映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』の概要:縞野しまじろうは友人達と一緒に、ガオガオさんの家に泊まりに行った。すると、不思議な扉が出現し、春の妖精・ポカポムが現れる。しまじろう達はポカポムを仲間の元へ帰すため、魔法の島へと向かった。
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』の作品情報
上映時間:59分
ジャンル:ファンタジー、アドベンチャー、アニメ
監督:川又浩、ヒロ高島
キャスト:南央美、高橋美紀、山崎たくみ、杉本沙織 etc
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』の登場人物(キャスト)
- 縞野しまじろう(南央美)
- トラの少年。優しい心を持っている。魔法の島を訪れた際、魔法を使うことができなかった。はなちゃんという名の妹がいる。
- 縞野さくら(井上喜久子)
- しまじろうのお母さん。しまじろうを心配するあまり、ついつい叱ってしまう。子供達の世話や家事など、慌ただしい日々を送っている。
- アウラ(水瀬いのり)
- 魔法の島に暮らす少女。魔法使い。上手く魔法を使うことができずにいる。体調が悪い師匠のベルナを心配している。
- ドリル(島田敏)
- 魔法の島に暮らす少年。弟のカナヅチ、ペンチと一緒に行動している。三兄弟とも魔法を使うことができない。機械いじりは得意。
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』のあらすじ【起】
縞野しまじろうは忙しくしている母を見て、朝食の準備の手伝いをすることにした。母のさくらは危ないからと止めるが、しまじろうは言うことを聞かなかった。しまじろうはスープを運ぼうとして、床に落としてしまう。さくらはスープを拭きながら、しまじろうを叱った。
父のしまたろうは、落ち込むしまじろうを連れて外に出た。そして、なぜさくらが運ぶのを止めようとしたのか考えるように諭した。しまじろうは溢した後の床の掃除が大変だからだと思っていた。しまたろうはそれだけではなく、心配していたからだと教えた。しまじろうは母が何を心配していたのか分からず困惑する。
しまじろうは友人のみみりん、とりっぴい、にゃっきいと知り合いのガオガオさんの家に泊まりに行った。ガオガオさんは自分が開発したロボット「ガオガオエース」をしまじろう達に見せた。ガオガオエースは冒険や開発が好きで、自分で動くことが可能だった。一方、さくらは部屋の掃除をしている途中、しまじろうが歯ブラシを忘れていったことに気づく。
ドリル、カナヅチ、ペンチの三兄弟は自分達で作った機械を使い、魔法を操ろうとした。だが、失敗してしまい、上空に緑の扉が出現する。ドリル達は慌ててその場を立ち去った。ドリル達が去った後、ポカポムは突然開いた扉に吸い込まれてしまう。辿り着いた場所は、しまじろう達の元だった。ガオガオさんはポカポムを見て、魔法の島の生物だと気づく。魔法の島には魔法使いが暮らしており、ポカポムは温かい時期に出てくる春の妖精だった。
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』のあらすじ【承】
しまじろう達はポカポムを仲間の元に帰すため、ガオガオエースに乗って魔法の島へ出発した。その時、歯ブラシを届けにさくらと娘のはなちゃんがやって来る。さくら達も魔法の島へと通じる緑の扉へと吸い込まれてしまう。
しまじろう達は魔法の島へと到着した。さくらは緑の扉から帰れることをガオガオさんから教えられ、安心した。だが、その扉が消滅してしまい、帰れなくなってしまう。しかも、魔法の島は雪が降っており、ポカポムの仲間が見当たらなかった。しまじろう達は巨大なスプーンで空を飛んでいる魔法使いの少女(アウラ)を見かけ、事情を説明して助けを求めた。しかし、ポカポムの姿を見たアウラは、慌てた様子で去って行ってしまう。
ガオガオさん達は近くの村へと移動した。村人達は星のステッキを使い、祭りの準備を行っていた。星のステッキを振れば、魔法をかけることができた。しまじろう達も星のステッキを渡され、一緒に祭りの準備を行うことになる。みみりん達は喜んで魔法を使うが、しまじろうは魔法を使うことができなかった。すると、村人達はしまじろうのことを悪く言った。みみりん達は友人を悪く言われたことに怒り、星のステッキを返した。しまじろうは友人達の優しさを喜び、魔法を使って欲しいと頼んだ。村人達はしまじろう達の友情に感動し、涙を流した。しまじろう達は村人達と和解し、皆で魔法を使いながらダンスを踊った。
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』のあらすじ【転】
村人達はしまじろう達を帰す方法を知らなかった。そして、村人達も困っていることがあった。それは、春が来ないことだった。村人達は春が来ていないのにポカポムがいることに驚く。森の奥に住んでいる魔女がいじわるをして、春が来ないようにしているのではないかと考えた。しまじろう達は魔女の元へ行くことにした。村人達は旅立つしまじろう達に、ドリル三兄弟に気をつけるよう忠告した。ドリル達はお菓子を盗んだりする悪い奴らだった。
ドリル三兄弟は魔法を使うことができず、悩んでいた。魔女が使っている花のステッキを使えば、自分達でも魔法が使えるのではないかと考えた。ドリル三兄弟は春のステッキを盗むため、魔女が暮らす家を探した。
