイスしている様子を、希美は嫉妬が入り混じる面持ちで見ていた。ふと目が合い、みぞれは嬉しそうに手を振ったが、希美は振り返さずに目をそらしてしまった。

同級生の優子と夏紀は、みぞれと希美の間にこれまでとは違う空気を感じていて、ずっと心配していた。大丈夫なのかと希美に尋ねても、曖昧な返事しか返ってこない。そして希美は、音大を諦めて普通大学に行こうと考えていると2人に打ち明ける。それを聞いて、みぞれを振り回すなと優子は怒る。近くにいるからといって何でも言えるわけではない、と夏紀が庇い、希美は寂しそうに頷いた。

その頃、みぞれは生物室でソロパートのことを新山先生に相談していた。好きな人を遠ざけるリズの気持ちが自分にはわからない。だからソロの掛け合いもうまくいかないのだと言うみぞれに、もし鎧塚さんが青い鳥だったら?と先生は問いかける。

青い鳥がリズとの別れを受け入れた理由。それはみぞれにとって、とても共感できるものだった。どんなに離れるのが悲しくても、リズが望んだことだから青い鳥は飛び立つしかない。リズの幸せを願うのが、青い鳥の愛のあり方だから。

今まで、みぞれはリズに自分を重ねようとしていた。みぞれも希美も、リズがみぞれで、青い鳥が希美だと思っていた。でも今は、逆なのだと2人は気が付いたのだった。

映画『リズと青い鳥』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌日の合奏練習。みぞれは、まず第3楽章を通しでやりたいと申し出る。青い鳥の気持ちを乗せて奏でるみぞれのソロは、昨日までとは明らかに違っていた。他の部員たちが息を呑んだり、泣き出したりするほど見事だった。希美も演奏をしながら、途中涙をこらえきれなかった。

合奏が終わり、皆が口々にみぞれを褒める中、希美は一人生物室にいた。その姿を見つけ、みぞれも部室を出て希美のもとへ向かった。みぞれとの実力の差を思い知らされた希美は、自分を卑下し、みぞれはすごいと言う。そんな希美を遮り、みぞれは少しずつ自分の思っていることを話し出した。

希美がいつも何も言わずに決めてしまうのを勝手だと思っていたこと、希美が声をかけてくれなければ自分には楽器も何もなかったということ、希美といられれば何でもいいということ、希美は自分にとって特別なのだということ。そこまで言ってくれる理由がわからないと困惑する希美に、みぞれは「大好きのハグ」をする。希美の好きなところを挙げていくと、みぞれのオーボエが好き、と希美は応えた。

少しの間があり、希美は突然笑い出した。そして、何度もありがとうと言ってみぞれから離れ、生物室を出て行く。1人で廊下を歩きながら、希美はみぞれに初めて話しかけたときのことを思い出していた。それから、何かを吹っ切るように一つ息を吐いた。

翌日、返却した「リズと青い鳥」をもう一度借りようと、みぞれは図書室に来ていた。前回は返却日を1ヶ月以上過ぎていたみぞれに、図書委員は今度こそ期限を守るよう釘を刺す。その剣幕にみぞれが押されていると、希美が現れ、大学受験の問題集を図書委員に差し出した。みぞれと目が合うと、希美はにっこり笑った。

2人は歩き出すが、行き先は一緒ではない。希美はそのまま図書室で勉強をし、みぞれは部室でオーボエの練習をする。みぞれが第3楽章の楽譜を開くと、そこには青い鳥の絵と共に「はばたけ!」という希美からのメッセージが書かれていた。

帰りにどこかへ寄ろうと決めていた2人は、校門で待ち合わせをする。お互いに食べたいものを挙げながら、一緒に歩き出す。途中、希美は立ち止まり、みぞれのソロを完璧に支えることを約束する。みぞれも、これからもオーボエを続けていくという決意を伝えた。2人はまた歩き始め、「本番、頑張ろう」と同時に口に出す。しばらくして、それまでは前を歩くだけだった希美が、ふいにみぞれを振り返った。みぞれは目を見開き、嬉しそうな表情を浮かべた。

映画『リズと青い鳥』を見た人におすすめの映画5選!無料視聴する方法も!

