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映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』あらすじネタバレ結末と感想

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』の概要:2010年にスタートしたテレビドラマ「SPEC」の劇場版3作目で、ラストを飾る作品。戸田恵梨香と加瀬亮のW主演で、監督は堤幸彦。前編にあたる「漸ノ篇」と同じ2013年11月に公開された。

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映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 作品情報

劇場版 SPEC 結 爻ノ篇

  • 製作年:2013年
  • 上映時間:91分
  • ジャンル:SF、サスペンス、コメディ
  • 監督:堤幸彦
  • キャスト:戸田恵梨香、加瀬亮、向井理、大島優子 etc

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 あらすじ【起・承】

スペックホルダーを殲滅させるウィルス、シンプルプランに感染した当麻紗綾。
検査結果はインフルエンザだとわかり、周囲は喜ぶのだが、当麻は違和感を覚えていた。
そして、亡き父の後輩だった湯田(とうだ)秀樹の正体が、JUDAH(ユダ)で、彼がプロフェッサーJだと突き止める。

ヤケドで入院中だった湯田は医者の体を乗っ取り、隔離されていた大人のスペックホルダーたちを惨殺、子供たちをシンプルプランに感染させた。
体質が違うスペックホルダーだけを死に至らしめるインフルエンザウィルスに、ついに当麻も倒れてしまう。
怒りを抑えらない当麻はスペックを暴走させ、瀬文焚流と吉川の目の前で、八咫烏と共に姿を消した。

厚木基地で秘密会議をしていた要人たちと湯田の元に現れた当麻は、「ファティマ第三の予言の左手に火の剣を持った天使」と呼ばれる。
そして、輪廻の部屋に回収されていた先人類たちの幽体を呼び出した。

セカイと潤の元にたどり着いた瀬文と吉川。
吉川はスペックで吹き飛ばされ命を落とし、瀬文は霊体のセカイではなく、肉体を持つ潤から自分を撃てと迫られる。
潤によって匿われていた青池里子は、娘である潤の危機を察知して瀬文を止めようとする。
しかしセカイはスペックで時を止め、瀬文をふき飛ばすと、世界を終わらせようとする。

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映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 結末・ラスト(ネタバレ)

セカイと潤はスペックで当麻を呼び出し、“ソロモンの鍵”である当麻の体を通して、すべての先人類たちを呼び出そうとする。
しかし、意識の無いはずの当麻は目覚めて抵抗する。
弟の陽太、冷泉、サトリ、美鈴、ナンシー、マダム陰、マダム陽の力を借りる当麻は、勝手に出てきた医者の海野と、当麻のストーカー地居にはきつい言葉を投げつける。
そして卑弥呼が当麻に味方していた。

セカイはスペックで卑弥呼を消し、当麻の仲間たちも消すと、青池を痛めつけはじめる。
見ていられなくなった潤も、青池と共に消されてしまった。

当麻は餃子ロボを召喚し、背中の鏡を使ってセカイのスペックをそのまま返して湯田と共に消し去る。
しかしセカイと湯田は当麻の体から逃げ出すと、再び世界を終わらせようとする。
冷泉の予言と卑弥呼の助言、仲間たちの力を借りて右手のスペックでパラレルワールドと現実とをつなぎ、取り込んだ亡者たちやセカイ、湯田を抑え込む。
当麻が限界を迎えた時に瀬文が駆けつけるが、当麻に頼まれて、彼女を撃ち殺した。

気が付くと別の世界で当麻の死体を前にしていた瀬文は、同僚殺しの犯人として逮捕された。
当麻は誰の目にも映らない世界を漂うだけの存在となったが、ボロボロになって汚い部屋に閉じ込められた瀬文だけは、当麻の存在を知ることができた。

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

小ネタやファンサービス満載

テレビドラマ、ドラマスペシャル2作品、劇場版2作品の完結編。
前作「劇場版 SPEC 結 漸ノ篇」が前編であり、本作がその後編という2部作構成になっている。

これまでの作品で明かされなかった多くの謎や、前作の黒幕である「プロフェッサーJ」の正体が明らかになっている。
また、連続ドラマや前日譚を描いたドラマスペシャル「SPEC 零」、劇場版1作目「劇場版 SPEC 天」に登場したスペックホルダーたちを登場させ、見続けてきたファンサービスのようなシーンも作られている。

90年代にカルト的人気を得たドラマ「ケイゾク」と同じスタッフによって作られ、同じ世界観として作られたためか、「ケイゾク」での連続殺人鬼“朝倉”の名前が終盤で登場する。
朝倉を連想させるような言葉使いをセカイにさせるなど、「ケイゾク」から見てきたファンならわかる場面も存在する。

1回では理解しにくいストーリーや演出

ストーリーに細かな設定が多く、「ガイア」「バブル」「先人類」「ファティマ第三の予言」といった難しい言葉が出てきて、よくわからないまま進められてしまう。
なんとなくしかわからない設定が多いのに、ストーリー展開のテンポが早いため、ついていくのが難しい。
卑弥呼とセカイの会話や、卑弥呼の言葉の多くは哲学的な部分が多く、1度見ただけでは理解しにくい部分がある。

また、終盤では当麻が存在しないパラレルワールドの世界と、誰の目にも映らない当麻が漂うように降ってくるシーンが描かれているが、途中で飽きるほど長い。

エンドロールでこれまで当麻が書いてきた習字と、一部を切り取って「せかいはひとつではない」というメッセージが描かれているのは、うまい演出。


遂に最終章である今作だが、続編を作りようもないくらいちゃんと締めたところは評価できる。前回まで広げられた風呂敷はやっぱりと言うか、雑に畳まれた。わざわざ前後編にした意味はあったのか。1本に纏めることができたのではないだろうか。

CGにお金をかけたのだろうなということは伝わってきたが、製作者が作りたいものとファンの見たいものが見事に剥離してしまった。

しかし、ラストの当麻がずっと落下しているシーンは良く分からないが切ない気持ちになった。(男性 30代)


漸ノ篇で丸投げされた問題はチャチャッとまとめられて、最終章である今作はCGを駆使したよく分からないものになっていました。
ギャグ要素はもちろん健在で、クスッと笑えるシーンは沢山あるのですがそれを真面目な顔をしてやっているから笑っていいのか分からないんですよね。
当麻が降りてくるラストには何かが隠されているのではと注目しましたが、ただ長いだけの意味の無いシーンでこのよく分からない感じが『SPEC』の魅力なのかなと思いました。(女性 30代)

映画『劇場版 SPEC 結 爻ノ篇』 まとめ

シリーズ完結編であり、謎を明らかにしつつ全てまとめる必要があるせいか、早めのテンポで進む作品。
哲学的な言葉やオカルト的な設定、SF好きならよく知るパラレルワールドなどが登場し、作品オリジナルの設定も多くふくまれているため、何度も見て確認しなければ理解しにくい難しい作品。

小ネタはこれまでのシリーズ作品と比べて控えめで、ポスターなどの小ネタは無くなっている。
また、前作まで意味深に登場していた砂漠化した世界で野々村からの手紙を読む雅がなかったことになっていて、肩透かしされる気分になってしまう。

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