この記事では、映画『シックス・センス』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『シックス・センス』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『シックス・センス』の作品情報
出典:Amazonプライムビデオ
製作年 | 1999年 |
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上映時間 | 107分 |
ジャンル | サスペンス ドラマ |
監督 | M・ナイト・シャマラン |
キャスト | ブルース・ウィリス ハーレイ・ジョエル・オスメント トニ・コレット オリヴィア・ウィリアムズ |
製作国 | アメリカ |
映画『シックス・センス』の登場人物(キャスト)
- マルコム・クロウ(ブルース・ウィリス)
- 小児精神科医である中年男性。ある晩、かつての患者であるビンセントから逆恨みを買い、発砲される。
- コール・シアー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)
- 幽霊が見える少年。その特殊な力の為周りから孤立し心を閉ざしてしまっている。
映画『シックス・センス』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『シックス・センス』のあらすじ【起】
マルコム・クロウは、長年小児精神科医として働いている中年男性です。今迄数多くの心を閉ざした子供達と関わり、そしてその心の氷を溶かしてきました。妻との仲も良く、子供はいないながらも2人は穏やかに生活していました。しかしある日、その平穏が突如打ち破られます。とある夜、かつてのマルコムの患者であった少年、ビンセントが家に不法侵入してきたのです。
ビンセントは錯乱状態にあり、マルコムが「かつての自分を救ってくれなかった」とまくし立てます。そしてマルコムに対し逆恨みをしたビンセントは、挙げ句の果てに、持ち込んだ拳銃でマルコム向けて発砲するのでした。
その事件から一年の時が流れました。あれ以降穏和だった夫婦仲もすっかり冷め、妻はマルコムがいくら話しかけても一切答えず、無視を貫くようになりました。どうにかして元の2人に戻れないものか、と頭を悩ますマルコムでしたが、マルコムはある日、心に闇を抱えた少年、コールと出会います。
映画『シックス・センス』のあらすじ【承】
コールが心に闇を抱えている背景には、彼の持つ特殊な力がありました。コールはこの世に居ない筈の存在、つまり死者の霊を見ることが出来たのです。過去に友人に異常者扱いを受けた事をトラウマに、母親にも周りの人間にも打ち明けることが出来ず、コールは自分の殻に閉じこもっていったのでした。
小児精神科医であるマルコムは、そんなコールの心を開こうと近づいていきますが、コールはマルコムを怖がりひたすら彼から逃げ続けます。しかしマルコムは決して諦めず、2人の距離は徐々に縮まっていきました。コールは普段、あちらから干渉され何か害を及ぼされる事を避けるべく、極力見える幽霊を避けるようにしていました。
しかし、コールとマルコムの中が縮まったある日のこと、コールは1人の気になる幽霊と出会いました。彼女は吐瀉物にまみれていて、何かコールに伝えようとしているように見えました。コールはマルコムにその事を相談し、彼女がコールに何を伝えたかったのかを突き止めるべく、少女の葬式を訪ねるのでした。
映画『シックス・センス』のあらすじ【転】
そして葬儀が執り行われている場で、2人は再びその少女の霊と対面しました。勿論幽霊はコールにしか見えませんが、コールがマルコムに彼女が現れた事を伝えます。彼女はコールに、大事そうに抱えていた一つの箱を手渡しました。マルコムとコールがその箱を開けると、中にはビデオテープがしまわれていました。
そのテープの中身を再生した2人は、とんでもない映像を目にします。それは少女が隠しカメラで撮影した映像でした。その映像には、少女の母親が少女の食事に大量の洗剤を入れている様子が映されていました。つまり少女は病死ではなく、自らの母親に殺されたのでした。そして母親の次のターゲットは、少女の妹でした。少女は妹を助けるべくコール達の前に現れたのです。
コールは少女の父親にそのビデオを手渡し、そして母親は逮捕されました。自らの願いが叶ったことで、少女は安堵し成仏していきました。この霊との関わりを経て、コールの心境にある変化が訪れました。自分の能力について、母親に打ちあけようと決心をしたのです。
映画『シックス・センス』の結末・ラスト(ネタバレ)
