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映画『ザ・ゴールドフィンチ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ザ・ゴールドフィンチ』の概要:13歳の頃、メトロポリタン美術館で発生した爆発テロ事件にて最愛の母を亡くしたテオ。彼は爆発直後、ある男から指輪と名画『ゴシキヒワ』を預かる。テオは絵によって翻弄され、波乱の人生を送ることになる。

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映画『ザ・ゴールドフィンチ』の作品情報

ザ・ゴールドフィンチ

製作年:2019年
上映時間:149分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ジョン・クローリー
キャスト:アンセル・エルゴート、オークス・フェグリー、ニコール・キッドマン、ジェフリー・ライト etc

映画『ザ・ゴールドフィンチ』の登場人物(キャスト)

テオドア・デッカー(アンセル・エルゴート)
通称テオ。13歳の時、メトロポリタン美術館にて発生した爆発テロ事件に巻き込まれ、母親を失う。事故の記憶に苛まれ、絵の所持することにより深い罪悪感を抱えている。ホビーによって骨董商としての能力を開花させる。
サマンサ・バーバー(ニコール・キッドマン)
テオの友達の母親で、一時的にテオを預かり面倒を見てくれる。4人の子供の母親で、子供達とはある程度の距離を持って接し、見守っている。テオに対しても真摯な対応と言葉をかける。
ボリス・パヴリコフスキ(アナイリン・バーナード)
テオの親友。出身はロシアで移民。父親とラスベガスに来るが、父親からは疎まれ虐待されており飲酒や喫煙、麻薬に手を出すなど悪事に染まる。テオに対しては親愛の情を持つ。
ザンドラ(サラ・ポールソン)
テオの父親の恋人。金髪の女性だが、怠惰な生活を送っている。テオを迎え入れるも母親らしくなく、飼い犬の面倒すら満足に見ない。
ジェームズ・ホバート(ジェフリー・ライト)
通称ホビー。骨董品の修復を行う職人で、骨董商ホバート&ブラックウェルの店主。テオに骨董品の素晴らしさと大切さ、修復技術と見抜く技を教え込む。テオの師であり、保護者でもある。

映画『ザ・ゴールドフィンチ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ザ・ゴールドフィンチ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ザ・ゴールドフィンチ』のあらすじ【起】

13歳で最愛の母をメトロポリタン美術館の爆破テロ事件で失い、孤児になってしまったテオドア・デッカー、通称テオ。父親は半年前に家を出て行方が分からず、彼は一時的に友人の両親であるバーバー夫妻の元へ引き取られることになった。
友人の母サマンサは思慮深い人物で一見冷淡そうではあるが、実に優しい人である。テオは彼女に促され学校へ登校し、捜査協力として事件当時の状況を語るなどした。

そんなある日、テオの上着からある指輪が見つかる。彼は指輪の裏側に刻まれていたブラックウェルという名前から、持ち主を探し出す。電話帳で調べた住所は骨董品の修復を行う店で店主はジェームズ・ホバート、通称ホビーという肌が浅黒い男性だった。テオが指輪を返却すると、ホビーは室内へ案内してくれる。

テオはその指輪を事件があった美術館で、ある男性から預かった。その男性はホビーのビジネスパートナーだったようだ。男性と共にいた少女に惹かれていたテオは、ホビーに少女のことを聞いた。すると、ホビーが少女の法的後見人であることが分かる。彼女は爆発に巻き込まれ頭部を負傷。その後遺症で記憶の一部を失い療養中だった。

爆発テロの際、テオは指輪の他に1枚の絵も預かっている。それは、画家カレル・ファブリティウスが描いた『ゴシキヒワ』だ。男性と少女が爆発の寸前まで観ていた絵だった。
バーバー一家は休暇を利用して避暑地へ向かうらしい。だが、テオは一家と避暑地へ行くよりも、少女と共に過ごしたい。少女もまた彼と過ごす時間を気に入ってくれているようだった。

以降、ホビーの元を度々訪れるテオ。ホビーはテオを気に入り、骨董品の修復作業や、アンティークと模倣品の違いなどを教えてくれる。
バーバー一家との関係も良好に進む中、サマンサからテオの父親が訪問していることを知らされたテオ。父親は恋人のザンドラと共にやって来て、テオを引き取るらしい。早々に荷造りが行われ、テオは父親が住むラスベガスへ向かうことになった。

