映画『スター・トレック BEYOND』の概要:アメリカで人気のテレビドラマだった『スター・トレック』の続編。時代は次世代へ移行し、最新艦エンタープライズ号の活躍を描いたSF映画。古代の遺物兵器を使い、基地の破壊を目論む敵から人々を守るため、艦長と個性豊かなクルー達が奮闘する。
映画『スター・トレック BEYOND』の作品情報
上映時間:123分
ジャンル:SF、アクション、アドベンチャー
監督:ジャスティン・リン
キャスト:クリス・パイン、ザカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、サイモン・ペッグ etc
映画『スター・トレック BEYOND』の登場人物(キャスト)
- ジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)
- エンタープライズ号の艦長。勇敢で意思が強く、頭の回転が早い。物事を柔軟に考え、様々な作戦を立案し、自らが行動して仲間を守ろうとする。
- スポック(ザカリー・クイント)
- エンタープライズ号の副艦長でバルカン星人。真面目一徹で四角四面。特徴的な髪形をしている。
- レナード・マッコイ(カール・アーバン)
- エンタープライズ号の有能な艦内医師で地球人。カークとは家族ぐるみの付き合いで、兄のような存在。医師なのになぜかいつも戦闘に駆り出され、スポックのお目付け役もやっている。
- ウフーラ(ゾーイ・サルダナ)
- エンタープライズ号のクルーでスポックの恋人。戦闘の腕もあり、賢く聡明。クラールの陰謀を暴く。
- モンゴメリー・スコット(サイモン・ペッグ)
- エンタープライズ号の優秀な機関長。船の修理や動力関係には強いが、戦闘には専ら弱い。柔軟な考えを持つが、口調も軽い。
- ジェイラ(ソフィア・ブテラ)
- アルタミット星の唯一、生き残った住人。家族をクラールの一味に殺されており、星を脱出するため、不時着した船の修理をしている。スコットを助ける。白い肌に黒い線の入った相貌をしている女性。
- クラール(イドリス・エルバ)
- 100年前、航行中に行方不明となっていたフランクリン号の船長だった。連邦艦隊に見捨てられたと思い恨むようになり、ヨークタウン破壊の陰謀を企てる。生命エネルギーを吸収し、延命する能力を持っている。
映画『スター・トレック BEYOND』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『スター・トレック BEYOND』のあらすじ【起】
USSエンタープライズ号は5年間の任務の内、3年目に突入していた。艦長であるジェームズ・T・カークは発掘された古代遺物にて、エイリアンとの平和交渉へ出向いていたが、交渉決裂。彼は船へ戻って、遺物をセキュリティボックスへ厳重に保管した。
やがて、エンタープライズ号は補給と休暇のため、巨大基地ヨークタウンへ寄港。クルーはそれぞれの休暇へと出かけて行った。
そんな折、星図にない星へ不時着したクルーから救援信号が届く。その星は不安定な星雲に囲まれているため、最新機器を搭載したエンタープライズ号に任務が回ってくる。
星図にない星アルタミット星へ到達したエンタープライズ号だったが、突如現れた小型艦隊に襲撃され、艦内へ敵の侵入を許してしまう。敵の狙いはセキュリティボックスに保管した古代遺物であった。
エンタープライズ号は敵の襲撃にて崩壊を余儀なくされ、カークはやむなく全クルーに退避命令を出し、船を捨てる決断を下した。
残っていたクルーを脱出させ、最後まで船に残りアルタミット星へ墜落するエンタープライズ号の最期を脱出ポッドから見守るカーク。
映画『スター・トレック BEYOND』のあらすじ【承】
アルタミット星へ下りたカークは、襲撃は予定されていたものだったことを依頼主に詰問。彼女は仲間を人質にされ、助けるためにやむを得ずやったと白状した。敵のリーダーはクラールと言い、エンタープライズ号のクルーも、ほぼ全員が奴らに攫われたことが分かる。
