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映画『天国から来たチャンピオン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『天国から来たチャンピオン』の概要:交通事故から生還していたはずが、手違いで天国へ連れて来られたフットボール選手。別人の体に乗り移り大会への出場を目指すことにするが、事態は思わぬ方向へ展開していく。ウォーレン・ベイティが監督、脚本、主演を務めた。第51回アカデミー賞では美術賞を受賞。

映画『天国から来たチャンピオン』の作品情報

天国から来たチャンピオン

製作年:1978年
上映時間:101分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、ラブストーリー
監督:ウォーレン・ベイティ、バック・ヘンリー
キャスト:ウォーレン・ベイティ、ジュリー・クリスティ、ジェームズ・メイソン、ジャック・ウォーデン etc

映画『天国から来たチャンピオン』の登場人物(キャスト)

ジョー・ペンドルトン(ウォーレン・ベイティ)
アメリカンフットボールの選手。ボジションはクォーターバック。スーパー・ボウルへの出場を決めた矢先、交通事故に遭う。正義感が強く、不屈の精神を持っている。
ベティ・ローガン(ジュリー・クリスティ)
故郷の公害問題に抗議するため、ファーンズワースの元を訪れた女性。解決に尽力してくれたジョーに惹かれるようになる。
マックス・コークル(ジャック・ウォーデン)
ジョーが所属するチームのトレーナー。ジョーのことを可愛がっていて、ファーンズワースの体で行う特訓にも協力してくれる。
ジョーダン(ジェームズ・メイソン)
天国への中継駅の駅長。背広姿の老人。ジョーが望む肉体探しに協力する他、様々なアドバイスをしてくれる。
ジュリア・ファーンズワース(ダイアン・キャノン)
ファーンズワースの妻。夫との仲は上手くいっていないようで、秘書のアボットと愛人関係になる。すぐに酒を飲みたがり、アボットに止められている。
トニー・アボット(チャールズ・グローディン)
ファーンズワースの専任秘書。愛人のジュリアと共謀し、執念深くファーンズワースの殺害を企てる。

映画『天国から来たチャンピオン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『天国から来たチャンピオン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『天国から来たチャンピオン』のあらすじ【起】

ジョー・ペンドルトンは、ラムズというアメリカンフットボールチームでクォーターバックとして活躍している。膝の怪我も治り、調子は上々だった。その日はジョーの誕生日で、チームのトレーナーを務めるマックスが自宅まで祝いに来てくれた。それまでのスタメンであったジャレスに代わり、スーパー・ボウルにはジョーの出場が決まったことをマックスが伝えると、ジョーは喜んだ。しかし、その後自転車で出かけたジョーは事故に遭ってしまう。

ジョーは背広姿の案内人に連れられ天国への中継駅に来ていた。自分の死を受け入れられないジョーは駅長のジョーダンに抗議した。すると、ここに連れて来られたのは案内人の手違いで、実際のジョーの寿命はもう50年あることがわかった。ジョーは案内人と共に地上に降り、自身の肉体に戻ろうとするが、すでに火葬された後だった。死亡が未確認の状態であれば、その人物の体に乗り移ることができる。ジョーダンは候補の人物の元へジョーを連れていくが、フットボールができる肉体を求めるジョーはなかなか首を縦に振らない。

何人目かの候補は、大富豪ファーンズワースだった。彼は、妻のジュリアとその愛人であり自身の専任秘書であるトニー・アボットの共謀で殺害されたところだった。ジョーは彼の体にも難色を示すが、そこへベティ・ローガンという女性が訪ねてくる。彼女は、ファーンズワースに故郷の公害問題についての抗議をしに来たのだった。ベティを助けたいという気持ちに駆られたジョーは、少しの間だけファーンズワースに乗り移ることにする。大量の麻酔をかがせたのにも関わらず生きているファーンズワースを見て、ジュリアとトニーは愕然としていた。

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映画『天国から来たチャンピオン』のあらすじ【承】

数日後に控える重役会議に向けて、ジョーは猛勉強を開始した。テレビからは、ジャレスが活躍しているとのニュースが流れてくる。重役会議当日、ジョーは公害問題を解決するべく精錬所の建設計画を打ち切ることを宣言した。

ベティがファーンズワースの屋敷までやってきた。彼女の訴えに応じ、精錬所の建設を取りやめたジョーにお礼を言いにきたのだった。ジョーとベティはお互いに惹かれ始めていた。ジョーはファーンズワースの体のままでいたいと案内人に伝える。フットボールができる肉体探しに奔走していた案内人は憤慨するが、最終的に納得した。ジュリアとトニーの2人はその後もファーンズワースを殺害する計画を立てていたが、失敗に終わっていた。

ファーンズワースの肉体でスーパー・ボウルに出場することを決意したジョー。トレーニング道具を取り揃え、マックスを屋敷に呼び寄せた。これまでの経緯を説明し、自分がジョー・ペンドルトンであると打ち明けるも、まったく信じてもらえない。ジョーでなければできないことを実演したり、知り得ない事実を話したりして、ようやく状況を理解してもらえた。

