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映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』の概要:DJの家族関係は少し複雑だった。実の両親の他に継父や義理の兄弟・姉妹がいた。そんな家族の元に、春の訪れと共に恋が訪れていた。DJの義理の姉妹であるスカイラーは恋人と婚約をし、異父姉妹は名前も知らない人物に恋をしていた。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』の作品情報

世界中がアイ・ラヴ・ユー

製作年:1996年
上映時間:102分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー、ミュージカル
監督:ウディ・アレン
キャスト:アラン・アルダ、ウディ・アレン、ドリュー・バリモア、ルーカス・ハース etc

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』の登場人物(キャスト)

ジョー・バーリン(ウディ・アレン)
元妻であるステフィのことを未だに引き摺っている。ボブと親友。
ボブ・ダンドリッジ(アラン・アルダ)
弁護士をしている。ステフィの再婚相手。ステフィと再婚後も、ジョーとの友情を大切にしている。
ステフィ・ダンドリッジ(ゴールディ・ホーン)
ジョーの元妻。資産家の生まれで、ボランティア活動に熱心。
スカイラー・ダンドリッジ(ドリュー・バリモア)
ボブと前妻の子供。ホールデンと付き合っており、結婚することになる。
ジューナ・バーリン(ナターシャ・リオン)
ジョーとステフィの子供。DJと呼ばれている。惚れっぽく飽きっぽい。
ホールデン・スペンス(エドワード・ノートン)
スカイラーの恋人。抜けているところがあり、度々スカイラーの意見に流される。スカイラーを一途に愛している。
ローラ・ダンドリッジ(ナタリー・ポートマン)
ボブとステフィの娘。レインといつも一緒にいる。レインと同じ人を好きになるが、振られてしまう。
レイン・ダンドリッジ(ギャビー・ホフマン)
ボブとステフィの娘。ローラといつも一緒にいる。
ヴァン・シデール(ジュリア・ロバーツ)
夫との生活に不満を抱いており、分析医の元に通って悩みを打ち明けている。ジョーと出会い恋に落ちる。
スコット・ダンドリッジ(ルーカス・ハース)
ボブと前妻の子供。利口な人物。家族が民主党を支持する中、共和党を支持する。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のあらすじ【起】

春のニューヨークは恋人達にとって最高の場所だった。スカイラーも恋人のホールデンとデートを楽しんでいた。

ジューナは通称DJと呼ばれており、リッチな生活を送っているが、家族関係はかなり複雑だった。継父であるボブは弁護士で、前妻との間にスコットとスカイラーという名前の2人の子供がいる。DJは異父姉妹のレインとローラと仲が良かったが、スコットは家族の中でも浮いている状態だった。家族が全員民主党支持の中で、スコットだけが保守的な共和党派だったからだ。そのため、スコットとボブは度々口論を起こしていた。

DJの母であるステフィは資産家の生まれで富を罪悪視しており、ボランティア活動に日々大忙しだった。レインとローラは名門女子高に通学しており、通りで見かける名前も知らない男性に恋をしていた。そして、レイン達は放課後、親友であるクレールの母親の職場を訪ねる。クレールの母は分析医をしており、レイン達とDJは診察室を覗いて楽しんでいた。今回の患者は男性の夢を見て罪悪感を抱いている女性だった。

祖父は88歳で監視が必要だった。昨年、タオル1枚でチケット売り場に並んでおり、メイドのフリーダが迎えに行った。フリーダはヒトラーもきっと恐れるであろう強烈なメイドで、祖父を唯一扱える人物だった。DJの実の父であるジョーは、パリに住んでいるがよくニューヨークに帰国する。ジョーはボブと親友だが、未だにステフィのことを引き摺っていた。それでも3人は仲が良く、何でも話し合った。ジョーは新しい恋人を親友に取られて落ち込んでいたが、ステフィとボブが話を聞いて慰めた。

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映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のあらすじ【承】

ホールデンに頼まれて、DJはスカイラーに贈る婚約指輪を一緒に見に行った。だが、指輪の値段が高く、ホールデンは尻込みする。

家の中は騒々しかった。ローラとボブはスカイラーの婚約の件で浮かれていたし、スコットは新聞記事を見ながら、犯罪者が釈放になった件で喚いていた。祖父は野球観戦に行くと騒いでいたため、フリーダに散歩へ連れて行ってもらった。祖父は痴呆が進んでおり、野球場が無くなったことを覚えていなかった。

