映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』の概要:空前の大ヒットとなった「スターシップトゥルーパーズ」の第3弾。1作目で英雄となったジョニー・リコ大佐が再びヒーローを演じる。前2作で監督を務めたエド・ニューマイヤー初監督作品。
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 作品情報
- 製作年:2008年
- 上映時間:105分
- ジャンル:SF、アクション、アドベンチャー
- 監督:エド・ニューマイヤー
- キャスト:エド・ニューマイヤー、ジョリーン・ブラロック、ボリス・コジョー、スティーヴン・ホーガン etc
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 評価
- 点数:50点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★☆☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★☆☆☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 あらすじ【起・承】
バグズとの全面戦争に突入してから11年、戦局は一進一退を繰り返し全世界に倦怠感が漂っていた。戦争が終わる気配はなく、人々が疲弊している中、軍部の総司令官アノーキはその演説のうまさからカリスマ的存在となり、世界中の人々の希望としてあがめられていた。
そんなアノーキが、ジョニー・リコ大佐が駐屯しているロク・サンという基地惑星に視察に訪れる。厳格な軍人たちのなかにもアナーキの熱狂的なファンは多く、基地全体がお祭りムードのなか、リコは上司であり友人でもディックスとトラブルになり、命令違反だと糾弾されてしまう。
ロク・サンは、基地の周りに電気が走る柵を張り巡らせることで防備を固めていた。しかし、何者かがその電気を切ってしまいアラクニド(歩兵型のバグ)が基地に侵攻してきた。アノーキはリコの友人でディックスの恋人であるローラの戦艦で脱出、リコは甚大な被害を出しながらもなんとか生き延びたが、ロク・サンは壊滅的なダメージを負った。
その後、リコは基地を壊滅させたことと命令違反のせいで軍法会議にかけられ、絞首刑が決まる。その頃、アノーキの乗った戦艦はアラクニド隔離地帯である惑星OM-1に墜落してしまった。
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 結末・ラスト(ネタバレ)
OM-1に墜落したローラ達だったが、アノーキがなぜか行くべき場所を知っていると道を示すため、全員でアノーキの言う通りにすることに。道中、行くたびものバグの襲撃を受けながらも、アノーキはなぜか笑顔さえ浮かべ、信仰の大切さについて語る。
生き残った客室乗務員の女性はアノーキに同調し、神を信じることは素晴らしい事だと語るが、ローラはその様子を呆れて見守っていた。それでもアノーキの示す道を進み続ける一行を待っていたのは、OM-1に巣くうベヒモコイタルというバグズの神だった。
アノーキが信仰していたのは、ベヒモコイタルであり、実は地球にいるブレインバグズとテレパシーで交信を続ける中でアノーキはバグズの神を信じるように洗脳されていたのだ。ロク・サンの防御壁の電源を落としたのも、実はアノーキだった。
一方、アノーキが行方不明であることを隠したい地球連邦軍だったが、ディックスはアノーキと恋人ローラの生還を信じ、リコを秘密裏に助けた。ディックスはリコに「マローダー」と呼ばれるマシン型兵器を預け送り出した後、ブレインバグズとアノーキの関係に気付きブレインバグズを倒すことに成功する。
ベヒモコイタルと邂逅を果たしたアノーキもまた、偉大なる神とひとつになると言ってベヒモコイタルに惨殺される。打つ手のなくなった絶望の中で、ローラと客室乗務員の女性は、二人で神に祈るしかなかった。そんな二人の前に、精鋭たちを率いてマローダーを操るリコが現れ、ベヒモコイタルごとバグズをせん滅する。無事生還したローラとディックスは、再会を喜び合うのだった。
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
シリーズのファンだけれど
私は一作目をこよなく愛しているし、こんなにもストーリー、演出、キャスト、何もかもが素晴らしい作品は他にはない、と思っている。ジョニー・リコのファンだし、二作目が大コケだった分、ジョニー・リコが再び出演するという3にはかなり期待していた。
ある意味、ファンだからこそ観ていても飽きなかったし、どんなにお粗末な流れでもリコが活躍するならと観ていられた。だが、逆に言えばその熱意がなければなかなか面白いとは感じられない作品ではないだろうか。
まず、キャラクターに入れ込む要素がない。リコの性格は、知っていないとただの猪突猛進な男で、なぜ英雄と言われているのかもわからない。アノーキに関してはずっと意味不明なことを言っているようにしか見えないし、ディックスは心が狭いし、遭難した仲間たちの誰一人として頼れる素敵な人間はいない。
強いて言えばローラが一番まっとうな人間で窮地に陥っているから、彼女を応援しながら観るのが筋だろう。
盛大な皮肉を込めた映画
この作品はシリーズを通して軍事国家への皮肉が多分に含まれている。3に関しては、それにプラスして宗教への皮肉も追加されていたように思う。盛大に批判的な思いで軍隊や宗教を描いていることを知ったうえで見れば、描き方や演出にうなずけるだろうが、もしそれを知らなければ、ただただ執拗に主張してきてうっとうしさしか感じられない。
バグズがいい
ストーリーの雑さをカバーして有り余るのは、バグズだ。アラクニド、ブレインバグ、ベヒモコイタル他、他のSF映画にはない、独特な生き物たちが、どういった統制があるかもわからない完全なエイリアンとして人間と戦争をしているのだ。
造作もなく人間を倒していく様子はなんといってもかっこいい。ラストシーンでマローダーと呼ばれるロボットがバッタバッタとバグズを焼き払っていき、シリーズの中でもマローダーの人気は高いそうだ。しかし、個人的にはそれよりバグズのフォルムや動きのほうが、一作目、二作目に引き続いて格好いいと感じた。
シリーズ3作目となる今作。2作目が残念ながらあまり面白くなかったので、3作目も心配していましたが、今作は『スターシップ・トゥルーパーズ』ファンなら間違いなく楽しめる作品でしょう。
何と言っても1番嬉しかったのはリコの再登場です。バグズたちとの戦いは11年にも及ぶそうで、いつ終わるの感がすごいのですが、ここへ来てのリコの再登場はかなり気持ちが高まりました。
正直、1作目には及ばないものの大佐になってリコが戻ってきたり、新しいガジェットを登場させたりと楽しめる部分は沢山ありました。信仰的な部分はよく分かりませんが、2作目よりは確実に面白かったです。(女性 30代)
映画『スターシップ・トゥルーパーズ3』 まとめ
シリーズのファンなら見るべし。リコとバグズが好きなら、多少の雑さも乗り越えられる程度には面白い。一作目で幼かったリコが当時の上官に教わったことを部下に話していたりするシーンは胸が熱くなるし、一作目で捕獲したブレインバグズが実は作戦があってあえて捕獲されていたことなどがわかるのもファンとしては心躍る設定だった。また、軍事国家と宗教への批判っぷりはいっそすがすがしいほど。
ただ、素直にSF映画を楽しみたい、宗教を馬鹿にするのは許せない、もしくは一作目を知らないならば見なくてもいいと思う。
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