しまじろう達の前に魔女が立ちはだかった。だが、魔女は具合を悪そうにしていた。さくらは魔女に近づき、背中をさすってあげた。その時、アウラがやって来て、魔女のベルナのことを心配した。ベルナはしまじろう達が島の者ではないと気づき、家へと招いた。
しまじろう達はベルナ達に事情を説明した。アウラは村人達の話を否定した。魔法の島はずっと冬の世界だったが、ベルナが魔法を使って毎年春を呼んでいたのだった。今年はベルナの体調が悪く、春を呼ぶことができずにいた。アウラはベルナを手伝いたいと思っていたが、簡単な魔法も失敗している状況だった。そして、一人前なら青く光る星のステッキが、緑色にしか光らなかった。
星のステッキとは違い、花のステッキは誰でも魔法を使うことができた。しかし、花のステッキを使いこなすにはコツがあった。それは、自分のためではなく、誰かのために使わないといけないことだった。アウラは一度花のステッキを使ったことがあったが、失敗して怪我をしていた。アウラが何を思って魔法を使おうとしたのかは分からないが、それからベルナは使わせていなかった。
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』の結末・ラスト(ネタバレ)
しまじろう達はベルナの魔法で夜空の旅を楽しんでいた。だが、ベルナの具合が悪くなり、魔法の効果が切れてしまう。しまじろう達はマグマの中に落ちそうになるが、アウラの魔法に助けられる。その時、アウラの星のステッキは、青く光っていた。
夜中、しまじろうは花のステッキを使おうとしているアウラを見つける。しまじろうはベルナのために春を呼ぼうとしているアウラを凄いと感じるが、アウラはそれを否定した。前回、アウラはベルナに褒められたいと願い、自分のために花のステッキを使った。アウラはそのことに苦悩していた。そして、今なら本当にベルナのために春の魔法が使えると思っていたが、失敗が怖くて花のステッキを使うことができずにいた。しまじろうはアウラを慰め、励ました。ベルナは木の影からこっそりアウラ達の話を聞いていた。
しまじろうとアウラが話していると、ドリル三兄弟が現れ花のステッキを奪っていった。しまじろう達は花のステッキを取り返しに行くことにした。さくらはしまじろうを止めるために叱った。しまじろうは自分を信じて応援してくれない母にショックを受けながら、制止を無視してドリル三兄弟の後を追った。みみりん達もしまじろうを追いかけた。
ドリル三兄弟は花のステッキを使い、村人やアウラから魔法を奪った。しまじろう達は協力して花のステッキを取り返そうと奮闘した。ドリルは花のステッキを振るい、自分を島一番の魔法使いにするよう願った。すると、花のステッキが暴走し、赤い液体が飛び散った。その液体に触れれば、動きを封じられた。村人達はベルナとドリル三兄弟が手を組んで意地悪をしたのだと思った。にゃっきいはそれを否定し、春を呼んでいたのはベルナだと教えた。
ガオガオエースに乗って、ガオガオさんやベルナ達が駆けつける。ベルナは花のステッキの暴走を止めるため、魔法の水をしまじろうに託した。しまじろうは母を気にしながらも、飛び立った。ベルナはしまじろうの元へ行くよう、さくらの背中を押した。さくらはしまじろうに呼びかけ、応援していることを伝えた。しまじろうは母の言葉に勇気をもらい、花のステッキに近づいて魔法の水をぶつけた。すると、花のステッキの暴走が止まった。しまじろうは地面に落下しそうになるが、母に助けられる。さくらはしまじろうの頑張りを褒め、今まで叱ってばかりいたことを反省した。しまじろうは自分のことが大切で、母が心配して怒っていたことに気づく。しまじろうとさくらは仲直りをした。
ガオガオさんはドリル三兄弟のメカニック技術を買っており、反省の意味も込めてガオガオエースの修理を手伝ってもらうことにした。ドリル三兄弟は喜んだ。ベルナは花のステッキを勝手に持ち出したことを叱りながらも、皆を助けるために頑張ったアウラを褒めた。ベルナ、アウラ、村人達、しまじろう達全員で、春の魔法を使った。魔法の島に春が訪れ、ポカポムの仲間がたくさん現れた。その後、しまじろう達はアウラ達と別れ、自分達の世界へと戻っていった。
映画『しまじろう 「まほうのしまの だいぼうけん」』の感想・評価・レビュー
大人なのだが、良い物語でうるっとしてしまった。子供達の頑張りたい、挑戦したいという気持ちと、お母さん達の子供を心配する気持ち、両方の気持ちが伝わってくる物語だった。しまじろうのお母さんが冒険に加わるのは珍しいなと思ったが、新鮮でとても良かった。しまじろうが魔法を使えなくて村人達に悪口を言われてしまったとき、みみりん達が抗議するところが素敵だなと感じた。友情が温かくて、とてもほっこりした。(MIHOシネマ編集部)
子供向けの教材のキャラクターが映画化されるほど人気な理由は何なのか、疑問に思って鑑賞しました。キャラクターを動物の姿で描いていますが、彼らの性格や行動は人間と重なる部分があり、特に主人公のしまじろうは大人びた事を言いながらも子供っぽいわがままな行動をしてしまうこともあり、それを周りや親に注意され気づくことが出来るという展開が、見ている母親や子供たちに共感を呼ぶのではないかなと感じました。
ストーリーもしっかりしていて、起承転結を短い時間にぎゅっと詰め込んでいるので子供が飽きずに見られるちょうど良い作品だと思います。(女性 30代)
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