映画『ショート・カッツ』の概要:様々な形の家族がそれぞれの日常を過ごす中で、思わぬところで関係性が生まれる群像劇。日常の中に潜む非日常的な出来事や、ユニークな登場人物たちが起こす事件が少しずつ繋がっていく。
映画『ショート・カッツ』の作品情報
上映時間:189分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ロバート・アルトマン
キャスト:アンディ・マクダウェル、ブルース・デイヴィソン、ジャック・レモン、ジュリアン・ムーア etc
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映画『ショート・カッツ』の登場人物(キャスト)
- アン・フィニガン(アンディ・マクダウェル)
- ニュースキャスターの夫と8歳の息子と穏やかに暮らしている。幸せな家族であったが、息子が交通事故に遭ったことで人生が一変する。
- ハワード・フィニガン(ブルース・デイヴィソン)
- 人気キャスター。穏やかで幸せな家庭を築き、仕事も好調であった。息子の事故の時も冷静に対処するが深く傷つく。
- ゾエ・トレイナー(ロリ・シンガー)
- ジャズシンガーの母を持ち、自身もチェロの奏者。音楽にのめり込み、鬱気味な状態が続いている。
- ドレーン・ピゴット(リリー・トムリン)
- レストランでウェイトレスをしながら夫と二人で暮らす。貧しい生活の中で、なんだかんだ夫との仲も良好。
- アール・ピゴット(トム・ウェイツ)
- ドレーンの夫。タクシーの運転手をしているが、稼ぎは良くなく自棄になっている。
- ジーン・シェパード(ティム・ロビンス)
- 警察官で、美人妻と3人の子供と暮らしている。浮気癖があり、自由奔放な性格。
映画『ショート・カッツ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ショート・カッツ』のあらすじ【起】
舞台はロサンゼルス郊外の住宅街。カルフォルニアに住みつこうとしている害虫のメタ・フライが世間を騒がしていた。人々はメタ・フライの増殖を危惧し、政府はヘリコプターで空中から殺虫剤を撒いた。町に住む人々は、殺虫剤による健康被害に不安を募らせ、町中が不穏な空気であった。
ジャズシンガーの母を持つゾエは、自身もチェロの演奏者であった。ゾエのコンサートには医者のワイマン夫婦や、道化師の仕事をしているクレアが来ていた。ゾエは自殺願望があり、ある日自宅にあるプールで裸のまま浮いて死んだふりをしていた。ゾエの母は、ゾエの行動を軽視し、関心を持たなかった。
映画『ショート・カッツ』のあらすじ【承】
ゾエの隣の家に住むアンは、息子のケイシーの9歳の誕生日のためにケーキを注文する。アンがケーキを買っている間に、学校に向かっていたケイシーはドリーンの運転する車にはねられる。ケイシーはすぐに立ち上がり、心配するドリーンを振り切り、大丈夫だと無言で家に帰る。アンが帰宅すると、ケイシーがソファでぐったりしていた。アンはケイシーから事情を聞き、ニュースキャスターをしている夫のフィニガンに助けを求める。フィニガンは、友人で医者のワイマンを家にやるから落ち着くようにアンを促す。ケイシーが目を覚ますまでアンとフィニガンは病院の待合室で待つことになる。
ドリーンはタクシー運転手の夫アールに、子供を車で轢いたことを打ち明けるが、ケイシーが無事だと思い込み、死んでいたら人生が終わっていた、と安堵する。しかし、アールは貧しい生活に嫌気がさし、こんな人生なら終わっても良いかも、と皮肉を言う。アールはゾエの母が歌手を務めるバーに、気晴らしに頻繁に訪れていた。
映画『ショート・カッツ』のあらすじ【転】
ケイシーが事故にあってから、度々アンの家に悪戯電話がかかってくるようになる。電話の正体は、以前アンがケイシーの誕生日ケーキを予約した店の店主からであった。ケーキ屋の店主はアンがケーキを取りに来ないことに腹が立っていた。
警察官のジーンは3人の子供と妻のシェリーと暮らしていた。ジーンは仕事が忙しいと誤魔化しながら、愛人のベティと逢瀬を繰り返していた。ジーンはシェリーに浮気を疑われていることや、子供たちのやんちゃさに苛立ち、腹いせに飼っている犬を捨ててしまった。
ベティには別居中の夫のウェザーズがいた。ウェザーズは殺虫剤を撒いたヘリコプターのパイロットであった。ウェザーズはベティに未練があり、ジーンの存在を知ると憤り、留守中のベティの家の家具を電動鋸で切り刻むなど嫌がらせをした。
映画『ショート・カッツ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ケイシーの様態は悪化し、突然亡くなってしまう。アンとフィニガンは悪戯電話をかけてきていたケーキ屋の店主にケイシーが亡くなったことを伝えに行く。店主は事情も知らずにひどいことをしたと落ち込み、自身の店のお菓子を夫婦に振る舞う。その頃、ケイシーの事故を知ったゾエは混乱し、母に慌てて報告に行くが母は無関心であった。ゾエは以前から抱えていた鬱もあり、自宅のガレージで自殺してしまう。
清掃会社に勤めているジェリーは、ゾエの家の近隣の屋敷を清掃する際にゾエがプールで浮いている姿を覗き見していた。ジェリーは家族と友人でピクニックに出かける。ジェリーが妻の目を盗み、友人と若い女性2人組をナンパしていた時、突然大地震が起こる。長く続く地震にそれぞれの場所で怯えていた町人たちも、地震が収まると落ち着きを取り戻し、それぞれの生活に戻って行った。
映画『ショート・カッツ』の感想・評価・レビュー
ロサンゼルス郊外に住む夫婦や親子などのそれぞれの生活の中で、思わぬところで繋がっている関係性が面白かった。1つ1つのエピソードが重なったり、全く重ならなかったり、絶妙なバランスが群像劇の妙であると感じた。人が幸せを感じている裏側で誰かが悲しみを感じていることもあって、大地震が起きて命の危機を感じても次の瞬間にはまた日常が続いていく、それはとてもリアルな感覚だと思う。(MIHOシネマ編集部)
かなりシュールな物語。メインはケイシーの誕生日と交通事故ですが、ケイシーの家族や車を運転していた相手、更にはケーキ屋の店主など予想外の繋がりが生まれてきて、関係なかったはずの彼らの日常が描かれるのがとても面白かったです。
この真実を知ったらどう思うのだろう…と考えてしまうシーンもありましたが、最後の地震の描写で、大地震の後何事も無かったかのように普段通りの生活に戻っていく彼らを見ると日常ってそんなものなのかと、妙に納得してしまいました。(女性 30代)
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