映画『処刑人』の概要:1999年に映画化されたアクション映画。ガン・アクションながら、登場人物のキャラクターや仲の良い兄弟の様子に、男性だけでなく女性ファンも獲得。現在も根強い人気を得ており、処刑人2も制作された。
映画『処刑人』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:アクション
監督:トロイ・ダフィー
キャスト:ウィレム・デフォー、ショーン・パトリック・フラナリー、ノーマン・リーダス、デヴィッド・デラ・ロッコ etc
映画『処刑人』の登場人物(キャスト)
- コナー・マクマナス(ショーン・パトリック・フラナリー)
- マーフィーの兄弟。5ヶ国語を喋るスペックを持ち、5Fビルの屋上から飛び降りる運動神経も持つ。
- マーフィー・マクマナス(ノーマン・リーダス)
- コナーの兄弟。こちらも5ヶ国語を操るが、コナーと比べるとやや短期で喧嘩っ早い。
- ポール・スメッカー(ウィレム・デフォー)
- FBIの敏腕捜査官。女装好きでゲイという一面も持つ。
映画『処刑人』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『処刑人』のあらすじ【起】
決して綺麗とは言えないボストンの混沌とした裏路地、その隅にひっそりとそびえ立つとあるアパートに二人の男が住んでいました。その男達の名前はコナー・マクマナスとマーフィー・マクマナス。二人は熱心なカトリック教徒の双子の兄弟でした。
彼らは裕福ではありませんが、共に暮らし、そして職場も一緒というとても仲のいい兄弟で、賑やかな日々を送っていましたが、ある日突然とある事からマフィア二人を殺害してしまったのです。二人はパニックに陥りますが、直ぐに警察に出頭し、正当防衛が認められ罪に罰せられることはありませんでした。
むしろ世間は、憎むべきマフィアを殺してくれたという事から二人を英雄として扱います。更に何と、彼らはその警察で「悪人は殺しても構わない」という神の啓示を受けたのでした。敬虔なキリスト教徒である二人はその神の啓示に従って、法では裁くことのできない悪人を殺していく、「処刑人」として立ち上がるのでした。
映画『処刑人』のあらすじ【承】
しかし、貧乏な彼らには敵と戦うための武器がありません。そこで彼らは、倒したマフィアから武器を奪い取る算段を立てます。何とか悪人の武器庫に忍び込んだ兄弟は目の前に広がる武器の数々に目を輝かせます。ロープを見ては「アクション映画で見たことある!」、バズーカを見れば「ランボー!」と大はしゃぎです。互いが互いのチョイスを貶しつつも二人は大量の武器を手に入れました。
そして彼らは、準備は整ったとばかりに次々と悪人のアジトに忍び込み敵を打ち倒していきます。次々と起こる悪人ばかりが殺される事件を担当する事となったのが、FBIの敏腕刑事、スメッカーです。スメッカーは厳しい捜査員として仲間からも恐れられる存在でしたが、実は女装好きでゲイという秘密を抱えていました。しかしそんなスメッカーの実力は本物で、スメッカーは天才的なプロファイリング術の持ち主で、一連の犯行がマクマナス兄弟によるものと薄々感づき始めていました。しかしスメッカーはこの一連の事件を「これは正義の犯行か、それとも悪か」と判断しかねており、マクマナス兄弟には依然手を出さない状況です。
映画『処刑人』のあらすじ【転】
一方その頃、マクマナス兄弟は友人であるロッコを仲間に加え3人組として活動していました。どうしても一緒に行動したいと訴えるロッコでしたが、実は彼はかなりの抜けている性格をしておりいつも二人の計画の足を引っ張ってばかりです。しかし付き合いの長いロッコに愛想を尽かす事無く何とかフォローしつつも、3人は次々と犯行を繰り返していきます。
次々と続く悪人に限った連続殺人に、ボストンの街もざわめきたちます。そしてそんな処刑人達の名は、世間だけでなくマフィア達の中でも話題に上るまでになりました。彼らの存在を恐れたマフィア達は、一人の掃除人に兄弟を処分するように依頼を出しました。
その掃除人は既に初老に入りかけた男でしたが、彼を使う時には依頼人も命の覚悟を決めたほうがいいと噂されるほどの凄腕掃除人でした。そんなことは梅雨も知らないマクマナス兄弟達は、いつもの軽いノリでとうとうマフィアのボスを殺すための算段を立て始めます。
映画『処刑人』の結末・ラスト(ネタバレ)
いつもなら行き当たりばったりで何とかその場を奇跡的に乗り越えていたマクマナス街でしたが、凄腕掃除人が敵についた今そうもいきません。ボスの元へ忍び込んだ3人は、待ち構えていた部下達によって捉えられてしまいます。無邪気な兄弟を憎みきれなかったFBIのスメッカーも、とうとう彼らを助けようと女装してのりこんできますが、凄腕掃除人の男に歯が立たず倒れてしまいます。
掃除人は、兄弟の背後に近づき銃を構えます。しかしその時、何といつも兄弟が敵を殺す時に唱えているセリフと全く同じものをその掃除人が唱えたのです。後程判明したのですが、実はこの掃除人の男は兄弟の実の父親でした。そして「悪人に罰を」という心根は掃除人も兄弟と共通でした。
兄弟と掃除人、もとい父親はマフィアのボスのいる裁判所へと駆けつけます。そして丁度裁判中のところに乗り込み、3人はとうとうボスを倒すのでした。世間のこの処刑人達に対する評判は賛否両論割れています。しかし世間の風評に左右されることなく、彼らは処刑人としての役割を果たし続けるのでした。
映画『処刑人』の感想・評価・レビュー
この作品、見た事も無かったのに雑貨屋さんで見つけた銃を構える2人が映るポスターがかっこよすぎて、高校時代ずっと部屋に貼っていました。大人になってあの時のポスターはこれだったのかと知り鑑賞。ポスターに出会った時の感動を含め、思い出補正もありますがそれを考慮しても最高すぎる作品でした。
根っからの悪では無く、神からの啓示を受けて「聖人」として処刑を果たしていく兄弟がとにかくめちゃくちゃかっこいいです。テンポが良くてスタイリッシュなのが本当に魅力的。この作品を悪く言う人はいないのではないかなと思います。(女性 30代)
兄弟も勿論かっこいいんだけど、もうウィレム・デフォーが主役級に熱演を繰り広げていて大変見応えがあった映画だ。女装シーンには愛情を込めて笑ってしまうが、やっぱり天才的な表現力を持っている俳優だと納得した。
法は守るべきものを守っているのか?という倫理観を問いているかつての西部のようなストーリーだった。タイトルで一歩引いてしまうような作品だが、実際見てみると厨二っぽさがかえってコミカルでとても爽快に楽しめる映画になっている。(女性 20代)
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次作 処刑人II
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