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映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ライク・サムワン・イン・ラブ』の結末までのストーリー
  • 『ライク・サムワン・イン・ラブ』を見た感想・レビュー
  • 『ライク・サムワン・イン・ラブ』を見た人におすすめの映画5選

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』の作品情報

ライク・サムワン・イン・ラブ

製作年:2012年
上映時間:109分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:アッバス・キアロスタミ
キャスト:奥野匡、高梨臨、加瀬亮、でんでん etc

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』の登場人物(キャスト)

渡辺タカシ(奥野匡)
社会学の大学教授をしていた老人。現在も翻訳や執筆活動を続けている。デートクラブで働く明子を指名した。ノリアキに殴られ、怪我をした明子を自宅で匿う。
鈴木明子(高梨臨)
デートクラブで働く女子大生。社会学を専攻している。恋人であるノリアキの束縛の強さや、短気なところに耐えかねている。優しく、自分を守ろうとしてくれるタカシを頼るようになる。
樋口ノリアキ(加瀬亮)
明子の恋人。短気で、頭に来ると手を出すこともある。明子に関してはとくに神経質で、どこで何をしているのかを常に気にする。自動車整備工場を経営していて、仕事の腕は良い。
明子の祖母(窪田かね子)
東京に来ていて、明子に会いたがっている。明子の携帯にこまめに連絡を入れ、留守電を残すが明子とは連絡をとれず、会うことも叶わなかった。
ヒロシ(でんでん)
明子の雇い主。タカシの教え子で、タカシのことを尊敬している。
なぎさ(森レイ子)
明子の親友で、共にデートクラブで働く。ピンク色の髪で派手な見た目をしている。ノリアキのことは頭がおかしいと思っていて、明子がノリアキをごまかすのにも協力してくれる。

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のあらすじ【起】

大学生の明子は、親友のなぎさと共にデートクラブでバイトしている。恋人のノリアキには内緒にしていて、その夜も、疑うノリアキを電話口でごまかすのに苦労していた。朝には、東京に向かっているから会いたい、という留守電がおばあちゃんから入っていて、その後も数回来ていた連絡に一度も返せていなかった。おばあちゃんは今日中に帰ってしまうため、明子は会いにいけそうもないことを気にしている。さらに、明日には授業のテストも控えていて、散々な気分になっていた。

雇い主のヒロシから、尊敬しているある人に会ってほしいと頼まれた明子。今日は無理だと断っていたが、結局はその人のもとへ向かうことになった。

タクシーの中で、おばあちゃんが入れた5件の留守電を明子は聞いていた。
耐えきれず運転手に駅のロータリーに寄ってほしいと頼み、2周してもらっておばあちゃんを探すが、その姿は見つからないのだった。

タクシーの運転手は行き先の住所をヒロシから託されていたが、なかなか見つけられず、記載の電話番号にかけても誰も出なかった。後部座席の明子はいつしか眠っていた。
近くの焼鳥屋に入り運転手が店員に尋ね、明子はようやく依頼人である渡辺タカシの家にたどり着いた。

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のあらすじ【承】

タカシの家にはいたるところに本棚があり、それぞれに書物がたくさん入っていた。
明子は、タカシと「教鵡」という油絵について話したり、自分に似ていると言って部屋にあるタカシの娘や妻の写真を手に取り、誰なのかを尋ねたりしていた。しかし、一度トイレに立つと寝室へ直行し、食事もワインも用意してあるというタカシに構わず、眠りについた。

翌朝、タカシは明子を大学に送り届けた。すんなりたどり着いたことに驚く明子に、昔この大学で先生をしていたのだと告げるタカシ。終わったらどこかへ行こうと誘うが、明子は答えずに車を降りてしまう。しかしすぐに戻ってきて、昨晩は尋ねなかったタカシの名前を聞くと、ふたたび大学へと向かっていった。

すぐにノリアキが近づいてきて、明子に昨晩は何をしていたのかと詰め寄る。テストに行かなければならない明子は、憤るノリアキをなんとか振り払った。

明子が降りてきた車に乗っているタカシを見て、ノリアキはライターを借りに近づいてくる。たばこを吸いながらしばらくタカシを見物し、吸い終わると車に乗せるように言ってきた。どうやらノリアキはタカシのことを明子の祖父だと思っているようで、タカシも話を合わせた。仕事を尋ねると、ノリアキは自動車整備工場をやっていると答えた。明子とは結婚するつもりだと言うが、結婚はあきらめたほうがよいとタカシは勧めた。

テストを終えた明子が戻ってくる。助手席にノリアキがいて驚くが、後部座席に乗る。明子とタカシは本屋に行くことを決め、ノリアキも途中まで乗り合わせることになった。

道中、ノリアキが朝のことを謝るが、明子は何も答えない。信号待ちで訪れた気まずい沈黙の中で、ノリアキはタカシの車のドライブベルトが鳴っていることに気がついた。車を止めて見てもらうと、いつ切れてもおかしくない状態らしく、ノリアキの工場へ行くことになる。

修理を待っている間、ノリアキと親しそうに言葉を交わす客の車がタカシたちの隣に止まる。その客は、タカシが警察学校で社会学を教えていたときの教え子だった。
修理が終わり、ノリアキに昼食へ誘われたタカシは、また今度と断る。
連絡先を聞かれるが携帯を持っていないため、代わりにノリアキ名刺を受け取った。
ノリアキは後部座席の明子にも声をかけ、話があるから本屋のあとにごはんを食べようと言う。乗り気ではない表情だが、明子はうなずいた。

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』のあらすじ【転】

自動車整備工場を出発すると、明子が助手席に移ってくる。明子は、タカシが明子の祖父ではないということがノリアキにばれてしまうのを心配している。タカシは大丈夫、なるようになると明子を励ます。おどけて「ケ・セラ・セラ」を歌うと、明子はようやく笑顔になった。

明子と別れたタカシは、信号待ちの間に居眠りをしつつも、自宅に帰り着く。編集者から、タカシが執筆した本の誤植に関する電話がかかってきた。該当箇所を読み上げてもらっている最中に電話が切れてしまい、直後にかかってきた電話をとると、泣いている明子からだった。急いで靴を履き、編集者が再度かけてきているであろう電話の着信音も無視して、タカシは車で明子のもとへ向かった。

明子を拾い、タカシは再び自宅へ戻ってきた。ノリアキに殴られ、明子は口の端から血を流していた。ひとりにしてほしいと言う明子を残し、タカシは薬を買いにいった。

薬を手に家へと戻り、タカシは明子のために牛乳を温める。そして、大丈夫だと言い張る明子に消毒薬をつけるよう説得していた。

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』の結末・ラスト(ネタバレ)

突然インターホンが鳴り、タカシがモニターをつけると、そこにはノリアキが映っていた。すぐにドアに鍵をかけるタカシ。何も答えないでいると、ノリアキは開けろ、と怒鳴りはじめた。タカシが明子の祖父ということが嘘だとわかり、激怒しているようだった。ノリアキの怒声はエスカレートしていき、何かを蹴る音も聞こえはじめる。牛乳が温まったことを知らせるレンジの音が、定期的に鳴っている。ノリアキはついにドアの前まで走ってきて、ドア越しに大声で怒鳴り散らす。おびえる明子と、怖がりながらも大丈夫、と明子に言い聞かせるタカシ。ノリアキはしばらく怒鳴ったりドアを蹴ったりを繰り返していたが、ふいに走り去っていった。

すると、外から人の騒ぐ声とガラスの割れる音が聞こえる。ノリアキがタカシの車を破壊しているのだ。タカシがレースカーテンのわずかな隙間から外の様子を伺っていると、そこをめがけて何かが投げ込まれ、窓ガラスが割れた。タカシは床に倒れこんだ。
それを最後に、ノリアキの攻撃は止んだ。部屋にはレンジの音が鳴り響き、物が投げ込まれた衝撃でカーテンはまだ揺れていた。