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映画『ザ・ゴールドフィンチ』のあらすじ【承】

新聞では『ゴシキヒワ』が壊されているという記事が掲載されている。その上、テオが所持する絵は騒動の中、美術館から盗んだものだ。テオは絵が見つかるのではないかという恐れを抱きつつ、ラスベガスへ向かった。
元俳優でアルコール依存症の父親と到底、母親とは呼べないザンドラとの生活は、あまり良いものではなかった。

そうして、テオは大人になりホビーのビジネスパートナーになる。仕事は専ら、交渉と売買である。ホビーが修復したアンティーク家具をより高額で売買する。テオは業界では神童と呼ばれるほどのセールスマンになっていた。

そんなある時、交渉に失敗した帰路の途中でバーバー家の長男と偶然再会する。長男の話では、父親は躁うつ病を患っていて数年前に服薬を断ち、避暑地の海でテオの友人でもあった次男と波に飲まれ亡くなったらしい。愕然としたテオだったが、長男に誘われ久しぶりにバーバー家を訪れることに。

サマンサは老いて病床に就いていたが、テオの姿を目にすると朗らかな様子で歓迎してくれる。一家と夕食を共にしたテオは、自分を偽ることに限界を感じ自分名義の貸倉庫へ避難。ラスベガスでの生活へと思いを馳せるのだった。

ラスベガスの学校へ通うことになったテオは、同じクラスに通う移民のボリス・パヴリコフスキと意気投合する。彼とは様々なことを体験し日々を楽しく過ごした。明るく開放的で悪いことをいくらでもやってしまうボリスだったが、彼にも母親はおらず父親と二人暮らしで虐待されていた。2人は互いに辛い記憶を持つ同志のような存在だった。

『ゴシキヒワ』を受け取った時、テオは男性から絵を隠さなければ奪われると言われた。事件当時の記憶は凄惨さを極め、時々夢に見て魘される。
そんなある日、父親からレストランを開店させるため、母親の遺産が欲しいと言われる。父親は息子を殴ってまで弁護士に電話させるが、弁護士は故人の要望に従い簡単には金が引き出せないようにしていた。父親はこのことに憤ってしまい、テオはその場から急いで逃げ出した。

映画『ザ・ゴールドフィンチ』のあらすじ【転】

ボリスと時間を過ごし、日が暮れてから帰宅したテオは泣き濡れたザンドラから父親が飲酒運転で事故に遭い、亡くなったことを知らされる。更にザンドラからはテオもまた父親の血を引いていると指摘される。その一言でテオは荷物をまとめ家を出る決意を固めた。ボリスも誘ったが、彼からはすぐに行けないと断られたため、一先ずは一人でニューヨークへ戻ることにした。
ボリスは後から追いかけることになっている。2日ほどかけてニューヨークへ戻ったテオは、雨の中ホビーを訪ねた。

バーバー一家と再会を果たした後、交流を続けたテオはバーバー家の長女と婚約。このことにサマンサは大喜びし、テオを本当の息子のように温かく迎えてくれた。
そんな中、テオの秘密を知っていると以前から意味深なことを言っていたアート・コレクターから、メトロポリタン美術館での出来事を指摘される。アート・コレクターが取り出した記事には、マイアミの犯罪組織が『ゴシキヒワ』を担保にして麻薬取引をしていたことが明らかになり、FBIが追っていると記載されていた。

アート・コレクターはこれをネタにテオから大金を掠め取ろうとしている。だが、テオは彼の話を笑い飛ばし、まともに取り合わなかった。アート・コレクターはテオが絵を横流しして、大金を手にしたと思っているらしいが、テオは『ゴシキヒワ』を今も所持している。

彼は婚約者の元へ向かったが、路上にて彼女が別の男と浮気している姿を目撃してしまう。彼女の帰宅後に自宅を訪ね浮気を咎めると、婚約者はサマンサが望んでいるからテオと結婚するのだと言うのだった。

後日、テオはホビーにアート・コレクターとの間に発生した問題について明かす。売った家具が偽りだった件についてだ。倍額の返金をすると言ったにも関わらず、相手はそれすらも受け取ろうとしない。話を聞いたホビーは困った様子で黙ってしまった。

少年期に思いを寄せていた少女は美しい女性になっていた。テオは未だに彼女に恋心を抱いているが、互いに別の恋人がいて友人から距離が縮まらない。そこで、テオは彼女への思いを打ち明けることに。ところが、相手は同じ心の傷を持った者同士では上手くいかないとテオの恋心を一蹴するのだった。

映画『ザ・ゴールドフィンチ』の結末・ラスト(ネタバレ)

