映画『しんぼる』の概要:お笑い芸人、ダウンタウンの松本人志監督の第2作目。目覚めると、白い壁に囲まれた何もない部屋に閉じ込められていた男が、何とか部屋から脱出しようとする様を、独特のセンスでコミカルに描く。
映画『しんぼる』の作品情報
上映時間:93分
ジャンル:ファンタジー、コメディ
監督:松本人志
キャスト:松本人志 etc
映画『しんぼる』をフルで無料視聴できる動画配信一覧
U-NEXT | × |
---|---|
Hulu | × |
Amazonビデオ | × |
dTV | × |
TELASA | × |
TSUTAYA DISCAS | × |
ビデオマーケット | × |
Netflix | × |
※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス(VOD)の公式サイトでご確認ください。
映画『しんぼる』の登場人物(キャスト)
- 男(松本人志)
- 四方を白い壁で囲われた部屋に閉じ込められている。何故自分がここに連れてこられたのかも解らず、天使のおちんちんの形をしたスイッチを押し、この部屋からの脱出を画策する。
- エスカルゴマン(デヴィッド・キンテーロ)
- メキシコのプロレス、ルチャリブレの善玉レスラー。アントニオの父。アギラ・デ・プラタとタッグを組み「ベサメ・ムーチョス」を名乗っている。
- アントニオ(カルロズ・トレーズ)
- エスカルゴマンの息子。学校でバカにされながらも、父エスカルゴマンを応援し続けている。夕方、祖父と待ち合わせて父の試合を見に行く。
映画『しんぼる』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『しんぼる』のあらすじ【起】
サングラスをかけ、タバコを吸いながらハンドルを握るシスターの運転する車が、遠くからやって来る。一方、アントニオの家では、アントニオが祖父と学校終わりで待ち合わせる約束をして学校へ行く。家の中では、プロレスラー、エスカルゴマンが新聞を読んでいる。シスターの運転する車が、家に着く。運転していたのは、この家の長女カレンだ。カレンの車に乗り込み、出かけるエスカルゴマン。カレンの運転する車が走った後に、鳥の白い羽が舞うのだった。
一枚の羽が真っ白な部屋の中に落ちて来て、ゆっくりと床に落ちたと思ったら、そのまま床に吸い込まれる。その向こうで、カラフルなパジャマ姿の男が目を覚ます。男が天井を見上げると遠くに光が見える。部屋は床も壁も白く、出入口らしき物はない。男は、壁伝いに部屋を歩き、ふと壁から出ている突起物に気がつく。男が指先で押すと「フォッ」と言う声がして、壁という壁から白い子供の天使たちが浮き上がってくる。天使たちは笑い、そして、おちんちんの部分だけを残して、また壁の中に消えて行くのだった。
「修行」が始まる。壁や床に天使のおちんちんが出ている。このおちんちんがスイッチとなり、何かが起こるようだ。男が試しに一つのスイッチを押してみると、歯ブラシが出てくる。別のところを押すと拡声器が出てくる。男は「あの〜、帰りたいんですけどぉ」と声を出すが、誰からも返事はなく、ただ部屋に響くのみ。仕方がないので男は、スイッチを押す。すると、今度は梅の盆栽が出てくる。別のスイッチを押すと、でっかい壺が出てくる。男は訳がわからない。更に別のスイッチを押すと、菜箸が出てくる。もう一度押すと、また菜箸が出てくる。男が押せば押しただけ、菜箸が出てくる。それが、ちょっと面白くなってくる男。しかし勢い余って、隣のスイッチを押してしまう。すると、台車が出て来て、男の脛に当たる。
映画『しんぼる』のあらすじ【承】
アントニオは、父でもあるルチャリブレのエスカルゴマンを応援している。しかし、そのことで学校のクラスの皆から、バカにされている。そして、今日学校が終わった夕方から、そのエスカルゴマンの試合は行われるのだった。
何もなかった白い部屋は、様々な物が溢れていた。男が、色々なスイッチを押したのであろう。そして、その部屋の真ん中で、ビーチチェアに寝ている男の姿があった。男が投げたビーチボールが、スイッチに当たり、寿司下駄に乗ったガリとマグロ2貫が出てくる。醤油皿も一緒に出てきたが、醤油はない。腹が減っていた男は少し喜ぶが、醤油が欲しい。醤油が出てこないか、別のスイッチを押してみるが、出てくるのはマグロの寿司ばかり。男は諦め、醤油なしでモソモソと寿司を食べる。食べきった後、何気にスイッチを押すと出てくる醤油。
エスカルゴマンは試合会場のロッカーで着替えを済ませ、更衣室のベンチを使い軽いウオーミングアップをする。時刻は午後4時になる。間も無く試合が始まる。
男は、続き物のコミックを5巻まで読み終わった。次は6巻が読みたいと思い、スイッチを押す。しかし、出てくるのは7巻。別のスイッチを押すと8巻、9巻が出てくるが、6巻が出てこない。6巻を求め床のスイッチ押すと、離れた後ろの壁が大きく開く。指を離し、しばらくすると閉まる。脱出口を見つけた男は、スイッチを押し壁が開き切った瞬間にダッシュで出口に向かうが、目の前で壁は閉じられてしまう。開いたままにしておくために、スイッチの上に壺をおくが、重さが足りず跳ね返されてしまうのだった。
