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映画『捜索者』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『捜索者』の概要:インディアンに家族を殺され、姪っ子を誘拐された男。残された家族と共に姪っ子を探すため、インディアンの捜索隊を結成する。姪っ子を発見した男だったが、彼女はすでにインディアンとしての自覚を持ち始めていた。

映画『捜索者』の作品情報

捜索者

製作年:1956年
上映時間:119分
ジャンル:西部劇
監督:ジョン・フォード
キャスト:ジョン・ウェイン、ジェフリー・ハンター、ナタリー・ウッド、ヴェラ・マイルズ etc

映画『捜索者』の登場人物(キャスト)

イーサン・エドワーズ(ジョン・ウェイン)
南北戦争を戦い、帰還した男。しかし、コマンチ族に弟一家を殺されてしまう。誘拐された甥っ子を探すため、コマンチ族の捜索に向かう。銃の腕がよく、頼りになる男。頑固な性格で、混血のマーティンを認めようとしない。
マーティン・ポウリー(ジェフリー・ハンター)
チェロキー族との混血。コマンチ族に家族を皆殺しにされ、エドワード家に引き取られる。エドワード家を襲ったコマンチを恨み、復讐のためにイーサンと共にコマンチを捜索する。イーサン同様頑固で、情が深い。
デビー・エドワーズ(ナタリー・ウッド)
イーサンの姪っ子。コマンチ族に襲われて、誘拐されてしまう。6年間コマンチとして育てられたため、コマンチとしてのプライドを持ち始めてしまう。しかし、心の底ではずっと助けを待っていた。
ローリー・ジョーゲンセン(ヴェラ・マイルズ)
ジョーゲンセン家の娘で、マーティンの恋人。マーティンの帰還を心待ちにしている。気の強い女で、マーティンを尻に敷く。
ブラッド・ジョーゲンセン(ハリー・ケニー・ジュニア)
ジョーゲンセン家の息子。恋人だったイーサンの姪っ子を救い出すために捜索隊に参加するが、恋人の死を知って自らコマンチ族のもとへと突っ込み死んでしまう。
スカー(ヘンリー・ブランドン)
コマンチ族のリーダー。白人を憎んでおり、デビーを誘拐する。

映画『捜索者』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『捜索者』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『捜索者』のあらすじ【起】

1868年のテキサス。時代は南北戦争が終わって3年が経った頃。南部の人間として戦ったイーサンという男が、弟のアーロンの家を訪れる。独り者で、流れ者のイーサンが家族の前に姿を現したのは久しぶりのことだった。

そこにはアーロンの妻のマーサ、甥っ子のベンに姪っ子のデビーがいた。彼らとの再会を喜ぶイーサン。しかし、そこに一人見かけない人物を発見する。それはマーティンという名前の青年で、チェロキー族との混血だった。家族がコマンチ族に殺され、アーロン達が引き取ったのだ。

チェロキー族とはいえ、少しだけでもコマンチの血が流れているマーティンに対してイーサンは良く思わないでいた。

翌日、テキサス警備隊隊長で牧師のサムという男がアーロンの家を訪ねてくる。彼は、隣人の牧場主であるジョーゲンセンの牛がインディアンに盗まれたのだと言う。そのため、今から追跡するのだと言う。そして、その追跡隊にイーサンとマーティンも加わることになる。

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映画『捜索者』のあらすじ【承】

出発した一行だったが、途中で異変に気づく。コマンチ族の本当の目的は、白人男子を家から誘い出すことだった。それに気づいた一行は二手に分かれ、イーサンとマーティンがアーロンの家へと向かう。しかし彼らが到着した頃には、ルーシーとデビーは誘拐され、アーロン達は皆殺しにされてしまっていた。

イーサン達は、犯人のコマンチ族を追跡する。しかし、劣勢に追い込まれてしまう。次々と脱落者が出る中、イーサンは一人で追跡を続けると言う。しかし、マーティとルーシーの恋人だったブラッド・ジョーゲンセンだけが一緒に捜索を続けると志願する。