脱出して助かったレナードとスポック。だが、スポックは戦闘時に大怪我を負っていたため、医師であるレナードは応急処置を施し、スポックを連れ移動を開始。
彼らは古代遺物へと辿り着く。
機関長であるスコットも単独で助かっていたが、敵に捕縛されそうになったところをジェイラという異星人に助けられる。彼女は助けたのだから、自分も助けろと言いスコットを連れて移動を開始した。ジェイラは不時着した船をスコットに修理しろと言う。その船は100年前、航行中に行方不明となっていたUSSフランクリン号であった。
その頃、墜落したエンタープライズ号へやって来たクルーとカーク。依頼主が一味の仲間で、遺物はアブロナスという兵器の一部であり、クラールがその兵器で連邦艦隊へ戦争を仕掛けようとしていることが分かる。カークはクルーと共に逃亡し、依頼主を倒した。
一方、攫われたウフーラは、密かに脱出しクラールの恐ろしい陰謀を知る。
映画『スター・トレック BEYOND』のあらすじ【転】
一夜明け、移動していたカークとクルーは仕掛けられた罠にかかってしまうが、それはジェイラが仕掛けたものだった。2人はスコットと合流。
カークはフランクリン号の転送装置を利用し、スポックとレナードを救出する。
クラールはエンタープライズ号のクルーを脅して遺物を入手。古代兵器アブロナスを完成させるのだった。
カーク達はクルーの居場所を探索。怯えるジェイラを説得し、道案内を得て救出作戦を立てた。
基地へ乗り込んだカークは、オートバイで走り回り囮となる。陽動している間にスポックとレナードがクルーを開放し、フランクリン号への転送に成功した。
クラールに家族を殺された過去を持つジェイラは家族の仇を討つため、クラールと対峙。カークはタイミングを計り、ジェイラと共にフランクリン号へ帰還した。
ウフーラからクラールは最初の足掛かりとして、ヨークタウンを狙っているらしいと聞いたカーク。彼は奴の陰謀を止めるため、クルーをフランクリン号へ配置し、船の起動を行った。
整備もろくにされていない古い船だったが、カークのクルーは皆優秀である。船は無事に航行し、彼らは宇宙へと飛び立つことに成功する。
その頃、クラールの攻撃がヨークタウンを襲撃。奴の小艦隊は、どうやら意思系統が統一されているらしい。スポックはレナードと共に敵の小型船に乗り込み、サイバーリンクで意思統一がされていることを調べ、電波の妨害を提案。
フランクリン号は妨害電波として、船に記録されていたシャウト音楽を大音量で流した。すると、小艦隊は意思系統を妨害され、次々と爆破していく。
映画『スター・トレック BEYOND』の結末・ラスト(ネタバレ)
その後、スポックとレナードはヨークタウンへ侵入したクラールの小型船を捕捉し、追跡を続けていた。フランクリン号もヨークタウン内へ。奴の進路を予測し、先回りすることに成功した。
船に圧し潰されたと思われたクラールだったが、奴は生体エネルギーを奪い、姿を変える能力を持っているらしく、現場にはクルーの死体があるのみだった。
恐らく、姿を変えて中に侵入していると思われる。カークはヨークタウンへ機動隊の出動を要請する。
フランクリン号には、当時の航行映像が残されていた。ウフーラはそれを見て、クラールの正体に気付く。クラールは地球連合の軍事攻撃指令作戦部隊の少佐で、連邦艦隊へ移行した際、フランクリン号の船長に就任していた。
アルタミット星へ不時着したクラールは救援信号を出したが、助けは来なかった。先住民は星を捨てて出て行き、残されていたのは掘削を行う高度な無人作業機のみ。クラールは自分達が連邦艦隊に見捨てられたと思い、恨みを募らせたのだった。そうして、無人作業機に搭載されていた寿命を延ばす方法を使い、今に至るのである。
奴はヨークタウンのコアへ向かい、古代兵器を起動させるつもりのようだ。スコットに重力装置の解除を命令、カークは時間を稼ぐためにクラールと対峙するも、逃げられてしまう。
逃亡したクラールは古代兵器を起動。カークは奴を殴り倒し、古代兵器を宇宙の外へ捨てることにした。