特訓を重ねたジョーは、ラムズを買収し本格的な練習に参加することにする。チームのメンバーは金持ちの道楽と呆れ気味で、初めのうちは練習の雰囲気は険悪だった。だが次第にジョーの実力を認めるようになり、ジョーはクォーターバックとしてスーパー・ボウルへの出場を決めた。

映画『天国から来たチャンピオン』のあらすじ【転】

ジョーは、ラムズのメンバーとベティが所属する環境保護団体の人々を屋敷に招待した。一通り客人をもてなすと、ベティと2人で庭を散歩し始める。そして、ジョーはベティにプロポーズをし、ベティは了承した。そこへ案内人が現れ、もうすぐファーンズワースの肉体にはいられなくなると告げた。ジョーはベティとの別れを惜しみ、別の姿で現れるかもしれないということを仄めかした。

屋敷へ戻ろうとするジョーの元へジョーダンが現れた。ファーンズワースの体にいるのは少しの間だけと言ったのはジョーなのだから、その決まりは守るべきだと諭される。ちょうどそのとき、屋敷の中からトニーがジョーに向けて発砲し、倒れたジョーは井戸へと落ちていった。ファーンズワースの肉体から抜け出したジョーは、再びジョーダンと共に乗り移る先を探すことになった。

世間では大富豪ファーンズワースの失踪事件として大々的に取り上げられることとなった。スーパー・ボウル当日、捜査のため警察が屋敷を訪れた。ジュリアやトニー、使用人たち、ベティ、マックスらが一堂に集められる。しかし、刑事の取り調べはまったく的外れで真相に近付く気配はなかった。少ししてジョーとジョーダンも合流した。テレビではスーパー・ボウルが中継されている。ジャレットが負傷し、雲行きが怪しくなってきたところだった。

映画『天国から来たチャンピオン』の結末・ラスト(ネタバレ)

ジョーとジョーダンは試合会場へ移動する。この怪我が原因でジャレスが亡くなることを知らされたジョーは、彼の体へ乗り移ることを決める。ジャレスの肉体に入ったジョーは起き上がり、誰もが驚く中試合に復帰した。その後ジョーは大活躍し、決勝点を決めた。

一方、屋敷では井戸からファーンズワースの上着が発見された。ジュリアはトニーの仕業だと言い始め、2人の間で罪のなすり合いが始まる。テレビ中継でジャレスの復活を見たマックスは、彼がジョーであると確信し会場へ駆け付けていた。

マックスと抱き合って勝利を喜ぶジョーの元へ、ジョーダンが現れる。そして、ジョーとしての記憶をすべて失い、これからはジャレットとして生きていくことになるのだと告げると、姿を消した。

仲間と祝杯を交わしたマックスは、ロッカールームにジョーを呼びに来た。しかし、そこに現れたジョーはもうジャレットになっていた。自分をジョーと呼んで話し掛けてくるマックスをジャレットは訝しみ、酔っ払い扱いする。初めは信じられずにいたマックスも、ジャレットの目も見て、もうジョーはいないことを悟った。優勝祝いのパーティーに向かうジャレットを見送り、マックスは一人ロッカールームに残ってジョーに思いを馳せた。

ジャレットが外へ出ようとしたとき、ベティがマックスに会いにやってきた。初対面のはずのベティに、ジャレットは会ったことがあるような気がしていた。ベティも、ジャレットの口調に懐かしいものを感じた。ジャレットはパーティーに行くのをやめ、コーヒーを飲みに行こうとベティを誘う。2人は並んで歩き出し、会場を後にした。

映画『天国から来たチャンピオン』の感想・評価・レビュー

ファーンズワースの殺害という物騒なことを企てるジュリアとトニーだが、ファーンズワースが生きていることに驚愕する様子やバレバレの愛人関係を隠そうとするところがコメディタッチでとても面白く、憎めない2人だった。他にも全体的にコメディ要素が多いが、ラストシーンでは寂しいような心温まるような不思議な気持ちにさせられる。記憶は失われてしまっても、ジョーがベティに抱いていた愛情は残っていたのかもしれないと思った。(MIHOシネマ編集部)


ウォーレン・ベイティが監督・脚本・主演を務めた今作。案内人のミスで天国に連れてこられてしまった主人公という、かなりファンタジーな展開で70年代らしい独特の雰囲気がすごく心地よかったです。
『フィールド・オブ・ドリームス』が大好きなので夢みたいな夢のお話かなあと思っていたら、こちらは夢というよりももう一度自分の人生をやり直すストーリーなのでファンタジーの中にリアルを感じられました。
他人のミスに怒るのではなく、もう一度自分の人生を自分で切り開いていこうとするジョーが本当に素敵で、心が暖かくなりました。(女性 30代)

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