ようやくコマンチに追いついた一行。ブラッドは、ようやくルーシーに会えると喜んでいる。するとイーサンが、それは違うと言う。実は、イーサンは道中でルーシーの遺体を発見して埋葬していたことを言えないでいたのだ。ブラッドはそれを聞いて狂い、コマンチに突撃する。そして、簡単にやられてしまうのだった。

映画『捜索者』のあらすじ【転】

イーサンとマーティンは、一度引き返すことにする。帰りを待ちわびていたジョーゲンセン家の人々。特に、マーティンの恋人であるローリーは一番の喜びようだった。

交易所の人間から、デビーについての情報を教えるという手紙が届く。それを見たイーサンはすぐにそこへ向かうことにする。マーティンも、ローリーの手を振り払ってそこへ向かう。報酬と引き換えに、コマンチが北の保留地に向かったという情報を得る二人。

早速北へと向かう二人だが、その日の夜に交易所の人間が仲間を連れてイーサン達を襲う。しかし、イーサンはそれに気づいており、逆に相手を倒してしまう。

再び北へと向かい出した二人。途中に寄ったコマンチ族の交易所で、マーティンがある女に惚れ込まれてしまう。しつこくついてくる女だが、スカーという名前を出した途端に様子を変える。女に問い詰める二人だが、女は逃げ去ってしまう。スカーとは、デビーを連れ去ったコマンチ族のリーダーの名前なのだった。

しばらく行った先の集落が、兵隊達の攻撃によって全滅しているのを見つけるイーサン達。そこには先程の女の遺体もあった。その集落にはスカーもいた可能性があり、女はデビーを救おうとしたのかもしれないとイーサンは言う。

映画『捜索者』の結末・ラスト(ネタバレ)

アメリカ西南部を踏破し、二人はスカーのもとへと辿り着く。そこでデビーを発見する二人。しかし、デビーは二人に気づかないでいた。

交渉に応じないスカーのもとを去ろうとした二人に、デビーが近づいてくる。助けを待っていたが、私はもうコマンチ族の一員だから帰って欲しいとデビーは二人に言う。そこへコマンチ族が襲いかかってきたため、二人は一旦その場を逃げ去ることになる。

ジョーゲンセンの牧場へと帰還した二人。そこでは、ローリーの結婚式が行われていた。憤るマーティン。5年に1通しか手紙がなかったことを非難するローリー。マーティンはローリーの婚約者から力ずくでローリーを奪おうとする。

スカーの情報が入る。警備隊と共に、イーサンとマーティンはスカーのもとへと向かう。

イーサン達が、スカーのいるコマンチの集落を襲撃する。マーティンはデビーをそこから救い出す。

コマンチ族を倒したイーサン達。イーサンはデビーを抱きかかえ、無事にジョーゲンセン家へと帰還するのだった。

映画『捜索者』の感想・評価・レビュー

笑えるところもあり、シリアスになりすぎずに楽しめる西部劇でありつつ騎兵隊とテキサスレンジャー合体アクションはカッコいい。そこに深い人間ドラマが加わって、もうこれは完成された西部劇だと思う。

正直インディアンものの西部劇なので期待はしていなかったが、想像以上に多方向なストーリーで考察が止まらなくなった。そしてここまでジョン・ウェインを複雑で奥深いキャラクターに仕上げてしまうとは、ジョン・フォードにしかできないと思うし監督の凄さを実感できる作品だ。(女性 20代)


西部劇があまり得意では無いので、期待していませんでしたが独特の差別や偏見、ステレオタイプな考え方など納得できない部分はあるものの映画としては素晴らしい作品だと感じました。
インディアンの描き方が酷いと聞いてはいましたが、確かにこれは批判が出てもおかしくないなと思ってしまいました。今の時代に見るから余計にそう感じるのかもしれませんが、主人公がとにかくインディアンのことを毛嫌いしているので、こういう人とはあまり関わりたくないなと感じてしまいました。
もう少し当時の時代背景など勉強していたら面白く見られたかも知れません。(女性 30代)

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