コールの特殊能力について当初信じようとしない母親でしたが、しかし既に故人である母親の祖母に聞いた、母親と祖母だけの思い出をコールが知っていた事で母親もその能力を信じ、そしてありのままのコールを受容しました。
一方、コールは「奥さんが眠ってる間に話しかけてみて」とマルコムに一つの助言をします。帰宅したマルコムはコールの言う通り、眠っている妻に向かって話しかけます。すると妻は眠りながら、「どうして私を置いていったの…」という言葉を漏らしました。何のことかわからないマルコムでしたが、妻の手から転がり落ちた、自分がつけている筈の結婚指輪を見てハッとします。
あの晩、ビンセントが家に押し入ってきたあの時、既にマルコムは命を落としていたのでした。遺していく妻と、そして自分が救えなかったビンセントに対しての想いがあったマルコムは幽霊としてこの地に留まっていました。自分が死んだ事を理解し、そしてビンセントではありませんがコールという同じく心を閉ざした少年を助けることが出来たマルコムは、自分の死に納得し成仏していくのでした。
映画『シックス・センス』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
「僕には死んだ人が見える」というセリフに背筋が凍ったのを今でも覚えています。ホラーだと思って観ていたら、最後にまさかのどんでん返し。ブルース・ウィリス演じるマルコムが実は死んでいたという真実には完全にやられました。2回目以降に観るとすべての伏線が見えてくる構成が本当に素晴らしいです。(20代 男性)
初見時、ラストの衝撃でしばらく動けませんでした。ミステリーとしての完成度が非常に高く、伏線の張り方が巧妙。ホラー描写もありますが、本質は人間ドラマであり、特に少年コールと母親の関係性に泣かされました。「ばあちゃんが“ダンスよかった”って言ってたよ」のくだりは、涙腺が崩壊しました。(30代 女性)
心理学的な観点からも非常に興味深い映画でした。死者の声を聴く少年という設定が、単なるホラーにとどまらず“心のケア”をテーマにしている点が秀逸。マルコムとコールの関係が少しずつ築かれていく過程が心温まる一方で、ラストで一気に裏切られる。この構成力は本当に見事です。(50代 男性)
「死んだ人が見える」という設定だけで十分怖いのに、それを少年の心の成長と絡めて描いたのがすごい。霊に怯えるばかりだったコールが、それを受け入れ、彼らを助けようとする姿に感動しました。そして、マルコムの正体が明かされた瞬間、すべてが腑に落ちて鳥肌が立ちました。静かな傑作です。(20代 女性)
母親としては、コールの苦しみを誰にも理解されない姿が本当に胸に痛かったです。息子が心を開いたときの表情、そしてコールが母に祖母からの言葉を伝えるシーンは号泣しました。ホラー要素以上に“親子の絆”に焦点を当てているところがこの映画の魅力です。ラストのどんでん返しも完璧でした。(40代 女性)
まさか自分が霊だったとは…という展開に、完全にやられました。何気ないシーンの数々に伏線があり、二度三度と観たくなる中毒性のある作品です。シャマラン監督の語り口の巧さに脱帽。演技、演出、音楽すべてが静かに心を揺さぶり、観終わったあとにじわじわ感動が押し寄せてきました。(30代 男性)
高校の時に観て衝撃を受け、それ以来「自分が今見ている世界は本当に現実か?」と疑うようになりました。静かで繊細な映像の中に潜む恐怖、でもその奥にある優しさや癒しのテーマが印象深い。映画好きなら絶対に観ておくべき1本だと思います。何年経っても色褪せない傑作です。(10代 男性)
ホラーが苦手な私でも、これは“怖い”だけじゃなく“感動”する映画でした。コールの目線から見える世界が、どれほど過酷で孤独かを丁寧に描いていて、自然と感情移入してしまいました。最後にマルコムが妻に別れを告げるシーンは、涙が止まりませんでした。心に残る美しい映画です。(30代 女性)
観終わってすぐに「もう一回観たい」と思わせる映画はそう多くないですが、『シックス・センス』は間違いなくその一本です。物語を知ったうえで観返すと、マルコムの行動一つ一つに納得がいく。演技も演出も細部まで丁寧に作られていて、シャマランの職人芸に感服します。(40代 男性)
ホラー映画としての怖さももちろんあるけれど、本作は“喪失と再生”の物語だと思いました。マルコムが自分の死を受け入れて初めて前に進めたように、コールもまた恐怖を乗り越えた。その二人の成長が静かに交差するラストは、本当に美しい。恐ろしくて、でもあたたかい、唯一無二の作品です。(20代 女性)
映画『シックス・センス』を見た人におすすめの映画5選
ヴィジット(2015)
この映画を一言で表すと?