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

本作の特徴のひとつは、突然終わるストーリーだと言えるだろう。唐突な終わり方に呆然とするが、その後の3人がどうなったのかについて色々と考えを巡らせてしまう。見た人が、それぞれの余韻に浸ることができる作品だと思う。
また、冒頭の明子がノリアキと電話するシーンなど発話者が画面に映っていないカットや、セリフがなく登場人物が動くのみのカットが多く、それが作品全体に不思議な雰囲気を与えているように感じた。(MIHOシネマ編集部)


大学生のアキコと老教授の一夜の交流が、恋愛とも家族とも言えない不思議な関係として描かれる点が印象的でした。性的な関係が中心になると思っていたら、実際には会話や沈黙の時間が支配的で、人と人が寄り添うとはどういうことかを静かに問いかけてきます。特にラストの突然の暴力的な展開には衝撃を受け、これまで積み上げられた穏やかな空気が一瞬で崩れる残酷さを感じました。答えを提示しない終わり方が強く心に残る作品です。(20代 男性)


最初は奇妙な設定に戸惑いましたが、見進めるうちにアキコの孤独と教授の優しさが静かに伝わってきました。恋人でも親子でもない二人の距離感がとても繊細で、日本を舞台にした異文化的な視点も新鮮でした。特に車内での会話シーンは、何気ない言葉のやり取りが深い感情を含んでいるように感じられます。最後の突然の事件は理不尽で、人生の不確かさを象徴しているようでした。観終わった後に余韻が長く残る映画です。(30代 女性)


台詞が少なく、静かな映像で感情を表現する演出が印象的でした。老教授の誠実さと、アキコの不安定な心が対照的に描かれ、人間関係の曖昧さを浮き彫りにしています。恋愛映画を期待すると肩透かしかもしれませんが、むしろ人の孤独や居場所を描いた作品だと思いました。終盤の暴力的なラストは唐突で説明がなく、観客に解釈を委ねる形が挑戦的です。理解よりも感覚で受け止める映画だと感じました。(40代 男性)


全体を通して静かな空気が流れ、まるで日常を盗み見ているような感覚になりました。アキコが恋人に嘘をつき、教授のもとで安らぎを得る姿は複雑で、人の弱さを映しているようです。教授の純粋な優しさが、かえって現実の残酷さを際立たせているのも印象的でした。ラストの衝撃的な出来事は救いがなく、観終わった後に言葉を失いましたが、それこそがこの作品の狙いなのだと思います。(20代 女性)


この映画は物語というより、関係性そのものを観察する作品だと感じました。アキコと教授の間には恋愛感情があるようでなく、しかし確かに心の交流が存在します。その曖昧さがリアルで、人間関係の本質を突いているようでした。終盤、アキコの恋人が登場し、暴力によって物語が断ち切られる展開は衝撃的で、幸福がいかに脆いかを示しています。静かな映像の中に重いテーマが込められた一作です。(50代 男性)


派手な事件もなく淡々と進む前半から、最後に一気に突き落とされる構成が忘れられません。教授の家で過ごすアキコの姿は、一時的な安らぎを得た少女のようで切なく感じました。恋人との関係よりも、見知らぬ老人との方が心を通わせているように見える点が皮肉です。結末は観る側に不安と疑問を残し、人生の偶然性や暴力の理不尽さを強く印象づけました。(30代 男性)


映像がとても美しく、東京の街や車内の光の使い方が印象的でした。物語は静かですが、登場人物の心の揺れが細やかに表現されています。アキコが抱える孤独と、教授の誠実な態度が交差する場面には、不思議な温かさを感じました。しかしその温かさが最後に壊されることで、より強い悲しみが残ります。観終わってからも考え続けてしまう余白の多い作品です。(40代 女性)


