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映画『殺人の告白』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『殺人の告白』の概要:2013年公開の韓国映画。すでに時効を迎えた連続殺人犯が「自分が犯人である」と名乗りをあげ手記を出版、そこから担当していた刑事と犯人の因縁の対決が再び繰り広げられるサスペンスドラマ。

映画『殺人の告白』の作品情報

殺人の告白

製作年:2012年
上映時間:119分
ジャンル:サスペンス、ミステリー
監督:ョン・ビョンギル
キャスト:チョン・ジェヨン、パク・シフ、キム・ヨンエ、チョ・ウンジ etc

映画『殺人の告白』の登場人物(キャスト)

イ・ドゥソク(パク・シフ)
時効成立後、我こそが連続殺人事件の犯人であると名乗りを上げ、事件の詳細を書いた本がベストセラーとなり一躍時の人になる。冷静で冷淡な人間味の無い男。
チョン・ヒョング(チェ・ジェヨン)
恋人を連続殺人犯に誘拐された後、事件が解決できずに時効を迎えさせたことを悔やんでいる熱血刑事。母思いで優しいところもあり、人情味のある男性。
J(チョン・ヘギョン)
手記により話題になった真犯人に対し、自分が本当の犯人であるとさらに名乗りをあげた男。思い込みが激しく、自己顕示欲が強い。

映画『殺人の告白』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『殺人の告白』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『殺人の告白』のあらすじ【起】

いつもの飲み屋でつぶれている刑事班長のヒョング。
そこへ何者かが窓を割ってとびかかって来た。
咄嗟にその男を捕まえようとするが、男は身が軽く交わされて逃げられてしまう。
そして男は飲み屋の女将を人質にとり、喉を切った。

外へ飛び出した男を必死で追うヒョングだったが、結局犯人を捕まえることは出来なかった。
呆然としているとそこに男が現れた。
「変な動きをすると母親を殺す」と刑事を脅す男に、必死で抵抗するヒョングは男に刃物で口の横を切られてしまう。
そして男は去っていった。
男は連続殺人事件の犯人。
女性ばかり狙う卑劣な男で、最後の被害者の女性は未だ遺体が見つからず行方不明のままだった。
何としても逮捕したいと躍起になっているヒョングだったが、難しかった。

15年後、ヒョングの必死の捜査の甲斐もなく、あの連続殺人事件は未解決のまま犯人の時効は成立。
しかしそんな矢先、最初の被害者の息子で元プロボクサーだったチョン・ヒョンシクが飛び降り自殺を図ってしまう。
ヒョングは彼を弟のように可愛がり励ましてきた。
このことで、悲しみにくれるヒョングだった。

それから2年後。
突然自分が真犯人であると名乗りを上げた人物がいる。
それはイ・ドゥソクという不敵な笑みを浮かべる男だった。
彼は事件のことを本にし、その本はたちまちベストセラーになる。
本の中には犯人しか知りえぬ細かい部分が書かれており、彼が真犯人であることは間違いなさそうであった。
ドゥソクの容姿はアイドル並みに良く、女性のファンがでるほどだった。
対面し、挑発されたヒョングは怒りの感情を隠せない。

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映画『殺人の告白』のあらすじ【承】

刑務所から出たばかりの男が、突然見ず知らずの人間たちに声をかけられた。
アジトのようなところに連れていかれ話を聞くと、どうやらそこにいる人間たちは皆、連続殺人事件の被害者の遺族だった。
真犯人だと名乗り出て、いきなりベストセラー作家になったドゥソクを何としても捕まえたいというのが彼らの望み。
法が無理なら自分たちで復讐することに命をかけようという腹だった。

ある日、遺族の一人で蛇を飼育している男はドゥソクの滞在しているホテルのプールに清掃員として忍び込んだ。
ボディガードに厳重に警護されているドゥソクは、決まった時間に30分泳ぐことにしていたため、そこを狙ったのである。
清掃する振りをしてプールに毒蛇を放った男。
気持ちよく泳いでいたドゥソクは、彼らの思惑通り蛇に噛まれて意識不明になってしまう。

救急車が到着し、ドゥソクを乗せた担架が車内に入れられようとしたその時だった。
もう1台の救急車が到着、現場に緊張が走った。
先に着いていた救急車は遺族が用意した偽物、気づかれた彼らは慌てて車にドゥソクを押し込み逃走する。

ヒョングの抵抗も空しく、ドゥソクは拉致されてしまった。
それをヒョングが追跡し、ついにドゥソクを拉致した犯人のアジトの場所を突き止めた。
しかしその場所で犯人達が遺族であると気が付いたヒョングは、誰も傷つけずにドゥソクを連れ戻すことを決意し見事やり遂げた。
しかし入院しているドゥソクは事件を追及せず、しかも本の売り上げを贖罪の為にすべて遺族に寄付をすると言い始める。

映画『殺人の告白』のあらすじ【転】

メディアはドゥソクとヒョングを何とか対面させ、事件について討論を繰り広げる番組を作りたかった。
そこで双方からOKの返事をもらったTV局は、早速予定を組み番組を作り上げることに成功する。
現れた2人はただじっとそこに座り、その時を待っていた。

