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映画『スパイ・レジェンド』あらすじ・ネタバレ結末と感想

映画『スパイ・レジェンド』の概要:伝説のCIAエージェントとして暗躍した男が再び任された任務は、かつて愛した女性にかけられた国家規模犯罪の証拠を掴む事だった。任務を阻んだのは、皮肉にも最後に育てた弟子。その行く末にあるものとは・・・。ブロスナン待望のスパイアクション。

映画『スパイ・レジェンド』 作品情報

スパイ・レジェンド

  • 製作年:2014年
  • 上映時間:108分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス、戦争
  • 監督:ロジャー・ドナルドソン
  • キャスト:ピアース・ブロスナン、ルーク・ブレイシー、オルガ・キュリレンコ、イライザ・テイラー etc

映画『スパイ・レジェンド』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

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映画『スパイ・レジェンド』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『スパイ・レジェンド』のあらすじを紹介します。

『ノヴェンバー・マン』というコードネームで暗躍していた元敏腕CIAエージェント・ピーター(ピアース・ブロスナン)は、引退後スイスにカフェを開業していた。
彼の元に、かつての上司・ハンリー(ビル・スミトロヴィッチ)が現れ、殺された腕利きの3人のエージェントの写真を見せる。

殺したのは、ロシア人暗殺者のアレクサ(アミラ・テルツイメヒッチ)。
アレクサのバックについているのは、ロシア大統領ヒョードロフ(ラザル・リフトロフスキー)で、犯罪の痕跡を消すのが彼の目的だという。

何が目的でここに来たとピーターはハンリーに問い正すと、ハンリーは、ヒョードロフに唯一接近できたエージェントは、
かつてのピーターの恋人であり、ロシアン・エージェントのナタリア(メディハ・ムスリオヴィック)だったからだ。

しかしヒョードロフの演説中にナタリアは失踪。
ピーターに課せられたのは、ナタリアを見つけ出し、真相を暴く事だった。

ナタリアは、とある機密を盗み出したために、CIAからだけでなく、FSB(ロシア連邦保安庁)も狙われる事に。
かろうじてピーターが、FSBの追手を撒き、ナタリアを救い出し、彼女が盗んだものの真相を聞きだそうとしたところで、
彼女は何者かに撃たれてしまう。

彼女を狙撃したのは、何者でもない。
ピーターが最後に教育した部下・デヴィット(ルーク・ブレイシー)だった・・・。

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映画『スパイ・レジェンド』 結末・ラスト(ネタバレ)

ピーターは、ナタリアから金庫から盗み出した写真に自分とハンリー、ワインスタインがうつっているのを知る。
残りの2人はチェチェン紛争の黒幕であり、ピーターは巻き添えを喰ったのだった。

紛争の原因は、原油を保持していたチェチェンがロシアへの輸出を渋った為、当時ロシアの司令官だったヒョードロフが兵士を建物の中に閉じ込め、みせしめの為に爆破した事だった。

爆破支持したのは、CIA長官だったワインスタイン(ウィル・パットン)、当時ヒョードロフの右腕だったデニソフ(ドラガン・マリンコヴィッチ)はクラブ経営者に落ちぶれ捨てられた。

ラストは、ミラがピーターやデヴィットの尽力により、ハンリーやヒョードロフの追手から逃れ、米国で彼らの罪を追及。
ハンリーは終身刑となり、ヒョードロフはデヴィットに狙撃され、ピーターは故郷に無罪となり帰国する。

映画『スパイ・レジェンド』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『スパイ・レジェンド』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

腕が一流でも、心が伴わなくてはどうにもならない

映画の冒頭部分で、ピーターは最後の部下となるデヴィットの研修を担当していた。
狙撃に長け、諜報員としての素質は申し分ないデヴィットだが、女に弱くチャラチャラしているデヴィットはピーターから見ると、ここぞという時に信用出来ない。

ピーターは、大使(ドラガン・ジョヤコヴィッチ)の護衛任務のサポートにデヴィットをつける事で彼が実戦に向いているかどうかテストする。
デヴィットはピーターの支持を無視し、殺し屋を射殺し、流れ弾は、その場にいた何の関係もない子供の命まで奪ってしまう。
自意識過剰な部下を育てた事に自責の念を感じたピーターはCIAを引退してしまう。

ミラを取り巻く戦争の影

ミラ(オルガ・キュレンコ)は、チェチェン紛争の収容所で死んだアリスという年代が同じ女性と入れ替わり、彼女の素性と経歴を受け継いでいた。
彼女はアリスの収容所での体験を、NYタイムズの記者・シンプソン(パトリック・ケネディ)を通じて出版して貰う事でヒョードロフや関わった政治家の黒歴史を暴こうとしていた。

だからこそ、デヴィットは、ナタリアを射殺した事でワインスタインから叱責を喰らう。
ピーターが、全てを理解し本国に戻った時には、ワインスタインは失職し、長官の座にはハンリーが座っていた。

そして彼は、ピーターの娘ルーシー(タラ・ジェロシモビッチ)とアリスの交換を申し出る。
ピーターは、デヴィットに全てを話し、アリスを逃がし、手記を出版させ、ハンリーを法廷に引きずり出す。

ブロスナン、13年ぶりスパイアクション

007シリーズ以来、実に13年ぶりのスパイアクションとなるこの作品。
ブロスナンにとってみれば待望の作品であり、見事な出来映えである。

惜しむべき事に、この作品はブロスナンがボー・セント・クレアと共同で立ち上げた映画制作会社『アイリッシュ・ドリーム』の中で、セント・クレア存命中最後の作品となる。

彼女が配給に携わった作品は、数少ないものの、繊細かつ大胆で、ブロスナンの良さを生かしたものが多かった。
それが今後見れないと思うと残念だと思う。


若い頃ももちろんかっこよかったのですが、年齢を重ねるに連れてダンディな雰囲気と落ち着きが増していくピアース・ブロスナンは本当に素敵ですよね。彼が見せるスパイアクションと言えば真っ先に思い浮かぶのが『007』ですが、今作もかなり良かったです。
ピーターが完璧すぎてダメなところがないんですよね。スパイとしても、上司としても、一人の人間としても完璧なので犯人はそんな所に嫉妬したのかも…なんて思いながら見ていましたが、スパイに必要なのは精神力と忍耐力、そして任務を遂行する真面目さであって、モテ要素は必要無いなと感じました。(女性 30代)

映画『スパイ・レジェンド』 まとめ

大手シネコンで公開されていてもおかしくない出来の映画だが、この映画公開当時、シネコンでは
子供向け特撮や邦画、興行の大きい洋画の公開が相次いだ事や、米国での配給先の破産の為、
興行が小さくなってしまい幻の作品扱いとなっているのが要因とされている。

監督は『13デイズ』のロジャー・ドナルドソンなので、全体的にまとまりも良く、面白い。
スパイゲーム』や『アメリカン・ギャングスター』などの渋い男性のドラマが好きな方にお薦めのドラマである。

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