説明を極力排した作りが特徴的で、観る側の解釈に委ねる部分が多い映画でした。アキコと教授の関係は一見すると不自然ですが、心の空白を埋め合う関係として自然にも見えます。ラストの暴力的な出来事は、これまで築かれた静けさを一瞬で破壊し、現実の不条理さを突きつけます。観終わった後に明確な答えは得られませんが、その不完全さが強い印象を残しました。(60代 男性)


恋愛映画というより、人間の孤独を描いた作品だと思いました。アキコは若さと不安を抱え、教授は老いと孤独を抱えています。その二人が短い時間だけ疑似家族のような関係を築く様子が切なかったです。ラストで突然暴力が介入することで、穏やかな時間が幻想だったかのように消えてしまいます。静かでありながら、非常に残酷な余韻を残す映画でした。(50代 女性)

映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

東京物語

この映画を一言で表すと?

静かな日常の中に潜む孤独と家族の距離を描いた、日本映画史に残る人間ドラマ。

どんな話?

地方から東京へ子どもたちを訪ねた老夫婦が、忙しさに追われる家族とのすれ違いを通して、老いと孤独、家族関係の現実を知っていく物語。大きな事件は起きないが、何気ない会話と沈黙の積み重ねが、人の心の奥にある寂しさと優しさを浮かび上がらせる。

ここがおすすめ!

説明的な演出を避け、視線や間で感情を語る作風は『ライク・サムワン・イン・ラブ』と共通します。人と人の距離感を繊細に描き、観るほどに味わいが増す静かな余韻が魅力です。

ロスト・イン・トランスレーション

この映画を一言で表すと?

異国の地で出会った二人の孤独が共鳴する、切なく美しい都会の物語。

どんな話?

東京を訪れた中年俳優と若い女性が、言葉も文化も通じにくい環境の中で偶然出会い、短い時間を共有する。互いの人生の不安や孤独を分かち合いながら、特別な関係を築いていく姿を静かに描く。

ここがおすすめ!

年齢差のある男女の微妙な距離感や、言葉にできない感情を映像で表現する点が『ライク・サムワン・イン・ラブ』と響き合います。都会の夜と静かな会話が生む余韻が心に残る作品です。

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離

この映画を一言で表すと?

一晩だけの出会いが人生を変える、会話だけで魅せるラブストーリー。

どんな話?

列車で出会った男女がウィーンの街を歩きながら語り合い、互いの価値観や人生観を少しずつ明かしていく。限られた時間の中で生まれる親密さと別れの予感が、観る者の胸に静かに迫る。

ここがおすすめ!

会話と沈黙で関係性を描く手法は『ライク・サムワン・イン・ラブ』に通じます。劇的な展開に頼らず、人と人が近づく瞬間の尊さを丁寧に映し出す点が大きな魅力です。

ツリー・オブ・ライフ

この映画を一言で表すと?

家族の記憶と宇宙の広がりを重ねた、詩のような映像体験。

どんな話?

1950年代のアメリカで育った兄弟と両親の関係を軸に、人生の意味や存在の問いを描く。日常の断片と壮大な自然や宇宙のイメージが交錯し、感情と哲学が映像として表現される。

ここがおすすめ!

物語よりも感覚や余白を重視する作風は『ライク・サムワン・イン・ラブ』と同系統。言葉にならない感情を映像で受け止める体験が、観る者に深い余韻を残します。

パターソン

この映画を一言で表すと?

日常の中に詩を見つける、静かで優しい生活映画。

どんな話?

バス運転手として働く男パターソンは、毎日同じような生活を送りながら詩を書き続けている。妻との会話や街で出会う人々との交流を通して、何気ない日常がかけがえのない時間であることが描かれる。

ここがおすすめ!

大事件を起こさず、日常の積み重ねで心を動かす作風は『ライク・サムワン・イン・ラブ』の静けさと通じます。観終わった後に世界の見え方が少し変わる、穏やかな感動が魅力です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。

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