「おじいちゃんとおばあちゃん、なんか変」――安心できない家庭が恐怖の舞台に。
どんな話?
母親に代わって祖父母の家に1週間滞在することになった兄妹。だが祖父母の不可解な行動に徐々に違和感を抱くようになり、やがて衝撃的な真実に辿り着く。ユーモアと恐怖が同居する異色のサスペンスホラー。
ここがおすすめ!
『シックス・センス』と同じくM・ナイト・シャマラン監督作で、伏線とどんでん返しの妙が光ります。緊張と緩和のバランスが絶妙で、日常の違和感が少しずつ崩壊していく恐怖を体感できます。
アザーズ(2001)
この映画を一言で表すと?
闇に包まれた屋敷で、母と子が迎える“驚愕の真実”。
どんな話?
光に過敏な子どもたちと共に古い屋敷で暮らす母親が、家の中で次々と起こる不可解な出来事に翻弄される。物語が進むにつれて、登場人物たちが抱える秘密が少しずつ明らかになっていく。
ここがおすすめ!
『シックス・センス』のように静かな恐怖と感動的なラストが魅力。ニコール・キッドマンの名演も光り、ラストの衝撃は今なお語り継がれるレベル。ホラーとミステリーの融合を楽しみたい方に最適です。
ミステリーハウス(2003)
この映画を一言で表すと?
謎が謎を呼ぶ屋敷で繰り広げられる、母と娘のサスペンススリラー。
どんな話?
精神を病んだ母親と暮らす少女が、隣家で起きた事件をきっかけに、屋敷に隠された秘密に迫る。母親の言動も次第にエスカレートし、現実と幻想の境界が曖昧になっていく…。
ここがおすすめ!
『シックス・センス』同様に親子の絆と“見えない恐怖”を軸にした物語。屋敷という密閉空間の中で進行する心理戦が非常に緻密で、ラストに向けて積み上げられる不安感がクセになります。
シャッター アイランド(2010)
この映画を一言で表すと?
信じていた現実が崩壊していく、衝撃のサイコロジカル・ミステリー。
どんな話?
精神病棟のある孤島に失踪事件の捜査で訪れた連邦保安官。しかし、調査が進むにつれ彼の記憶や過去に違和感が生じ、やがて驚愕の真実が明らかに…。観る者の視点までも揺さぶる一作。
ここがおすすめ!
『シックス・センス』と同様、物語終盤に明かされる“真実”によって全てのシーンが裏返る構成が秀逸。レオナルド・ディカプリオの熱演とともに、記憶と現実の曖昧さを体験できる重厚な作品です。
アイデンティティー(2003)
この映画を一言で表すと?
雨のモーテルに集まった11人、それぞれの“正体”が崩れていく。
どんな話?
嵐の夜、モーテルに偶然集まった見知らぬ11人。だが彼らは次々と何者かに殺され、誰もが疑心暗鬼に陥っていく。やがて、この出来事が“ある人物”の内面と関係していることが明かされる。
ここがおすすめ!