ホールデンはスカイラーとディナーに出掛けた。店に指輪を渡す演出を頼んでいたのだ。ホールデンが指輪を置いたデザートが運ばれてくるが、スカイラーは指輪に気付かず飲み込んでしまう。その後、ホールデン達は病院に駆け込んだ。レントゲンに指輪が写っており、取り出すことが可能だった。婚約の話を聞いた医師や看護婦達にホールデン達は祝福される。

レインとローラは美術館で夏のバイトを行い、週末は海水浴を楽しんだ。ステフィは芸術家を集めて凶悪犯の仮釈申請運動を行った。刑務所の悪条件に心を痛めたのだ。DJは7月は母とニューヨークで過ごし、8月は実の父とヨーロッパで合流した。

DJはヴェニスでハンサムな男性と出会い、最初の1週間は幸せだった。だが、父が失恋を引き摺っていたため、DJは父とディナーに出掛けた。そこで父から恋のアドバイスとして、人に去られるのは辛いから去る方を選びなさいと言われる。その時、ジョーは美しい女性に心を奪われるが、彼女は結婚指輪をしており既婚者だった。DJはその女性がクレールの患者だと気付き、彼女が不幸な結婚生活を送っていることを父に教えてあげる。そして、DJは父とその女性をくっつける策略を練る。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』のあらすじ【転】

女性は朝早く町をランニングしており、ジョーも走って声を掛けようとするが見失ってしまう。ジョーが探していると、曲がり角で女性とぶつかってしまう。ジョーは咄嗟に道を聞いて誤魔化すが、久しぶりのランニングで息切れを起こしてしまう。女性が心配そうに見ていると、女性の旦那が現れたので2人は一緒に去っていってしまう。

DJは女性の情報を集めており、サン・ロッコ美術館に行くことを突き止めていた。そのため、DJはジョーに美術書を渡し、美術の知識で女性の気を惹くようにアドバイスを送る。ジョーは美術館に行き、女性に声を掛けて自己紹介をした。女性はヴァンという名前だった。ジョーはしどろもどろになりながらも、覚えた美術の知識を披露した。ヴァンは作品への知識が深いジョーに興味を持つ。2人は外に出て他愛のない話をした。ヴァンは自分の好みを的確についてくるジョーに感動するが、実はその知識はDJの入れ知恵だった。

ジョーはヴァンに対して嘘を吐いていることに罪悪感を抱くが、DJはそれでも気にせず父の恋を応援した。その夜、DJに誘われるままジョーがパーティーに行くと、アルベルトという男性を紹介される。DJは彼と結婚する気でいた。ジョーは激しく動揺して、DJに止めるよう説得する。

ジョーが会場を後にすると、ヴァンと夫のグレッグとばったり出くわす。グレッグが先にパーティー会場に行ったため、ジョーはヴァンと2人きりで会話を楽しんだ。そして、DJから聞いた情報を元にヴァンの苦悩を言い当てると、ヴァンから突然キスをされる。

翌朝、ジョーはパリに、DJはニューヨークに帰国した。DJが空港で荷物を探していると、ケンという素敵な男性に出会う。2人はタクシーに一緒に乗り込むと、うっとりと見つめ合った。

DJが旅行中、家族には様々な出来事があった。スカイラーはウェディングドレスを決め、競馬の趣味が一致した花婿の父と継父は友達になった。レイン達はお店で、以前から気になっていた男性に声を掛け仲良くなった。彼はジェフリーという名前で大富豪の跡取り息子だった。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』の結末・ラスト(ネタバレ)

秋になり、10月にはステフィの誕生会が開かれた。ステフィはそこに、出所したばかりのフェリーという人物を呼んだ。フェリーは殺人も起こしたことがあり、粗野で傍若無人な人物だった。そこに、ホールデンの両親が訪ねてきて、フェリーの振る舞いを見て唖然とする。スカイラーは慌ててフェリーをテラスに連れて行った。

ボブがステフィのために歌を歌い、皆素晴らしい歌声に聞き惚れた。テラスでは、スカイラーがフェリーに口説かれて、押し切られるままキスをしていた。結婚するのにダメだという気持ちはあったが、スカイラーはフェリーの手を振り払えなかった。

分析医の元にヴァンが訪れたため、DJ達は話を聞いていた。ヴァンはジョーとベッドを共にする夢を見たと話していた。DJはこのことを父に伝えようとして、必死にメモを取った。そして、突然何の予告もなく祖父が他界した。家族は皆自分の人生を大切にすることを心に誓う。

