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映画『ザ・ディープ(2012)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ザ・ディープ(2012)』の概要:1984年ウエストマン島、グッリは仲間の漁師と共に、夜明け前から漁に出かけて行った。網を海に投げ込むと、網が何かに引っ掛かり、船が転覆してしまう。グッリ達は水温5℃の海に投げ出されてしまう。

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映画『ザ・ディープ』の作品情報

ザ・ディープ

製作年:2012年
上映時間:95分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:バルタザール・コルマウクル
キャスト:オラフル・ダッリ・オラフソン、ヨハン・G・ヨハンソン、スロストゥル・レオ・グンナルソン、テオドール・ユーリウソン etc

映画『ザ・ディープ』の登場人物(キャスト)

グッリ(オラフル・ダッリ・オラフソン)
漁師。乗っていた船が沈没してしまい、海に投げ出される。水温5℃の海から、奇跡の生還を果たす。片思いしている女性に声を掛けることもできない、奥手な性格。
パッリ(ヨハン・G・ヨハンソン)
グッリの幼馴染、漁師仲間。妻のハツラとの間に、幼い2人の子供達がいる。
ヨン(ステファン・ハルール・ステファンソン)
グッリの漁師仲間。船の操縦を担当していた。味覚がおかしく、濃い目の珈琲じゃないと味が分からない。
ラッギ(ウォルター・グリムズソン)
グッリの船のコック。コックの仕事をするため、本島からウエストマン島に来ていた。幼い頃、ウエストマン島に住んでいたことがある。
ラウルス(スロストゥル・レオ・グンナルソン)
奇跡の生還を果たしたグッリに興味を持ち、研究を行う。

映画『ザ・ディープ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ザ・ディープ(2012)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ザ・ディープ』のあらすじ【起】

1984年ウエストマン島、大西洋、アイスランド沖。グッリは立ち寄ったバーで、仕事のために島に来た若者と出会う。その若者は、グッリの漁船に乗る予定のコックのラッギだった。ラッギは彼氏のいる女性に手を出して揉めていたため、グッリが仲裁に入り、ラッギを助けた。

嵐が収まったため、漁に出ることが決まった。漁師達は家族に別れを告げると、船に集まり出航の準備を行った。道には雪がまだ残っており、とても寒い日だった。グッリは仲間から、片思いをしている女性に声を掛けなかったのか聞かれるが、女性の家の前まで行ったことを言えず、適当に誤魔化した。

ラッギはヨンにご飯を運ぶため操縦室に向かうと、窓から見える綺麗な景色に感動した。ラッギはかつてウエストマン島に住んでいたことがあった。ヨンが珈琲を要求したので渡すと、仲間から淹れ方を教えてもらえと怒鳴られ、珈琲を海に捨てられる。

夜が明け、グッリ達は漁を開始した。網が何かに引っ掛かって船が傾いてしまうが、ワイヤーを緩めると、すぐに船は正常に戻った。魚は大量に獲れるが、質の良い物は獲れなかった。ヨンは船を動かし、レディンに移動した。そして、そのことをウエストマン島の通信室に報告した。次の報告は12時間後にすることになった。ラッギはヨンの通信が終わると、用意していた珈琲を渡した。ヨンは味覚がおかしく、インクみたいに濃くしなければ味が分からなかった。ラッギはそのことを他の仲間達から教えられていたため、濃い珈琲を用意した。ラッギが緊張しながらヨンの様子を見ていると、ヨンは良い濃さだと珈琲の味を褒めた。

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映画『ザ・ディープ』のあらすじ【承】

午後9時40分、気温-2℃、水温5℃。網が再び何かに引っ掛かり、船が傾いてしまう。新品の網だったため、ヨンはワイヤーを切断することを渋った。その間に船が傾き、水が船内に入ってきてしまう。グッリはラッギを助けに行こうとするが、ラッギはパイプに頭を打ちつけて倒れており、助けられる状態ではなかった。グッリは助けることを諦め、船外へと逃げ出した。船が転覆してしまい、船員達は海の中に投げ出されてしまう。

グッリは海の中に潜って窓ガラスを割ると、ヨンを救出した。しかし、仲間のハンネスが父を助けに行き、行方不明になってしまう。グッリ達は漂流物に捕まり必死に耐えていたが、波が体を打ちつけるので寒さに凍えていた。救命ボートを付けていた留め金が錆びていたため、海に沈んだ船から取り外すことも不可能だった。

グッリ達は泳いで岸まで行くことにした。途中で船を見つけたので助けを求めるが、気づいてはくれなかった。その間に、仲間のパッリが息を引き取ってしまう。グッリは仲間の死を悲しんだ。しかも、パッリに気を取られている隙に、ヨンの行方も分からなくなってしまう。グッリは暗い海に1人取り残された。

映画『ザ・ディープ』のあらすじ【転】

午前1時30分、気温-3℃、水温5℃。グッリは必死に海の中を泳いでいた。途中で見かけたカモメが唯一の救いだった。グッリはカモメに話しかけながら必死に泳いだ。しかし、カモメがいなくなってしまうと、猛烈な孤独感がグッリを襲った。グッリは疲れ果て、海の中に沈んでいった。その時、走馬灯が見え、子供の頃に起こった火山の出来事が思い出された。火山が噴火し、ウエストマン島の住民達は本島に船で逃げることになったのだ。激しい火によって町が燃えるのを、住民達は船の上から見ていた。