フラれたことでヤケになったテオはバーへ向かい、たまたまその場にいたボリスと久しぶりに再会する。ボリスはテオを追いかけると約束していたが、いくら待っても彼は来なかった。すると、ボリスはテオが持っていた『ゴシキヒワ』を偽物と入れ替え、マイアミでの事件のきっかけを作ったと明かす。絵の裏側に取引の証拠が残っていたと言い、心からの謝罪を告げるのだった。

ラスベガスへ行く際、テオは絵を新聞紙で包み以降は開けて見たことがなかった。だが、ボリスは薬でハイになったテオから直接絵を見せてもらったらしい。ボリスは単純にテオが持っていた絵が欲しくて偽物と入れ替えたようだが、実際は大変な代物だったわけだ。ショックを受けたテオはボリスと別れ、急いで貸倉庫へ。新聞紙を開けて見ると、そこには絵と同じサイズの本が入っていた。

ボリスが真実を語っていたことを知ったテオは、傷心のままホビーの元へ帰宅。すると、ホビーは今し方、アート・コレクターが訪ねて来てテオの秘密を明かして行ったと言う。テオは問われるまま真実を明かしたが、ホビーは絵の価値を真摯に語る。
『ゴシキヒワ』はファブリティウスの遺作だった。彼は爆発事故で亡くなり、絵も数点しか残っていない。『ゴシキヒワ』は長い年月の中、価値を知る人々によって受け継がれテオの手に渡ったのだ。テオは涙を流し、ホビーへと悪気はなかったのだと真摯に謝罪した。

その後、テオは婚約者へと密かに別れを告げ、絵を取り戻すべく行動を開始。ボリスの話によると、絵は麻薬取引の担保になり盗難品を扱う組織に渡ったらしいが、FBIの手から逃れるため、絵を売り払う予定らしい。

テオはボリスと共にアムステルダムへ。盗難品を扱う組織のボスと取引して絵を取り戻そうと考えた。テオは大富豪のアメリカ実業家に扮し、無事に絵を取り戻すことに成功。ところが、このことが組織にばれて襲撃されてしまう。ボリスも銃で撃たれ絵は持ち去られ、テオは必要に迫られて倒れた男を銃殺した。

人殺しとなった上に絵も取り戻せなかったテオは酷く落ち込んでしまい、遺書を残し服薬自殺を図る。しかし、そこへボリスが駆け付け必死に彼を助けた。絵は組織のボスの元へ運ばれたが、ボリスは更に情報を入手し、あらゆる手を使って警察を動かした。そうして、彼のお陰で無事に『ゴシキヒワ』は保護され、他にも盗難された絵画が発見されたらしい。

亡くなったテオの母親は絵画に造詣が深く、幼い息子にも絵の素晴らしさを教えた。とりわけ彼女は『ゴシキヒワ』が大好きだった。その絵を世界に取り戻したテオは、全てから解放されホビーやサマンサとも自分を偽ることなく接することがようやくできるようになるのだった。

映画『ザ・ゴールドフィンチ』の感想・評価・レビュー

原作は2014年ピューリッツァー賞を受賞し、ベストセラーとなったドナ・タート著の同名小説。主演にアンセル・エルゴートを迎え、母親を亡くした少年を優しく支える友人の母親役にニコール・キッドマンが演じているが、評価はかなり低いものだった。

原作の小説は一人称で心の機微を繊細かつ、丹念に描いたものらしい。故に受賞へと至ったと思うのだが、映画化された今作では原作の素晴らしさを描き切れていないというのが、低評価の原因のようだ。原作を読んでいないため、本来の内容がいかに深いものだったのかが図り切れないが、確かに印象は全体を通して平坦で平面的なように思う。俳優たちはとても良い演技をしていると思うのだが、どうも深みへ至る何かが足りないと感じさせる。原作を知らずにこのまま鑑賞しても悪い映画ではない。ただ、やはり何かがちょっとずつ足りない感じがするかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


一人の男の壮絶な人生を追った物語なんて言うと、不幸や報われない境遇の連続をイメージしますが、今作の主人公・テオは常に落ち着いていて、感情の起伏も少ないので不幸や災難という印象はあまり受けませんでした。
というのも、正直彼の心情の描写がイマイチで観客に伝わってこないのです。テオが大袈裟で派手なことをするような人間では無いのは分かりますが、もう少し苦悩や葛藤など心の内を分かりやすく描いて欲しかったなと感じました。
とても長い作品な上に、淡々と進むストーリーなので飽きてしまうかもしれませんが、美しい映像に注目して楽しんで欲しいなと思います。(女性 30代)

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