映画『さよならジュピター』の概要:2125年。地球には180億人の人口が住み、宇宙には5億人が住んでいる時代。宇宙で暮らすためのエネルギー問題を解決するため、木星(ジュピター)を第二の太陽にする計画が進められていた。スター・ウォーズのようなウルトラマンのような、宇宙に関わる様々な映画を連想させる映画。
映画『さよならジュピター』の作品情報
上映時間:129分
ジャンル:SF、アクション、ラブストーリー
監督:橋本幸治
キャスト:三浦友和、マーク・パンソナ、キム・バス、ウィリアム・タビア etc
映画『さよならジュピター』の登場人物(キャスト)
- 本田英二(三浦友和)
- 木星を太陽にするJS計画の主任を任される日本人。有能で周りから信頼されている。キン大尉とは親友。
- マリア・ベースハート(ディアンヌ・ダンジェリー)
- 自然と共生することを目指すジュピター教団のメンバー。英二のことを愛している。
- ホギャ・キン大尉(ロン・アーウィン)
- 彗星源の調査をするため、銀河系から遥か彼方へと向かう。英二とは親友。
- ピーター(ポール・大河)
- 自然と共生することを目指すジュピター教団の教祖。自分の思ったことを歌にし、自然体で生きている。
- アニタ(小野みゆき)
- ジュピター教団の一員で過激派。木星を太陽にするJS計画を止めようと、様々な破壊工作を練る。
映画『さよならジュピター』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『さよならジュピター』のあらすじ【起】
2125年。地球には180億人の人口が住み、宇宙にも5億人の人間が住んでいる時代。宇宙で5億もの人間が生活するためには、エネルギー源確保に問題があった。そこで、木星を第二の太陽にする、「JS計画」が進められていた。このJS計画の主任を務めるのが英二である。
ある時、英二とJS計画の科学主任カルロスが支援者たちに計画の説明をしていると、その中に自然と共生することを目指す「ジュピター教団」が紛れていた。ジュピター教団は、JS計画を止めるため抗議を始め、暴れて宇宙船の機器を破壊していくのである。警備員が駆けつけジュピター教団を捕まえると、その中にはかつて英二が愛したマリアがいたのである。
驚く英二は、尋問すると言ってマリアを連れ出す。誰もいない部屋にやって来た2人は、3年ぶりの再会を果たす。かつて愛し合っていた2人は、今でも気持ちは変わっておらず、抱きしめ合うのである。しかし、JS計画とは敵対しているジュピター教団のメンバーであるマリアは、地球へと強制送還されることになるのである。
映画『さよならジュピター』のあらすじ【承】
地球へと強制送還されたマリアとジュピター教団のメンバーは、教祖であるピーターと会う。そして、ジュピター教団の中でも過激派としてJS計画を止めようとするアニタとマリアは話しをする。
ある時、宇宙言語学者のミリセントと一緒に、英二は木星探査へと向かうことになる。宇宙船に乗り込んだ2人は、窒素や炭素によって荒れる木星の中で100kmを超える大きさの宇宙人の船「ジュピターゴースト」と遭遇するのである。しかし、嵐によって宇宙船が故障してしまい、ジュピターゴーストの真相を掴むことはできなかった。
英二とミリセントが無事に母船へと戻ると、ジュピターゴーストを調べるためJS計画を少し遅らせる。ミリセントは月に行き、別でジュピターゴーストについて調べるのであった。
英二の親友であるキン大尉が、彗星源調査のため冷凍保存された宇宙船に乗って太陽系の彼方へと向かっていると、原因不明の宇宙渦に呑み込まれてしまう。月にいる彗星調査団がその事故を調べると、ブラックホールが原因だということがわかった。しかも、そのブラックホールの軌道上には、太陽が存在する。もし、ブラックホールがこのままの軌道で太陽系へと向かってくれば、致命的な打撃を受けてしまうのである。
映画『さよならジュピター』のあらすじ【転】
太陽系全体の危機を回避するため、宇宙連邦大統領などの主要人物による会議が開かれる。答えの出ない会議をしていると、そこに英二が現れる。英二は木星を太陽にする計画であるJS計画を中止し、木星を爆発する計画を伝える。この計画は、木星を爆発することによって、その衝撃でブラックホールの軌道を変えようとするものであった。