グッリは意識を取り戻し、海面へと浮上した。神に祈りを捧げながら泳いでいると、船が見えた。グッリは声を上げ助けを求めるが、気づいてはくれなかった。グッリは母親や仲間の家族達、愛する人のことを思い、まだ死ぬわけにはいかないのだと呟いた。すると、灯台の明かりが見えた。

午前4時30分、気温-2℃、水温3℃。グッリは島に辿り着いた。寒さと疲労で体は思うように動かなかったが、必死に足を動かし上陸できる場所を探した。目の前には崖が聳え立っており、登ることはできなかった。グッリは再び海の中に入ると、比較的登りやすい場所を探した。グッリは足から血が出ていたが必死に体を動かし、前へと歩き続けた。

グッリは一件の民家を発見し、ドアを叩いて必死に助けを求めた。出てきた少年は酔っ払いだと誤解しドアを閉めようとするが、夜遅くの来客を不審に思ってその子の父親が現れる。父親はグッリの様子と話を聞き、船が遭難したことを知る。父親は湾岸警備隊と救急車に連絡を入れた。グッリは意識を失ってしまうが、救急車で運ばれ、病院で治療を受けることになる。体温が33度以下まで落ちており、危険な状態だった。

漁師の家族達に事故の件が伝えられた。目を覚ましたグッリは、仲間の遺体が見つかったかどうか気にするが、グッリの父は見つかることはないだろうと現実を突きつけた。そして、船乗りだから水の中が墓でいいのだと慰めた。グッリの話から、グッリは海に6時間もおり、その後2時間歩いたことが分かった。誰もがその話は嘘だと思っていたが、グッリの言った通りの場所で沈没した船を発見する。

映画『ザ・ディープ』の結末・ラスト(ネタバレ)

グッリは退院することが決まるが、あまり嬉しそうではなかった。ただ、仲間の遺体が見つかったかどうかを気にしていた。グッリは家に帰るとスーツに着替えたが、手が震えて思うように動かず、ネクタイを締めることもままならなかった。母は無言でネクタイを締めるのを手伝った。その後、パッリ達の葬式が執り行われ、グッリも出席した。パッリの妻のハツラの姿を見かけるが、グッリは声を掛けることができなかった。

冷たい海から生還することは奇跡に近かった。グッリはラウルスという人物から、その謎を解明するためにレイキャヴィークへ来て研究に協力して欲しいと頼まれる。全国の漁師達のためになると言われ、グッリは承諾した。

グッリは施設で自転車を漕ぎ、脈拍を図ることになった。水泳などの運動を行っているか聞かれるが、太っていたことを皆に笑われるのが嫌で、水泳の授業をサボっていたほどだった。その他にも、ラウルスはグッリの体脂肪を調べた。さらに詳しい研究を行うため、グッリはロンドンの海軍病院に行くことになった。

グッリはイギリス海兵隊の特殊舟艇部隊の3人と共に、事故当時の水温に冷やされた水に入り、自転車のようなペダルを足で漕ぐことになった。特殊舟艇部隊の3人は体を鍛えていたにも関わらず、寒さに耐えらなくなって1人ずつ脱落していった。最後まで意地で残っていた特殊舟艇部隊の1人も、寒さで体を痙攣させ、研究員に引き上げられていった。グッリだけは何食わぬ顔で、水の中でペダルを漕ぎ続けた。

グッリの体脂肪がアザラシの脂肪によく似ていることが分かった。アザラシの脂肪はエネルギーに変えやすく、分厚い脂肪層は体温を保つことに役立っていた。だが、それだけではグッリの状態は説明できなかった。普通の人は15分も冷たい水の中にいたら意識が混乱し参ってしまうのだが、グッリは正常な思考を保ち続けていた。

グッリの研究はテレビで報道された。海から戻って来た英雄として町の人達から声を掛けられるが、グッリはその称賛を受け止めきれず、ただ戸惑っていた。そして、亡くなった仲間達のことを夢に見て、眠れない夜を過ごしていた。グッリは家に帰ることを決める。ラウルスはまだ研究結果が出ていなかったため引き止めるが、グッリの意思は固かった。

グッリはハツラに会いに行き、無言で抱き合ってパッリの死を悼んだ。そして、パッリが眠るように息を引き取ったことを伝えた。パッリの息子達の様子を見に行くと、兄の方が静かに涙を流していた。グッリは少年を抱きしめ、パッリが神様と共にいることを教えた。その様子を見て、ハツラは密かにグッリに感謝の言葉を掛けた。

映画『ザ・ディープ』の感想・評価・レビュー

1984年にアイルランドで実際に起きた海難事故で、唯一生き残ったグッリの苦悩と葛藤を描いた作品。
特に冒頭の海難シーンで、広い海にグッリが一人泳ぎ続ける姿や鳥に話しかける姿に虚無感や孤独感が漂っており、救われない気持ちになった。
彼が無事に生還してからも、夢に遺体の見つからない仲間が出てきたり、自身が研究対象となったり、その特異な体質のよって周りから怪物呼ばわりされる。
ドキュメンタリータッチで、長い孤独や心の痛みがひしひしと伝わってきた。(女性 20代)


実際に起きた海難事故を元に作られた今作。海での事故というよりも、唯一生き残った男の人生を描いた作品でした。人とは違った身体をしていた事で生き残ったグッリ。体脂肪がアザラシに似ているなんてことを研究者は言っていましたが、彼が生き残った理由はそれだけでは無いと思いました。
自分だけ生き残ってしまった、仲間を助けられなかったとずっと思い続けているであろうグッリの人柄や寡黙な優しさに胸が締め付けられる思いでした。(女性 30代)

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