だが、ハッチを開けている間にクラールが復活。抵抗すると奴は古代兵器に囚われてしまう。そして、ハッチ開放。危うくカークも宇宙に吸い込まれそうになるも、スポックとレナードに助けられる。
後日、レナードから飲みに誘われたカーク。連れて行かれた先で生き残ったクルーが彼の誕生日を祝ってくれる。それぞれに思い悩み、船を降りようと考えていたが、今回のことで考えを改めることにした。
エンタープライズ号は新たに造り直され、彼らは再び、エンタープライズ号での任務に就くのだった。
映画『スター・トレック BEYOND』の感想・評価・レビュー
アメリカの人気SFドラマのリブート作品の第三弾。外宇宙を探索するエンタープライス号とそのクルーたちを襲う新たな危難を描く。
物語の序盤でエンタープライス号が墜落、クルーは散り散りになり最大の武器、仲間との「絆」を失ってしまう船長カークであるが、カークやその仲間たちはバラバラになった困難な状況であっても、仲間との信頼を失わない姿は、逆に「絆」は簡単にはなくならないというメッセージが込められた作品であると思う。(男性 20代)
引き続き、エンタープライズ号の艦長としてカークが活躍する。今回は、エンタープライズ号が墜落してしまい、カークを含め、メンバーそれぞれが離れ離れとなり、危機に陥るといった展開である。しかし、離れていても各メンバーが同じような思いで行動し、お互いの繋がりを再認識するという前回の愛に比べ、友情や信頼といったものが主軸で展開される作品であり、続編とはいえ、新鮮に楽しめた。(男性 30代)
2009年からのリブート版の第3弾。JJエイブラムスによる前2作は文字通り21世紀のスタートレックという感じで楽しめた。監督が変わったこの第3弾、楽しいは楽しい。映像も「どや」という感じ。しかしこれ、「スタートレック」じゃなくてもいい感じがしてしまう。それはリブート以前のスタートレックの映画でも時々あったので仕方がないことなのかもしれないが、その点前2作のJJエイブラムスのバランス感覚は見事だったと思う。マニアではない監督にそれを求めるのも酷だが、もうちょっと「スタートレック愛」が欲しいところ。(男性 40代)
ジェイラを演じていたのがあの『キングスマン』のガゼル役、ソフィア・ブテラだったと知って驚いた。どちらのキャラクターも強くて美しく、凛とした佇まいが印象的で、彼女の他の作品もぜひチェックしたくなった。
カークが危険を冒してジェイラを助けに行くシーンは、カークはそういう奴だとわかっていたけども、“コイツに付いてきて良かった…”とクルーのような気持ちになってしまった。
スコットとのやりとりもとても好きだったので、ラストで彼女がエンタープライズ号の一員になってくれたのはとても嬉しかった。(女性 30代)
シリーズの中で1番面白かったです。無数の小型船を”クラシック”で破壊していく辺りの怒涛の展開には痺れました。気持ち良すぎます!おなじみトリオは、今作ではマークスとスポットの絡みが多くて新鮮でした。他のキャラクターの個性も際立っています。中でも”スールー”。旧宇宙船の操舵シーンで何故あそこまでイケメンだったのかを、ヨークタウンの娘が映るシーンで納得し感動しました。1作品目の最初のワープを思い出すと、今の乗組員がいかに成長したかが感じられます。この作品が愛される理由が分かった気がします。(男性 20代)
リブート版シリーズの中で1番面白いと感じた今作。前の2作ももちろん楽しく見られたのですが、今作は乗組員それぞれの成長が感じられて1つの作品にこんなにも感情移入をして鑑賞したのは初めてでした。
1作目ではかなり変わり者だと思っていたスポックも、彼女に発信機を付けるただの束縛男だったこともわかりとにかく可愛いです。
私がアントンの死を知ったのはこのシリーズを見る前だったのですが、この作品を見たことでより、彼の柔らかい雰囲気とキャラクターに触れ、こんなにも魅力的で素敵な俳優さんを失ってしまったのはとても残念な事だと感じました。(女性 30代)
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