シチュエーションスリラーとしての緊張感と、終盤のどんでん返しが見事に決まる一作。『シックス・センス』と同様、観終わったあとに「最初からもう一度観たい」と思わせる巧妙な構成が魅力です。
みんなの感想・レビュー
この作品は、わたしが映画好きになるきっかけとなった作品で、今も大好きな作品の一つです。
大どんでん返し系の作品の中で、忘れてはならない名作ではないでしょうか。
開始直後に映し出される襲撃シーン、突如見えるようになった奇妙な世界、そして冷たくなってしまった妻。その全てが上手く繋げられており、映画のラストで真実が明らかになった時、信じられない程の衝撃を受けました。
まだ観たことのない方は、是非一度は観て頂きたい作品です。
ラストの大どんでん返しがこの作品の1番の見どころなので、何度も見るよりも1度目が1番楽しめる作品だと思います。そのため、出来ればネタバレを見ずに鑑賞することをオススメします。
ハーレイ・ジョエル・オスメントはこの作品で大ブレイクし、様々な作品に出演しましたが、個人的にはこの『シックス・センス』が彼の最高傑作だと思います。
ラストの衝撃の展開に背筋がゾクッとする感覚を楽しんで欲しいです。
衝撃のどんでん返しというフレーズを見たくなかった。冒頭の撃たれるシーン、幽霊が見えるコールの会話シーンの多さ、結婚記念日の奥さんとの不自然なやり取りなど伏線が盛り沢山です。割と物語の前半で”ひょっとするとマルコム死んでる?”となってしまいました。それでも観終えた後は、余韻に浸りたくなる程良い作品でした。
自分の能力に苦しむコールがマルコムと出会い、成長する物語も描かれています。ガンで亡くなった少女の無念を晴らした事は、能力を前向きに受け入れるきっかけになったと思います。
小児精神科医のマルコムは、かつて担当した患者の病を完治できなかったことを恨まれて腹を撃たれるも、一年後にリハビリを終えて新たな患者コールの治療に取り掛かる。
後半から、コール少年の「死者が見える」という第六感をメインに物語が展開していく。
終盤は、すでにマルコムは死んでいたという事実に驚愕したが、最後にマルコムは自分の死に納得して成仏できて感動した。
先の読めない展開や伏線など、怖いシーンだけでなく、複合的要素が詰まった作品で見応えを感じた。何度も観返したくなる作品。
注意書きの理由。
言うなといわれれば、言いたくなってしまうのが人間です。
なのに、わざわざ冒頭で、しかも主演のブルース・ウィルスからのお願いとして伝えられたのは、それだけ期待できるようなラストだ、という意味があると思います。
けれど、公開から何年も時間が経った今では、すでに見ている人は多いと思われるので、効果は薄くなっていますね。
マルコムが、自分は幽霊だと気がつかない理由。
コールが言うには、「彼らは見たいものしか見えない」ので、マルコムに自分の体の状態は見えません。
死んだという自覚がないから、見るものが限られているとも考えられます。
レストランでアンナとすれ違うシーンも、彼女はひとりきりで結婚記念日を祝い、もう一緒に祝えない相手を思いながら「おめでとう」と、ひとりごとを言っているにすぎません。
病院のベッドでコールが「幽霊が見える」と告白するシーンですが、あなたも幽霊です、と言えるのにそうしなかったのは、マルコムを信頼できる幽霊だと思ったからでしょう。
因みに、コールを診察した医師は、監督が演じています。
また、幽霊同士は認識し合えないのに、マルコムが、テープに録音されていたラテン語を話す幽霊の声が聞こえたのは、コールとの絆が強くなった影響だと考えられます。
消える直前に、マルコムに現実が見えたのは、自分が死んでいると自覚した幽霊に与えられる、特権みたいなものと思われます。
それから、ラストの大どんでん返しの印象を強くする意図も、感じられます。
コールの体の傷やあざですが、幽霊に付けられたものだと考えられます。
幽霊に近づくと同じ傷が付くとも考えられますが、そうすると、毒で死んだ少女キラ、絞首刑になった人々もいたのに、気分が悪くなったり、首にあざが浮かんだりしなかった事に、説明がつきません。
また、先生の子供の頃のしゃべり方を言い当てるシーンがありますが、先生の子供時代をよく知る幽霊が近くにいて、コールはとり憑かれた状態になったのだと考えられます。
名作映画のひとつで、結末で度肝を抜かれる映画のひとつでもあります。
心優しい殺し屋の「レオン」も似合っていたブルース・ウィリスですが、死んでまで子供たちの心のケアをする、仕事熱心なお医者さんの役もピッタリでした。
登場シーンが壮絶で、何度見てもびっくりする幽霊の少女キラも、「吐いたら少し楽になった」という発言が人間味があふれていて、幽霊なのに親しみが沸いてきちゃいます。
何よりも、ブルース・ウィリス演じるマルコムと、子役のハーレイ・オスメント演じるコールの絆の描き方が素敵!
別れのシーンは、何度見ても涙が止まりません。
そして、M・ナイト・シャラマン監督は、シックス・センスの他にも、自分の作品によく出演しているので探してみると面白いです。