試合前、エスカルゴマンは控え室で、シスターのカレンは教会で祈りを捧げる。学校の終わったアントニオは祖父と待ち合わせ、カレンの運転する車に乗りエスカルゴマンの試合が行われる会場へ向かう。しかし、車は渋滞に巻き込まれてしまうのだった。
映画『しんぼる』のあらすじ【転】
男は脱出しようと奮闘していた。壺に寿司を入れ、錘にしようとする男。先ほど食べたマグロを出すスイッチの押し、次々と壺の中に寿司を入れていく。いっぱいになったところで、壁を開けるスイッチの所に移動させようとするが、今度は重たくて動かない。寿司を減らそうと手を入れるが、引っかかって届かない。仕方がないので、男は菜箸で一つずつ取り出ていく。ようやく動かせる重さになったが、今度はどこに壁を開けるスイッチがあったのかが解らなくなってしまう。適当なスイッチを押すと、アフリカ原住民が走り出て来て、壺に足をぶつけた後、壁に消える。しばらくすると、壺は割れ、中から寿司が溢れ出てくるのだった。男は次の手を考え、あれこれ試してみるが、どうやっても壁を開いたまましておくことはできないのだった。
カレンの車は、渋滞に巻き込まれていたが、何とか試合開始前に会場に到着する。
男の試行錯誤は続く。あるスイッチを押すと、天井から紐が現れ、少しすると消える。男は妙案を思いつく。スイッチを押して紐を出す、続いて壁を開けるスイッチを押し、紐にぶら下がり、開いた壁のところまで一気に向かうという案。成功するかと思えたが、壁の奥にある扉のノブには鍵穴があり、鍵を差し込まないと開かないのだった。出られそうで出られない男は、イライラして壁を蹴る。するとスイッチが押され、空中に鍵が浮かび出る。再度、試行錯誤し、鍵も手に入れ、これで脱出できるかと思った瞬間、壁が閉まり、男は壁と扉の隙間に閉じ込められてしまう。狭い空間に閉じ込められ、身動きの取れない男。ただ時間だけが過ぎていく。こんなことなら、あの部屋の中で遊んでいた方が良かった後悔する。しかし男は、どこかから隙間風が入ってくることに気がつく。恐る恐る横の壁を触ると、それは引き戸になっていて、簡単に開くのだった。
試合会場では、メインイベントが始まる。悪玉は「北の悪魔たち」エル・スペール・デモーニオとテキーラ・ジョー。アントニオは、父エスカルゴマンの心配をする。そして登場する、善玉「ベサメ・ムーチョス」の二人、アギラ・デ・プラタとエスカルゴマン。「北の悪魔たち」は、ゴング前から「ベサメ・ムーチョス」に攻撃を仕掛けてくるのだった。
映画『しんぼる』の結末・ラスト(ネタバレ)
引き戸を開けた男は、その先に続く廊下を走って、走って、ようやくどこかの部屋にたどり着く。暗いその部屋には、大人な天使たちの姿があり、おちんちんのスイッチだけを残して、同じように壁の中に消えていく。「実践」が始まる。
メインイベントのゴングが鳴る。「北の悪魔たち」の反則攻撃に、アギラ・デ・プラタは一人苦戦を強いられる。善玉のエスカルゴマンは反則を犯してまでリングには入らない。ようやくタッチを受けリングの中へ入るが、悪玉二人の攻撃を受ける。
ここから二つの世界が交錯していくのだった。反則攻撃で劣勢のエスカルゴマン。男がスイッチを押すと、突然エスカルゴマンの首が伸び、頭突きで、「北の悪魔たち」の一人を倒す。男がもう一度スイッチを押すと、エスカルゴマンは頭突きでもう一人も倒す。男がスイッチを押すたびに、エスカルゴマンの首が伸び頭付きで誰かを倒していく。味方も、レフリーも、ついには息子までも。
男がスイッチを押すと、世界の何処かで何かが起こっていた。ロスのライブ会場では、メインボーカルが火を吹き、ロシアのテレビマジックショーでは奇術が成立しなかったりし、
中国ではおっさんが犬の声で吠えたりするのだった。しかし、男の側では何も起こらない。男は不信に思い、天井からの光を見上げる。遠くには天使たちが飛んでいる。男は、意を決して、おちんちんのスイッチを伝いながら壁を登っていく。スイッチが押されるたびに世界の何処かで何かが生まれたり、事故が起こったり、花火が上がったり、世界が動いていく。いつの間にか男は、壁を伝っているのではなく、空中を上へ上へと上がっていく。その度に世界は動いていく。世界のありとあらゆることを司る男。白い天使の羽が舞う中、上へ上へと登っていく。そして、黒い部屋にたどり着く。目の前には黒く大きなおちんちんのスイッチがある。男はそれにゆっくりと近づいていくのだった。
映画『しんぼる』の感想・評価・レビュー
天才と称される松本人志ですが、私はこの作品からは彼の天才っぷりは感じられませんでした。普通の人が持ち合わせていない感覚を持つ人のことを天才と呼ぶのなら、彼はそうなのかも知れません。正直、この作品で彼が何を伝えたいのか私には理解できませんでした。
シュールな面白さや、芸術的に世の中を皮肉っているのかな…など色々考えながら見ていましたが、最後までよく分かりませんでした。
理解出来るまで何度も繰り返し見るほど興味を惹かれる内容でもなかったので、私は1度見れば十分です。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー