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映画『SP 革命篇』あらすじネタバレ結末と感想

この記事では、映画『SP 革命篇』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『SP 革命篇』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『SP 革命篇』の結末までのストーリー
  • 『SP 革命篇』を見た感想・レビュー
  • 『SP 革命篇』を見た人におすすめの映画5選

映画『SP 革命篇』 作品情報

SP 革命篇

  • 製作年:2011年
  • 上映時間:128分
  • ジャンル:アクション、サスペンス
  • 監督:波多野貴文
  • キャスト:岡田准一、堤真一、香川照之、真木よう子 etc

映画『SP 革命篇』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『SP 革命篇』 あらすじネタバレ(起承転結)

映画『SP 革命篇』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『SP 革命篇』 あらすじ【起・承】

官房長官警護の事件から数ヶ月後。警視庁警備部警護課第四係のメンバーは傷も治り、通常の任務に戻っていた。

衆議院本会議の開会日。各々が違う議員の警護を担当することになった第四係だったが、その後、国会議事堂で合流する。

その裏では、尾形(堤真一)たちによる「革命」の準備が進められていた。清掃員や記者に扮したテロリストたちは次々に議事堂内に潜入し、出入り口や通路を制圧して衆議院棟を孤立させる。それを誘導するのは、議事堂内にいる、尾形の意志に共鳴したSPたちだった。

これまでにない大きな違和感を感じる井上(岡田准一)だったが、尾形の指示によって第四係のメンバーと共に本会議場から離れた部屋のチェックに向かう。

全ての出入り口を封鎖したテロリストたちと合流した尾形は、内閣不信任決議が行われている本会議場に乗り込み、武力によって議員たちを支配する。その議員たちの中には、伊達(香川照之)の姿もあった。

そして、その一部始終は生中継される。

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映画『SP 革命篇』 結末・ラスト(ネタバレ)

尾形が放った銃声に気づき、慌ててテレビを観た井上たちは、初めて事態を把握する。そこへ、他のSPたちが襲撃に現れる。

SPたちを倒した井上たちは、本会議場奪還を決意する。そして、井上が考案したトラップを使って静かに一人ずつテロリストを制圧していく。

一方、本会議場では尾形たちに銃を向けられた議員たちが、自らの口で汚職の実態を明かすよう強制されていた。そして、ついに首相である麻田に順番が回る。

尾形の真の目的は、麻田の陰謀によって殺された父親の仇を取ることだった。銃を向け、過去の誤ちを謝罪するよう求める尾形。その時、仲間であるはずの伊達が立ち上がり、尾形に武器を捨てて投降するように言い放つ。

実は伊達は尾形の実兄で、共に麻田に復讐することを誓ったが、麻田の失脚後に権力が自分に集中することを目論んだ彼は尾形を騙していたのだった。

仲間であるはずのテロリストたちにも銃を向けられた尾形は全てを悟り、伊達を殺して自分も死ぬことを決意する。

そこへ、井上たち第四係のメンバーが突入する。テロリストを倒し、議員たちを解放する井上たち。伊達の計画は失敗に終わる。

逃げる麻田を追う尾形に気づき、さらに後を追う井上。

屋上まで追い詰め、麻田に謝罪をさせた尾形は、自殺を図る。だが、そこに現れた井上によって自殺は止められ、尾形は逮捕される。

数日後。事件が落ち着き、通常の任務に戻った第四係。

だが、井上はシンクロによって、再び大きな違和感を感じていた。

映画『SP 革命篇』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『SP 革命篇』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

境界線に立つ者たち

ドラマから続くSPシリーズも、今作で完結した。

脚本を務めた金城一紀は、善悪の境界線を描くのが非常にうまい。今作でも、境界線がはっきりとしている「社会的な善悪」と、境界線が曖昧な「本質的な善悪」の両方を並行して描いている。

この絶妙なバランス感覚が登場人物たちにも反映され、物語に厚みが出る。主人公である井上は、何が正しくて何が間違っているか分からない。だが、自分なりに答えを模索し、どんな困難な壁が立ちはだかっても乗り越えていく。そこに、観客は引き込まれる。

悪役であるはずの尾形が政治家たちに放つ言葉も的を射ていて唸らせる。彼自身、境界線の間で揺れ動いている人間の一人だ。

そしてラスト。平穏に物語が終わるかと思った途端に、井上のシンクロが暴走する。そして、陽に照らされた部分と建物の影が「光と陰」を作り出し、彼がちょうどその境界線に立った状態で物語は終わる。

これは、信念を持って動いている井上もまた、善悪の境界線に立っているということの暗喩だろう。

境界線に立つ者たちの葛藤。それが今作の主軸なのかもしれない。

プロフェッショナルたちの日本映画革命

今作では、プロフェッショナルたちのこだわりやアイデアが随所に見られる。

例えば美術。本会議場は本物を使って撮影されたのではないかと思うほどリアルだが、実は全てセットで作られている(2階部分は別撮り)。スタッフが何度も国会議事堂に足を運び、細部にまでこだわって作ったもので、これがプロの仕事なんだと感銘を受ける。

撮影技法にもアイデアが盛り込まれていて、例えば井上がシンクロするシーン。あれはストップモーションアニメの派生的な技法で、連写した写真をつなげて一連の動きを表現している。通常時の映像とは毛色が異なるため、井上の深層的な部分を観客は視覚で捉えることができる。

また、テロリスト役の俳優たちは軍隊の動きを教え込まれている。元軍人という裏設定にも気を配り、歩き方さえも軍人のそれに近づける徹底っぷり。

物語の中だけでなく、日本映画界にも革命を起こそうとするプロフェッショナルたちが本気で作った映画はシビれる。


やっぱり尾形にはそういう目的があったのかと納得してしまうストーリーで、前編では井上の特殊能力に違和感を感じていた私もいつの間にかこの作品の世界観に浸っていました。
井上を育てた尾形がテロを起こすはずがないと思っていましたが、納得出来る理由があって一安心…かと思いきや香川照之はやっぱり汚い人間を演じるのが本当に上手いです。爽快に思えてしまうくらいあっさりと裏切る汚さは圧巻でした。
物語的にはこれで完結ということですが、ラストで井上が感じていた「違和感」に期待が高まります。(女性 30代)


自らの野望を実行に移す尾形、それを阻止する井上、それぞれの正義を守るために闘う姿を描いた、アクション大作の完結編。
アクションの見応えは変わらず、ストーリーがかなりスケールアップしていました。ドラマシリーズから見ていましたが、SPの縁の下の力持ちのような、心身ともにずば抜けた能力があるのに攻めではなく守りに徹する姿がかっこいいと感じていたので、そのイメージとは少し異なりました。
正義とは?という答えの難しい問いを、SPという作品を通して表現したのかなと感じました。(女性 20代)


国会議事堂を占拠するとは。壮大でありながらリアリティもあり、固唾を呑んで先の展開を見守りました。地雷等のトラップを、着々と仕掛け静かに占拠していくシーンは圧巻でした。SPが突入する時はスローモーションにするなど、メリハリが効いていて全く飽きません。また、アクション時に画面があまり揺れないので大変見やすいです。堤真一の重厚な演技がずば抜けています。ラスト、屋上のCGシーンのみ明らかに不自然でしたが、さほど気になりません。(女性 30代)


岡田准一さん演じる井上の信念と葛藤が交錯する本作は、アクションだけでなく心理描写も見ごたえ抜群。クーデターというテーマを軸に、正義とは何か、国家に仕える者の覚悟とは何かを問いかけられた気がします。終盤、井上が仲間と対立しながらも理想を貫こうとする姿には鳥肌が立ちました。シリーズの集大成として、感情の爆発と緊張感が詰まった傑作です。(30代 男性)


ドラマからのファンですが、劇場版でここまで壮大なスケールに昇華するとは思いませんでした。特に国会突入シーンの臨場感は圧巻で、まるで自分がその場にいるかのような緊迫感。ラストで井上が語る「本当の革命」が胸に刺さりました。守るべきものとは何かを、改めて考えさせられる作品です。岡田さんのアクションも本当にかっこよかった!(20代 女性)


正義と権力の矛盾を突いたストーリーが秀逸でした。SPという表の顔と、国家の闇に気づいた男たちの裏の動き。その狭間で揺れる井上の苦悩がリアルで、自分が同じ立場だったらどう動くかと、深く考えさせられました。アクションだけでなく、社会的なテーマもしっかりしている点が非常に良かったです。シリーズ未見でも十分楽しめる内容だと思います。(40代 男性)


女性視点でもすごく引き込まれる内容でした。キャストの魅力もさることながら、チームの絆やそれぞれの信念に心動かされました。特に山本の最期は涙なしには観られません。友情・信頼・そして裏切り…それぞれが複雑に絡み合う中で、誰を信じるべきかというテーマが際立ちました。ラストに向かう疾走感がとにかく素晴らしいです。(30代 女性)