ジョーはヴァンとベッドを共にすると、パリで一緒に住もうと誘った。その頃、家ではスカイラーが婚約を解消したことを両親に打ち明けていた。スカイラーはフェリーに本気で惚れてしまったのだ。両親はスカイラーを説得するが、スカイラーは話を聞き入れなかった。キッチンではローラが泣いていた。ジェフリーがレインとデートに出掛け、ローラは振られてしまったのだ。

DJもケンとは別れ、次はラップ歌手に恋をしていた。スカイラーはフェリーと山にドライブに出掛け、散歩を楽しんでいた。その時、山から2人組の男が現れる。彼らは銃を所持しており、フェリー達はスカイラーを連れて町に強盗に出掛け、パトカーに追いかけられる。

ヴァンはグレッグの元を去り、パリへと飛び立った。ジョーはヴァンが好きそうなアパートに引っ越して家財を揃えた。ハローウィンの季節になり、ニューヨークでは子供達が仮装をしてお菓子を貰いに来た。ホールデンも子供の振りをして訪れ、スカイラーを抱きしめた。2人は寄りを戻すことになり、ボブ達も大喜びした。ホールデンはお菓子の箱に指輪を入れて渡したが、スカイラーがまた指輪を飲み込んでしまう。

今年も秋が訪れたが、感謝祭の日にスコットが倒れてしまう。動脈障害だったが、医師からもう心配はないと言われる。その日からスコットは共和党ではなく、家族と同じ民主党を支持した。この1年の振る舞いは、動脈障害で脳の酸素が欠乏していたせいだった。ボブは大喜びした。

ニューヨークに冬が訪れ、クリスマスは家族でパリに出掛けた。家族でホテルに居ると、落ち込んだ様子のジョーが現れる。ヴァンがグレッグの元に戻ってしまったのだ。ジョーは出掛けたくないと拗ねるが、ボブが風邪をひいたため、皆に押し切られる形でステフィと出掛けた。ステフィ達は過去のデート話に花を咲かせた。ジョーは昔のデート場所である橋の下にステフィを連れていった。ステフィは夫を愛しているが、笑いを届けてくれるのはジョーだけだと告げた。だが、2人は夫婦よりも友情として上手くいっていた。ジョー達は優しくキスをすると、家族の元に帰っていった。

映画『世界中がアイ・ラヴ・ユー』の感想・評価・レビュー

ある一家族の群像劇。離婚や再婚、連れ子など、複雑な家庭環境な上に、それぞれの性格にクセがあって一筋縄ではいかないが、悪い人はおらず皆お人よし。そんな家族に起こるドタバタを、コメディータッチで描いたミュージカル。とぼけてひねりの効いた笑いは、ウッディ・アレンならでは。

室内のミュージカルシーンは、特にカラフルで内装や衣装の配色が絶妙だった。全体的にポップな印象だが、終盤にウディ・アレンとゴールディ・ホーンの2人が踊るシーンは、黒い衣装がシックで舞台のパリにもマッチしていた。まだ駆け出しの頃のナタリー・ポートマンが、大泣きしているシーンも見所。俳優陣が豪華だが、皆が自分で歌っているのも意外性もあってよい。(女性 40代)


ウディ・アレンのミュージカル映画と聞いただけでも面白そうで、ワクワクしながら観てしまった。
全体的にミュージカル要素は濃くなく、唐突に始まるダンスや踊りに話の邪魔をされずに映画として観やすい。
ウディ・アレンらしい家族や恋がテーマのコメディで、面白く全体的に楽しい!
ラストのダンスシーンはとてもロマンチックで美しく素敵だった。(女性 40代)


もともと、ラブ・ストーリーはあまり観ません。今作も監督がウディ・アレンでエドワード・ノートンが出演している事が無ければ観なかったかも知れません。
結果としては観られて良かったと思っています。素直に素敵な作品でした。
ミュージカル映画なので、当然歌唱シーンがあります。ほとんどがキャスト本人の歌声だそうです。プロのように上手くは無い、そこが凄く良かったです。(女性 20代)


ウディ・アレンのミュージカル映画と聞いて鑑賞しましたが、そこまで歌って踊っての印象は強くなく、ミュージカル映画が苦手な私も面白く見られました。むしろ、ウディ・アレンぽさのほうが気になると思うので彼の作品が苦手な方にはオススメしません。
再婚したり、連れ子がいたりとちょっとゴタゴタな家族の様々な恋愛模様を描いた今作はなかなか上手くいかない恋愛に、ちょっぴり皮肉っぽいスパイスを効かせて豪華なキャストが上手くまとめている印象でした。
エドワード・ノートンが歌う姿には驚きましたが、とてもかっこよくて新たな魅力を再発見出来ました。(女性 30代)

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