討論が始まったその時。
ヒョングは「ドゥソクが本当は犯人では無いのではないか?」という疑問をぶつける。
ドゥソクは否定し、自分が連続殺人犯だと言い張るが、ヒョングには腑に落ちない箇所があったのである。
それはまだ解決していない行方不明の女性のことだ。
その部分についてだけは本に書かれていないのである。
ドゥソクは「その女性の犯行だけ別の人間では?」などと言い逃れをするが、ヒョングは納得がいかない。

そんな時、生放送中の討論会に1本の電話がかかって来た。
その声は男性で、「J」と名乗っている。
ドゥソクにむかっての質問コーナーで、「班長の足の速さは?」「柔道を習っていたのか?」など具体的な質問が飛び交う。
それに対しドゥソクは「それがどうしたのだ」と反撃。
そして「残りの一人はJが犯人であるが、他は自分が殺したのだ」と言い張った。
この討論の後、ヒョングはドゥソクが犯人では無い可能性があると公の場で会見した。

映画『殺人の告白』の結末・ラスト(ネタバレ)

後日、Jを含めた生放送の討論会の日が決定する。
Jは事前に最後の被害者の女性を埋めたであろう場所に立ち、そこの木にスプレーでJと書くパフォーマンスを行っているビデオを録画し世間に放映した。

いよいよ討論会の日。
生放送中、ヒョングとドゥソクが緊張する中、いよいよJが仮面をつけて到着。
そして司会者に仮面を外すように言われたため、素顔を見せた。
その顔は何かを含み、人を馬鹿にしたような表情と態度である。

時間をあけて、Jを目の前にドゥソクが衝撃的なことを話し始めた。
「自分は連続殺人犯ではない」と。
それを聞いてニヤリと笑うJ。
司会者に「殺していないのになぜあんなに事件の詳細が書けたのか」と問われると「自分が書いたのではない、他の人が書いた」と告白した。
ざわめくスタジオ。

ドゥソクの本名はチョン・ヒョンシク。
彼は最初の被害者の息子で、自殺したはずのヒョングの可愛がっていたあの青年だったのだ。
運よく一命をとりとめた彼は整形をし、犯人の振りをして本を出版。
自己顕示欲の強いJは必ず姿を現すと見越したヒョングの計画が当たったのだ。

一方で、生放送中に最後の行方不明女性の遺体を埋めたであろう場所を待機していた警察官が掘り起こす。
するとやはり中から人骨が出てきた。
最期の被害者の遺体である。

この女性、実はヒョングの恋人だった。
犯人は何と2年も監禁し、妊娠までさせて殺したと言う。
恋人を思い悔しさで言葉がでないヒョング。

謝罪の振りをして隙をついて逃げ出したJを追いカーチェイスになった二人は、散々他の車を巻き込んだ後、ヒョングはJを捕まえてボコボコに殴った。
そこに警察官が到着、事態は終止符を打つのだろうと思ったのだが行方不明の女性の母がJを殺そうと決意し近寄ってきた。
それを止めたヒョングだったが、ナイフをとり自らがJを殺した。

その後、ヒョングが服役して出所の時。
遺族が彼を笑顔で迎えに来ていた。

映画『殺人の告白』の感想・評価・レビュー

最後まで衝撃的な展開のストーリーが描かれている。主人公を演じたパク・シフが本当にお人形のように綺麗な顔立ちで、犯人を装った冷淡な雰囲気が上手く表現されていたと思う。連続殺人犯が犯した罪があまりにもむごくて、物語が進むにつれて悲しさと辛さが湧き上がってくる。ヒョングが犯行に手を染めてしまった結末も、悲しかった。時効によって犯人を法で裁くことができない、遺族の悔しさと悲しさが伝わってくる作品だと思う。(女性 30代)


本作は、10人もの女性が殺害された事件が時効を迎えてから自白した殺人鬼と、彼に翻弄される周囲の人間たちを描いたサスペンスミステリー作品。
日本では『22年目の告白』という邦題でリメイクされている。
時効が切れたということに対して、残された遺族や刑事たちの感情が激しく揺さぶられる様子は圧倒された。
迫力満点のカーアクションから始まる冒頭シーンや、コメディータッチで描かれるシーンなどエンターテイメント性が高く、最後まで退屈することなく鑑賞できる秀逸な作品。(女性 20代)


日本でリメイクされた藤原竜也主演の『22年目の告白』。公開当時かなり話題となりましたが、韓国版のリメイク作品だとは知らずに鑑賞し、衝撃を受けたのを覚えています。
今作で主人公を演じたパク・シフ。感情的な藤原達也とは違い、冷淡で感情が読めない人物像をとても上手く演じていました。韓国映画としてはかなりあっさりとした展開なのでオチが不安でしたが、モヤっとした気持ちの残るラストは日本版とはまた違う印象を受けました。(女性 30代)


実際に起きた未解決事件『華城連続殺人事件』にインスピレーションを受けて制作されたという、韓国サスペンス。
担当刑事であるヒョングと犯人との激しい攻防シーンから物語は始まる。迫力や漂う緊迫感はさすが韓国映画といったところ。序盤で女将の首が切られるシーンや、ヒョングの口が切り裂かれるシーンでは思わず目を覆ってしまった。
後にリメイク版として、日本でも『22年目の告白-私が殺人犯です-』が公開されたが、本作の方がはるかに被害者遺族の悲しみや苦しみを表現している。リメイク版も大好きな作品ではあるが、是非本作を多くの人に観てもらいたい。(女性 20代)

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