息子にすすめられて観たのですが、予想以上に見応えのある内容で驚きました。政治サスペンスとしての側面と、個々の人間ドラマの両立が見事。井上という人物の正義感がぶれずに貫かれる姿には感銘を受けました。若者たちがこの映画に惹かれる理由がわかります。エンタメ性とメッセージ性のバランスが絶妙ですね。(50代 男性)


井上の超人的なアクションに魅せられた反面、人間味のある弱さや葛藤も丁寧に描かれていて、ただのアクション映画では終わらない深さがありました。特に伊達との対峙は、ただの敵対ではなく理想の違いとして描かれている点が好きです。革命とは何か、守るとはどういうことか、視聴後もしばらく考えさせられました。(20代 男性)


SPの映画版と聞いて軽く観るつもりでしたが、予想以上に重厚な内容でした。仲間の死や裏切り、政府の闇など、一つ一つの出来事に重みがあって見応え十分。女性でも楽しめるアクション作品でありつつ、ヒューマンドラマとしても完成度が高いです。井上と笹本の関係性にも微妙な距離感があって好きでした。(40代 女性)

映画『SP 革命篇』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『SP 革命篇』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

踊る大捜査線 THE MOVIE

この映画を一言で表すと?

現場主義の刑事が警察組織の矛盾に立ち向かう、日本の刑事ドラマ映画の金字塔!

どんな話?

湾岸署の刑事・青島俊作が、現場と本部の対立に巻き込まれながらも、己の正義を貫き事件解決に挑む。組織と個人の理想がぶつかり合う、人情とリアリズムが融合した社会派エンタメです。

ここがおすすめ!

個性豊かなキャラクターと緻密な人間関係描写が見どころ。警察内部の政治的なやり取りに加え、青島の情熱が全編にわたって胸を熱くさせてくれます。ユーモアと社会風刺が絶妙に絡んだ名作です。

シン・ゴジラ

この映画を一言で表すと?

未知の脅威と国家の意思決定を描く、リアル志向のパニック・政治ドラマ。

どんな話?

東京湾に突如現れた謎の巨大生物に対して、政府や官僚たちが混乱しながらも対応を進めていく。災害対応と国家の在り方をリアルに描いたゴジラ作品の新機軸。

ここがおすすめ!

スピーディーな展開と情報量の多さがスリリング。緊急時の政治と現場の動きのリアリティが、まるでドキュメンタリーのよう。『SP 革命篇』が好きな人には、組織と個人の動きに共鳴するポイント多数です。

亡国のイージス

この映画を一言で表すと?

国家転覆を狙う内部の脅威と、それを阻止しようとする男たちの壮絶な戦い。

どんな話?

イージス艦「いそかぜ」が内部犯によって占拠され、日本を揺るがすテロ事件が発生。艦内に残された一人の男が、命を懸けて阻止に挑む。国家の安全と正義をかけた極限のサスペンス。

ここがおすすめ!

重厚な政治ドラマとサスペンスが融合した作品で、心理戦も見応えあり。内部から国家を変えようとする思想のぶつかり合いは『SP 革命篇』と通じるものがあります。男たちの覚悟が胸に響く一作です。

MI:ゴースト・プロトコル

この映画を一言で表すと?

国家機密を守るために命を懸ける、超絶アクション×スパイサスペンス!

どんな話?

IMF(極秘任務機関)のエージェントであるイーサン・ハントが、濡れ衣を着せられながらも第三次世界大戦を阻止するために仲間と共に奔走する。シリーズ中でも最もスリリングな展開が待ち受ける。

ここがおすすめ!

ドバイの高層ビルをよじ登るシーンをはじめ、超絶アクションの連続は息を呑む迫力。チームワークや信頼関係、任務に命を懸ける姿勢など、『SP』に通じる要素もたっぷりです。

相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン

この映画を一言で表すと?

刑事ドラマの金字塔が劇場版でスケールアップ、知略と正義の対決が熱い!

どんな話?

東京マラソン当日に起きた連続爆破予告事件を追う右京と薫。事件の背後にある国家規模の陰謀を追ううちに、2人は想像を超える真実にたどり着く。刑事ドラマの枠を超えた社会派ミステリー。

ここがおすすめ!

鋭い観察力と推理で事件の真相に迫る右京の捜査は痛快。国を揺るがす巨大な陰謀に挑む姿は、『SP 革命篇』のように正義と信念のぶつかり合いが描かれており、スリリングで見応えがあります。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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