この方法以外、人類が助かる道はなかった。ブラックホールが到着する2年後までに人類を運ぶ船と、木星を爆発させる計画が動き出すのである。
一方、地球に戻っていたマリア達ジュピター教団にも、木星爆発の計画が漏れてしまう。その計画を知った過激派アニタは、木星を爆発させないための破棄工作を練るのである。
限られた時間の中で急いで進められる計画のため、たくさんの犠牲者が出る。加えて、ジュピター教団の破壊工作によっての犠牲者も出た。その犠牲者の中には、英二と6年を一緒に働いてきた部下である、ブーカーもいた。それを知った英二は、ジュピター教団の教祖ピーターを説得するため地球に向かう。
地球へ着いた英二は、ピーターと話しをする。しかしピーターは、誰にも命令したことはないと言う。あくまでも自然のままに生きようとするのである。その裏では、アニタやマリアが計画の破壊工作を進めていくのであった。
映画『さよならジュピター』の結末・ラスト(ネタバレ)
木星爆発計画は順調に進み、人類を救出するための宇宙船も約1万隻まで作られていた。いよいよ計画開始まで数十時間というところまできた。しかしここで、木星を完全に爆発させるためには、コンピューターを調整する必要が出てきた。英二はカルロス達とともに、脱出ギリギリまで最終調整をすることになる。
一方、アニタやマリア達4人の過激派ジュピター教団も、英二の乗る宇宙船に忍び込んでいた。宇宙船を爆破し、木星爆発を止めようとしているのである。気付かれずに宇宙船の奥へと侵入していくが、目的地が英二達と同じだったのである。タイミングを伺い誰もいない部屋で息をひそめる。
木星爆破のための最終調整が無事に終わったところで、英二達のいる部屋の中に光線銃を持ったジュピター教団達が入ってくる。撃ち合いになり仲間が死んでいく中で、英二の背後にいたジュピター教団がアニタを撃った。英二は怪我をしたカルロスを連れて、何とかその場を脱出した。脱出船にカルロスを乗せると、火星爆破計画を成功させるため、生き残った侵入者を探しに船の中へと戻って行く。
1人生き残っていた侵入者は爆弾を仕掛けており、背後から近づいた英二は光線銃でその侵入者を撃った。倒れた侵入者に近づきヘルメットを取ると、そこにマリアの顔があった。驚きと無念の入り混じった表情をする英二は、マリアを抱きかかえ手当を施す。
マリアの手当を終えた英二は、聞き出した爆弾を全て回収し、宇宙へと捨てた。しかし、一個だけ見逃していた爆弾が爆発してしまい、英二はその爆発に巻き込まれる。マリア以上の怪我を負った英二は、マリアの元へと向かう。木星を爆発するための調整が最終段階に入ったことを確認した英二は、マリアと2人で船の崩壊を待つ。徐々に壊れていく船の中で、マリアと英二は抱きしめ合いながら宇宙へと消えて行くのであった。
木星では爆発の前段階が始まり、ブラックホールの軌道上へと移動を始める。そして、木星は爆発し、無事にブラックホールの軌道を変えることができたのであった。
映画『さよならジュピター』の感想・評価・レビュー
あまり観たことのないくらい評価の低い映画で、どんなものかと思っていたけど、確かに評価通りの内容だった。ただただ話のスケールだけが大きくて、伏線も全て回収しきれておらず、中途半端な状態で終わっていく。しかも、若干ラブストーリー要素まで入っていて、どういう映画として観たらいいのか戸惑うばかり。ただ強いて言えば、宇宙をリアルに表現しようとしている努力は見えるかなと思う。出てる役者もほとんど外人で、全然わからない。若かりし三浦友和のベッドシーンを楽しみたいという人には、オススメできる映画かなと。(MIHOシネマ編集部)
面白くないと言うよりも、クオリティが低くて残念な作品でした。地球以外の星で暮らす人がいるという設定はとても面白かったのですが、ジュピター教団の存在や低レベルすぎる上層部の言い争いが作品自体のクオリティを下げていて勿体ないなと感じました。
人類のためにと言っておきながらも、個人的な感情を盛り込んでいる三浦友和には笑ってしまいましたが、若き日の三浦友和を見たい方にはおすすめの作品です。
最後までスッキリしない展開で1度見れば十分かなと言ったところでしょうか。(女性 30代)
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