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『リズと青い鳥』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。それぞれの映画をフルで無料視聴する方法も載せています。

響け!ユーフォニアム シリーズ

この映画を一言で表すと?

「音楽を通じて成長していく、青春と葛藤の物語」

どんな話?

高校の吹奏楽部に入部した久美子は、個性的な仲間たちと共に音楽と向き合う日々を送ります。しかし、それぞれの夢や思いが交錯し、友情や恋愛、競争心など複雑な感情が渦巻く部活生活に立ち向かっていきます。青春の喜びと苦しみを描く感動のストーリーです。

ここがおすすめ!

繊細なキャラクター描写と美しい音楽が魅力です。特に楽器演奏シーンのリアルな動きや、各キャラクターの内面描写は『リズと青い鳥』のファンに刺さるはずです。夢に向かって奮闘する青春の日々が心に響き、音楽が持つ力を改めて感じられる作品です。

マイ・フェイバリット・ガール

この映画を一言で表すと?

「静かな日常に溶け込む、友情と成長のドラマ」

どんな話?

地方都市に暮らす女子高生の夏希は、日々の生活に退屈を感じながらも、心に小さな希望を抱いています。友人や家族との交流の中で、何気ない出来事が夏希の心を少しずつ変えていきます。夢と現実の狭間で揺れる少女の心情を静かに描いた物語です。

ここがおすすめ!

自然なセリフ回しや日常風景がリアルで、淡々とした描写が心に沁みます。キャラクターたちの些細な表情や仕草が丁寧に描かれ、青春期特有の繊細な感情を映し出しています。『リズと青い鳥』が好きな人には、共感できる青春の余韻を楽しめる作品です。

言の葉の庭

この映画を一言で表すと?

「雨の日だけの出会いが生む、儚くも美しい物語」

どんな話?

靴職人を目指す高校生・孝雄は、雨の日の庭園で謎めいた女性・雪野と出会います。二人は少しずつ心を通わせていきますが、季節が変わるにつれて関係にも変化が訪れます。雨音と共に描かれる、静かで切ない出会いと別れの物語です。

ここがおすすめ!

新海誠監督ならではの圧倒的な映像美と繊細な心理描写が心を打ちます。特に雨の描写はリアルで、作品全体が詩的な雰囲気に包まれています。静かに進行する物語の中に、キャラクターたちの複雑な感情が込められており、『リズと青い鳥』のファンにおすすめです。

映画『言の葉の庭』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
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四月は君の嘘

この映画を一言で表すと?

「音楽を通じて、再び心を開いた少年少女の青春の物語」

どんな話?

母親を亡くして以来、ピアノを弾くことができなくなった天才少年・有馬公生。そんな彼の前に、ヴァイオリニストの少女・宮園かをりが現れます。自由奔放なかをりの演奏に触発され、公生は再び音楽の世界へと足を踏み入れます。しかし、二人には切ない運命が待ち受けていました。

ここがおすすめ!

美しい音楽と心揺さぶるストーリーが見どころです。劇中に流れるクラシック音楽の数々がキャラクターたちの感情を引き立て、感動を倍増させます。音楽を通して心の成長を描く物語は、『リズと青い鳥』のような音楽と青春が絡み合う作品が好きな人におすすめです。

映画『四月は君の嘘』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
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さよならの朝に約束の花をかざろう

この映画を一言で表すと?

「時を超えて紡がれる母と子の絆の叙情詩」

どんな話?

長寿の一族「イオルフ族」の少女・マキアは、戦乱に巻き込まれ孤独となります。しかし、旅の途中で赤ん坊のエリアルと出会い、母として彼を育てることに。人間として成長するエリアルと永遠の時を生きるマキアの関係は、時の流れと共に変化していきます。

ここがおすすめ!

繊細な絵柄と壮大な音楽が物語の余韻を深め、親子愛を超えた絆が心を打ちます。時間の流れに伴う出会いと別れの切なさが丁寧に描かれており、『リズと青い鳥』のような静かな感情表現や心温まる要素を楽しみたい方にぴったりです。

映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』のネタバレ・あらすじ・考察・解説
映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』のネタバレ・あらすじ・考察・解説。物語のあらすじをネタバレありの起承転結で解説し、この映画の疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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